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第174話 オークション1日目
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遺跡探索を終え、決闘都市コルセアに帰還してから10日が経った。
俺達は遺跡探索クエストを達成したことで全員がBランク冒険者へと昇格した。
サリーちゃんは特に何事もなくギルド職員に戻ったのだが、師範は遺跡を破壊したため判決が下されるまで留置場入りとなってしまった。
だが師範は今まで長いことブルーノ帝国に務め、総ギルドマスターとして世界の発展に大きく貢献したという実績がある。
そのおかげで死刑は免れ、損害賠償支払いだけで済むらしい。
また、世界中の国々やギルドはあの遺跡に隠居していた6人の行方や遺品を血眼になって探していたらしい。
俺はこの商機を見逃さず、各国の大臣や各支部のギルマス、貴族達重鎮をオークションに招待した。
明日から6日間、ブルーノ帝国帝都で開催することに決定した。
オークションへ向かうのは出品者である俺とパーティー会計係であるソフィアの2人だ。
俺達は既に帝都に到着しており、出品物はオークション運営者に提出し終えた。
もちろん俺達に必要だと考えられた物品は“アイテムボックス“に収納したままである。
「さて…今日はもう休むか。」
「そうですね。明日が楽しみです。」
「ああ!!」
翌日
「皆様、この度はお集まりいただき誠にありがとうございます!!ここに…オークション開催を宣言いたします!!!」
司会者の言葉を聞いた客達はその場で座ったまま静かに拍手した。
一般客なら歓声を上げただろうが、流石各国の首脳陣といったところだ。
俺とソフィアはオークション会場の最後列に座って様子を窺っている。
「それでは早速始めましょう!今日の出品はこちら!!!建築王アルディ・フラヴェルの遺産、建築模型の数々です!!!!」
「おぉ…!!」
「美しい…」
俺達は建築模型を見つけてもほとんど感動しなかったが、ここに集まった人々には違うらしい。
特に各国の大臣が感嘆の声を漏らした。
おそらくあれらの美しい建築物を首都に建てることで、国力を見せつけるためだろう。
「まずはこの観光施設の模型、金貨100枚から開始です!!」
「金貨200枚。」
「金貨300枚。」
「金貨350枚。」
次々と見知った顔の人たちが札を、そして値段を上げていく。
『おぉ…!!サクラが上手く引き上げてくれてるみたいだな…!!』
ソフィアとサリーちゃんの意見でブルーノ帝国の商人5人をサクラとして入場させたのだ。
報酬は1人あたり金貨10枚で計50枚かかるが、利益に比べたら雀の涙程度だ。
「金貨390枚!!これ以上入札する方はいませんか?…それでは39番の方、金貨390枚で落札です!!!」
『おぉ…!税金20%引いて金貨312枚か!!』
金貨100枚くらいまで行けばいいかなと思っていたが、まさか金貨100枚が入札開始価格になるとは思いもよらなかった。
順調な滑り出しだ。
「お次はこの教会の模型、金貨200枚から開始です!!」
「金貨1,000枚。」
『金貨1,000枚!?入札者は…聖国の大臣か!』
聖国は創造神様を崇拝する信仰深い国で、熱心な信者以外は住めないという噂だ。
邪神教排除に最も力を入れている国であり、将来的に俺の邪神教徒排除活動に助力していただくことになるだろう。
「他にいらっしゃいませんか?…では、金貨1,000枚で落札です!!」
『おぉ…!!!』
それから王宮の模型を公国が金貨830枚で、他の美的建築物5つは合計金貨1980枚で落札された。
さらに、建築王アルディ・フラヴェルが使っていた道具の数々を彼の出身地である王国が金貨800枚で買い取った。
オークション1日目は3時間ほどで幕を下ろした。
建築王アルディ・フラヴェルの出品だけで金貨5,000枚、税引して金貨4,000枚の収益となった。
俺とソフィアはその大金を抱えてセキュリティシステムの高い高級宿に戻った。
「ア、アアアルフレッド様!!!!」
「お、落ち着けソフィア!!深呼吸だ!!」
「ひっ、ひっ、ふぅー…ひっ、ひっ、ふぅー…」
「それは出産時の呼吸法だ…」
自分より慌てている人を見ると落ち着くというが、やはり本当だったようだ。
普段は完璧超人のソフィアが目を回してあたふたしているのを見て、俺は冷静になった。
「初日で金貨4,000枚…最終日まで終了いたしましたら一体いくらまで到達するのでしょうか…?」
「さあな。だが…これでパーティー資金は十分手に入った。」
「お、仰る通りです。アルフレッド様、念のため賊の警戒をお願いします。」
「ああ。任せろ!」
とはいえ、収益は全て俺の“アイテムボックス“に収納しているので知らぬ間に盗み出される心配はない。
“盗賊探知“と“犯罪者探知“を行使したまま眠りについたが、反応はなかった。
俺達は遺跡探索クエストを達成したことで全員がBランク冒険者へと昇格した。
サリーちゃんは特に何事もなくギルド職員に戻ったのだが、師範は遺跡を破壊したため判決が下されるまで留置場入りとなってしまった。
だが師範は今まで長いことブルーノ帝国に務め、総ギルドマスターとして世界の発展に大きく貢献したという実績がある。
そのおかげで死刑は免れ、損害賠償支払いだけで済むらしい。
また、世界中の国々やギルドはあの遺跡に隠居していた6人の行方や遺品を血眼になって探していたらしい。
俺はこの商機を見逃さず、各国の大臣や各支部のギルマス、貴族達重鎮をオークションに招待した。
明日から6日間、ブルーノ帝国帝都で開催することに決定した。
オークションへ向かうのは出品者である俺とパーティー会計係であるソフィアの2人だ。
俺達は既に帝都に到着しており、出品物はオークション運営者に提出し終えた。
もちろん俺達に必要だと考えられた物品は“アイテムボックス“に収納したままである。
「さて…今日はもう休むか。」
「そうですね。明日が楽しみです。」
「ああ!!」
翌日
「皆様、この度はお集まりいただき誠にありがとうございます!!ここに…オークション開催を宣言いたします!!!」
司会者の言葉を聞いた客達はその場で座ったまま静かに拍手した。
一般客なら歓声を上げただろうが、流石各国の首脳陣といったところだ。
俺とソフィアはオークション会場の最後列に座って様子を窺っている。
「それでは早速始めましょう!今日の出品はこちら!!!建築王アルディ・フラヴェルの遺産、建築模型の数々です!!!!」
「おぉ…!!」
「美しい…」
俺達は建築模型を見つけてもほとんど感動しなかったが、ここに集まった人々には違うらしい。
特に各国の大臣が感嘆の声を漏らした。
おそらくあれらの美しい建築物を首都に建てることで、国力を見せつけるためだろう。
「まずはこの観光施設の模型、金貨100枚から開始です!!」
「金貨200枚。」
「金貨300枚。」
「金貨350枚。」
次々と見知った顔の人たちが札を、そして値段を上げていく。
『おぉ…!!サクラが上手く引き上げてくれてるみたいだな…!!』
ソフィアとサリーちゃんの意見でブルーノ帝国の商人5人をサクラとして入場させたのだ。
報酬は1人あたり金貨10枚で計50枚かかるが、利益に比べたら雀の涙程度だ。
「金貨390枚!!これ以上入札する方はいませんか?…それでは39番の方、金貨390枚で落札です!!!」
『おぉ…!税金20%引いて金貨312枚か!!』
金貨100枚くらいまで行けばいいかなと思っていたが、まさか金貨100枚が入札開始価格になるとは思いもよらなかった。
順調な滑り出しだ。
「お次はこの教会の模型、金貨200枚から開始です!!」
「金貨1,000枚。」
『金貨1,000枚!?入札者は…聖国の大臣か!』
聖国は創造神様を崇拝する信仰深い国で、熱心な信者以外は住めないという噂だ。
邪神教排除に最も力を入れている国であり、将来的に俺の邪神教徒排除活動に助力していただくことになるだろう。
「他にいらっしゃいませんか?…では、金貨1,000枚で落札です!!」
『おぉ…!!!』
それから王宮の模型を公国が金貨830枚で、他の美的建築物5つは合計金貨1980枚で落札された。
さらに、建築王アルディ・フラヴェルが使っていた道具の数々を彼の出身地である王国が金貨800枚で買い取った。
オークション1日目は3時間ほどで幕を下ろした。
建築王アルディ・フラヴェルの出品だけで金貨5,000枚、税引して金貨4,000枚の収益となった。
俺とソフィアはその大金を抱えてセキュリティシステムの高い高級宿に戻った。
「ア、アアアルフレッド様!!!!」
「お、落ち着けソフィア!!深呼吸だ!!」
「ひっ、ひっ、ふぅー…ひっ、ひっ、ふぅー…」
「それは出産時の呼吸法だ…」
自分より慌てている人を見ると落ち着くというが、やはり本当だったようだ。
普段は完璧超人のソフィアが目を回してあたふたしているのを見て、俺は冷静になった。
「初日で金貨4,000枚…最終日まで終了いたしましたら一体いくらまで到達するのでしょうか…?」
「さあな。だが…これでパーティー資金は十分手に入った。」
「お、仰る通りです。アルフレッド様、念のため賊の警戒をお願いします。」
「ああ。任せろ!」
とはいえ、収益は全て俺の“アイテムボックス“に収納しているので知らぬ間に盗み出される心配はない。
“盗賊探知“と“犯罪者探知“を行使したまま眠りについたが、反応はなかった。
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