191 / 274
第五章
ガールズ ボーイズ アフタートーク
しおりを挟む(side ローズ)
身内の やたら甘酸っぱい現場を目撃してしまい、内心かなり動揺をひきずったまま、わたしはエミリオ様の控室前に戻って来た。
この後お見送りがある関係で、式典の後はここに集合することになっていたから。
部屋の前には、先に来ていたリリアさんとタチアナさん。
補佐たちは、中でお話をしているらしく、和やかに談笑する声が、小さく外に漏れ聞こえている。
わたしが戻るのと時を同じくして、プリシラさんとマデリーンさんもやって来た。
これで、聖女候補は全員集合。
因みに、ユーリーさんも途中まで一緒に戻って来ていたんだけど、『ジュリーさんに追いついてしまうのは微妙だから』と言って、途中で別れた。
結局、わたしはジュリーさんに追い付かなかったから、一緒に来ても無問題だったと思うのよね?
でも、未だこちら来ないと言うことは、案外、お兄様とレンさんのところに戻ったのかもしれない。
まぁ。
お兄様は結構本気で凹んでいたし、二人きりというのは、レンさん的にも気まずいに違いない。
悪意が無かったのは間違いないけど、お兄様がジュリーさんを好きだと言う事実を、本人の前でバラしてしまった格好だもの。
その晩に起きたことを、ある程度知っているらしいユーリーさんだったら、うまく宥めることが出来るのかも?
それか、まさかジュリーさんの反応を伝えに行った?
好きなことがバレてしまったのは仕方がないとして、脈有りの可能性を伝えれば、お兄様も持ち直すかもしれない。
でも…………。
話されていた内容をよくよく想像してみると、ジュリーさんが赤面したのは、本当に脈があってのことなのか、分からないよね。
だってだって、お兄様とレンさんの話しを総合すると、『あの晩、寝ぼけたお兄様が、レンさんをジュリーさんと勘違いして押し倒し、顔を寄せて来た』ってことになる。
レンさんが頭突きをした時、額同士がちゃんとぶつかったってことは、お兄様はキスをしようとしたんだろうな。
ってっ!
きゃーっ!ちょっとっ!
お兄様、ほんと何やってるの?
それは……二十歳の男性なんだと考えれば、それくらい普通なのかもしれないけど、わたしにはまだ、刺激がつよすぎるわ。
しかも、ビジュアル的にはあり?とか、微妙に思えてしまうところに、言いもしれない罪悪感と謎の敗北感が……。
って、問題はそこじゃ無かった。
その話を聞いたジュリーさんは、絶対恥ずかしかったはず。
だって、それってつまり、酔ったお兄様がジュリーさんを押し倒したいと思っていたってことで。
それなら、赤くなるのも無理はないわ。
あ。うん。
真っ青にならなかっただけ、幾分マシではあるかしら?
「ねぇ、マリーさん」
一人で想像して、勝手にドギマギしていたら、隣にいたリリアさんが、にやにや笑いで声をかけてきたので、顔を向ける。
「なに?」
「なんだか、心ここにあらずってかんじ。さては、さっきの王国騎士さんに告白でもされた?」
「さっきの王国騎士さん?」
「ほら。勲章もらってた」
「……何のこと?」
「やだー。しらばっくれちゃって。二人でしばらく席外してたじゃない?」
…………⁈
もしかして、ユーリーさんのことかな?
「違うよ? 全然別件! お兄様のことで少し……」
「お兄様? えー? でも、マリーさんのお兄様、その後誰かを探しに出て行ったよ?」
あー。
そうよね。
最初は、ジュリーさんがレンさんを呼び出したのが気になっての行動だった。
それが、結果お兄様に繋がっただけ。
「ええと。とにかく、そういう浮わいた話じゃないよ?」
別の方向性で、メチャクチャ浮わついた話ではあるけれど。
「またまたー。誤魔化したって無駄なんだから。今週だけで、何人に告白されたの?」
「っう。それは……」
何で、リリアさんがそんなこと知っているのかな?
確かに、ここのところ 神官さんとか一般の方から、よく思いをぶつけられるなぁ、とは思っていたけれど。
というか、神官さんは、聖女候補や聖女が気持ちに応えられないの、分かってますよね?
どういう意図なのかしら?
「まぁ、どっちでも良いけど、モテて困っちゃうね?」
「好ましく思って頂けるのは光栄だけど、お応え出来ないから、気が滅入るし……って、違くて! 本当に、今日のは違うから!」
「まぁ。随分と下世話な話をなさっているのね? 色恋のことしか、頭にないのかしら?不憫だこと」
話に割って入ったのは、プリシラさん。
ここのところ、何故かやたらと風当たりが強い気がする。
「恋話楽しいですよ? それとも、プリシラさんは、もう諦めたちゃったのかな?
ま、全然相手にされないと、ジェラシー感じちゃうんでしょうけどー」
ちょ……リリアさん?
何で喧嘩を売るの?
別に二人は競合しないのに。
プリシラさんは唇を噛み締め、怒りに身体を振るわせている。
「ふっ……ふん! 私は、聖女になるためにここにおりますのよ。そこのローズマリーさんのように、あらゆる男に色目を使うような、ふしだらな女ではありませんもの」
「……ぇ」
何故か、矛先がこちらに?
と言うか、前にターナーさんにもそんなこと言われて、相当ショック受けたんですが、わたし、ふしだらです?
優柔不断なのは自覚しているけど、そんなあちこちにアピールしているわけでは無いはずで。
「わたし……あちこちに色目なんて……」
この状況において誰もフォローしてくれないってことは、聖女候補の皆さんは、少なからずそう思っているのかな?
そう考えると、地味にダメージが倍増する。
あ。まずい。
泣きそう。
その時、控室の扉がゆっくり開いた。
わたしたちは、姿勢を正しお辞儀をする。
悠然と、こちらに出て来たエミリオ様は、こちらに右手を上げて笑顔で挨拶した直後、驚いた顔でわたしを見た。
「マリー。少しいいか?」
「? はい」
呼ばれて前に進み出ると、指で横に並ぶよう指示される。
わたしは、たじろいだ。
これって、また、影で『色目を使ってる』とか言われるのでは?
「どうした? まだ足が痛むのか?」
心配そうに声をかけて下さる エミリオ様。
この優しいお心遣いを無碍にするなんて、さすがに出来ない。
「いえ。すっかり良くなりました。ご心配頂き、有難うございます」
丁寧に淑女のお辞儀をして、ミゲルさんを先頭に動き出した列に従い、エミリオ様の半歩後ろを歩く。
その後方で、恨めしげにリリアさんが声を上げた。
「エミリオ様、私も隣が良かったですぅ」
「リリアとは行きで一緒だったろう? 順番だ」
エミリオ様は、からからと笑って公平性をアピールする。
これなら、わたしが一方的に秋波を送っているようには見えないよね?
もしかしたら、控室で外の会話を聞いていて、フォローして下さったのかも?
「ところで、マリー。来週のミュラーソン公爵家で行われる舞踏会だが、もうドレスは手元に届いたか?」
「はい。昨日届きました」
「それは良かった。こちらも先日届いたが、素晴らしい仕上がりに、ヴェロニカが感動していた。無論、俺も気に入っている。
夫人に、くれぐれも宜しく伝えてくれ」
「光栄の至りです。必ずお伝えします」
「うん。披露するのが楽しみだな」
「はい。わたくしでは役不足で、お恥ずかしいですが」
「なーに。誰よりも似合うに決まっている。娘なんだからな」
色恋とは程遠い、何処か事務的にも感じられる会話を交わしているうちに、あっという間にロータリーに着いてしまった。
馬車に乗るエミリオ様を見上げると、快活に微笑み、手を振って下さる。
会う度に、素敵に成長なさるなぁ。
名残惜しい気持ちになりつつ、わたしは聖堂から出ていく馬車を見送った。
◆
「大丈夫かい? とりあえず、涙を拭こうか」
聖堂中庭で、膝を抱えてかがみ込むオレガノと、その横にしゃがんで付き添っていたレンに近づくと、ユリシーズは声をかけた。
「ユーリーさん?」
間の抜けた声を上げるオレガノ。
その横で、レンは静かに立ち上がって頭を下げた。
「その、おれの早とちりで、事態を複雑化させちゃったみたいだ。なんか、ごめんね?」
「へ? どういうことですか?」
状況が飲み込めず、オレガノは狼狽える。
「オレガノさんがレン君を押し倒す経緯までは見てなかったのに、見たままを伝えて、不安を煽っちゃったからね。
あの晩、変な気は使わずに、おれがちゃんとレン君に確認すれば良かったんだ」
「いえ。こちらこそ、あの時はっきり『何も無かった』と言うべきでした。
すみません。
どうやら冷静さを欠いていたようで」
「無理もないよ。いくら酒豪とはいえ、多少は酔ってただろうし、頭も打っていた」
「えっ? ええっ? ちょっと待って下さい! 何故その話を知っているんです?」
当然知っているものとして、レンとユリシーズの間でなされている会話に、オレガノは頭を抱えた。
「あれ?気づいてなかった?さっき、あそこでずっと様子を伺っていたんだけど……」
「嘘でしょう?」
「オレガノ様が来る前から、ずっとあちらにいらっしゃいました」
レンの言葉がとどめとなり、オレガノは地面に四つん這いで手をつくと、いよいよ項垂れた。
「これ、なんて公開処刑?」
「オレガノ様のことですから、気づいていらっしゃるとばかり。
想像以上に動揺なさっていたのですね。気付かず、申し訳ありませんでした」
「ジュリー副官が、怖い顔でレン君を連れて行ったから、ちょっと心配になってね?
まさか、真逆の勘違いをされているなんて、予想外だったけど」
二人に代わる代わる言われて、オレガノは益々落ち込んでいく。
「恥ずかしすぎて、死にそうだ」
「そうだろうな」
「心中お察しします。
ところで、ここは隠れているようで、割と人目につきます。他に気になることがあるならば、全てお答えしますので、場所をうつしませんか?」
レンの提案に、二人は頷くと立ち上がった。
◆
応接室で話すことも検討されたが、内容があまりにも私的なことであるために、結局、宿舎にあるレンの部屋へ移動することにした三人。
部屋の前で、食事の誘いに来ていたわんこズ、もとい、ラルフとジャンカルロに鉢合わせてしまう。
二人は部屋の外で待つと言うが、どのみち聞き耳を立てているなら同じことだと、中に入れることになった。
そして、話し合うこと数分。
「オレガノ様、諦めるにはまだ早いっす!」
「そうですよ! その場で拒絶されなかったのですから、まだ可能性はありますって!」
「そ?そうかな……」
現在、オレガノは、何故か部外者の二人に励まされていたりする。
「しかし、いくら女性と間違えたにしたって、どうすれば、この隙のない人を押し倒せるっすか? 」
「確かに!」
要約を聞かされて、妙に盛り上がってしまったワンコズ。
「いや。自分も全く覚えていなくて……」
頭を掻きながら、オレガノは眉を下げる。
「クルスさんも、酔っ払いに簡単に転がされるなんて、不用心すぎますよ」
口を尖らせながら、何故か不満げな声を上げるジャンカルロ。
レンは、少し考えるように口に手を当てた。
「予想外の行動を取られれば、人は案外簡単に転ぶ。例えば……」
やおら、横に掛けていたジャンカルロの腕を掴むと、レンは一瞬で彼を目の前の床に転がした。
そのまま、頭を打たぬよう後頭部を片手で支え、押さえ込むようにもう片方の手を顔の横に置くと、ジャンカルロは何も出来ずに硬直する。
「その相手が、普段絶対しない行動であれば尚更、判断は遅れる。
その場合、体は瞬間的に硬直するため、このように簡単に転がされてしまうということだ。
ジャンは可愛らしい顔をしているから、今後こういった状況に置かれることもあるだろう。
そういった時どう跳ね除けるか、いくつか方法を考えておくと良い」
至近距離でそう告げられて、ジャンカルロは目を白黒させながらコクコクと頷く。
その様子を見て、一つ頷きレンが体を起こすと、ジャンカルロは狼狽えながら起き上がって、その場で大人しく縮こまった。
「酒が入れば、人間動きが緩慢になると思われがちですが、抑えが効かない分、力は強くなります。今回は、勘違いで済みましたが、実際に、女性に手を出してはまずいですから」
「分かった。禁酒する。約束だ!」
「そうなのか? 迷惑料で、今晩奢って貰おうと思っていたのに」
ニヤニヤ笑いのユーリーに、オレガノはげんなりとして頷いた。
「お詫びと口止め料代わりに、今日の全員分の昼食を奢らせてもらうというので、手打ちにしていただけませんか?」
「いえ。そこまでして頂くわけには」
「マジっすか?オレガノ様!さいっこー! 何食べに行きます?肉?」
レンとラルフは、いつも通り同時に真逆のことを言い、ユリシーズとオレガノは笑った。
「それじゃ、足りないといけないから、少し金を引き出してくる。正午に正門で待ち合わせよう」
オレガノが、そう言って部屋を出ると、
「じゃ、オレらも行く準備してこよー!」
未だ膝を抱えて縮こまっているジャンカルロの襟足を掴んで、ラルフも階下に降りていった。
部屋の中に残っていたユリシーズは、一つ咳払いをしてから、レンに視線を向ける。
「ところで、さっき、オレの横でローズさんも話を聞いてたこと、当然気づいていたよな?」
「…………はい」
少し考えた後、レンは肯定を返した。
「連れてきたおれが言うのもどうかと思うが、彼女の前で真実を話したのは、何でだい?」
「それは……先に、ジュリー副官の予想をローズさんに聞かれてしまいましたので。
あの話をそのまま受け取られるは、その、何となく嫌だな、と。
オレガノ様が気配に気づかなかったのは、予想外でしたし」
レンは、僅かに眉を寄せた。
「なるほどな。うん。まぁ、ローズさんは誤解していないから大丈夫とだけ、伝えておく」
「やはり罪悪感があるので、食事代は折半します」
「それだと、俺も出さなきゃいけないじゃないか」
二人は顔を見合わせると、小さくため息をつきながら、部屋を後にした。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる