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第117話 古代文明都市 第2廃棄施設

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翌朝



昨日の戦闘の影響で、全身を酷い筋肉痛が襲った。

両手剣Lv.9“ノヴァディザスター“を大量に行使したので両腕の筋肉痛は覚悟していたが、まさか全身に来るとは思わなかった。



『痛てて…でも早朝訓練はサボらないようにしないとな。』



1度サボるとサボり癖がついてしまうので、痛みを我慢しながら訓練をした。

苦痛の中訓練をするのは、屋敷でアーノルド師匠にしごかれた時以来だ。



『懐かしいな…って、マゾかよ!!』



気を取り直し、集中して訓練に努めた。

十分なスペースがあるので、冒険者学校での授業ぶりに槍を扱うことにした。



ひたすらスキルチェインをしながら最高効率でソードスキルを行使していると、1時間強でスキルLvが3→5に上がった。



「ん…おはようなのじゃ。」



「おはようございます。師範は筋肉痛とか大丈夫ですか?」



「うむ。種族の特性で身体が変化しないから大抵は平気なのじゃよ。」



「俺も早く後継者として吸血鬼族になりたいです…!!」



「身体が成長し切る前になると妾みたいになるのじゃよ?」



「それは…遠慮しておきます…」



「うむ。さて、朝食にするのじゃ。」



「はい。」



それからのんびり朝食を取り、探索の支度を終えた。



「地下7階は…説明によると廃棄施設ですね。」



「うむ…おそらく地下3階と同じ感じじゃろう。気をつけて進むのじゃ。」



「はい。」



“機械探知“や“魔物探知“、“構想探知“を行使しつつ地下7階へ向かう通路を下った。



1時間後



「弟子よ…まだなのじゃ?」



「今ちょうど中間くらいです。地下7階はだいぶ広いみたいですね。」



「うむ…少し移動速度を上げるのじゃ。」



「分かりました。」



“探知“の範囲を広げてみたが、まだ敵の反応はない。



数十分後



『おいおい嘘だろ…!?』



通路を進むにつれて“機械探知“に反応が増えていき、扉の前へ着いた頃には数え切れないほど多くなっていた。



「やっと着いたのじゃー!!…む?弟子よ、どうかしたのじゃ?」



「扉の向こうに地下6階よりも大量の敵がいます…」



「ふむ…装備も強化されたし、お主なら大丈夫じゃろ。」



「まぁ…多少の自信はあります。」



「なら妾は空の敵を倒すから、地上の敵は頼んだのじゃ。」



「えっ、ちょっ!?」



そう言うと、師範は思い切り扉を蹴破って地下7階に入った。

中にいた様々な型の機械生命体達は全員こちらを振り向いた。



「ピピピ…シシシ…シンニュウ侵入シャ…ハハハッケン発見発見…」



「タタタタ…タダチニタダチニ…ハイジョ排除排除排除を…」



不意打ちで何十体か仕留めるつもりだったが…

こうなってしまっては仕方がない。



「はぁぁぁぁぁ!!!!」



地下6階と同様、TP消費7,000の“闘気操術“で身体能力を爆上げして“ノヴァディザスター“を行使しまくった。



『おぉ!!爽快だな!!』



押し寄せてくる機械生命体を斬撃で薙ぎ払ってゆく…

1度の斬撃でどれくらい仕留められているのかわからないが、滝のように経験値が流れ込んでくる。



『きてるきてる…!!レベリングの時間だ!!』



敵を薙ぎ倒す爽快感と経験値が流れ込んで強くなる全能感でテンションが爆上がりした。

今ならどんな相手にも怯えず立ち向かえる気がする。



「おらおらぁ!!早く俺の経験値になれ!!」



それからハイテンションで“ノヴァディザスター“を行使し続け、数十分が経った。



『…疲れてきたな。』



数えきれないほど大量にいた機械生命体達は残り47体まで減った。

何百体も倒したので、Lvは106→111まで上昇した。



だが、治りかけていた筋肉痛が再発して動きが鈍くなってきた。

31回目の発動が終わり、32回目の“ノヴァディザスター“にスキルチェインしようとしたとき…



『くっ…しまった!!』



腕が思うように動かず、スキルチェインに失敗してしまった。

それによって斬撃が止み、迫り来るウェアウルフ型機械生命体の攻撃を阻止することができなかった。



「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」



何とか防御を試みたが、間に合わず左肩を噛まれてしまった。

鋭く逞しい牙は俺の肩を貫通し、左腕が千切れかけている。



『痛い痛い痛い痛い痛い痛い…!!!』



激痛に悶えながらも両手剣Lv.5“インパクト“を行使して頭蓋を砕いた。

頭蓋と同時に顎も砕けたようで、スルッと俺の方から牙が取れた。



「すぅぅぅーー…ふぅぅぅぅ…」



深呼吸しつつ“アイテムボックス“から回復薬を取り出し、傷口にかけた。

たちまち左肩に空いた大穴は塞がり、さらに筋肉痛まで治って満足に身体を動かせるようになった。



『よし…って、危ねっ!!』



腕の動作確認をしている時に、ウェアウルフ型3体が引っ掻き攻撃をしてきた。

俺は万全の状態になった身体で軽快に回避し、両手剣Lv.8“グランドハザード“でカウンターを食らわせた。



「さぁ…再戦だ!!かかってこい!!」



それからウェアウルフ型やジェノスタイガー型、オーガ型などと乱戦して正面から叩き潰した。



「これで…ラストォォォ!!」



「ピピピピピ…ソソソ損傷率92%…キキ機能ヲテテテ停止シマス…」



『ふぅ…やっと終わった…』



Lvはさらに111→115まで上がった。

ゲームのようにリスポーンしてくれたらレベリング地点に最高だったのだが…



『…無い物ねだりしても仕方ないよな。師範は大丈夫かな…?』
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