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第二章
パーティーの始まり
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控室では、先に戻っていた両親たちが、各々待機していた。
わたしも両親を見つけてそちらへ向かう。
「やぁ。御苦労だったな」
「とても素敵だったわ」
「ありがとう。お父様。お母様。とても緊張しました」
わたしは、笑顔で答える。
二人の顔を見たおかげで、張り詰めていた気持ちが幾分和らいだ。
聖女候補の件は、既に両親の耳に入っているだろうけど、今ここで話すべきことではない。
時間もないしね。
宿に戻って、今後についてゆっくり話し合おう。
それよりも、この後はお披露目パーティー。
一番最初に、新成人のダンスがある。
お手洗いとお化粧直しは、このタイミングで済ませておかなければ!
そんなことを考えていると、お父様の影で気配を消していたマーティンが、わたしに化粧ポーチを手渡してくれた。
……彼は隠密スキルでも持っているのかな?
その場にいるのに気配が希薄で、でも、要所要所で確実に仕事をこなしている。
「では、お化粧を直して参ります」
「私も一緒にいくわ」
お母様も同様のポーチを持っており、一緒に行って下さるようです。
これで、広い会場でも迷子にならずに済みそう。
ずっと一人で行動していたので、とても心強く感じる。
トイレを済ませて、別個に用意されたパウダールームに入ると、御令嬢とご婦人方が勢揃いしていた。
短時間だから集中してしまうのは当然だけど、それ以外にもメイドが入って、広いはずのパウダールームが狭く感じてしまう。
公爵家に至っては、ガブリエラさまと奥方様の周りで各二人のメイドが、お髪やお化粧を丹念に直していた。
子爵家以上は、メイドが最低一人はついているみたい。
男爵令嬢は、わたしともう一人いるのだけど、彼女は、サクッと自分で直して、サッサと立ち去っていく。
目が合ったので会釈すると、柔らかに微笑みかえしてくれた。
あとで余裕があったら声をかけてみようかな。
同じ歳で階級も合うし、今後パーティー等で顔を合わせることもあるかもしれない。
わたしとお母さまも、早々に空いている鏡の前へ移動して、手早く化粧直しを終えた。
お母様は、元子爵令嬢なので、本当は一人くらいメイドが欲しいのでは?とも思うのだけど、実情は、本人が案外気にしない人だったりする。
と、言うよりセルフプロデュースするのが好きな人なのかな?
今回のドレスのデザインは、母が楽しそうに考えていたものだし。
かく言うわたしも、自分のドレス制作には、少し関わらせて貰った。
「ローズ、こちらを」
「はい、お母様」
お母様はわたしをまじまじと見つめると、淡いオレンジのチークをブラシで足した。
出来栄えに満足いったのか、にっこり微笑んで下さる。
「これくらいの方が、元気が良くていいわ」
「ありがとうございます」
鏡をみると、確かに違う!
チーク一つで、こんなに変わるものなのね。
凄く勉強になる。
化粧直しを終え、控えの間に戻り、お父様の元へ。
お父様は、同世代の男女と和やかに会話をしていた。
「ごきげんよう。お兄様、お義姉様。今日はありがとうございます」
お母様が美しいカーテシーをきめました。
横で同様にお辞儀するわたし。
「やぁ!ジゼル、ローズ。久しいな」
「この度はおめでとう。相変わらず素敵なドレス!二人ともよく似合うわ。ローズはいよいよ社交界デビュー、楽しみね」
「お久しぶりです。伯父様、伯母様。今日はご足労頂き有難うございます。お会いできて嬉しいですわ」
このお二人は、お母様の兄であるベリーフィールド子爵とその奥方様。
お披露目パーティーのダンスの相手を、お父様に勤めてもらう為、お母様を心配して来て下さった。
子爵は王国の南方、山間部の広い農村地帯を領地に持つ。
水捌けの良い扇状地で作られる、多種多様な果樹の栽培が盛んな地域で、特にベリーやぶどうの栽培が有名。
邸宅周辺がベリー畑に囲まれていることが名前の由来となっている。
穏やかな環境で生活されている為か、その人柄は温厚。
奥方様も周辺の男爵家のご令嬢で、柔和な性格。
わたしも大好きなお二人だ。
しばし和やかに会話を楽しんでいると、従僕が控えの間にやって来て、入場の準備が始まった。
新成人は、ダンスパートナーと共に、序列順で列を作る。
婚約者がある方はお相手の方と。
それ以外の御令息は姉妹や従姉妹と。
御令嬢は、父親や兄弟が多い。
わたしも例に倣い、お父様と一緒に列に加わる。
そして列は静々と動き出した。
会場は、先ほどより、かなり多くの人で埋め尽くされていた。
新成人全員の入場が終わると同時に、室内楽の生演奏がスタート。
新成人のダンスが始まる。
正直、ダンスが得意では無いわたしだけど、同様にダンスが苦手なお父様と二人で、ここ数ヶ月間必死に練習して来ていた。
お母様による、真綿で首を絞めるような特訓に耐え、今日まで頑張って来たのよ!
お母様は、どんな時でも常に微笑を浮かべていて、所作も言葉遣いも完璧な女性。
ダンスレッスンでもそれは同様で、決して声を荒らげたりはしない。
但し、そのプレッシャーたるや凄まじい。
子爵令嬢として生まれ、その美貌から、『更に高位の貴族に望まれるだろう』と、幼少期から厳しくしつけられたのだそうで、その高潔さは、男爵婦人となった今でも変わらない。
因みに、引く手数多だったお母様が、王宮のパーティーで、当時騎士をしていた父を見初め、大恋愛の末、今に至るらしい。
お母様の評価方法は主に三段階。
『まずまずですわね』
『もう少し頑張りましょう』と言う名の、不合格。
『なかなかですわ』
『良くできました』という名の、ギリギリセーフライン。
『素敵』若くは『素晴らしいですわ』
『大変よくできました』という名の、貴族一定水準。
小さい頃は気づかなかったけど、十歳を過ぎる頃には、裏の意味を窺い知れるようになっていた。
二段階目までは、お母様の背後に、ドス黒いオーラに似た何かが渦巻くのが分かるのだ。
小説のヒロインはこの圧力の中、町の若者たちと親睦を深めたりしていて、レッスンを怠り、当日散々なダンスをする。
丁度ターン手前で、わたしの目の前に見えたリリアーナさんのように。
王子様とのダンスもお互いぐだぐだで、レベルが一緒だと意気投合し、距離がまた一歩近づくのだけど。
五つも下の子と同レベルってどうなのよ?
どうして練習しなかったのかしら?
背の高いお父様と、歩幅を合わせるだけでもかなり時間がかかった。
足捌きをよくする為に、ドレスにスリットを入れたのは、元はといえばこの為だ。
まして最低限の基礎のステップを覚えていないなんて、あり得ない話。
もしかして、恐ろしく空気が読めない子だった?
それとも、お母様の黒いオーラに気付けたのは、中の人の魂が日本人だったから……だったりして?
あぁ。
ありえるのかな。
妙に納得のいく瞬間だった。
考え事をしていて失敗するわけにはいかないし、お父様にも失礼だから、その後はひたすらダンスに集中。
お父様のリードに従い、無事ミス無く踊り切ることができた。
わたしの心配事がまた一つ減った瞬間だった。
新成人とそのパートナーの名前が発表され、各々礼をし終わると、会場の扉が開け放たれ、飲み物をサーブするメイドや下男達が入ってくる。
お父様にエスコートされながら、お母様と子爵夫妻の元へ辿り着くと、三人は口々に褒めてくださった。
評価は『素晴らしい』でした。
やった!
真面目に頑張って良かった!
飲み物が全員に行き渡ったところで、国王陛下から再度お祝いを賜り、宰相であるミュラーソン公爵閣下が乾杯の音頭をとった。
全員がグラスを高々と掲げる。
乾杯が終わると、ガーデンに繋がる扉が全て開け放たれた。
ガーデンスペースには、立食できる軽食やスイーツなどが置かれているテーブルもみえる。
軽快なワルツの演奏が再開され、会場の空気は一気に和んだ。
パーティーの始まりだ。
わたしも両親を見つけてそちらへ向かう。
「やぁ。御苦労だったな」
「とても素敵だったわ」
「ありがとう。お父様。お母様。とても緊張しました」
わたしは、笑顔で答える。
二人の顔を見たおかげで、張り詰めていた気持ちが幾分和らいだ。
聖女候補の件は、既に両親の耳に入っているだろうけど、今ここで話すべきことではない。
時間もないしね。
宿に戻って、今後についてゆっくり話し合おう。
それよりも、この後はお披露目パーティー。
一番最初に、新成人のダンスがある。
お手洗いとお化粧直しは、このタイミングで済ませておかなければ!
そんなことを考えていると、お父様の影で気配を消していたマーティンが、わたしに化粧ポーチを手渡してくれた。
……彼は隠密スキルでも持っているのかな?
その場にいるのに気配が希薄で、でも、要所要所で確実に仕事をこなしている。
「では、お化粧を直して参ります」
「私も一緒にいくわ」
お母様も同様のポーチを持っており、一緒に行って下さるようです。
これで、広い会場でも迷子にならずに済みそう。
ずっと一人で行動していたので、とても心強く感じる。
トイレを済ませて、別個に用意されたパウダールームに入ると、御令嬢とご婦人方が勢揃いしていた。
短時間だから集中してしまうのは当然だけど、それ以外にもメイドが入って、広いはずのパウダールームが狭く感じてしまう。
公爵家に至っては、ガブリエラさまと奥方様の周りで各二人のメイドが、お髪やお化粧を丹念に直していた。
子爵家以上は、メイドが最低一人はついているみたい。
男爵令嬢は、わたしともう一人いるのだけど、彼女は、サクッと自分で直して、サッサと立ち去っていく。
目が合ったので会釈すると、柔らかに微笑みかえしてくれた。
あとで余裕があったら声をかけてみようかな。
同じ歳で階級も合うし、今後パーティー等で顔を合わせることもあるかもしれない。
わたしとお母さまも、早々に空いている鏡の前へ移動して、手早く化粧直しを終えた。
お母様は、元子爵令嬢なので、本当は一人くらいメイドが欲しいのでは?とも思うのだけど、実情は、本人が案外気にしない人だったりする。
と、言うよりセルフプロデュースするのが好きな人なのかな?
今回のドレスのデザインは、母が楽しそうに考えていたものだし。
かく言うわたしも、自分のドレス制作には、少し関わらせて貰った。
「ローズ、こちらを」
「はい、お母様」
お母様はわたしをまじまじと見つめると、淡いオレンジのチークをブラシで足した。
出来栄えに満足いったのか、にっこり微笑んで下さる。
「これくらいの方が、元気が良くていいわ」
「ありがとうございます」
鏡をみると、確かに違う!
チーク一つで、こんなに変わるものなのね。
凄く勉強になる。
化粧直しを終え、控えの間に戻り、お父様の元へ。
お父様は、同世代の男女と和やかに会話をしていた。
「ごきげんよう。お兄様、お義姉様。今日はありがとうございます」
お母様が美しいカーテシーをきめました。
横で同様にお辞儀するわたし。
「やぁ!ジゼル、ローズ。久しいな」
「この度はおめでとう。相変わらず素敵なドレス!二人ともよく似合うわ。ローズはいよいよ社交界デビュー、楽しみね」
「お久しぶりです。伯父様、伯母様。今日はご足労頂き有難うございます。お会いできて嬉しいですわ」
このお二人は、お母様の兄であるベリーフィールド子爵とその奥方様。
お披露目パーティーのダンスの相手を、お父様に勤めてもらう為、お母様を心配して来て下さった。
子爵は王国の南方、山間部の広い農村地帯を領地に持つ。
水捌けの良い扇状地で作られる、多種多様な果樹の栽培が盛んな地域で、特にベリーやぶどうの栽培が有名。
邸宅周辺がベリー畑に囲まれていることが名前の由来となっている。
穏やかな環境で生活されている為か、その人柄は温厚。
奥方様も周辺の男爵家のご令嬢で、柔和な性格。
わたしも大好きなお二人だ。
しばし和やかに会話を楽しんでいると、従僕が控えの間にやって来て、入場の準備が始まった。
新成人は、ダンスパートナーと共に、序列順で列を作る。
婚約者がある方はお相手の方と。
それ以外の御令息は姉妹や従姉妹と。
御令嬢は、父親や兄弟が多い。
わたしも例に倣い、お父様と一緒に列に加わる。
そして列は静々と動き出した。
会場は、先ほどより、かなり多くの人で埋め尽くされていた。
新成人全員の入場が終わると同時に、室内楽の生演奏がスタート。
新成人のダンスが始まる。
正直、ダンスが得意では無いわたしだけど、同様にダンスが苦手なお父様と二人で、ここ数ヶ月間必死に練習して来ていた。
お母様による、真綿で首を絞めるような特訓に耐え、今日まで頑張って来たのよ!
お母様は、どんな時でも常に微笑を浮かべていて、所作も言葉遣いも完璧な女性。
ダンスレッスンでもそれは同様で、決して声を荒らげたりはしない。
但し、そのプレッシャーたるや凄まじい。
子爵令嬢として生まれ、その美貌から、『更に高位の貴族に望まれるだろう』と、幼少期から厳しくしつけられたのだそうで、その高潔さは、男爵婦人となった今でも変わらない。
因みに、引く手数多だったお母様が、王宮のパーティーで、当時騎士をしていた父を見初め、大恋愛の末、今に至るらしい。
お母様の評価方法は主に三段階。
『まずまずですわね』
『もう少し頑張りましょう』と言う名の、不合格。
『なかなかですわ』
『良くできました』という名の、ギリギリセーフライン。
『素敵』若くは『素晴らしいですわ』
『大変よくできました』という名の、貴族一定水準。
小さい頃は気づかなかったけど、十歳を過ぎる頃には、裏の意味を窺い知れるようになっていた。
二段階目までは、お母様の背後に、ドス黒いオーラに似た何かが渦巻くのが分かるのだ。
小説のヒロインはこの圧力の中、町の若者たちと親睦を深めたりしていて、レッスンを怠り、当日散々なダンスをする。
丁度ターン手前で、わたしの目の前に見えたリリアーナさんのように。
王子様とのダンスもお互いぐだぐだで、レベルが一緒だと意気投合し、距離がまた一歩近づくのだけど。
五つも下の子と同レベルってどうなのよ?
どうして練習しなかったのかしら?
背の高いお父様と、歩幅を合わせるだけでもかなり時間がかかった。
足捌きをよくする為に、ドレスにスリットを入れたのは、元はといえばこの為だ。
まして最低限の基礎のステップを覚えていないなんて、あり得ない話。
もしかして、恐ろしく空気が読めない子だった?
それとも、お母様の黒いオーラに気付けたのは、中の人の魂が日本人だったから……だったりして?
あぁ。
ありえるのかな。
妙に納得のいく瞬間だった。
考え事をしていて失敗するわけにはいかないし、お父様にも失礼だから、その後はひたすらダンスに集中。
お父様のリードに従い、無事ミス無く踊り切ることができた。
わたしの心配事がまた一つ減った瞬間だった。
新成人とそのパートナーの名前が発表され、各々礼をし終わると、会場の扉が開け放たれ、飲み物をサーブするメイドや下男達が入ってくる。
お父様にエスコートされながら、お母様と子爵夫妻の元へ辿り着くと、三人は口々に褒めてくださった。
評価は『素晴らしい』でした。
やった!
真面目に頑張って良かった!
飲み物が全員に行き渡ったところで、国王陛下から再度お祝いを賜り、宰相であるミュラーソン公爵閣下が乾杯の音頭をとった。
全員がグラスを高々と掲げる。
乾杯が終わると、ガーデンに繋がる扉が全て開け放たれた。
ガーデンスペースには、立食できる軽食やスイーツなどが置かれているテーブルもみえる。
軽快なワルツの演奏が再開され、会場の空気は一気に和んだ。
パーティーの始まりだ。
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