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まさかのWデート
ストーリー29
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リムジンに乗ること数時間。車の中では高瀬さんがとにかく気を使いながら話題を出し話をしていた。
何となく行きたくないと言っていたのが分かる。仕事モードの高瀬さん、気を使ってとても大変そうだ。
そしてついに有栖川リゾートホテルへ到着した。リムジンを降りると心地良い風に乗って潮の匂いがほんのりする。海に来たんだという感じで私はワクワク感が増した。
ホテルの入り口付近には沢山のスーツマン達がいる。美玲さんが到着したという事で、ズラーッと並んで深々とお辞儀をしている。流石はVIP扱い、私とは次元が違う。
ホテルの中へ入ると、部屋に案内された。一人一部屋、恋人のふりをしている高瀬さんと同じ部屋だったらどうしようと思っていたので一人部屋に安心した。
「明日香ちゃん、準備が出来たら一階のロビーに集合ね」
「はい……じゃなくて、うん分かった」
危ない。早速ボロが出そうになった。私は部屋の中へ入り、水着に着替えて上からチャックのパーカーとショートパンツを着る。準備を終え、待ち合わせのロビーに行くと高瀬さんが待っていた。
「明日香ちゃん、こっちこっち」
私は高瀬さんの隣に座り、話をしながら進藤さんと美玲さんが来るのを待った。
「待たせたな」
仕事モードの笑顔で美玲さんをエスコートしながら進藤さんが来た。美玲さんは清楚な感じの白のワンピースに日焼け防止の大きめの帽子、如何にもお嬢様っていう服装だ。
「では行きましょうか」
美玲さんを先頭に、私達は海の方へ歩く。
「わぁ、海だー」
私はテンションが上がり砂浜を走り出した。海には海水浴を楽しんでいる人達がいっぱいいる。
周りには海の家が立ち並び、チャラそうなお兄さん達が元気に呼び込みをしている。
「明日香ちゃん、そんなにはしゃいだら迷子になるよ」
高瀬さんが笑いながら私の元へ駆け寄ってきた。
「子供じゃないんだから、迷子になんかならないし」
「まぁ取り敢えず荷物置こうよ」
荷物を置きに進藤さんと美玲さんの元へ行く。二人はいつのまにか大きなビーチパラソルの下に座っていた。
「ホテルの者に先にパラソルを準備して頂きましたの」
「そ、そうですか」
私と高瀬さんは持っていた荷物をパラソルの下へ置く。ふと美玲さんの方を見ると、何やら自分の荷物を確認していた。
「まぁ私、部屋にスマートフォンを入れてるポーチを忘れてきたみたい。ホテルへ取りに行って参りますわ」
「取りに行ってきますよ。美玲さんはここで待っていて下さい。高瀬、ここよろしくな」
「はい。社長が戻られるまで変な男が寄り付かないようにお守りしておきます」
進藤さんは立ち上がり、足早にホテルへ向かった。
「あら、いけない。進藤さんに部屋のキーを渡すのを忘れましたわ。どうしましょう」
「じゃあ僕が社長を追いかけて部屋のキーを渡してきます」
「あっナオ君、私が追いかけるよ。ナオ君は美玲さんの側にいて社長の代わりにお守りしなきゃ」
私は美玲さんから部屋のキーを預かり、進藤さんを追いかけ走った。
何となく行きたくないと言っていたのが分かる。仕事モードの高瀬さん、気を使ってとても大変そうだ。
そしてついに有栖川リゾートホテルへ到着した。リムジンを降りると心地良い風に乗って潮の匂いがほんのりする。海に来たんだという感じで私はワクワク感が増した。
ホテルの入り口付近には沢山のスーツマン達がいる。美玲さんが到着したという事で、ズラーッと並んで深々とお辞儀をしている。流石はVIP扱い、私とは次元が違う。
ホテルの中へ入ると、部屋に案内された。一人一部屋、恋人のふりをしている高瀬さんと同じ部屋だったらどうしようと思っていたので一人部屋に安心した。
「明日香ちゃん、準備が出来たら一階のロビーに集合ね」
「はい……じゃなくて、うん分かった」
危ない。早速ボロが出そうになった。私は部屋の中へ入り、水着に着替えて上からチャックのパーカーとショートパンツを着る。準備を終え、待ち合わせのロビーに行くと高瀬さんが待っていた。
「明日香ちゃん、こっちこっち」
私は高瀬さんの隣に座り、話をしながら進藤さんと美玲さんが来るのを待った。
「待たせたな」
仕事モードの笑顔で美玲さんをエスコートしながら進藤さんが来た。美玲さんは清楚な感じの白のワンピースに日焼け防止の大きめの帽子、如何にもお嬢様っていう服装だ。
「では行きましょうか」
美玲さんを先頭に、私達は海の方へ歩く。
「わぁ、海だー」
私はテンションが上がり砂浜を走り出した。海には海水浴を楽しんでいる人達がいっぱいいる。
周りには海の家が立ち並び、チャラそうなお兄さん達が元気に呼び込みをしている。
「明日香ちゃん、そんなにはしゃいだら迷子になるよ」
高瀬さんが笑いながら私の元へ駆け寄ってきた。
「子供じゃないんだから、迷子になんかならないし」
「まぁ取り敢えず荷物置こうよ」
荷物を置きに進藤さんと美玲さんの元へ行く。二人はいつのまにか大きなビーチパラソルの下に座っていた。
「ホテルの者に先にパラソルを準備して頂きましたの」
「そ、そうですか」
私と高瀬さんは持っていた荷物をパラソルの下へ置く。ふと美玲さんの方を見ると、何やら自分の荷物を確認していた。
「まぁ私、部屋にスマートフォンを入れてるポーチを忘れてきたみたい。ホテルへ取りに行って参りますわ」
「取りに行ってきますよ。美玲さんはここで待っていて下さい。高瀬、ここよろしくな」
「はい。社長が戻られるまで変な男が寄り付かないようにお守りしておきます」
進藤さんは立ち上がり、足早にホテルへ向かった。
「あら、いけない。進藤さんに部屋のキーを渡すのを忘れましたわ。どうしましょう」
「じゃあ僕が社長を追いかけて部屋のキーを渡してきます」
「あっナオ君、私が追いかけるよ。ナオ君は美玲さんの側にいて社長の代わりにお守りしなきゃ」
私は美玲さんから部屋のキーを預かり、進藤さんを追いかけ走った。
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