72 / 188
第72話 魔族
しおりを挟む
『そういえばどうしてこんなにゴーレム系だけが大量発生しているんだ…?』
2つ目の広場まで全滅したが、ワーム系と一切遭遇しなかったのだ。
『考えても仕方ないか…』
いったんゴーレム系を殲滅して時間ができたので”アイテムボックス”に収納しておいたゴーレム系の死体を”鑑定&略奪”した。
すると、”ゴーレム生成D”と”鋼鉄化E”のスキルを習得した。
『”ゴーレム生成”!?今度試してみたいな…!!』
軽く休憩をとれたので、”レーダー”を見てみるとおかしなことを見つけた。
『ん?鉱山の奥の1か所から湧いているのか…?』
広場の1番左の道にしかゴーレム系が溢れていなかったのだ。
『もしかしたら”ゴーレム生成”を利用した人為的な現象なのかもな。』
俺は発生の原因を突き止めるべくゴーレム系が多い道を進んでいった。
奥に進むにつれてだんだん瘴気が濃くなり、視界が悪い上に空気が重いので気味が悪い。
「あぁ!鬱陶しい!!!」
俺は光属性魔法”エリアキュア”を行使し、瘴気を払った。
すると、空気がきれいになりさっぱりとした。
『ふぅ…それよりなんでこんなところに瘴気が…?』
瘴気が発生するのは墓地や廃村などのアンデッドが寄り付く場所か、天魔の剣の時みたいに何か邪悪なものが封印されている場所くらいである。
『でも瘴気とゴーレム系の大量発生に何か関連性はあるか…?』
そんなことを考えながら進んでいると、”レーダー”の反応が地下に続いていることに気づいた。
さらに、1つだけとても強力な反応があった。
『やっぱり地下があったか。それよりこの強力な反応はなんだ…!?』
魔力量は俺より少ないものの、存在の威圧感がとても強い。
『…まあそうはいっても海龍よりはだいぶ弱いな。』
”気配遮断”を行使して気配を消しながら地下に降り、強大な魔力の反応に近づいていった。
地下は機材や何かがメモされた紙が散らばっており、何かの研究室のようだった。
「…誰だ。」
近くのゴーレムを倒すと気づかれてしまった。
「ただの冒険者だ。ゴーレム系が多い道を進んでいったらここにたどり着いた。」
「そうか…お前が僕の作ったゴーレムを全滅させたのか!!!」
”レーダー”の反応元が姿を現し、俺は驚いた。
「なっ!?魔族だと…!?」
子どものような体から禍々しい羽が生えており、さらに頭から角が生えていた。
名前 アル 種族 インプ (低級魔族) Lv.167
ステータス
HP 268410/268410 MP 312610/312610 TP 215610/215610
スキル
・魔法
闇属性魔法S
・武技
鎌S 体術A
ユニークスキル
高速
称号
闇属性魔法の極意 鎌使いの極意
俺だけで対応できるくらいの強さでよかった。
「人間ごときが僕の計画を邪魔しやがって…!!許さないぞ…!!!」
そう言うと、インプは襲い掛かってきた。
「あ、あぶねっ!!」
”高速”の影響で非常にすばしっこく、攻撃を回避するのが難しい。
さらに散らばっている障害物を利用して飛び回っているのでなかなか目で追えない。
『どうしたものか…』
海王の装備のおかげで鎌の攻撃は無傷だが、このまま耐久しても何も始まらない。
「おい人間!!どうして僕の魔法が効かないんだ!!!」
「魔法…?」
「闇属性魔法のデバフだ!!」
「あぁ…耐性があるからな。」
「なんだとぉ!?くそぉ…!!」
インプは意外と単純なのかもしれない。
この単純さを利用したい。
『そろそろ仕掛けるか…』
無理に目で追おうとせず、俺は”気配察知”を頼りにして目を瞑った。
「おい人間!敵前で目を瞑るなんてなめてるのか!?」
「いや、お前程度見なくて十分だ。」
「なんだとぉ!?もう許さん!!殺してやる!!」
インプを煽ると、俺の思惑通り攻撃が単調になってきた。
俺はその単調な攻撃時の移動に合わせて海王の片手剣を出した。
すると、次の瞬間インプはそのまま片手剣に突っ込んで両断された。
『…あっけなかったな。』
インプを”鑑定&略奪”し、”高速”を習得した。
その後インプのゴーレム大量生産の真意を探るべく、実験室のようなところに向かった。
色々書類を見て分かったのは、インプは魔道具と魔石を使ってゴーレムを生成していたことだけだ。
『目的はわからなかったか…まあいい。』
俺は実験の証拠となるものを”アイテムボックス”に収納して鉱山を出た。
「君、大丈夫だったかい!?」
鉱山から出てきた俺に救助隊に参加した冒険者が話しかけてきた。
「ああ。それより解決したからギルマスに報告させてもらってもいいか?」
「本当か…!?ギルマスなら救命テントの中だ。」
「ありがとう。」
まさか鉱山都市に来て初日に厄介ごとに巻き込まれるとは思わなかった。
2つ目の広場まで全滅したが、ワーム系と一切遭遇しなかったのだ。
『考えても仕方ないか…』
いったんゴーレム系を殲滅して時間ができたので”アイテムボックス”に収納しておいたゴーレム系の死体を”鑑定&略奪”した。
すると、”ゴーレム生成D”と”鋼鉄化E”のスキルを習得した。
『”ゴーレム生成”!?今度試してみたいな…!!』
軽く休憩をとれたので、”レーダー”を見てみるとおかしなことを見つけた。
『ん?鉱山の奥の1か所から湧いているのか…?』
広場の1番左の道にしかゴーレム系が溢れていなかったのだ。
『もしかしたら”ゴーレム生成”を利用した人為的な現象なのかもな。』
俺は発生の原因を突き止めるべくゴーレム系が多い道を進んでいった。
奥に進むにつれてだんだん瘴気が濃くなり、視界が悪い上に空気が重いので気味が悪い。
「あぁ!鬱陶しい!!!」
俺は光属性魔法”エリアキュア”を行使し、瘴気を払った。
すると、空気がきれいになりさっぱりとした。
『ふぅ…それよりなんでこんなところに瘴気が…?』
瘴気が発生するのは墓地や廃村などのアンデッドが寄り付く場所か、天魔の剣の時みたいに何か邪悪なものが封印されている場所くらいである。
『でも瘴気とゴーレム系の大量発生に何か関連性はあるか…?』
そんなことを考えながら進んでいると、”レーダー”の反応が地下に続いていることに気づいた。
さらに、1つだけとても強力な反応があった。
『やっぱり地下があったか。それよりこの強力な反応はなんだ…!?』
魔力量は俺より少ないものの、存在の威圧感がとても強い。
『…まあそうはいっても海龍よりはだいぶ弱いな。』
”気配遮断”を行使して気配を消しながら地下に降り、強大な魔力の反応に近づいていった。
地下は機材や何かがメモされた紙が散らばっており、何かの研究室のようだった。
「…誰だ。」
近くのゴーレムを倒すと気づかれてしまった。
「ただの冒険者だ。ゴーレム系が多い道を進んでいったらここにたどり着いた。」
「そうか…お前が僕の作ったゴーレムを全滅させたのか!!!」
”レーダー”の反応元が姿を現し、俺は驚いた。
「なっ!?魔族だと…!?」
子どものような体から禍々しい羽が生えており、さらに頭から角が生えていた。
名前 アル 種族 インプ (低級魔族) Lv.167
ステータス
HP 268410/268410 MP 312610/312610 TP 215610/215610
スキル
・魔法
闇属性魔法S
・武技
鎌S 体術A
ユニークスキル
高速
称号
闇属性魔法の極意 鎌使いの極意
俺だけで対応できるくらいの強さでよかった。
「人間ごときが僕の計画を邪魔しやがって…!!許さないぞ…!!!」
そう言うと、インプは襲い掛かってきた。
「あ、あぶねっ!!」
”高速”の影響で非常にすばしっこく、攻撃を回避するのが難しい。
さらに散らばっている障害物を利用して飛び回っているのでなかなか目で追えない。
『どうしたものか…』
海王の装備のおかげで鎌の攻撃は無傷だが、このまま耐久しても何も始まらない。
「おい人間!!どうして僕の魔法が効かないんだ!!!」
「魔法…?」
「闇属性魔法のデバフだ!!」
「あぁ…耐性があるからな。」
「なんだとぉ!?くそぉ…!!」
インプは意外と単純なのかもしれない。
この単純さを利用したい。
『そろそろ仕掛けるか…』
無理に目で追おうとせず、俺は”気配察知”を頼りにして目を瞑った。
「おい人間!敵前で目を瞑るなんてなめてるのか!?」
「いや、お前程度見なくて十分だ。」
「なんだとぉ!?もう許さん!!殺してやる!!」
インプを煽ると、俺の思惑通り攻撃が単調になってきた。
俺はその単調な攻撃時の移動に合わせて海王の片手剣を出した。
すると、次の瞬間インプはそのまま片手剣に突っ込んで両断された。
『…あっけなかったな。』
インプを”鑑定&略奪”し、”高速”を習得した。
その後インプのゴーレム大量生産の真意を探るべく、実験室のようなところに向かった。
色々書類を見て分かったのは、インプは魔道具と魔石を使ってゴーレムを生成していたことだけだ。
『目的はわからなかったか…まあいい。』
俺は実験の証拠となるものを”アイテムボックス”に収納して鉱山を出た。
「君、大丈夫だったかい!?」
鉱山から出てきた俺に救助隊に参加した冒険者が話しかけてきた。
「ああ。それより解決したからギルマスに報告させてもらってもいいか?」
「本当か…!?ギルマスなら救命テントの中だ。」
「ありがとう。」
まさか鉱山都市に来て初日に厄介ごとに巻き込まれるとは思わなかった。
0
あなたにおすすめの小説
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる