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第四章

模擬戦当日の朝

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 早朝。

 いつも通りに目を覚まして、いつも通りに身だしなみを整える。


 今日はいよいよ模擬戦当日。


 食事の後は、色々と個人的な準備で忙しい。

 でもその前に、今日こそこれをお返ししてお礼を言おう!
 気合を入れて部屋の外に出ると、窓の外を確認。

 あ、いた!
 良かった。

 鍛錬場の隅っこで、いつもよりも幾分ゆったりとした感じで、ストレッチをしている人影を見つけた。

 急ぎ足で外に出ると、小走りで鍛錬場へ回り込む。
 経験上、走り込みが始まってしまうと、声をかけにくくなるから。

 昨日もストレッチをしていた一角に座り込んで、足首をぐるぐるしているレンさんに、そっと近づく。
 足長いなぁ。羨ましい。


「おはようございます!」

「!……おはようございます」


 近寄ってくることには、当然気付いていたよね?
 挨拶をすると、こちらに振り向き、立ち上がってきちんと挨拶を返してくれた。


「いよいよ今日ですね!」

「はい」

「とても楽しみです!」

「つまらない試合にならないよう、善処いたします」

「ご謙遜をっ」

「いえ。本当に」

「ええと。お兄様ですが、気にせず倒しちゃって良いですからね?」

「……そう簡単には、いかないかと」


 レンさんは、少し目を細めた。
 あれ?
 なんだか、いつもより表情が自然な感じ?
 困ったような、恥ずかしがっているような……何というか、はにかんでいるような?

 それもすぐに、元に戻ってしまったけれど。
 良いもの見たなぁと、朝から嬉しくなる。

 っと、いけない!
 見惚れてる場合じゃなかった。
 今日の目的を果たさなければ!

 わたしは、後ろ手に持っていた小さな紙袋を、ずいっと前に差し出した。


「あの、これ!お借りしていたハンカチなんですが、ずっとお返しできなくて……今頃すみません。ちゃんと綺麗に洗ってありますので!」


 レンさんは、僅かに首を傾げた。
 あ、これ絶対忘れてる。
 送迎して頂いた時の物だから、随分日数が経っているものね。


「こちらに送って頂いた時にお借りしたんですが、返すタイミングが合わなくて……」


 レンさんは、一度わたしから視線を外した。
 そして、目線を左斜め上方向で数秒停止、やがて、少し目を伏せ左下、右下へと視線を移動させる。
 うわぁ。
 必死に思い出そうとしてくれてる⁈
 忙しい方だから忘却の彼方だよね?
 返すの遅くて、ホントごめんなさい!
 狼狽えていると、レンさんの視線がわたしに戻った。


「あの時はご無礼を致しました。わざわざお取り置き頂いたようで、ありがとうございます」

「いえ。そんなこと無いです。助かりました。それから、お兄様の件とか、色々とお世話になったので、新しいものも用意しました。本当にありがとうございました」

「それは、逆にお気遣いを頂いて、すみません」


 レンさんは、丁寧に頭を下げてから紙袋を受け取ってくれた。
 よかった!

 それから、そうそう。


「あ!あと、革紐!あの、以前私服の時にちらっと拝見して、傷んでいるようだったので」


 自分の首元を、人差し指でトントンと指しながら微笑むと、レンさんは小さく息を呑み、胸元に左手を持っていく。
 今日も首にかけているのかしら?


「見た……んですか」

「え?あ、その、ごめんなさい。お辞儀をされた時にちらりと……」


 『問うた』というよりは『呟いた』ような、でも彼にしては珍しい硬質な声に、驚いて謝罪を口にする。
 もしかして、見られたくなかったかしら?
 そういえば、胸元から落ちた時も、流れるような仕草で服の中に戻していたっけ。
 

「あ、いえ。すみません。見苦しいものをお見せしました」


 レンさんは、すぐに元の穏やかな声に戻り、頭を下げた。


「いえいえ。大切なものかと思って。紐が切れて、なくされてはいけないからと……余計なお世話でしたね?」

「そんなことは……お気遣いありがとうございます。大切に使わせて頂きます」

「それなら良かったです!」


 少し身を固くしていたようだったけど、大丈夫かな?
 今は、いつも通りに戻っている。


「それから、子どもたちの帽子の寄付の件ですが、アメリさんから受け取りました。昨日まで誰からの寄付なのかはっきり分からなくて。お礼が今になり、すみません。本当にありがとうございました。あの金貨、レンさんからですよね?」

「いえ。ジェファーソン様からです」

「ジェフ様は、腕輪の代金だから自分からではないと。実はあの腕輪、ラルフさんが買った時に一緒にいたので……」

「…………」


 レンさんは、困ったように少し眉を寄せた。
 こんな表情をするのも珍しい。
 失礼だけど、元々少し童顔でいらっしゃるので、そんな顔をすると更に幼く見えて、なんだか可愛いんですが。


「……代金、とは言われましたが、あんな金額は受け取れませんから。それでも受け取るまで帰らないと仰るので……」

「寄付に……と?」

「はい。集まりが悪いようだと聞きましたので……」


 いや。
 なんで良いことをしているのに、そんなに申し訳なさそうな声音なんですか⁈


「お陰で子どもたちの体調管理が出来ます!帽子はこれからの時期、外遊びにも使えますし、本当にありがとうございました」

「いえ……お役に立てれば何よりでした」

「ええと。その……腕輪に何か細工をされたんですか?」

「大したことは……封印石を作っただけで」

「あ、なるほど!」


 何故腕輪の金額が十数倍になったのかを知りたくて、思わず聞いてしまったけど、技術料だったのね。


「魔術も出来るんですね?!凄いです!」

「いえ。そんなことくらいしか、出来ませんので」

「そんなことないですよ?わたしはすごいと思います」

「……ありがとうございます」


 レンさんは、僅かに俯いてお礼を言った。

 毎回思うんだけど、ちょっと自信なさ過ぎじゃないかしら?
 何のチートも無いわたしからすれば、十分凄いことをしていると思うんだけど。

 そこで会話が途切れてしまい、なんとなく続けるのも難しい雰囲気で……。
 レンさんの朝鍛錬の邪魔になってはいけないので、わたしは笑顔で散歩に行く旨を伝え、その場を去ることにした。

 実際わたしも、今日はゆっくりしていられないのよね。


 散歩をしながら、午前中の日程を思い浮かべる。

 午前中は、いつも通りカタリナさんの講義を受けて、そのあと女性神官さんや見習いの子たちと、王族専用室と応接室を数室、準備しなければならない。
 模擬戦の前に、王子殿下やジェフ様、それから王国騎士の皆さんが控室として利用されるから。

 わたしたちは前回同様、簡単な清掃や配置を決めることになっている。
 本来は、使用人さんたちがやることらしいけど、模擬戦後のティーパーティーの準備で手が回らないのだそうだ。
 聖女候補の先輩たちは、かなり不満げだったけど、聖堂職員は限られた人数しかいないから、皆で協力しないと間に合わないよね。


 そのあとは、服を着替えたり準備をして、聖堂正面入り口へ。
 正午前にはジェファーソン様の、正午には王子殿下のお出迎え。
 
 お二人は今回、お忍びではなく主賓としてやって来る。
 そんなわけで、今日は神官長はじめ補佐のお二人と、聖女候補全員が正面玄関でお迎えするのですって!
 高貴な方々が、お二人も来るのだから、聖女様がご公務に出発されるときのような大騒ぎになることは間違いなく、ミゲルさんをはじめ、休日返上で駆り出された聖騎士さんたちが、昨日から相当ピリピリしていた。

 ……神官長は何故かうきうきしていたけれど。

 そのあとは、ロータリーに移動して、観客の誘導の担当になる。

 はぁ。
 午前中の内容を考えるだけでも、なんだか気ぜわしいわ。
 この後は、聖堂の掃除に行く前に、模擬戦で着用する衣類や小物をもう一度確認をして……そうだ!化粧品もすぐに使えるように準備しておこう。
 
 ぐるっと鍛錬場を一回りしたわたしは、ひとまず部屋に帰るのだった。





(side エミリオ)



「ふぁ。ぁあぁぁ」

 朝。
 大きく伸びをして、俺はベッドから降りた。

 昨晩はわくわくして中々眠れなかった。
 それにも関わらず、今朝は妙に早く目が覚めてしまい、我ながら実に子どもじみていると苦笑いが漏れる。

 だって仕方がないじゃないか。
 実際、俺は子どもだからな。

 騎士同士の戦いや攻撃的な魔法が見れることは、生まれて初めての体験だから、やっぱり楽しみだ。
 人前で剣術を披露するのも初めてだから、当然緊張もする。
 

 でも、そんな事より何より、やっぱりマリーに会えるのが、一番の楽しみなわけだが。

 今日はどんな服装だろうか。
 よく考えると聖女候補なんだから、普段は神官服のような格好をしているってことだよな?

 聖女候補って何色の神官服なんだ?
 聖女様は、確か紫に金糸の刺繍だった気がする。
 神官長は濃紺に金糸、補佐は白。
 以前聖堂に公務で行った時、絶対見ているはずなのに、聖女候補の服装が全く思い出せない。

 どれだけ興味無かったんだろうな。
 口元に笑みが浮かぶ。

 俺は今まで、俺の周りで起きている全てのことに興味がなかった。
 部屋から逃げ出していたのだって、何か他にやりたいことがあった訳じゃなく、隠れて昼寝をしていただけだ。
 治世学も教養も剣術も、何故必要なのかなんて考えもしなかった。
 立場上、国王である父様や、母様、その他治世を行う立場の人間の言いなりになるしかないことだけは、残念なほど理解していたわけだが。
 
 知らないことに気づくことが楽しいってことも、多分マリーに会わなければ知らなかった。
 それを調べるのも楽しいし、正解がわかった時も、何故そうなっているのかを知った時もそう。
 知識を得ることがこんなにもわくわくするなんて知らなかった。

 マリーが俺に与えた影響は大きい。

 彼女の理想の男性に、俺は近づけているだろうか?
 優しく微笑むマリーの、裏表の無さそうな清らかな顔を思い出して、頬が緩んだ。
 

 多分、今日は私服だろうな。
 もしかすると、ドレスアップをしているかもしれない。
 模擬戦後は自由参加で、簡易的なお茶会が催されるようだし。

 きっと、とても綺麗だろう。
 成人の儀の時の華やかなマリーを思い出す。
 でも、神官服姿もいつか見てみたいな。
 なんとなく白っぽいイメージで想像してしまったけど、きっと清楚な雰囲気がマリーにぴったりなはずだ。
 今度見せて貰えるよう、今日話してみるのもいい。

 ……話す。
 そうか、そうだ。
 話せるんだよな。
 わくわくしてきた。

 今日は、前回の反省から、お土産の準備もさせてある。
 甘いものが好きだと言っていたから、ハロルドに頼んで、王宮内の菓子職人たちに腕を振るわせた。
 マリーは喜んでくれるだろうか?

 ジェフに遅れを取るわけにはいかないからな!
 器量が良い上、要領まで良い男を思い出し、軽く舌打ちをする。
 婚約者の従弟で、同性だし、歳も近いし気さくだしと、比較的親しく付き合ってきたが、ライバルになると実に厄介だ。

 まぁ、アイツのことはおいおい考えよう。

 それから、マリーにはアレを渡さないとな!

 出来上がったカードを先日オレガノに見せたら、渋い顔をしていて笑ってしまったが。
 オレガノ伝いでは渡らないかもしれないので、直接渡すことにした。
 出来たら人目につかないように、こっそり渡せると良いのだが。
 

 思考している間に、いつのまにか部屋付きのメイドの手で、着替えが終了する。
 着せかけられたのは、普段来ている服だ。

 模擬戦では、もう少し堅苦しい服装になる。
 でも剣術披露があるから、式典の時に比べれば全然軽装で、気が楽だ。


 今朝は食事の後、剣術披露で行う『剣の型』の最終調整を行うため、王国騎士の鍛錬場に行くことになっている。
 鍛錬場は、俺が使う前は、オレガノが使用しているらしい。

 そういえば、二名勝ち抜き戦となったけど、王国騎士側のもう一人はどうなったんだろうな?
 団長からは、特に誰が、と言った連絡は受けていない。

 まぁ、単純に考えると、『王国騎士側が圧勝する』というヨミなんだろうな。
 団長の話によると、オレガノは現在王宮に配属されている騎士の中では、五本の指に数えられるほどの腕前らしいし。

 王宮で働いている騎士から話を聞く限りだと、聖騎士は相当見下されているようだ。
 理由は、『聖女様の周辺を警護している、という名目で実戦経験がほとんどない』というところに起因しているらしい。

 だからって、弱いと決めつけるのもどうかと思うけどな。
 彼奴らだって、それなりに日々鍛錬に励んでいるんだろうし。
 そもそも、王国騎士が『重い』と文句を言う剣を毎日腰につけて歩いていると考えれば、決して弱くないんじゃないのか?
 門を守っていた、あのムキムキの聖騎士たちを思い出すと特にそう思うのだが、違うのだろうか。


 『個々人の技量によるもの』


 無表情な顔で穏やかに答えた聖騎士の顔を思い出して、笑みが浮かぶ。
 あいつ、怒られないで済んだかな?
 神官長は最終的にご機嫌で帰っていったようだから、嫌味を言われた程度で済んでいればいいな。

 
 さてと。
 食事に行くには時間が早すぎる。
 かといって、本を読んだりとか、そう言った気分にはなれない。

 そうだな。
 できたら少し、体を動かしたい。
 扉の方に視線を向けると、二人の騎士たち。

 
「なぁ。少し体動かしに行きたいんだが」

「かしこまりました。団長に確認いたします」


 騎士は扉の外へ出ていく。
 
 団長。もう来ているのか。
 あいつ、毎日見かけるけど、ちゃんと休んでいるんだろうか。

 それほど時間をおかず、団長が部屋に顔を出す。
 後ろにハロルドもくっついてきたので、もしかすると外で練習させてもらえるかもしれない。


「王子殿下。体を動かされるとのこと。もし良ければ、鍛錬場へ参りませんか?丁度騎士たちが『型』の練習をしている頃合いです」

「へぇ。見れるのか?」

「は。オレガノも朝鍛錬に出ている筈ですので、興味がお有りでしたら」

「いく」

 
 即座に答えると、団長は柔らかい笑みを浮かべた。

 こいつも俺に使えて五年ほど。
 白髪が増えた。
 苦労をかけているな。

 扉の内側を守っていた騎士二人と、団長と一緒に来ていたもう一人、合計四人に警護され、俺は鍛錬場へ向かう。
 道中、なんとなく、後方を歩く団長に声をかけた。


「お前、休みとってないだろう」

「王子殿下にお仕えするのが私の楽しみですから、勿体無くて休みなどとっている暇がありません」

「そうか」


 家族がいると聞いたことがあるが、団長は全てにおいて、俺を優先してくれているんだな。

 鍛錬場の扉が近づいてきたので、俺は団長に告げた。
 扉が開く直前に言ったのは、無論、これから言うことを断らせないために。


「お前、この模擬戦終わったら、一週間休暇しろ。絶対だぞ」

「は?」

「あと、ジュリーもな。嫁に行き遅れたとか恨まれても困るし」


 扉が開き鍛錬場の中に入る。
 これなら断る時間は無いだろう。
 団長は、どう考えても働きすぎだ。
 たまには家族と過ごすべきだ。

 鍛錬場では、数十人の王国騎士たちが、一糸乱れぬ動きで剣を振っていた。
 気合いの声が響く中、


「三日!社交シーズンが始まる前に、三日間だけ、おやすみを頂戴いたします」


 俺に聞こえる程度の小さな声だったが、団長は、はっきりと口にした。


「ああ。そうしろ」

「……ありがとうございます……‼︎」


 礼を言う声は、最後の方で少し掠れた。

 俺は軽く笑うと、騎士たちの鍛錬を見る方に集中した。
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