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第五章

新作ドレス発表⑵ 生まれた嫉妬とドキドキダンス そして……

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「遅かったじゃない。もうダンスが終わってしまうわよ?」


 屋外ダンスホールを取り囲んでいる群衆の中にあってなお、はっきりと存在感のある高身長。
 全方位どこから見ても、その顔は端正で、銀灰のシンプルなリボンで一つに結んだ 鮮やかな金色ウェービーロングヘアーが、その妖艶な美しさに彩りを添えている。

 彼、スティーブンは、大して気にも留めない様子で、右後方に気配無く立った 黒縁眼鏡の男に視線を向ける。


「確か『新作ドレス発表の前迄に』と仰っていたかと?」

「屁理屈言わないの!」


 スティーブンは、眼鏡の男、レンの両頬を片手で掴み、強制的に口を閉じさせると、そのまま顔を上向けた。


「やだ。涼しげな顔して、凄く体が熱くなってるじゃない! ジャケットを脱いでも良いのよ?」

「……無礼になりませんか?」

「まぁ、今日は暑いから、気にならないわ」

「そうですか。では、失礼致します」


 レンがジャケットを脱ぐと、何処からともなく現れた執事風の男が、スティーブンの後方に膝をつき、両手を差し出した。
 その手には、吸水性の良さそうなガーゼ織りの大判なハンカチ。

 スティーブンは それを受け取ると、レンに手渡し、その手にあったジャケットを取り上げて、執事に手渡す。
 執事はそれを受け取ると、音もなく立ち去った。


「ありがとうございます」

「良いのよ。
 さぁ。さっさと汗を拭っておしまいなさい。
 そんな、色男フェロモンを撒き散らされたら、周りのご令嬢方の視線が五月蝿くて敵わないわ」

「……汗臭かったですか。 それは、失礼しました」

「そうじゃないわよ。 アンタって、細見えするけどやっぱり筋肉質だし、ひ弱な貴族の男たちと比べちゃうと、ほら」

「むさ苦しいですか……」

「違うわよっ!」


 レンは、首を傾げながら、受け取ったハンカチで顔と首の汗を拭った。
 スティーブンは、小さく息を落とす。


「ま、良いわ。それで? 
 ジェフは何の用事だったの?」

「たいしたことでは。探し物を頼まれただけです」

「ふーん。探し物、ね。で?みつかった?」

「ええ」

「そう。それなら、アナタのレンタル料、しっかり請求してやらなくちゃ」


 ふんすっと鼻息を荒くするスティーブンに、レンは目を細める。


 屋外ダンスホールでは、ダンスを終えた本日の主役、婚約者二人の元に、公爵夫人やその親族のマダムらが集まって、ダンスの素晴らしさや、その仲睦まじさを褒め称えていた。

 そして話題は、いよいよ その衣装へと移る。

 マグダレーン男爵夫妻が、今回の裏の主催者である公爵令嬢ヴェロニカから呼び出され、二人がダンスホールに姿を見せると、会場は大いに盛り上がった。
 招待客は、口々にそのデザインを褒め称え、それを手に入れる方法などを噂しあっている。


「ねっ。やっぱり、ステファニー様は あのドレスのこと、聞いていたんでしょ? 」


 スティーブンの斜め前で、先ほどからダンスホールをガン見していたマダムの一人が、視線はそのままにスティーブンの腕に触れて尋ねた。

 一人になってしまったスティーブンは、このマダム連に取り込まれてしまっていたのだった。
 先ほどレンに文句を言っていたのは、これが原因である。


「ええ。一応話は聞いていましたけれど、見るのは初めてだから、感動していますわ」

「あら。そうでしたの? 本当に内密に進められていたのね。確かに、見れば見るほど素敵だわぁ❤︎」

「王子殿下も、驚くほど立派になられて。てっきり、公爵家が貧乏クジを引いてくれたと思ってましたのに、今となっては、まごうことなき当たりくじではなくて?」

「本当よねぇ。」

「こんなことならば、娘をもっと推しておけば良かったわ」

「うちも。候補から外されるよう手を回しましたけど、失策でした」

「お互い、惜しいことをしたわねぇ」


 口々に呟いて、互いに同意し合い、ふとした瞬間、スティーブンの横に男性が立っていることに ようやく気付いた。


「あら? ステファニー様。
 このメンズは何処から沸きましたの?」

「なかなかに、キレイな子ねぇ」

「本当に。ただの従者なら、アテクシに下さらない? この間買ったばかりの首輪が、良く似合いそうだわ」

「あら。そういうことなら、お散歩に連れ出す時は、当領地のプライベートビーチに、是非いらして?」  

「それは、イイわねぇ。その時は、ワタクシも誘ってちょうだいな」


 マダム連の目が妖しい色に変わったのを見て、レンは隠れるようにスティーブンの後方に移動した。

 スティーブンは妖艶に微笑む。


「これは、私のお気に入りですの。
 差し上げられませんわ」

「まぁ。残念。いらなくなったら教えてね?」

「……皆様ったら。
 そんなことより、ほら、ホールをご覧になって? 
 ご令嬢が、王子殿下にエスコートされて来ましたわよ?」


 スティーブンが視線を誘導した先、ダンスホールでは、もう一種類の若いご令嬢世代に向けて作られたドレスの発表が行われるところだった。


「あらまぁ。これはどういうこと?」

「なんて可愛らしい。ヴェロニカ様とお揃いのドレスなのねぇ」


 ヴェロニカ自らが、お揃い感のあるものを依頼した趣旨の説明がなされ、紹介されたマグダレーン男爵の娘、ローズマリーは、美しい所作で淑女の礼をする。

 その場でヴェロニカと丁寧、かつ親しげな雰囲気で会話を交わすローズマリーに、周囲は探るような視線を向けている。

 公爵夫人に『よく見せて欲しい』と乞われて、くるりと回転して見せる様は、誰の目からも可憐に映った。


「そうですわ! 折角ですから、ローズ様にも踊っていただきましょう。お相手は、そうね、エミリオ様、もう一曲いかがかしら?」

「ああ。分かった。それじゃ、マリー」


 何処か恥ずかしそうな、でも快活な笑顔で差し出された王子の手をとり、ローズマリーは柔らかな笑みを浮かべた。


「今日は、暑いな」


 嬉しそうに明るく微笑んで、エミリオ王子がジャケットを脱ぐと、二人の衣装もまた、お揃いになるよう あつらえられている事が見て取れた。


「これは、意味深ですわ」

「では、彼女が噂の、王子殿下が急成長したきっかけになったとかいう聖女候補?」

「悔しいけれど、お似合いねぇ。王子殿下も、あんなに嬉しそうに」

「所作も美しく、ダンスも非の打ち所がないわ。
 ヴェロニカ様とも懇意のようですし」

「ということは、確定かしら?」

「そうでしょうね。品も良さそうですし」


 貴婦人方が囁き合う声を、スティーブンの後方で聞きながら、レンは、自らのよく分からない感情に困惑していた。


(今すぐこの場から立ち去りたいと思うのに、踊る二人から目を離すことも出来ない)


 レンはただ拳を握りしめて、その場に立ち尽くしていた。






(side エミリオ)


 ヴェロニカと、いつも通りのダンスを終えて、言われた通りニコニコと、夫人方の誉め殺しの会話に相槌を打つ。

 『この後マリーと踊れることを考えれば、茶番につきあうことなど苦にならない!』と、思う反面、早くはやくと気持ちが急くのは、仕方ないよな?

 でも、ここは我慢だ。

 一応、ドレスデザイナーの紹介こそが、このサロンのメインイベントだからな。表向きは。

 実質、第二夫人内定の報みたいになっているのは、何だか騙し討ちしたみたいで、マリーやその両親に悪いと思っている。

 まだ求婚したわけでもないのに、いきなり外堀を埋められる形だから、マリーは、後で気づいてびっくりするかもしれないよな。

 まぁ でも、マリーの両親は、薄々気付いているだろうから、内うちに許可を貰っているようなものなのだそうだ。
 これは、ヴェロニカの受け売りだけどな。

 俺にできることは、そのことに気付いた時、マリーが『嬉しい』と思ってくれるように、努力を続けること。
 そして、彼女とヴェロニカ、二人ともを、幸せにすること。

 二人の人生を背負うことは、色々な面でお子様な俺にとって、まだ重い。

 でも、マリーのためなら、どんな事でも頑張れる気がするんだよな。

 嬉しい気持ちが抑えきれずに笑み崩れていると、ヴェロニカが視線を合わせて来たので、表情を引き締めた。

 ドレスの好評が一通り済むと、ヴェロニカ自らが、ドレスを二種類用意していた趣旨の発表を行った。


「どちらのデザインも素敵でしたけど、同時に二着着ることは出来ませんから、懇意にしているデザイナーのお嬢様に着ていただきましたのよ。
 さぁ、ローズマリー様、こちらにいらっしゃって」


 呼ばれて、美しい所作でダンスホールに上がって来たマリーは、誰から見ても特別可愛く見えただろう。

 短めの丈のスカートは、今、庶民の間で爆発的に流行しているらしいが、社交界ではこれまでタブーとされてきた。
 ただ、サロンだけは足出しオッケーみたいな部分もあって、深いスリットの入ったドレスなんかも、稀に見受けられる。

 だから、ギリ許容範囲って感じだな。

 絹の靴下を履いているから、足もツヤツヤ輝いていて、下品さとか一切ないし、とにかくその真っ直ぐで細い足が滅茶苦茶綺麗で、胸が苦しくなる。

 やっと踊れる。やっと!

 ヴェロニカから許可がおりたので、エスコートするべく手を差し出すと、マリーは、はにかみながらも柔らかく微笑んだ。

 その笑顔を見るだけで、天にも昇る心地なんだが?

 危ない。
 軽く昇天しかけた。
 俺の良いところを、みんなに、誰よりマリーに見てもらうために、しっかりと気を引き締めないと。


「今日は暑いな」


 しっかりお揃いであることをアピールするために、ジャケットを脱ぐと、ハロルドがそれを回収して行った。
 みんなが俺に協力的なのが、やけに嬉しい。


 ダンスフロア中央へ進み、曲が流れるの待つ間、マリーの顔を見ると、にこりと笑顔が帰って来た。


「緊張しますね」


 そして聞こえた、俺だけに聞こえる程度の囁き声。

 ~~~~っっっっっ‼︎‼︎

 可愛いすぎるだろう!
 何だ、この天使すぎる生き物は~っ!

 顔が真っ赤になっている気がして、視線をそらした。

 お、落ち着け俺!
 このダンスは失敗できない。
 
 今回は、彼女の素晴らしさを周囲に納得させることに意味があるわけだから、こちらがしっかりリードしないと。

 ふと気づくと、手汗が凄いことになっていて、小声で侘びながら一度手を離し、ポケットの中のハンカチで拭って、再度繋ぎなおす。

 相変わらず小さい手、そしてその指は、折れてしまうのでは?と、不安になるほど細い。

 そういえば、何だか顔?
 随分近付いたよな?

 初めて会った時は、まだ5センチ以上俺の方が低かったのに、それから半年ほど経った今、それほど変わらない位置で視線が合う。

 ああ。
 綺麗だ。

 日の光を直に浴びて、キラキラ輝くアメジストの瞳に吸い込まれそうになって、俺は小さく頭を振った。

 落ち着け!
 ダンスに集中だ。

 視線の高さが変わらないってことは、身長は ほぼ一緒。ってことは、ヴェロニカ仕様の歩幅だと広すぎる。
 こちらがそれほど無理しなくても、合わせられると考えれば楽な筈だが、慣れとは恐ろしいものだから、気をつけないと。

 技能面に集中していたら、幾分緊張がほぐれて来た。

 細い腰に手を回したところで、演奏が始まり、俺たちはゆっくりと踊り始めた。


 それにしても不思議だな。

 どうしてこんなにしっくり来るのか、自分でも不思議になるくらい、俺とマリーのダンスは息がぴったりあっている。
 今日が二回目だなんて、とても信じられない。

 それは、俺だってきっちりリードはしているし、マリーが上手いってのは間違いないんだけど、ヴェロニカとだって、ここまで合わない気がする。

 このまま、ずっと二人で踊っていたい。
 時間が止まれば良いのに。

 名残惜しく思いながら、最後のターンをサポートすると、マリーは華麗な足取りでターンを決めて、俺に向かい深く膝をつく礼をした。

 はぁ。可愛いがすぎる。

 って、固まってる場合じゃなかった。

 俺がお辞儀を返すと、マリーは笑みをくれた。

 ああもう。
 敵う気がしない。
 浮き足立ってる俺が悪いのか?
 い~や!
 やっぱり、可愛すぎるマリーが悪い。
 
 このまま城に連れ帰りたい衝動に駆られるけど、強引なことはしたくないし。

 ……大事にしたいから。


 二人で手を取り合い、招待客にお辞儀をしていると、ひしめき合っている客を押し除けて、赤い物が突進してくるのが見えた。

 最初は少し離れていたから、それが何であるか分からなかったが、近づくにつれて、それがご令嬢であると分かる。

 いやいや。待ってくれ。
 まさかな?

 彼女であるはずがない。
 例え招待客の中にいたとしても、ヴェロニカがアレをこの階層には配置しないはずだ。

 だが……。

 見覚えのあるツインテール。
 その雑な動きとは、およそ不釣り合いな豪華なドレス。


「エーミーリーオーさまぁ❤︎ 」


 その声に、俺は泣く泣く現実を受け入れた。
 間違いない。リリアだ。
 俺は、思わずマリーを背後に隠した。

 何かあったら、たまらないからな。

 と、その時、俺たちとリリアの間に、ヴェロニカが割って入った。

 
「あーら。どなたかと思ったら、ローレン准男爵のお嬢様ではなくて? 
 困ったわ。執事が案内を間違えたのかしら?」

「間違えてないよ? ヴェロニカ様。
でも、ここってお庭が繋がっているんだから、私がここにいてもおかしくないでしょう?」

「まぁ、登っていらしたの? なんて荒っぽい。
 常識を疑いますわ」

「人のこと言えないんじゃない?」

「どう言うことです?」

「あのさぁ。今日ここに招待された聖女候補は、私以外、全員この上の迎賓館にいるよね? 同じ聖女候補なのに、私だけ外すなんて、ヴェロニカ様、主催者としてどうなわけぇ?
 コレで、私が聖女になっちゃたりしたら、知らないんだからぁ」


 リリアの口撃は、思ったより重い一撃だったらしい。
 ヴェロニカが怯んだのを見てとったのか、リリアは尚言い募る。


「でも、ラッキーだったね? 私が自分でここまで来てあげたおかげで、ヴェロニカ様は差別主義者って言われないで済むよ。
 ただ、口封じはした方が良いかもね?
 と、言うわけで、エミリオ様。
 私と踊って下さいな?」


 リリアはニヤリと笑った。
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