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第五章
……デジャヴかな?
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舞踏会は深夜まで続く。
でも、聖堂の関係者たちは、日没を迎えると同時に、帰り支度を始めることになっていた。
本当は、この後 王族の皆様からお見送りをして頂いたり、お礼を伝えたりと、色々儀礼的なものがあったのよね。
でも、泣き腫らした顔や、足を痛めている姿を参加者にみられるのは、余計な憶測を生んで良くないということで、わたしは先にお兄様に馬車へ運んでもらい、職員が戻るのを待つことになった。
馬車に到着してから、また一悶着。
待つ間の護衛に付いてくれていた 二人の聖騎士を見て、お兄様が難色を示したから。
その……彼らから、微かにアルコールの匂いがしたらしくて?
二人の聖騎士(普段お見かけしない方々だけど)は、それに対して悪びれもせず『他の聖騎士も、今日は全員飲んでいる』などと言い出したものだから、お兄様が『このまま自分が警護する!』と、怒り出してしまったのだ。
そこに割って入ってくれたのは、ユーリーさん。
彼は、なかなか帰ってこないお兄様を呼びに来たのだけど、話を聞いて、慌てて聖騎士の控え棟まで走ってくれた。
程なくして、レンさんとパトリックさんを伴い、戻ってくる。
聞けば、二人は 帰りの隊列や、騎馬の手配をしていたそうで、その仕事を前倒しで終わらせ、急いでこちらに来てくれたそう。
お兄様はレンさんの姿を見て、胸を撫で下ろしたみたい。
すんなりと場所を明け渡した上に、彼の肩をぽんぽんと叩いて、一つ頷く。
応じて、レンさんが黙礼を返すと、にっこり微笑み、ユーリーさんとともに王宮の中に戻っていった。
流石に、信頼度が全く違うわ。
かく言うわたしも、物凄く安心したのは言うまでもないけれど。
待つ間、馬車の扉の前で並んで警戒してくれている二人を見ながら、ふと、先程フランチェスコ様護衛の王国騎士たちが、誇らしげにしていた会話を思い出した。
そう言えばレンさん、暴力を受けたり、水をかけられたような話じゃ無かったかしら?
見れば、昼間と全く変わらず、姿勢も身なりもピシッとしている。
もしかして、人違いだった?
でも、黒髪の聖騎士は、レンさんだけ。
思案しているうちに、エントランスに、聖女様御一行と国王ご夫妻、エミリオ様の姿が見えたので、姿勢を正した。
帰りの馬車の中で、リリアさんから、事件について質問された。
デリケートな問題でも、ズバッと聞いてくるあたり、リリアさんは強心臓だわ。
その横で、タチアナさんはオロオロしつつ、気遣わしげにこちらに視線を向けている。
わたしは、とりあえず『無事で済んだけど、とても怖い思いをしたから、今は話せそうもない』とだけ、伝えた。
スティーブン様が、どのようなストーリーを描くのかは、明日の会議次第。
迂闊なことを言って、話にブレが出ては困るから。
リリアさんとタチアナさんは同情して、わたしの手をそっと握ってくれる。
その、優しい心遣いに対する感謝と、本当のことを話せない心苦しさとで、再び涙腺が緩んでしまい、帰路は涙を落とさないよう、かなり苦心した。
聖堂に到着すると、聖女様を筆頭にその候補たちは 正門側で馬車を降り、一目見ようと詰めかけた観衆に向かって手を振りながら、中へ戻っていった。
わたしは、と言うと、歩けそうもなかったので、そのまま降りずに馬車で裏門へと回って頂いた。
到着と同時に、事務局前で待機していた担架に乗せられ、事務局内にある医務局へと搬送。
王宮でも、しっかり診て頂いたけど、担当部署で再確認するのは、常識なのだそう。
◆
で、とりあえず連れて行ってもらったまでは良かったんだけど、そこで延々と待たされて、つい先程、九時を知らせる鐘を聞いた……。
聖女様を筆頭にしての大行列は、当然大規模なイベントだから、観衆たちがぶつかって転んだり、ちょっとした小競り合いがあったりで、普段宿直室になっている場所に設けられた仮説医務局は、てんやわんやの状態らしく、こちらまで手が回らないのですって。
それじゃ、仕方ないわよね……。
申し訳ないのは、昼から何も食べていないのに、ずっと医務局の外で警護にあたってくれている、ジャンカルロさんとパトリックさん。
ライアンさんの采配で、普段は一人で十分なところを、二人ついてくれている。
いつにも増して、厳重な警戒だけど、今は本当に有り難かった。
信用できない聖騎士の護衛ほど、怖いものってないわ!
待っている間は、ずっと今日の事件のことをループして考えてしまっていた。
晩餐会やら舞踏会やらが、随分前の出来事のように思えてしまうほど、あまりにショッキングな出来事だったから。
公式かつしっかりとした王宮主催のイベントで、まさか あんなことが起こるなんて……!
思い返すと震えが止まらない。
助けて頂けたから、この程度で済んでいるけど、もしあの時最悪の事態になっていたら?
胸が苦しくなってきて、自分の体を抱きしめる。
自分の判断力の悪さと、咄嗟に身を守れなかった不甲斐なさに、泣きそうになった。
こういう時、一人でいるの辛いな。
ここに来るまでは、誰かしらか一緒にいてくれたから、幾分気が紛らわせていた。
でも、一人きりでいると、考えたくなくても、そのことばかり考えてしまう。
わたしは深く息を吐き出した。
だめだめ。
マイナス思考は良くないわ。
物語のヒロイン補正か何だか知らないけれど、お陰様で無事に済んだもの。
もっと、プラスに捉えるべきよ。
どう控えめに見積もっても、メインヒーロー二人との距離は、かなり近づいたもの。
エミリオ様が 何故あの場に現れたのか、未だに分からないけれど、ジュリーさんとお兄様の反応からして、少し離れた場所から わたしを見つけ、危険を察知し、護衛を呼ぶ間も惜しんで駆け付けてくれたことは、間違いない。
抱き止めて貰った時、少し息が上がっていたし、しっとりと汗ばんでいらっしゃたから。
わたしを庇う背中は、年齢よりも遥かに頼もしく、明るく微笑む表情を思い出すと、胸が高鳴る気がした。
ジェフ様に関しては、もう、どう表現して良いか分からない。
兄弟二人の会話を聞くにつけて、彼が わたしを特別視してくれているのが、はっきりと伝わってきて、『諸事控えめに!』と自分に言い聞かせていても、天狗になってしまいそう。
助け出すための策を練り、見事な手腕で仲間に伝達。
そこからの卓越した魔導、そして強面の護衛三人をあっさり叩き伏せた、正体不明の武術。
あれを見て、ときめかない人って いるのかな……?
物語通りならば、エミリオ様に傾倒していくように、強制力が働きそうなところだけど、双方魅力的すぎて選べないっ!
あぁ。
何という優柔不断。
でも、書いた人に文句を言いたくもなる。
何なのかしら?
あの、ヒーローの大渋滞は!
そうよ。あそこで!
あの場面で、黒縁眼鏡の似合うインテリ系騎士の登場って、どう言う事態なの?
分かっている。
彼はきっと、本編登場のメイン級キャラか何かだって。
王国騎士だし、スティーブン様の愛人?の様だったし。
本編主人公を取り巻くには、うってつけのポジショニングだわ。
だから、わたしの前世の推しに、インテリ眼鏡で無口な年上 かつ 地味に強いキャラが多いことは、胸の奥深くに沈めておこう。そうしよう。
…………。
そうね。
謝礼は辞退されてしまったし、きっと、もうお会いする機会もないだろうから、勝手に推し認定して、崇めておこう。
どうぞ、彼の未来が栄光に包まれますように。
何となく、顔の前で合掌した時、
「っっくしっ」
部屋の外で、小さなくしゃみが聞こえた。
誰?
男性なのは分かったけど、抑え気味で、すごく可愛かった。
「ありゃ。まだ先生たち戻ってないんです?」
次いで聞こえて来たのは、ラルフさんの声。
返事をしたのは、パトリックさん。
「ああ、そうか。君も手当てが必要だな」
「大したことは有りませんから、出直します」
パトリックさんに返事をしたのは、レンさん。
「いや。しっかり見てもらった方がいいと思うぞ? あれだけ派手にやられたんだ」
「いえ。塗り薬を頂くだけのつもりだったので」
「クルスさん、何かあったんですか?」
ジャンカルロさんの、不安げな声も聞こえる。
ああ、やっぱり。
本当に暴行を受けていた。
わたしの処置が終わるまで待たされていては、お疲れなのに、寝ることも出来ないよね。
「あのっ!良ければ、中へどうぞ。その……怪我を負わされたと聞きました。わたしは よけていますので、手当てをなさって下さい」
声をかけると、しばらくの沈黙の後、パトリックさんが扉を開いた。
「私は外の警戒を、ジャンは中に配置します。三人室内に入れますが、本当に宜しいですか?」
「もちろんです」
レンさんとラルフさんなら無問題だし、一人きりでいるよりは、余計なことを考えずに済む。
一拍おいて、三人が入室して来た。
「ローズさん。足を痛めたと聞きましたけど、大丈夫ですか?」
心配そうに聞いて来たのは、ラルフさん。
答えに窮して、微苦笑を返す。
一体、周りにはどういう感じで伝わっているのかしら。
わたしの反応を見て、ラルフさんの顔が曇る。
まるで子犬が、耳と尻尾を垂れているように見えて、失礼ながら笑みが漏れた。
ラルフさんは、本当に可愛い人だわ。
「今はまだ、何とも言えないです」
「そうですか。お気の毒です」
わたしたちのやりとりを 無言で聞いていたレンさんは、話が終わったタイミングで、小さく頭を下げた。
「このような時に、本当に申し訳ないことです。薬を頂いたら、直ぐに出ますので」
「いえ。お気遣いなく……。
正直、一人でいると、余計なことばかり考えてしまって。なので、寧ろ気分的には助かりました。
そういう訳ですから、良ければ、ちゃんと手当てをして行って下さい。
後で不足があっても いけませんし」
本音のところを伝えると、二人は顔を見合わせ、ラルフさんは、何故かにんまりと口角を上げた。
「ですって!先輩。それじゃぁ、ちゃっちゃとやりましょう。
さぁ、脱いだ脱いだ!」
なんだか、ラルフさんが凄く楽しそう。
……ん?
脱ぐ?
あああっ!
そうですよね。
そう言えば、外で 塗り薬って言ってたわ。
薬を塗るんですもんね!
別に、父や兄で見慣れているし、なんならジャンカルロさんがしょっちゅう上着を脱いでいたから、気にすることも無いはず。
それなのに、相手が いつもきっちり服を着ているレンさんになると、どうしてこんなにも 後ろめたいの?
「では……失礼します」
小声で侘びながら、シャツのボタンを外すレンさんから、わたしは 何となく視線を逸らした。
直後聞こえたのは、ラルフさんの絶叫。
「おうぁぁっ⁈ ナニコレ。ちょっ。思いの外 やばいっす」
あまりの剣幕に視線を戻し、こちら向けられていたレンさんの背中に、釘付けになる。
綺麗に鍛えられた、無駄の無いその背中には、至る所に大小多数の青紫色の鬱血痕。
酷いわ!
にも関わらず、当の本人は 気にした様子もなく、いつもの様に穏やかに答える。
「見た目だけだ。大したことは無い」
「はぁぁっ? 大した事なく 無いですから!こんなになるまで好き勝手にやられるなんて、馬鹿じゃないの?」
うわぁ。
珍しく、ラルフさんが本気で怒ってる。
「ラルフ、言い過ぎだ。
でも、僕から見ても、ちょっと酷いですよ? 一体何をされたんです?」
戸口の方から声を上げたのは、ジャンカルロさん。
ラルフさんを嗜めつつも、心配そうに レンさんに問う。
「少々嫌がらせを受けただけだ。
それに、手出しできない状況というのは、この仕事をしていれば、少なからずある。
そんなことよりラルフ。悪いが、背中だけ頼む。見えるところは、自分でやる」
「あり得ない。オレだったら、影でこっそり殴り返すけど……」
ぶつくさ言いながらも、手慣れた様子で、手際よく打ち身の薬を塗り込んでいくラルフさん。
レンさんは、自身の脇腹周辺に薬をつけていたけど、程なくして処置を終えたみたい。
「助かった。ありがとう」
向き直ったレンさんが、シャツを羽織りながらお礼を言っている。
「いえ。ライアンさんからの依頼ですからね。どの程度の怪我か、ステファニー様に報告するとか何だとかって……うわっ!ちょ」
薬の蓋を閉めつつ、話に応じていたラルフさんは、顔を上げた瞬間、再度大声を出した。
「?」
「首っ! 他の何より、ここが一番エグいことになってますよ」
「首?……ああ。それは別件だ。打撲じゃないから、問題ない」
「いや、でも。そのままだと何があったんだって思われますよ?ってか、何があったんです?」
「口封じに、軽く絞殺されそうになっただけで……」
「大問題じゃないっ⁈ 誰に?」
「それを話すと、口封じが未遂で済まなくなる。こちらが先方の地雷を踏み抜いたのが原因だし、それに、無事生還できたから」
「問題はそこじゃないっしょ? ちょっと見せてください」
「圧迫痕だ。手当ての必要は無い」
逃れようとしたレンさんの腕を、ラルフさんが掴んだ。
「っ!」
レンさんは、珍しく 僅かに顔を顰める。
「見た人がびびっちゃうでしょ? この腕も、ですね? せめて、包帯を巻いときましょう」
ラルフさんは、棚から包帯を何本か持ってきた。
レンさんは、物言いたげに一度口を開いたけど、直ぐに閉ざし、諦めたように襟元を寛げる。
言い合いで、ラルフさんがレンさんをやり込めるところ、初めて見たかも。
ラルフさんが心配してくれていることを、ちゃんと理解しているから、逆らえないのかな?
本当に、二人は良いコンビだわ。
微笑ましく思いつつ、首に包帯を巻かれているレンさんを見ていた。
次は左腕。
力任せに掴まれたような、青黒い鬱血がくっきり残っているのが見えて、顔を顰める。
うわぁ。痛そう。
………。
あら?
デジャヴかな?
今日、全く同じことを考えたような?
あれ? あれ??
どこで、だったかしら?
そこで、丁度医師が戻って来たので、結局その日は、疑問は解けず終いだった。
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