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第181話 伝説の首飾り
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中から浮かび上がってきたのは、七つの穴が空いた首飾りだった。
その首飾りを“鑑定“すると“レゾナンスネックレスEX“という名で、効果は無しと書かれていた。
おそらく七つの穴に宝玉か何かを埋めることで、強力な効果を持つ代物へ変化するのだろう。
『ランクEXか…初めて見たな。ゲームの感じでいくと…SSSランクより上だよな…?』
天魔の剣はSSSランクだというのに、どうして共鳴したのだろうか?
もしかしたらこの首飾りと同時に装備することで、何かしらの相乗効果を得られるのかもしれない。
『なっ…!?!?』
改めて天魔の剣を“鑑定“しようと目を向けると、姿形が変わっていた。
元々は錆びついて地味な片手剣だったが、今は鯖が少し取れて若干輝かしくなっていた。
『…もしかしてレゾナンスネックレスが本来の姿に近づけば近づくほど天魔の剣も元の姿に戻る…的な?』
何かヒントが残されていないか周辺を見渡すと、宝箱の中に紙が入っていた。
その紙には古代文字とも違う、今まで一度も見たことがない文字で書かれていたが“言語理解“のお陰で難なく読むことができた。
「蟲のダンジョンを攻略し、宝箱の封印を解いた者へこれを書き記す。まずは完全攻略おめでとう。我々は君のような存在を待ちわびていた。」
『これは…悪魔が綴ったのか…?続きがあるから読んでみるか。』
『さて、君が疑問に思っているであろうレゾナンスネックレスについて説明しよう。その七つの穴には悪魔が神々に対抗するために生み出した、“七つの大罪シリーズ“の宝玉が入る。傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲を指している。これらは“チキュウ“と呼ばれる異世界から持ち出した、“魔術“と称されるものだ。“魔術“はこの世の理から外れているため、神々を倒し得る武器となるだろう。」
『…っ!?!?“チキュウ“って“地球“のことだよな…?』
まさかここで前世との繋がりが見つかるとは…
それに“魔法“ではなく“魔術“という力もあるとは…
「今後も我々が創造したダンジョンを攻略し、神々へ対抗する力を手に入れて欲しい。この世の真理について書き記した紙も、点在させている。それを集めるためでも構わない。できることなら、いつの日か我々を滅ぼした悪神に仇を打って欲しい。」
ダンジョンは神々から逃げ隠れるためだけに作ったのではなく、どうやら対抗手段を得るためにも作っていたらしい。
悪神である魔法神イシスに対抗するためにも、ダンジョンは有効に活用したい。
『…当分は“七つの大罪シリーズ“を集めつつ真理を書き記した紙を集めるか。』
一度蟲のダンジョンの攻略を終えたので、攻略本を読んで見落としがないか確認した。
時間をかけて探索しただけあって、完全攻略できていたようだ。
『ふぅ…一度ヴァルハラ帝国に帰るか。』
それから宝物殿の奥にあった“転移“の魔法陣に乗り、蟲のダンジョンの入り口に出た。
攻略したら崩壊して無くなる…みたいな展開にならなくてよかった。
外の世界はちょうど昼前頃だった。
ヴァルハラ帝国に“転移“すると、皆生き生きと暮らしていた。
「おかえりなさいませ。ダグラス様。」
「ただいまグレイ。久しぶりだな。」
「まだ三日しか経ってありませんが…そうですね。私めも長く感じておりました。」
思っていたよりも時間が経っていなかったことに驚いた。
魔王候補者になったことで休憩が不要になり、ずっとダンジョン攻略に勤しんでいたため長く感じたのだろう。
「俺がいない間に大事に巻き込まれたりしなかったか?」
「はい。大事なく過ごしております。」
「そうか…それは良かった。」
その後幹部達に挨拶回りをし、そして玉座で一息ついた。
「…死神、いるか?」
「うむ。…っ!?!?汝のその装備、レゾナンスネックレスか!?!?」
「ああ。今蟲のダンジョンを攻略してきたところだったんだ。」
「そうか…ということは堕天使ルシファーの記録を読んだな?」
「堕天使ルシファー(?)かどうかは分からないが…読んだ。」
「なら話は早い。神々を倒しにいくには、完成したレゾナンスネックレスは必須なのだ。我は準備をしているから、汝はそれを完成させてくれ。」
「分かった。」
攻略本と死神の知識をフル活用し、“七つの大罪シリーズ“が眠っていると思われるダンジョンを斡旋し、メモ帳を作った。
その後皆にまた別れの挨拶をし、ヴァルハラ帝国を出た。
他の魔王候補者の動向が気になっていたが、特に表立った動きはしていないようで安心した。
『メモ帳によると…傲慢の宝玉は海底ダンジョンにあるのか。…海上都市に行くのは久しぶりだな。』
海龍を倒した英雄として凱旋したくはないので、自身に“隠蔽“を行使した後海上都市に“転移“し、無事海底ダンジョンに着いた。
攻略本によると、海底ダンジョンは階層を下っていくタイプのダンジョンで全51層で構成されているらしい。
10層ごとに初心層、上層、中層、下層、深層と区別されている。
『よし…この流れに乗ってちゃちゃっと傲慢の宝玉獲得しますか!』
その首飾りを“鑑定“すると“レゾナンスネックレスEX“という名で、効果は無しと書かれていた。
おそらく七つの穴に宝玉か何かを埋めることで、強力な効果を持つ代物へ変化するのだろう。
『ランクEXか…初めて見たな。ゲームの感じでいくと…SSSランクより上だよな…?』
天魔の剣はSSSランクだというのに、どうして共鳴したのだろうか?
もしかしたらこの首飾りと同時に装備することで、何かしらの相乗効果を得られるのかもしれない。
『なっ…!?!?』
改めて天魔の剣を“鑑定“しようと目を向けると、姿形が変わっていた。
元々は錆びついて地味な片手剣だったが、今は鯖が少し取れて若干輝かしくなっていた。
『…もしかしてレゾナンスネックレスが本来の姿に近づけば近づくほど天魔の剣も元の姿に戻る…的な?』
何かヒントが残されていないか周辺を見渡すと、宝箱の中に紙が入っていた。
その紙には古代文字とも違う、今まで一度も見たことがない文字で書かれていたが“言語理解“のお陰で難なく読むことができた。
「蟲のダンジョンを攻略し、宝箱の封印を解いた者へこれを書き記す。まずは完全攻略おめでとう。我々は君のような存在を待ちわびていた。」
『これは…悪魔が綴ったのか…?続きがあるから読んでみるか。』
『さて、君が疑問に思っているであろうレゾナンスネックレスについて説明しよう。その七つの穴には悪魔が神々に対抗するために生み出した、“七つの大罪シリーズ“の宝玉が入る。傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲を指している。これらは“チキュウ“と呼ばれる異世界から持ち出した、“魔術“と称されるものだ。“魔術“はこの世の理から外れているため、神々を倒し得る武器となるだろう。」
『…っ!?!?“チキュウ“って“地球“のことだよな…?』
まさかここで前世との繋がりが見つかるとは…
それに“魔法“ではなく“魔術“という力もあるとは…
「今後も我々が創造したダンジョンを攻略し、神々へ対抗する力を手に入れて欲しい。この世の真理について書き記した紙も、点在させている。それを集めるためでも構わない。できることなら、いつの日か我々を滅ぼした悪神に仇を打って欲しい。」
ダンジョンは神々から逃げ隠れるためだけに作ったのではなく、どうやら対抗手段を得るためにも作っていたらしい。
悪神である魔法神イシスに対抗するためにも、ダンジョンは有効に活用したい。
『…当分は“七つの大罪シリーズ“を集めつつ真理を書き記した紙を集めるか。』
一度蟲のダンジョンの攻略を終えたので、攻略本を読んで見落としがないか確認した。
時間をかけて探索しただけあって、完全攻略できていたようだ。
『ふぅ…一度ヴァルハラ帝国に帰るか。』
それから宝物殿の奥にあった“転移“の魔法陣に乗り、蟲のダンジョンの入り口に出た。
攻略したら崩壊して無くなる…みたいな展開にならなくてよかった。
外の世界はちょうど昼前頃だった。
ヴァルハラ帝国に“転移“すると、皆生き生きと暮らしていた。
「おかえりなさいませ。ダグラス様。」
「ただいまグレイ。久しぶりだな。」
「まだ三日しか経ってありませんが…そうですね。私めも長く感じておりました。」
思っていたよりも時間が経っていなかったことに驚いた。
魔王候補者になったことで休憩が不要になり、ずっとダンジョン攻略に勤しんでいたため長く感じたのだろう。
「俺がいない間に大事に巻き込まれたりしなかったか?」
「はい。大事なく過ごしております。」
「そうか…それは良かった。」
その後幹部達に挨拶回りをし、そして玉座で一息ついた。
「…死神、いるか?」
「うむ。…っ!?!?汝のその装備、レゾナンスネックレスか!?!?」
「ああ。今蟲のダンジョンを攻略してきたところだったんだ。」
「そうか…ということは堕天使ルシファーの記録を読んだな?」
「堕天使ルシファー(?)かどうかは分からないが…読んだ。」
「なら話は早い。神々を倒しにいくには、完成したレゾナンスネックレスは必須なのだ。我は準備をしているから、汝はそれを完成させてくれ。」
「分かった。」
攻略本と死神の知識をフル活用し、“七つの大罪シリーズ“が眠っていると思われるダンジョンを斡旋し、メモ帳を作った。
その後皆にまた別れの挨拶をし、ヴァルハラ帝国を出た。
他の魔王候補者の動向が気になっていたが、特に表立った動きはしていないようで安心した。
『メモ帳によると…傲慢の宝玉は海底ダンジョンにあるのか。…海上都市に行くのは久しぶりだな。』
海龍を倒した英雄として凱旋したくはないので、自身に“隠蔽“を行使した後海上都市に“転移“し、無事海底ダンジョンに着いた。
攻略本によると、海底ダンジョンは階層を下っていくタイプのダンジョンで全51層で構成されているらしい。
10層ごとに初心層、上層、中層、下層、深層と区別されている。
『よし…この流れに乗ってちゃちゃっと傲慢の宝玉獲得しますか!』
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