40 / 58
39.それは誰の幸せか(トップに注意事項有り)
しおりを挟む
注意!読む人を選びます。王妃様が大好きで、幸せ気分のまま終わりたい方はこちらのお話しは飛ばしてください。
何でもどんとこい!な強者だけ先にお進みくださいませ。
注意はしましたので、こちらのお話の苦情は受け付けません。
それでもよろしければ、お楽しみいただけると幸いです。
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
初めてアロイスに会ったとき驚いた。
こんなにも平民である自分を気にしない貴族は初めてだったから。いや、貴族ではない。まさかの王族なのに。
特待生として学園に入った俺を、誰も対等には見なかった。
平民に成績を抜かれることがプライドを傷付けたせいもあるのだろう。更に俺は身長も高く、運動神経もよかった。座学だけでなく、剣術でも上位だったのだ。
分かりやすく平民のくせに、と馬鹿にする者。平民なのに凄いね、と褒めているようで貶してくる者。自分は君が平民だからと気にはしない、と、さも自分が素晴らしい人間だとアピールする為の材料にしようとする者。そんな俺に巻き込まれたくないと、同じ平民すら遠巻きにする。
「くだらない」
そう一言で終わらせるから、揉め事は頻繁に起きていた。まあ、その程度のことを躱す手ぐらい持っていたけれど。
情報は武器だ。こんなガキばかりの学園では簡単に情報くらい手に入れられる。それらを使って小煩い蠅退治をしながら学園生活を送っていた。
「君は凄いね。その情報収集能力と度胸、それを利用する手腕。どこで身につけたの?」
……誰だこの王子顔は。キラッキラの髪に小奇麗な顔。気を付けないと攫われそうだな。
「誰」
「アロイスという。友達になってくれると嬉しいのだけど」
そんな挨拶と共に嬉しそうに手を出してきた。
「必要ない」
「えー」
バッサリ断ってもへらへら笑っている。
それでも何やかんやと勝手に話しかけてくるのを適当に流していると、慌てて走ってくる男がいた。
「アロイス!勝手に動き回るな!」
「ブルーノは早いね。まだ口説き落とせてないのに」
口説く。俺のことか?
「その男は平民です」
「だから?凄く優秀な男だ」
「絶対に怒られるやつですよ」
「血で何が出来るんだ。馬鹿らしい」
どうやら何処かのおぼっちゃまの様だ。
ん?金髪碧眼のアロイス……
「まさか王太子殿下?」
「ブルーノのせいでバレたじゃないか」
「いや、自国の王子の顔くらい知っておけよ」
「はいはい、とりあえず目立つから話しかけるな」
こんな派手な奴らと関わりたくはない。
でも、血で何が出来るんだ、と王族が言うのか。
それだけが少し心に響いた。
それで終わると思っていたのに、気が付けば俺は奴の友人枠に収まっていた。解せん。
「お前が無駄に面倒見がいいせいだろう」
「いや、だってアイツは可笑しいだろう。放っておくと何処かで死んでいそうだ」
「あの卒の無いアロイスにそんなことを言うのはお前くらいだぞ」
そうか?だってアイツはいつだって壁を作っている。笑顔という壁で自分を守ってるじゃないか。
誰にも壁が壊せないなら、それは孤独と変わらない。
「どうして何時も笑って全てを拒むんだ」
ある日、二人きりになったタイミングで聞いてしまった。
「……凄いね。誰にも言われた事なんて無かったのに」
「あ?節穴かよ」
誰も知らないものに気付けた。それは少しの優越感と、真実を知らされて、より一層アロイスを守りたいという感情が生まれた瞬間だった。
「私は感情が分からないんだ。どういうものかは分かる。でも、自分の中には無いし、本当の意味で共感は出来ない。だから、経験則で対応している。要するにいつでも演技している嘘吐きなんだ」
「そうか、分かった」
「……それだけ?」
「あ?他に何を言えと」
「え、気持ち悪いとか狡いとか」
「……誰に言われた」
「いや、それは問題じゃなくて」
「婚約者か」
「違うよ」
「弟か」
「怒ったら駄目だよ。子供だったんだから」
観念したのかアッサリと認めた。
「馬鹿な糞ガキなだけだな。それを言ったらそいつだってお前の感じている事を理解出来ないんだ。お互い様だろうよ」
「………ブラスは凄いね」
そう言ったアロイスは感情が無いようには見えなかった。ただ、本当はあるけれど、何処かに隠れていて、出し方が分からないだけなのでは?
だけど、これは言う必要が無いだろう。確認する事が出来ないのだから。
「婚約者には伝えなくていいのか」
「どうしようか迷ったんだけど、どうやら愛はいらないみたいなんだ。凄く割り切っているというか。世継ぎの為なら側妃を娶るのは当然だって満面の笑みで答えてたからね」
ああ、貴族令嬢として正しく育ったタイプか。
凄いな、世継ぎの為なら夫が他の女に子を産ませることに嫌悪感を持たないものなのか。
結局、ブルーノですらアロイスのことに気が付きはしなかった。
学園を卒業し、俺はアロイスの直属の諜報部に入った。
確かに俺にピッタリの仕事だ。表に出ることが無いから、アロイスとも学生の頃と話し方も変わらない、それはとても働きやすく、やり甲斐のある仕事だった。
気になる事は色々あるけれど。
「なあ、お前達は本当に夫婦なのか?」
「結婚式を見ただろう」
「……まったく愛がないな」
「政略結婚にそこまで求めたら大変だよ。彼女は王妃としてとても頑張ってくれている。私との閨ごとだって拒否しない。あんなに立派な王妃はいないよ」
閨ごとね。
子の出来やすい日を選んで行われる、愛とは別の作業だよな。
さすが、日を選んでいる為か、子が出来るのは早かった。そして、生まれたのは望み通り王子だった。
順風満帆の人生に見える。
「なぁ、お前は幸せか?」
「酷いね、分からない私に聞くのかい?」
だって幸せに見えない。
どうして誰も気が付かないのだろう。
だんだん壊れていっているのに。
でも、きっと伝えても分かってもらえない。こいつの擬態はどんどん上達している。俺が今更言ったところで頭がおかしいか、なんなら不敬罪で処罰されることだろう。
このままでは──
「セレスティーヌと話がしたいんだ」
アロイスが恋に落ちた。なんて喜ばしいことだろう!
なんて長い、孤独な時間だったんだ。こいつが壊れる前に、哀れに思った神がくれた贈り物だとすら思った。
俺は焦り過ぎた。まさか、あんな事になるとは思わなかった!
そこからは皆が間違えた。
間違えて、間違えて。それでもやっと解放されると思ったのに。
「……は?」
「離婚はしないって。5年はビニシオを育てて、それから私とやり直すらしい。ちゃんと愛せって。それが罰だからって」
アロイスは呆然としている。だって、やっと……
「……どうやったら愛せるかな。そんな……出来るならとっくにやっているのに」
そう呟きながら顔を両手で覆ってしまう。
なんて馬鹿な女なんだ。お前の計画に、アロイスの気持ちは入らないのか。自分だけが幸せになりたいのか!
やっと。38年かけて、たった一つの恋心を手に入れて……自分で壊してしまって。
確かに俺達は死ぬ程馬鹿だったけれど、コイツにとっては一生に一度の思いだと、なぜ分からない?
確かに以前よりは感情を持ってるよ。だから?愛せと言われれば愛せるはずだと。夫婦ならばそれが可能だと今更言うのか。型にはめれば自ずとそうなると?
「凄いな、お前の王妃は。なんて前向きで、そして愚かなんだ」
アロイスの幸せを願ってくれと言うのは、そんなにも難しいことなのか。
「大丈夫、頑張らなきゃ、だってこれはアンヌからの罰だ、5年、5年あればきっと、セレスティーヌを忘れて、きっと……きっと………」
「アロイス、忘れるな。セレスティーヌを忘れるな!」
「でも、」
「人の心はそんなに簡単なものじゃない。お前のそれはお前だけのものだ。誰にも取り上げられやしない」
傲慢なる王妃よ。その愛される自信はどこから来るんだ?
セレスティーヌへの愛を見て、今更羨ましくなったのか。
「俺が側にいる。もし、どうしても耐えられないなら、俺が全部終わらせてやるから。だから今は休め」
罰だと言われたら、アロイスは実行しようと努力するだろう。だが、分かっているのか?努力でセレスティーヌに向けた様な愛が手に入るとは限らないと。
5年後か。それまでにあいつの心が癒やされるといい。
そして、王妃を愛せれば良し。もし無理なら……今度こそこいつを連れて逃げよう。国王で無くなれば方法はいくらでもある。
「何から準備するかな」
これは俺の得意分野だ。
何でもどんとこい!な強者だけ先にお進みくださいませ。
注意はしましたので、こちらのお話の苦情は受け付けません。
それでもよろしければ、お楽しみいただけると幸いです。
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
初めてアロイスに会ったとき驚いた。
こんなにも平民である自分を気にしない貴族は初めてだったから。いや、貴族ではない。まさかの王族なのに。
特待生として学園に入った俺を、誰も対等には見なかった。
平民に成績を抜かれることがプライドを傷付けたせいもあるのだろう。更に俺は身長も高く、運動神経もよかった。座学だけでなく、剣術でも上位だったのだ。
分かりやすく平民のくせに、と馬鹿にする者。平民なのに凄いね、と褒めているようで貶してくる者。自分は君が平民だからと気にはしない、と、さも自分が素晴らしい人間だとアピールする為の材料にしようとする者。そんな俺に巻き込まれたくないと、同じ平民すら遠巻きにする。
「くだらない」
そう一言で終わらせるから、揉め事は頻繁に起きていた。まあ、その程度のことを躱す手ぐらい持っていたけれど。
情報は武器だ。こんなガキばかりの学園では簡単に情報くらい手に入れられる。それらを使って小煩い蠅退治をしながら学園生活を送っていた。
「君は凄いね。その情報収集能力と度胸、それを利用する手腕。どこで身につけたの?」
……誰だこの王子顔は。キラッキラの髪に小奇麗な顔。気を付けないと攫われそうだな。
「誰」
「アロイスという。友達になってくれると嬉しいのだけど」
そんな挨拶と共に嬉しそうに手を出してきた。
「必要ない」
「えー」
バッサリ断ってもへらへら笑っている。
それでも何やかんやと勝手に話しかけてくるのを適当に流していると、慌てて走ってくる男がいた。
「アロイス!勝手に動き回るな!」
「ブルーノは早いね。まだ口説き落とせてないのに」
口説く。俺のことか?
「その男は平民です」
「だから?凄く優秀な男だ」
「絶対に怒られるやつですよ」
「血で何が出来るんだ。馬鹿らしい」
どうやら何処かのおぼっちゃまの様だ。
ん?金髪碧眼のアロイス……
「まさか王太子殿下?」
「ブルーノのせいでバレたじゃないか」
「いや、自国の王子の顔くらい知っておけよ」
「はいはい、とりあえず目立つから話しかけるな」
こんな派手な奴らと関わりたくはない。
でも、血で何が出来るんだ、と王族が言うのか。
それだけが少し心に響いた。
それで終わると思っていたのに、気が付けば俺は奴の友人枠に収まっていた。解せん。
「お前が無駄に面倒見がいいせいだろう」
「いや、だってアイツは可笑しいだろう。放っておくと何処かで死んでいそうだ」
「あの卒の無いアロイスにそんなことを言うのはお前くらいだぞ」
そうか?だってアイツはいつだって壁を作っている。笑顔という壁で自分を守ってるじゃないか。
誰にも壁が壊せないなら、それは孤独と変わらない。
「どうして何時も笑って全てを拒むんだ」
ある日、二人きりになったタイミングで聞いてしまった。
「……凄いね。誰にも言われた事なんて無かったのに」
「あ?節穴かよ」
誰も知らないものに気付けた。それは少しの優越感と、真実を知らされて、より一層アロイスを守りたいという感情が生まれた瞬間だった。
「私は感情が分からないんだ。どういうものかは分かる。でも、自分の中には無いし、本当の意味で共感は出来ない。だから、経験則で対応している。要するにいつでも演技している嘘吐きなんだ」
「そうか、分かった」
「……それだけ?」
「あ?他に何を言えと」
「え、気持ち悪いとか狡いとか」
「……誰に言われた」
「いや、それは問題じゃなくて」
「婚約者か」
「違うよ」
「弟か」
「怒ったら駄目だよ。子供だったんだから」
観念したのかアッサリと認めた。
「馬鹿な糞ガキなだけだな。それを言ったらそいつだってお前の感じている事を理解出来ないんだ。お互い様だろうよ」
「………ブラスは凄いね」
そう言ったアロイスは感情が無いようには見えなかった。ただ、本当はあるけれど、何処かに隠れていて、出し方が分からないだけなのでは?
だけど、これは言う必要が無いだろう。確認する事が出来ないのだから。
「婚約者には伝えなくていいのか」
「どうしようか迷ったんだけど、どうやら愛はいらないみたいなんだ。凄く割り切っているというか。世継ぎの為なら側妃を娶るのは当然だって満面の笑みで答えてたからね」
ああ、貴族令嬢として正しく育ったタイプか。
凄いな、世継ぎの為なら夫が他の女に子を産ませることに嫌悪感を持たないものなのか。
結局、ブルーノですらアロイスのことに気が付きはしなかった。
学園を卒業し、俺はアロイスの直属の諜報部に入った。
確かに俺にピッタリの仕事だ。表に出ることが無いから、アロイスとも学生の頃と話し方も変わらない、それはとても働きやすく、やり甲斐のある仕事だった。
気になる事は色々あるけれど。
「なあ、お前達は本当に夫婦なのか?」
「結婚式を見ただろう」
「……まったく愛がないな」
「政略結婚にそこまで求めたら大変だよ。彼女は王妃としてとても頑張ってくれている。私との閨ごとだって拒否しない。あんなに立派な王妃はいないよ」
閨ごとね。
子の出来やすい日を選んで行われる、愛とは別の作業だよな。
さすが、日を選んでいる為か、子が出来るのは早かった。そして、生まれたのは望み通り王子だった。
順風満帆の人生に見える。
「なぁ、お前は幸せか?」
「酷いね、分からない私に聞くのかい?」
だって幸せに見えない。
どうして誰も気が付かないのだろう。
だんだん壊れていっているのに。
でも、きっと伝えても分かってもらえない。こいつの擬態はどんどん上達している。俺が今更言ったところで頭がおかしいか、なんなら不敬罪で処罰されることだろう。
このままでは──
「セレスティーヌと話がしたいんだ」
アロイスが恋に落ちた。なんて喜ばしいことだろう!
なんて長い、孤独な時間だったんだ。こいつが壊れる前に、哀れに思った神がくれた贈り物だとすら思った。
俺は焦り過ぎた。まさか、あんな事になるとは思わなかった!
そこからは皆が間違えた。
間違えて、間違えて。それでもやっと解放されると思ったのに。
「……は?」
「離婚はしないって。5年はビニシオを育てて、それから私とやり直すらしい。ちゃんと愛せって。それが罰だからって」
アロイスは呆然としている。だって、やっと……
「……どうやったら愛せるかな。そんな……出来るならとっくにやっているのに」
そう呟きながら顔を両手で覆ってしまう。
なんて馬鹿な女なんだ。お前の計画に、アロイスの気持ちは入らないのか。自分だけが幸せになりたいのか!
やっと。38年かけて、たった一つの恋心を手に入れて……自分で壊してしまって。
確かに俺達は死ぬ程馬鹿だったけれど、コイツにとっては一生に一度の思いだと、なぜ分からない?
確かに以前よりは感情を持ってるよ。だから?愛せと言われれば愛せるはずだと。夫婦ならばそれが可能だと今更言うのか。型にはめれば自ずとそうなると?
「凄いな、お前の王妃は。なんて前向きで、そして愚かなんだ」
アロイスの幸せを願ってくれと言うのは、そんなにも難しいことなのか。
「大丈夫、頑張らなきゃ、だってこれはアンヌからの罰だ、5年、5年あればきっと、セレスティーヌを忘れて、きっと……きっと………」
「アロイス、忘れるな。セレスティーヌを忘れるな!」
「でも、」
「人の心はそんなに簡単なものじゃない。お前のそれはお前だけのものだ。誰にも取り上げられやしない」
傲慢なる王妃よ。その愛される自信はどこから来るんだ?
セレスティーヌへの愛を見て、今更羨ましくなったのか。
「俺が側にいる。もし、どうしても耐えられないなら、俺が全部終わらせてやるから。だから今は休め」
罰だと言われたら、アロイスは実行しようと努力するだろう。だが、分かっているのか?努力でセレスティーヌに向けた様な愛が手に入るとは限らないと。
5年後か。それまでにあいつの心が癒やされるといい。
そして、王妃を愛せれば良し。もし無理なら……今度こそこいつを連れて逃げよう。国王で無くなれば方法はいくらでもある。
「何から準備するかな」
これは俺の得意分野だ。
907
お気に入りに追加
2,854
あなたにおすすめの小説
(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)
青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。
だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。
けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。
「なぜですか?」
「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」
イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの?
これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない)
因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。
(完結)「君を愛することはない」と言われて……
青空一夏
恋愛
ずっと憧れていた方に嫁げることになった私は、夫となった男性から「君を愛することはない」と言われてしまった。それでも、彼に尽くして温かい家庭をつくるように心がければ、きっと愛してくださるはずだろうと思っていたのよ。ところが、彼には好きな方がいて忘れることができないようだったわ。私は彼を諦めて実家に帰ったほうが良いのかしら?
この物語は憧れていた男性の妻になったけれど冷たくされたお嬢様を守る戦闘侍女たちの活躍と、お嬢様の恋を描いた作品です。
主人公はお嬢様と3人の侍女かも。ヒーローの存在感増すようにがんばります! という感じで、それぞれの視点もあります。
以前書いたもののリメイク版です。多分、かなりストーリーが変わっていくと思うので、新しい作品としてお読みください。
※カクヨム。なろうにも時差投稿します。
※作者独自の世界です。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。

婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる