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好きになれない3
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「勝てない」
むっすりと体育館の床に座り込んだまま、学人が呟く。不貞腐れ気味に注がれる視線の先はコートだ。試合合間の休憩時間だというのに、暁斗のシュート練習に付き合っている横顔に、つられるようにして日和も視線を送った。
――どうなってんだろ、あの人の体力。
二試合ほど参加しただけで、一日分の体力を使い切った気分の自分とは大違いだ。
「一年間頑張ったって言ってたもんな、学人。大丈夫、大丈夫。去年よりはうまくなってるから」
宥めるように、というよりも単なる事実を告げる調子で羽山が笑う。
「でも、勝てない」
「辞めてからもそれなりに経ってるけど。あいつ、バスケ歴はたぶん十年くらいあるから。すぐには勝てないって。ほら、言うだろ。継続は力なりって」
「十年……」
「うん、たしか。ミニバス始めたのが小二のときだったし、それくらいあるんじゃねぇかな」
「和は勝てんのかよ」
「どうかなー、俺もブランク長いから。でも、学人も手加減されて勝たせてもらっても嬉しくねぇだろ?」
男の子だねと笑って、羽山が指先でバスケットボールを回している。そういえば、高校生だったころ。体育の授業中にバスケ部の生徒が同じようなことをしていたなぁと思っているうちに、学人が「俺もできる」とボールを奪っていった。思っていたより難しかったのか、不納得の顔で何度もチャレンジしている学人を見守りながら、羽山が言う。
「まぁ、あれだ」
「なんだよ」
「ぴよちゃんよりはうまいから安心しな。ちゃんと頑張った成果が出てるじゃん」
気配を消していたはずなのに、会話を振られて日和は咽そうになった。
「ぴよこと比べられても嬉しくねぇよ。そいつ、見掛け倒しじゃん」
「あのね、学人くん。それ、普通に傷つくから」
「そうだぞー、学人。そういうこと言ってると怒られるぞ、基生に」
なんでその名前をわざわざ出したと思うのは、勘繰りに過ぎないのか。黙り込んだ日和を落ち込んだと思ったのか、学人が「教えてやるから元気出せよ」と励ましにかかった。
「うん、ありがと。でも、またあとでね」
「なんだよー、体力もねぇなぁ、ぴよこは」
「部活もしてない大学生なんて、こんなものです。真木さんたちが異常なの」
「ぴよちゃん、基礎体力がねぇんだろ。そもそもとして」
「まぁ、否定はしませんけど」
「学人は、今、部活を頑張ってるだろ。このままいけば、体力のあるおじさんになれる」
「マジか」
「経験者が言うんだから間違いない」
バスケットボールの技巧について話が進みだしていくのを横目に、日和はコートに視線を戻した。
……楽しそう。
暁斗に教えている横顔は、いかにも楽しそうで嬉しそうだ。小学二年生から、十年。それって、青春丸ごとか。なにかを長く続けた経験が日和にはないから、純粋にすごいなとも思う。
「そういや、うちの高校の先生がさ」
話題の変わった気配に、日和は少し意識を戻した。
「バスケ部の顧問なんだけど。今日、バスケ大会やるんだって言ったら、見に来ようかなって言ってた」
「おい、学人。それ、基生か優海さんにちゃんと言ったか?」
「だって、来れるかどうかわからないとも言ってたし。外から見るくらいだって言ってたから」
咎める色の混じった羽山の声に、学人が慌てて言い足した。学校の、先生。日和はほぼ無意識に首を傾げた。それはまた随分と熱心な先生もいたものだ。
――まぁ、九割九分、社交辞令か。
「どうかしたの?」
「優海さん」
ジャージ姿でも、エレガントな雰囲気の消えないこの人も、やはりどこか不思議だ。優海の登場に落ち着かない様子を見せる学人の頭に、ぽんと羽山が手を置いた。
ごく自然と触れ合う羽山のコミュニケーションは真木と似ている。
「ほら、学人。話すなら、早めに話しとけよ。ちょうどよかったじゃん」
「あら、なぁに。学人くん」
視線を合わせて笑いかけた優海に、学人が躊躇ってから話し出す。本当にここの人たちは、生徒たちの扱いが巧い。
――巧いっていうと、語弊があるかもしれないけど。でもやっぱ、巧いんだよな。
あの飲み会の夜。羽山は真木を指して「人懐柔するのが巧い」と言っていた。それもわかるようにも思う、けれど。
「あのさ、それで。……勝手にオッケーしてごめん」
「教えてくれてありがとう。もうお説教は羽山くんにされたのよね。それで悪かったかなって思ったのならいいのよ。次はもうしないでしょう?」
信頼を滲ませた笑みを浮かべて、優海が頷く。
「来ていただいたらご挨拶はしなくちゃね。春から雪ちゃんと恵麻ちゃんもお世話になるんだから」
「でも、来るかどうかはわかんねぇよ。来ないかもしれないし」
「うん。だから、来られたら、ね。学人くんにバスケを教えてくれている先生なんでしょう? 一試合入ってもらうのもいいかもしれないわね。あら、もしかして」
優海の声に、学人が視線を上げる。
本当に見に来たんだ。感嘆とも呆れともつかない心地で、日和も体育館の入口に視線を向ける。微かに開いた戸の向こうには、たしかに人影があった。
「あ、先生だ」
学人の呼びかけに、戸がさらに引かれ、背の高い青年が姿を現した。一礼した顔に控えめな笑みが浮かぶ。
――休みの日に、生徒の様子を見に来るって、すごいな。
それとも、学人が不登校児だったから、特別に気をかけているのだろうか。その学人はと言えば、次の行動を迷うように優海と教師とを見比べていた。その背を優海が安心させるようにそっと押す。
「じゃあ、一緒にご挨拶しましょうか」
頷くや否や、入口へと学人が小走りに向かって行く。それなりには懐いているらしい。勝手にほっと安心していると、含みのある声が落ちてきた。
「ぴよちゃんはさぁ、仲直りできたの?」
気が付けば、羽山と二人きりになっている。観念して日和は羽山に向き直った。チーム分けで一緒になったのが、運の尽きだったに違いない。
「はぁ、まぁ」
誤魔化す術もなく曖昧に頷く。仲直り。一方的に喧嘩をしていたとするならば、間違っていない表現かもしれないけれど。
「どう? 面倒臭いやつだったでしょ、あいつ」
「……いや、そんなことは」
ないとも言えないが、はいとも言えない。言葉を濁した日和の心境などお構いなしに、羽山が笑う。
「まぁ、でも、悪いやつではないからね。ご存じの通り。駄目なやつだけど」
「はぁ」
「ぴよちゃんさぁ」
「なんですか」
「考えることが顔に出るタイプだね」
日和は黙って俯いた。床の目に視線を落とす。居た堪れない。「あいつがかわいがるのもわかる気がするわ」との台詞が、的確に追い打ちとなってふりかかる。
所詮、子ども、と言われていると感じるのは、被害妄想なのだろうか。たかが四つ。されと四つ。子どものころならば、もっと大きく感じるだろう年齢差だ。日和が社会人になれば、次第に気にならなくなるのだろうか。
――それとも、このままずっと子ども扱いされてんのかな、俺。
マイナス思考に陥ったまま、床の目を数える。一つ、二つ。三つ。
「まきー、優海さんが呼んでる」
きゅっきゅと床とシューズの擦れる音が近づいて、遠のく。つられて視線を持ち上げれば、真木たちのところに学人が声をかけに行っていた。
「来てるの、俺の先生。まきの代わりは俺が入るから」
ちらりとその視線が動いて、本当に一瞬。学人は気が付かなかっただろうが、嫌そうな線が走った気がした。いつもと変わらない調子で手にしていたボールを学人に預けて、場を抜ける。
――学校の先生、嫌いなのかな。
その想像で日和は納得することにした。新年会の席で、酒に酔った愛実が、「画一的な学校教育への不満」やら「学校の教師の頼りなさ」への憂いを熱く訴えていたことを思い出したからだ。日和は己独自の教育論など持たないが、この「つぼみ」に自らやってきたスタッフならば、こだわりがあってもおかしくない。むしろ、そのほうが自然だ。
「代わってやろうか?」
「いらねぇに決まってんだろ」
近くを通り過ぎ様、羽山がかけた声に、応じた真木のそれはいつも通りだったので、やはりつまりそういうことなのだろう。
「じゃ、仕方ない。ぴよちゃんと俺とで得点係しましょうか」
「あ、はい」
その声に日和も立ち上がる。壁にかかっている時計を見れば、休憩の終わりを指していた。
むっすりと体育館の床に座り込んだまま、学人が呟く。不貞腐れ気味に注がれる視線の先はコートだ。試合合間の休憩時間だというのに、暁斗のシュート練習に付き合っている横顔に、つられるようにして日和も視線を送った。
――どうなってんだろ、あの人の体力。
二試合ほど参加しただけで、一日分の体力を使い切った気分の自分とは大違いだ。
「一年間頑張ったって言ってたもんな、学人。大丈夫、大丈夫。去年よりはうまくなってるから」
宥めるように、というよりも単なる事実を告げる調子で羽山が笑う。
「でも、勝てない」
「辞めてからもそれなりに経ってるけど。あいつ、バスケ歴はたぶん十年くらいあるから。すぐには勝てないって。ほら、言うだろ。継続は力なりって」
「十年……」
「うん、たしか。ミニバス始めたのが小二のときだったし、それくらいあるんじゃねぇかな」
「和は勝てんのかよ」
「どうかなー、俺もブランク長いから。でも、学人も手加減されて勝たせてもらっても嬉しくねぇだろ?」
男の子だねと笑って、羽山が指先でバスケットボールを回している。そういえば、高校生だったころ。体育の授業中にバスケ部の生徒が同じようなことをしていたなぁと思っているうちに、学人が「俺もできる」とボールを奪っていった。思っていたより難しかったのか、不納得の顔で何度もチャレンジしている学人を見守りながら、羽山が言う。
「まぁ、あれだ」
「なんだよ」
「ぴよちゃんよりはうまいから安心しな。ちゃんと頑張った成果が出てるじゃん」
気配を消していたはずなのに、会話を振られて日和は咽そうになった。
「ぴよこと比べられても嬉しくねぇよ。そいつ、見掛け倒しじゃん」
「あのね、学人くん。それ、普通に傷つくから」
「そうだぞー、学人。そういうこと言ってると怒られるぞ、基生に」
なんでその名前をわざわざ出したと思うのは、勘繰りに過ぎないのか。黙り込んだ日和を落ち込んだと思ったのか、学人が「教えてやるから元気出せよ」と励ましにかかった。
「うん、ありがと。でも、またあとでね」
「なんだよー、体力もねぇなぁ、ぴよこは」
「部活もしてない大学生なんて、こんなものです。真木さんたちが異常なの」
「ぴよちゃん、基礎体力がねぇんだろ。そもそもとして」
「まぁ、否定はしませんけど」
「学人は、今、部活を頑張ってるだろ。このままいけば、体力のあるおじさんになれる」
「マジか」
「経験者が言うんだから間違いない」
バスケットボールの技巧について話が進みだしていくのを横目に、日和はコートに視線を戻した。
……楽しそう。
暁斗に教えている横顔は、いかにも楽しそうで嬉しそうだ。小学二年生から、十年。それって、青春丸ごとか。なにかを長く続けた経験が日和にはないから、純粋にすごいなとも思う。
「そういや、うちの高校の先生がさ」
話題の変わった気配に、日和は少し意識を戻した。
「バスケ部の顧問なんだけど。今日、バスケ大会やるんだって言ったら、見に来ようかなって言ってた」
「おい、学人。それ、基生か優海さんにちゃんと言ったか?」
「だって、来れるかどうかわからないとも言ってたし。外から見るくらいだって言ってたから」
咎める色の混じった羽山の声に、学人が慌てて言い足した。学校の、先生。日和はほぼ無意識に首を傾げた。それはまた随分と熱心な先生もいたものだ。
――まぁ、九割九分、社交辞令か。
「どうかしたの?」
「優海さん」
ジャージ姿でも、エレガントな雰囲気の消えないこの人も、やはりどこか不思議だ。優海の登場に落ち着かない様子を見せる学人の頭に、ぽんと羽山が手を置いた。
ごく自然と触れ合う羽山のコミュニケーションは真木と似ている。
「ほら、学人。話すなら、早めに話しとけよ。ちょうどよかったじゃん」
「あら、なぁに。学人くん」
視線を合わせて笑いかけた優海に、学人が躊躇ってから話し出す。本当にここの人たちは、生徒たちの扱いが巧い。
――巧いっていうと、語弊があるかもしれないけど。でもやっぱ、巧いんだよな。
あの飲み会の夜。羽山は真木を指して「人懐柔するのが巧い」と言っていた。それもわかるようにも思う、けれど。
「あのさ、それで。……勝手にオッケーしてごめん」
「教えてくれてありがとう。もうお説教は羽山くんにされたのよね。それで悪かったかなって思ったのならいいのよ。次はもうしないでしょう?」
信頼を滲ませた笑みを浮かべて、優海が頷く。
「来ていただいたらご挨拶はしなくちゃね。春から雪ちゃんと恵麻ちゃんもお世話になるんだから」
「でも、来るかどうかはわかんねぇよ。来ないかもしれないし」
「うん。だから、来られたら、ね。学人くんにバスケを教えてくれている先生なんでしょう? 一試合入ってもらうのもいいかもしれないわね。あら、もしかして」
優海の声に、学人が視線を上げる。
本当に見に来たんだ。感嘆とも呆れともつかない心地で、日和も体育館の入口に視線を向ける。微かに開いた戸の向こうには、たしかに人影があった。
「あ、先生だ」
学人の呼びかけに、戸がさらに引かれ、背の高い青年が姿を現した。一礼した顔に控えめな笑みが浮かぶ。
――休みの日に、生徒の様子を見に来るって、すごいな。
それとも、学人が不登校児だったから、特別に気をかけているのだろうか。その学人はと言えば、次の行動を迷うように優海と教師とを見比べていた。その背を優海が安心させるようにそっと押す。
「じゃあ、一緒にご挨拶しましょうか」
頷くや否や、入口へと学人が小走りに向かって行く。それなりには懐いているらしい。勝手にほっと安心していると、含みのある声が落ちてきた。
「ぴよちゃんはさぁ、仲直りできたの?」
気が付けば、羽山と二人きりになっている。観念して日和は羽山に向き直った。チーム分けで一緒になったのが、運の尽きだったに違いない。
「はぁ、まぁ」
誤魔化す術もなく曖昧に頷く。仲直り。一方的に喧嘩をしていたとするならば、間違っていない表現かもしれないけれど。
「どう? 面倒臭いやつだったでしょ、あいつ」
「……いや、そんなことは」
ないとも言えないが、はいとも言えない。言葉を濁した日和の心境などお構いなしに、羽山が笑う。
「まぁ、でも、悪いやつではないからね。ご存じの通り。駄目なやつだけど」
「はぁ」
「ぴよちゃんさぁ」
「なんですか」
「考えることが顔に出るタイプだね」
日和は黙って俯いた。床の目に視線を落とす。居た堪れない。「あいつがかわいがるのもわかる気がするわ」との台詞が、的確に追い打ちとなってふりかかる。
所詮、子ども、と言われていると感じるのは、被害妄想なのだろうか。たかが四つ。されと四つ。子どものころならば、もっと大きく感じるだろう年齢差だ。日和が社会人になれば、次第に気にならなくなるのだろうか。
――それとも、このままずっと子ども扱いされてんのかな、俺。
マイナス思考に陥ったまま、床の目を数える。一つ、二つ。三つ。
「まきー、優海さんが呼んでる」
きゅっきゅと床とシューズの擦れる音が近づいて、遠のく。つられて視線を持ち上げれば、真木たちのところに学人が声をかけに行っていた。
「来てるの、俺の先生。まきの代わりは俺が入るから」
ちらりとその視線が動いて、本当に一瞬。学人は気が付かなかっただろうが、嫌そうな線が走った気がした。いつもと変わらない調子で手にしていたボールを学人に預けて、場を抜ける。
――学校の先生、嫌いなのかな。
その想像で日和は納得することにした。新年会の席で、酒に酔った愛実が、「画一的な学校教育への不満」やら「学校の教師の頼りなさ」への憂いを熱く訴えていたことを思い出したからだ。日和は己独自の教育論など持たないが、この「つぼみ」に自らやってきたスタッフならば、こだわりがあってもおかしくない。むしろ、そのほうが自然だ。
「代わってやろうか?」
「いらねぇに決まってんだろ」
近くを通り過ぎ様、羽山がかけた声に、応じた真木のそれはいつも通りだったので、やはりつまりそういうことなのだろう。
「じゃ、仕方ない。ぴよちゃんと俺とで得点係しましょうか」
「あ、はい」
その声に日和も立ち上がる。壁にかかっている時計を見れば、休憩の終わりを指していた。
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