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第五章
サロンどころじゃない!
しおりを挟む(side エミリオ)
マリーを乗せたドウェイン家の馬車を、苦々しい気持ちで見送りながら、俺は悔しさに拳を握り締めた。
ついさっきまで、マリーは俺の向かいに座り、優しげな顔で微笑んでいたというのに、今はジェフの正面に座り、僅かに頬を染めて、はにかんだような笑みを浮かべていた。
急転直下な結末に、頭がついていかない。
確かにマリーは『午前中色々あった』と言っていたし、初めての社交デビューなら早めに帰ることはよくある話だ。
気に入らないのは、これ以上無いほど完璧なタイミングで声をかけてきたジェフ。
こちらの様子など見えていなかったはずなのに、あれは偶然なのか?
「エミリオ様。怖いお顔ですわ」
不意に、隣で馬車を見送っていたヴェロニカにそう言われて、慌てて両手で顔に触れる。
まずい。
どうも俺は、考えていることが顔に出過ぎるようだ。
政略的なものとは言え、既に婚約者としてお披露目された女性の前で、無礼にも程がある。
反省して、両手で頬の強張りを解こうと動かすと、俺の手の上に、真っ白な綺麗に整った手が重なった。
じわじわと罪悪感が湧いてきて、自分より背の高い婚約者を見上げる。
ヴェロニカにとっては、俺など恋愛対象になるはずもないが、それでも一生連れ添わねばならない相手だ。
それが、別の女のことで、こうも感情をあらわにしていては、気分が悪いだろう。
だが、予想に反して、彼女は今まで俺が見た中で、一番優しげに微笑んでいた。
「わるい」
「いいえ。今までのように、何処か諦めたような顔をなさっているより、ずっと良いですわよ」
「……そんな顔してたか?」
「ええ」
「俺は、お前が婚約者である事を、いつも誇りに思っているぞ?」
「私もですわ。エミリオ様」
そう言って、柔らかく微笑む顔を見れば、どうやら機嫌は損ねていないようで、安心する。
「それにしても、やはりジェフは油断ならないですわね。あの短時間で、逆転の策を巡らせて来るなんて、流石は、私の従弟。敵に回したくないですわ」
「逆転?」
「ええ。時間をずらして、ドレスの檻に閉じ込めてしまえば、そう易々と出てこられないと思っていたのに、『帰る』の一言で、あっさり檻を破り、挙句、彼女のお兄様まで利用するなんて」
「オレガノか。あいつ、今度、膝カックンの刑」
「あらあら」
ヴェロニカは、口元を隠して、くすくすと笑った。
そういう顔をしていると、本当に優しげで綺麗だ。
俺なんかに勿体ないと、散々陰口を叩かれているのは知っているし、実際その通りなのだろうと思う。
「オレガノ様を、あまり責めないであげて下さいませね?多分、言葉巧みに、ジェフに飲まされたのですわ。情報を集めることと、それを使って場を読み、自分の進みたい方向に誘導する能力は、ジェフが社交会随一だと言っても過言ではありませんのよ」
「そんなにか?」
「百戦錬磨の紳士淑女の皆様が、あっさり言いくるめられるのを、何度見たか分かりませんわ。一番怖いのは、それをあくまで自然にやってのけるところ」
「そうか」
何でも出来るやつだと聞いてはいたが、そんなに凄いやつだったとは、思いもしなかった。
ジェフは、若い貴族が集まる席で、必ず俺の友人役として、脇を固めてくれている存在だ。
いつも、何処かチャラチャラとした笑みを浮かべていて、人当たりがよく、愛想もいい。
でも……そういえば。
ジェフがいれば、会は終始楽しげな雰囲気で、気分良く終わることが多い。
稀に、ジェフの都合が悪い場合、別の人間がその穴を埋める事もあるが、そういった時に限って、小競り合い起きたりするんだよな。
すると、あれはジェフの采配なのか?
今度、機会があったら、注意して見ておくことにしよう。
幸い来週、晩餐会もある事だ。
侯爵令息なのだから、アレも当然参加するだろう。
「それにしても、ステファニー様には恨み言を言っておかなければ。本当は両サイドから固めて、二人が近寄れないようにする予定でしたのに。それだけ面倒な問題が起きているという事なのでしょうけど」
「スティーブンも来る予定だったのか?」
「ええ。バーニア家、ドウェイン家、揃ってドタキャンですのよ?その関係で、ジェフも早めの帰宅を……あら。もしかして、あの子原因を突き止めた?でも、話していたのは、オレガノ様だけ。すると、王宮?いえ。エミリオ様に影響がないとなれば、まさか聖堂の事件に繋がるのかしら……」
最初は俺に向かって話していたヴェロニカだったが、その声は徐々に潜められ、やがて考えるように、淡い色の唇に人差し指を当てる。
俺には、何が何だかさっぱりだ。
社交会って、何の意味があるのかわからなかったし、興味も無かったんだが、想像以上に複雑なようだ。
もっと早く気づいていれば、今日ジェフと、もっと対等に戦えただろうか?
子どもすぎた自分が、今、本当に悔やまれる。
その後はサロンに戻り、ヴェロニカの横で終始愛想笑いを浮かべていた。
でも、内心はサロンどころじゃない!
ハロルドの指示を受け、念のためドウェイン家の馬車の後をつけていた騎士から、マリーが無事聖堂に送り届けられた旨の連絡が入るまで、俺は鬱々とした時間を過ごすことになった。
ぐったりと疲れた俺が、王宮に戻った後、泥のように眠ったのは、言うまでも無い。
◆
(side ジェフ)
聖堂を後にして、僕を乗せた馬車は、のんびりと第三の城壁伝いに東門方面へ向かっていた。
騒ぎは直ぐにおさまったから、大した問題では無いけれど、もう一度聖堂の正面広場を通るのは、避けたい気分ではあったので、オレガノ様を預かってくれた聖堂には、本当に感謝だ。
僕は、城壁に沿って植えられている並木を眺めながら、ぼんやりと今日のサロンについて考えていた。
今、僕が置かれた状況は、あまり良いものでは無い。
殿下には、ヴェロニカ様が付いていて、その上、ステファニー様まで加勢している。
つまり、最大の権力である王宮をバックに、更に二つの大公爵家から協力が得られる状態。
それに比べて、僕が動かせるのは、僕の配下と資金のみ。
普通に考えたら、やり合うのも馬鹿らしい。
引くのが妥当だろうけど……。
そうだよな。
よく考えてみれば、何をそんなに執着しているのかな?
たかが、辺境の男爵令嬢。
英雄の娘とか、聖女候補とか、確かに肩書きは魅力的だけど、僕は、そういったものに、元々あまり興味がない。
でも……。
日の光の中で、何の計算もなく純真に微笑む姿を思い浮かべると、どうにも落ち着かない気分になる。
……誰にも渡したくない。
閉じ込めてしまいたいと思うほどに。
こればかりは、理屈じゃ無いんだろう。
僕の、この束縛願望と、ベル従姉様の蒐集癖は、かなり近いものがあると感じている。
この辺は血筋なのかな?
これまで対象が『物』や『動物』だったから、問題にならなかったけど、『人』になったら大問題を引き起こしかねない。
僕は苦笑いを浮かべた。
ちゃんと自制しないと。
ローズちゃんを泣かせるようなまねだけは、したくない。
自分の事はとりあえず置いておくとして、ベル従姉様は、元々綺麗な物、可愛いものを集める癖がある。
主にドールだ。
彼女の部屋の横には、ドール専用の部屋があり、一体一体決められた位置に、大切に展示されている。
当然、それぞれに名前がつけられ、毎日丁寧に手入れが施されており、部屋に近づけるのは、専用の使用人のみ。
そんな彼女が、ドールにハマるきっかけとなった少女の人形メリーアンは、美しい赤毛と紫水晶の瞳を持つ。
ベル従姉様が、ローズちゃんを見た時大興奮しただろう事は、想像に難く無い。
手元に置きたいと思ってしまうのも理解できる。
ある意味、執着の度合いは殿下以上かもしれない。
殿下にとっては、ラッキー以外の何物でも無いよな。
ベル従姉様は、僕を理解してくれる大切な人だから、狭い世界で生きなければならない彼女の望みは、出来るだけ叶えてあげたいと思っている。
……でも、美しい二人を左右に侍らせている殿下を想像すると、面白くないを通り越して、はっきり言ってムカつく。
やはり、そう簡単に譲る気にはなれないな。
それに、殿下よりも僕にとって有利なこともある。
殿下とベル従姉様は、婚約関係だから。
妾として請われた場合は、女性側にも選択権が発生するから、そこを突かない手は無いわけだ。
僕は、今のところ政略結婚の話も出てきていないし、他に気になる女性もいないから、ローズちゃんの気持ちがこちらを向けば、正妻として迎え入れることが出来る。
問題は爵位だけど……仮登録とはいえ、王宮魔導士の資格は得たから、相当なポカをやらかさない限り、一代限りだけど、男爵位は確定。
その後、成果を上げれば、永代に格上げされることもあるらしいし、家格としては合うはずだ。
あとは、もう少し協力者がいればなぁ。
ご家族、特に、一番心配性らしいオレガノ様を味方に付けられれば、かなり有効だ。
片田舎の領地で伸び伸び育ち、成人後は、騎士団に所属。
僕が短時間で巡らした策に、あっさり引っかかるほど単細ぼ……よく言えば、擦れていない。
馬車の中では、邪魔されてしまったけど。
それを思い出したら、笑ってしまった。
あれは、流石に不可抗力だな。
それに、僕のせいでもある。
「アメリ。オレガノ様に、いったい何を飲ませたんだい?」
「カクテルでございます」
「カクテル。ふーん。飲みやすそうなイメージしかないけど?」
「舌触りは、ようございますが、少量でエールの二倍から三倍は強いものと、お考え下さい」
「怖いなぁ。僕も、二十になったら、うっかり飲まされないように気をつけよう」
「こちらでも、目を光らせます」
「頼むよ」
とりあえず、今回のことで、オレガノ様に貸しを作れたのは大きい。
キチンと送り届けたことも、聖堂やローズちゃんを通して伝わるはずだから、信用も作れただろう。
今後、協力までは、してくれないにしても、幾分、目を瞑るくらいはしてくれるんじゃ無いかな?
彼、常識は有りそうだから。
あとは、聖堂内部に協力者を置きたいところだけど。
……彼は、難しそうだな。
ふわふわ揺れる明るい茶髪。
人の馬車の中で、明るくローズちゃんを誉め殺しに口説いたラルフさん。
あまり、頭が切れる印象じゃないから、放置しておいて大丈夫だと思ったんだけど、ああいったあからさまなのは、擦れていないローズちゃんにとって、案外嬉しいものかもしれない。
「ラルフさんも、警戒の対象に入っていたよね?」
「はい。前回、ローズマリー様とランチをご一緒された、バナーさんとオースティン子爵令息に関しても、既に情報を集めておりますが……」
「うん?」
アメリが言葉を濁したので、続きを促すように、視線を送る。
「私、思い違いをしていたかもしれません。と、申しますのも、バナーさんの方が、ローズマリー様と仲が良く、クルスさんは、接触も少ないですし、そういった感情があるように見えませんでしたので」
「ラルフさんの方を、より警戒していた?」
「はい。ですが、今日、馬車の入り口に立つローズマリー様を見た時の、クルスさんの様子が、普段と大分違ったので、気になりました」
そういえば、ラルフさんもそんなことを言っていた。
馬車の上から見えたのは、驚いたように目を見開いた表情だけ。
アレだって、かなり珍しいんだろうけど。
「表情は変わりませんでしたが、俯いた瞬間、目元から耳にかけて、一気に朱がさしまして。普段感情が表に出ない方だけに、驚きました」
「へぇ」
あのレンさんがねぇ。
まぁ、平民であれば、御令嬢のドレス姿を見る機会なんて滅多に無いだろうから、それはもう、びっくりしたんだろうけど。
いや。
でも、彼は一応聖女様付きだし、王都外公務で、領地の御令嬢を見ることもあるだろうから、そこまで珍しくも無いか。
ただ、ローズちゃんのドレス姿の破壊力は、その辺のご令嬢の比では無いからなぁ。
「どう感じたと思う?」
「分かりません。ただ、彼は、誰に聞いても、常に無表情だと返答があるような人物です。今日も、午前中の事件の時、聖女様から抱きつかれたそうですが、顔色どころか眉一つ動かさず、冷静に職務を全うしたとか」
「うん。待って?ごめん。別の情報が気になりすぎて、一番肝心の情報が、頭に入ってこないや」
聖女様に抱きつかれたって、一体どういう状況なんだ?
重要なのはそこじゃないのに、気になってしょうがないんだけど?
そんな僕をおいてけぼりにして、アメリの考察は続く。
「これは女の勘ですが、クルスさんがローズマリー様を特別視している可能性は、かなり高いかと。本人がそのことを自覚しているかは、怪しいですが」
「なるほど」
それは、あまり起こって欲しくなかった事態だけど、ローズちゃんが無自覚に可愛い行動をするから、仕方ないとも言える。
レンさんは、身の程を弁えているから、仮に恋心を自覚したとしても、否、自覚したなら尚更、行動にうつすことなど出来ないだろう。
ローズちゃんの興味が、彼に向かなければ、何の問題もない。
でも、そうだな、
今以上更に、物理的に距離をとってもらう方法を、考えておこうかな?
「報告ありがとう。アメリ。あとは、ダミアン様ご乱心事件の結末か。ステファニー様の様子なら、なんとかなりそうなのかな?」
「最悪、ご自身の手で、ダミアン様の首をはねるそうです」
「わー。想像通り、深刻な状況だなぁ」
僕はこめかみ付近を押さえた。
そうならないように、ステファニー様自ら、あちこち動き回っていたんだろうけど、最後は聖女様のお心次第だから、今回ばかりは、どうなるか分からないか。
僕にとっては、事件のお陰で、ローズちゃんと過ごす時間がとれてラッキーだったけど、二つの家の今後のことを考えると、中々に憂鬱だ。
全く、サロンどころじゃ無かったな。
僕は、深いため息を落とした。
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