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「魔導具の研究と開発がしたいんだ」
「魔導具……ですか?ですが、使いこなせる程の魔力をお持ちの方など……」
マルティナ様のように無自覚に魔力を持っている人はいるかもしれない。でも、そんな極少数の人の為に開発をするの?
「魔導具は魔力を増幅するだろう?でも、本当に魔力しか増幅できないのだろうか?他のものに応用することも可能なのではないかと思ったんだ」
「そんなことが可能なのですか?」
「そうできれば素晴らしいよね。
例えば熱源。寒冷地では外での作業時に温石を利用するけど、どうしても冷めるのが早い。でも、その熱を増幅して長時間使用することができれば暮らしが楽になるだろう。家の暖房器具にも使えるだろうし、それを利用して今まで育たなかった作物を作ることも可能かもしれない。
光源もいいよね。夜の街の安全性を高めることができる。
他にも可能性だけはたくさんあるよ。
ギレッセンは昔は魔法使いの街と言われていてね。いまでも色々と研究を続けているんだ。
ありがたい事に壊れていない本物の魔導具が手に入ったんだ。活用しないと勿体無いだろう?だから、二国の共同研究ということで、今は下準備を進めているところだよ」
すごい……私はあんな事件を引き起こした魔導具なんて、封印するかいっそのこと燃やしてしまえと思っていた。でも、ハルト様はあれを開発して皆の暮らしに役立てようと考えたんだ。
「すごいです、そんなこと考えもしなかった…」
「あんな目にあったんだ。少しくらい良い事がないと悔しいじゃないか。
“操られた馬鹿王子” だけど、“やられっぱなしではなく少し賢い王子だった” を目指そうと思ってね」
いたずらっ子のように笑って見せてるけど、本当は凄く悔しかったのね。当たり前だ。今までずっと立派な王子であり続ける努力をしてきた人なのだもの。それを魔法なんかに台無しにされてしまって悔しいに決まってる。
それでも貴方は前を向き続けるのね。憎い魔法すらも未来の礎にして、王子でなくなるとしても人の為に力を尽くす。
本当にどこまでも努力の人。
「素敵ですね、そんな皆の為の道具に変わるかもしれないなんて」
「もともと道具に悪意はないからね。結局は使う人間次第なんだ。その辺も考慮しないといけないから問題は山積みだな。早めにある程度の結果を出さないと研究費が削られるし、精一杯頑張らないとね」
「私でもお手伝いできることはありますか?」
あの事件が悪意で終わらず、人々の為になることに変われるなら私だって協力したい。
「ロッテは卒業後の進路は決めているの?」
「いえ、実はあまり考えていなくて。私はあちらでは醜聞塗れなので、できれば帰りたくないんです。両親にも了承を得ているので、卒業後はこのままギレッセンで何か仕事をしようと漠然と考えていたくらいですね」
そうなのよね。とりあえず国を出ることが一番だったから、その後の進路なんかは後回しだった。お父様達にも働きたいと話はしていたけど、何がしたいとかは無かったから、学園に通いながら先生にも相談しようと思っていたくらい。
「まだこちらは準備段階だから、ロッテも焦らずに他の仕事も調べてみるといいよ。本始動は私が卒業してからだし、そんなに人気の職ではないと思う。それでもやりたいと思ったら教えて?採用試験は受けてもらうけど、それはロッテの学力なら大丈夫。慌てて決める必要は無いから、色々検討してみて」
「分かったわ、ありがとう」
悔しいなぁ。一歳しか違わないのにこの余裕。でもそうね、他のことを調べもせずに飛びつくなんて駄目よね。
もっと視野を広く持たないと。本当にやりたいとは思ったけど、お父様達に相談だってしないといけないわ。好きにしていいとは言ってくれたけど、本当は帰ってくることを望んでいるかもしれない。誰が家を継ぐかという問題だってあるのに、簡単に返事をしてはいけなかった。
それでも、わくわくしてしまった。魔導具の新しい可能性。実現できたら嬉しいわ。
「魔導具……ですか?ですが、使いこなせる程の魔力をお持ちの方など……」
マルティナ様のように無自覚に魔力を持っている人はいるかもしれない。でも、そんな極少数の人の為に開発をするの?
「魔導具は魔力を増幅するだろう?でも、本当に魔力しか増幅できないのだろうか?他のものに応用することも可能なのではないかと思ったんだ」
「そんなことが可能なのですか?」
「そうできれば素晴らしいよね。
例えば熱源。寒冷地では外での作業時に温石を利用するけど、どうしても冷めるのが早い。でも、その熱を増幅して長時間使用することができれば暮らしが楽になるだろう。家の暖房器具にも使えるだろうし、それを利用して今まで育たなかった作物を作ることも可能かもしれない。
光源もいいよね。夜の街の安全性を高めることができる。
他にも可能性だけはたくさんあるよ。
ギレッセンは昔は魔法使いの街と言われていてね。いまでも色々と研究を続けているんだ。
ありがたい事に壊れていない本物の魔導具が手に入ったんだ。活用しないと勿体無いだろう?だから、二国の共同研究ということで、今は下準備を進めているところだよ」
すごい……私はあんな事件を引き起こした魔導具なんて、封印するかいっそのこと燃やしてしまえと思っていた。でも、ハルト様はあれを開発して皆の暮らしに役立てようと考えたんだ。
「すごいです、そんなこと考えもしなかった…」
「あんな目にあったんだ。少しくらい良い事がないと悔しいじゃないか。
“操られた馬鹿王子” だけど、“やられっぱなしではなく少し賢い王子だった” を目指そうと思ってね」
いたずらっ子のように笑って見せてるけど、本当は凄く悔しかったのね。当たり前だ。今までずっと立派な王子であり続ける努力をしてきた人なのだもの。それを魔法なんかに台無しにされてしまって悔しいに決まってる。
それでも貴方は前を向き続けるのね。憎い魔法すらも未来の礎にして、王子でなくなるとしても人の為に力を尽くす。
本当にどこまでも努力の人。
「素敵ですね、そんな皆の為の道具に変わるかもしれないなんて」
「もともと道具に悪意はないからね。結局は使う人間次第なんだ。その辺も考慮しないといけないから問題は山積みだな。早めにある程度の結果を出さないと研究費が削られるし、精一杯頑張らないとね」
「私でもお手伝いできることはありますか?」
あの事件が悪意で終わらず、人々の為になることに変われるなら私だって協力したい。
「ロッテは卒業後の進路は決めているの?」
「いえ、実はあまり考えていなくて。私はあちらでは醜聞塗れなので、できれば帰りたくないんです。両親にも了承を得ているので、卒業後はこのままギレッセンで何か仕事をしようと漠然と考えていたくらいですね」
そうなのよね。とりあえず国を出ることが一番だったから、その後の進路なんかは後回しだった。お父様達にも働きたいと話はしていたけど、何がしたいとかは無かったから、学園に通いながら先生にも相談しようと思っていたくらい。
「まだこちらは準備段階だから、ロッテも焦らずに他の仕事も調べてみるといいよ。本始動は私が卒業してからだし、そんなに人気の職ではないと思う。それでもやりたいと思ったら教えて?採用試験は受けてもらうけど、それはロッテの学力なら大丈夫。慌てて決める必要は無いから、色々検討してみて」
「分かったわ、ありがとう」
悔しいなぁ。一歳しか違わないのにこの余裕。でもそうね、他のことを調べもせずに飛びつくなんて駄目よね。
もっと視野を広く持たないと。本当にやりたいとは思ったけど、お父様達に相談だってしないといけないわ。好きにしていいとは言ってくれたけど、本当は帰ってくることを望んでいるかもしれない。誰が家を継ぐかという問題だってあるのに、簡単に返事をしてはいけなかった。
それでも、わくわくしてしまった。魔導具の新しい可能性。実現できたら嬉しいわ。
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