投稿小説のヒロインに転生したけど、両手をあげて喜べません

丸山 令

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第五章

お礼について考える

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(side ローズ)


 晩餐会から数日が経ち、足の腫れや痛みは、徐々に緩和されていった。

 お医者様の見立てによると、全治二週間。でも、この分なら折れていないとのこと。
 流石にまだ、早朝のお散歩は控えているけど、仕事に支障が無いので、わたしは密かに胸を撫で下ろしていた。


 聖堂内では、今のところ ひどい噂が立つ気配もなく、いつも通りの生活ができている。

 事件の後、何となくぎこちない態度だったプリシラさんは、それ以降、何故か食事の配膳を手伝ってくれたり、移動時荷物を持ってくれたりと協力的。

 貞淑な印象のプリシラさんのことだから、『男にだらしない』とか思われて、嫌われてしまったかもしれないと、実はヒヤヒヤしていた わたし。
 この分なら、大丈夫そうかな?

 何かを手伝っていただく度、お礼を言うと、毎回うっすら頬を染め『治るまでですわよ!』と言いながら、視線を逸らす。

 ふぁぁっ。これが、ツンデレなのね?
 物言いはキツめだけど、行動から優しさが伝わってくるから、なんと言うか……可愛くてキュンキュンする。

 他の聖女候補の皆さんも、わたしが動くたび、何かと協力的。

 周囲の皆さんの温かい気遣いのおかげで、わたしはメンタルの部分でも、大分落ち着きを取り戻せた。
 一人になった時に ふと思い出して、本当によく助けて貰えたものだと、胸が苦しくなることも、たまにはあるけどね。

 ここ最近考えることといったら、怖かったことよりも、『助けてくれた人たちや、お世話になった皆さんに、何かお礼をしたいけど、何をしたら……?』と言う方面に切り替わっている。

 これまで身動きが取れなかったから、一人で悶々と悩みつつ、なかなか決められずにいた。

 聖堂の職員さんたちには、美味しいものを差し入れる感じで良いかな? と考えているけど、相手がエミリオ様やジェフ様になると途端に、どうすれば良いか分からなくなる。

 よく使う物で消耗品ならば、ハンカチなんかが妥当なのかな?
 ジェフ様には、お借りしているハンカチもあるから、お返ししないといけないし。
 でも、それではあまりにも無難すぎるかしら? とか。

 かといって、高価な物だと、『気合い入りすぎ!』とか思われそうだし……?
 何より、その、大金を叩いて買った品物が、全く相手のお気に召さないパターンが、一番最悪だわ。
 使わないプレゼントほど、処分に困る物も無いわけで。
 まぁ。わたし的には高価でも、お二人にとっては、どうってことない品物だから、速攻処分になるかもしれないけど。
 ……それはそれで、かなり凹むっ!

 と、こんな感じで堂々巡りしていたところ、三日ほど前に、お兄様から連絡があった。
 手紙によると、休みが取れたから、両親の滞在するホテルへ連れていってくれる、とのこと。

 足の怪我や、事件に関する報告などもあって、結局顔を出せずじまいだったし、この申し出は、まさに渡りに船!
 
 プレゼントの相談をするなら、お母様ほど頼りになる人はいないもの!

 そこで、今日は朝から、お兄様の馬にのせてもらって、両親の元へ向かったのだった。


 ちなみに、普段だったら、その家の護衛がついていれば、聖堂側から人員を出すことは無いのだけど、今日は、きっちり聖騎士が付いている。

 例え特別枠だったとしても、『聖騎士が事件に関わっていた』という事実を、聖堂は重く受け止めていて、どうやら暫くの間、聖女候補が外出する際は、必ず二人以上の護衛を付けることに決まったみたい。

 特に わたしに関しては、当事者ということもあり、相当ピリピリしているようで、今回外出の話を持っていったら、ミゲルさんが直々に手配して下さった。
 ……なんだか、申し訳ないです。
 
 そんなわけで、現在、わたしたちの乗る馬を挟むように、ラルフさんとジャンカルロさんが、周囲を警戒しながら 馬で並走している。
 

 ところで、この二人。
 普段勤務日は一緒だけど、組が違うから、仕事でこの組み合わせになるのは、結構珍しい。

 ラルフさんは、丁度予備要員の日だったそうで、最初から警備につくことに決まっていたのだけど、ニコさんとレンさんの都合がどうしても合わなかったらしく、急遽、ライアンさんの組からジャンカルロさんが借り出されたそう。

 降臨祭前で、聖堂職員が慌ただしく動き回っているから、護衛の聖騎士さんも大忙しなのね。

 つくづく申し訳なく思い、道すがら、馬上で二人にお詫びを言ったところ、右側を並走していたラルフさんは、にこにこ笑顔で首を横に振った。


「前にも言いましたけど、ローズさんの護衛ができるなんて、オレにとってはご褒美でしかないですから、気にしないで下さい。 
 先輩方も顔には出さなかったけど、内心では 護衛ができないこと、残念がってたと思いますよ?」

「いえ。そんなことは……」

「いや、本当に! 特にレン先輩なんて、日程表凝視して、珍しく、小さく溜息なんかついちゃったりして」

「え? クルスさんも、溜息とかつくのか?」


 左横から、ジャンカルロさん。
 本当に意外だったようで、何度も目を瞬かせている。


「実際は、小さく鼻を鳴らしたくらいっすけど……」

「なんだ。ラルフの想像か」

「ま、付き合いの浅いジャンには、分からないと思いますけど?」

「なんだと?」

「オレくらい一緒に行動してると、何となくわかるんですよ。あれ、絶対 溜息を誤魔化したんです! 眉間に皺寄ってたし」

「ふーん。でも、それなら、何か嫌な仕事が入っていただけの可能性もあるじゃないか。そんな言い方をされたら、ローズマリーさんが 誤解するだろう?」

「……はぁっ? 誤解って?」


 誤解? 
 いつも通り、ラルフさんはご機嫌取りが上手だなぁ……とか思ってましたけど、わたし、何か誤解しました?

 よく分からないけど、何だか雲行きがあやしい。
 これは、久しぶりに喧嘩になりそうな予感?

 止めに入ろうと口を開いたけど、ラルフさんが、少し考えるように沈黙したので、様子を見る。


「あぁ。そういうこと? 何か最近、やけに先輩に付き纏ってきてウザいと思ってたっすけど、まさかヤキモチ?」

「はっ?  はぁぁっ⁈ ふざけんなっ!」


 ラルフさんの 何か含みのありそうな言い方に、ジャンカルロさんは顔を怒りで真っ赤に染めて、声を上げる。

 あぁっ!しまった。
 始まっちゃった。

 さっき気づいた時に、口をはさんでおけば良かった。
 
 慌てて何か言おうとするけど、焦っているせいか、上手い言葉が思いつかない。
 あわわっ。
 
 その時、パニクっているわたしに気づいていたのか分からないけど、背後からお兄様が、のんびりとした口調で、二人の話に口を挟んだ。


「レン君は、後輩からも慕われているんだなぁ。大したもんだ」

「後輩から?」

「あぁ。第六と第七の騎士たちからも、ラブコールが熱烈でね。来週末は、模擬戦の祝勝会なんだ」

「え? 僕、誘われてないです」

「祝勝会っすよ? 一勝もしてない人は、寮で大人しく爪でも噛んでて下さい」

「まぁまぁ。酒が入るから、今回は遠慮したんじゃないかな?」

「成程。そういうことでしたら……?」


 ラルフさんは、ジャンカルロさんに対して 相変わらず物言いがキツめだけど、不満げにしているジャンカルロさんを、お兄様が結構上手にフォローしている。

 って言うか、お兄様!
 ラルフさんとは以前から気が合うみたいだったけど、いつの間にジャンカルロさんとも仲良くなっているの?

 男同士って、本当に謎だわ。
 

「それで、レン君は 今日、何の仕事だったのかな?」

「それが、ちょー珍しいことに、私用で休みなんですよ! しかも、午後は聖女様の護衛が入ってるから、午前だけ。
 これ、本っ当に珍しいらしくて、先輩が休暇届出した時、オレ近くにいたんですけど、その場にいた職員一同、目を白黒させてたっす」

「ああ。それって今日だったのか……」


 ラルフさんの説明に、ジャンカルロさんは納得したように頷いた。


「絶対外せない私用となると、冠婚葬祭とか?」

「でも、先輩、身内いないんですよね?」


 二人の会話に相槌を打っていたお兄様は、何か思いついたのか、口を開いた。


「まさかとは思うが、年齢的に考えると……見合い、とか?」

「え゛っ⁈」

「いやっ!まさか……」


 …………っっっ‼︎

 っぇええ⁈ 
 レンさんが、お見合い?

 あ、うん。まぁ?
 ……そうか。
 年齢的には、無い話じゃない、けど。

 あれ?
 何だか急に、動悸が?
 それに、どうしたことか、頬や指先がピリピリしてきた気がする。
 なにこれ??
 

「そんな話を持ってくるとしたら、エンリケ様か神官長補佐のお二人あたりでしょうけど、三人とも今日仕事っすよ?」

「確かに。それに、今、それは無いと思います。降臨祭も近いですし」
 
「そうか。まぁ、もしかして、と思っただけだからな」


 二人の反論に、お兄様は、一応納得したみたい。

 ……そう、よね?

 この忙しい時に、あの仕事人間のレンさんが 休んだわけだから、きっと、やむを得ない事情があったに違いない。
 きっとそうだ!

 そう思うことで、心の動揺を抑え込む。


 ……ところで、何で わたし、動揺しているの?
 
 不意にそんなことを考えた時、わたしたちは、両親の滞在先である ホテルの入り口に到着した。





「ご覧なさい、ローズ。これならば、殿下とジェファーソン様にも、ご満足頂けると思うの」

「……綺麗」


 わたしは、感嘆のため息を落とした。

 目の前に置かれた箱の中には、純白のシルクの布の上に、一粒づつ、丁寧に置かれたパール。
 しかも、そこに置かれているパールは、真っ白な物ではなくて、一粒一粒色が違う。


「色の違うものは珍しいから、ネックレスなどを作るには数が足りないけど、例えば指輪や、ハットピンなどに加工にすれば、一粒でも十分な存在感でしょう?」

「とても素敵です!お母様。……でも、これをわたしが使ってしまって、本当に良いのですか?」

「恩人にお渡しするのだから、これ以上の使い道は無いわ。そうでしょう?アナタ」

「もちろんだ」


 お母様の隣で優しい笑みを浮かべ、お父様が頷くのを見て、胸がじんわりと暖かくなった。

 ああ。愛されている。

 わたし、この二人の子どもに生まれて、本当に幸せだわ。


 客室のリビングにあるソファーにかけるや否や、お母様から贈り物の提案して頂いた、というのが、今の状況。

 わたしの考えなど、二人はとっくにお見通しだったのね。

 パールは、領地マグダレーンの特産品だから、高価なものだし、特別感もある。
 また、使う人を選ばない品物でもあるから、迷惑がられることも無さそう。

 贈り物にはピッタリだわ!


「王子殿下には、赤っぽく見える、このオレンジ系も有りだけど、髪色に合わせた黄色が良いわね。婚約者のヴェロニカ様にも、お揃いで贈っておいた方が良いから、お色は……ピンクかしら。ジェファーソン様には、瞳の色に合わせて、このブルーはどう?」

「ピッタリだわ。加工はハットピンに?」

「ええ。ハットを飾るのは勿論、スーツの襟飾りにも使えるし、スカーフやタイも留められる。案外使い勝手が良いのよ?」

「本当に素敵。お父様お母様、ありがとう!」

「気にしないで?貴女たちより大切な物など、この世に無いのだから。では、早速デザインと加工を」


 二人は優しく微笑んでくれて、お母様は、早速デザインに取り掛かるみたい。

 完成したハットピンをイメージすると、頬が緩んだ。
 エミリオ様も、ジェフ様も、ハットを被っているところは見たことが無いけれど、スーツの襟元を飾るブローチピンは、二人にとても似合いそうな気がする。

 気に入ってくれると良いな。


 あっという間に、ここ数日の悩みが解決して、わたしは一気に力が抜けてしまった。
 ソファーにもたれて脱力すると、ポーラが香りの良い紅茶を淹れてくれる。

 あぁ。落ち着く。
 本当の家じゃ無いけど、帰ってきた感が凄い。

 いや。
 あまりのんびりも、していられないんだけどね。
 午前中だけの予定で来たので、ホテルのエントランスに、聖騎士のお二人を待たせている状態だし。


「そういえば、ローズ。頼まれていた、騎士のことだが」


 窓際のソファーでくつろいでいたお兄様が顔をあげたので、わたしは姿勢を正した。
 お礼はいらないと、バッサリ切り捨てられてしまった『光の騎士』様。
 それでも、何もお礼しないわけにはいかない。


「レインという名前の騎士は、国内には当然、複数いてだな。一応、王宮に所属している二人に関しては、顔を見てきたが、別人だった」

「そうですか」

「だから、何か渡すなら、やっぱりスティーブン様経由だな。スティーブン様にも、同じ物を贈るんですか? 母様」

「そうね。ジェファーソン様とお揃いにしようかと思ったけど?」

 
 ジェフ様とお揃い……。
 確かに、二人は持っている色が酷似しているから、いや、でも……。


「それなら、スティーブン様には、こちらの少し薄めの水色で。
 ……それから、追加で、もう一つお願い出来ますか?
 事件について、スティーブン様から大まかな説明があったと思いますが、実は、その話に全く登場しない、もう一人の恩人がいるんです」

「それは構わないけど、どんな方?」

「細身の方で、銀灰の髪、黒縁の眼鏡。遠目だったので、それくらいしか分からないのですけど……」

「男らしい方?」

「はい。あと、貴族出身では無いかもしれません」

「そう。ええと。一応、灰色がかったものもあるけれど……」


 そう言いながら、箱を覗き込むお母様に釣られて、再び目を落とし、わたしは息を呑む。

 そこには、青みがかった黒い光を放つパール。
 

「これは?」

「あら?いつ紛れたのかしら?
 ほら。黒は、王都では忌避されているでしょう?だから、置いてきたはずなんだけど……」
 
「なるほど。それでは、これはダメですか?」

「人によるけど、オレガノはどう思う?」

「自分は、別に気になりませんが?」


 何となくだけど、凄く似合いそうな気がするのよね。
 お兄様の言葉に背中を押されて、わたしは頷いた。


「それでは、これで!」


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