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第二話
しおりを挟むここで話の時間は少し前にさかのぼる。
「……せつなそうなお前のその顔……その顔がいいんだ」
リエルの私室の前で酒場の親父は悶々としていた。老朽化が進む木の建物の隙間。
普段は適当な絵で隠している壁の覗き穴を使って私室の中を覗き込み、ベッドの上で乱れるリエルを観察している。
結婚適齢期になり色気が増してきた娘の艶姿。
興奮に普段は大人しくなってしまった暴れん坊が硬く勃起する。
扉を開けて娘に襲い掛かる、なんてことは彼はしない。ただ、せつなく悶える娘の姿に興奮を覚えているだけなのだ。
未亡人というには若すぎるかもしれない。ただの失恋といえるかもしれない。
恋をした。約束をした。約束が果たされなかった。
魔物が活性化を始めて物騒になってから珍しくもなくなった、ありふれた話だ。
この酒場を訪れる冒険者の顔ぶれもぽつりぽつりと入れ替わっていく。
尋ねると、アイツは魔物に食われて死んだよ、とか魔物の群れに囲まれて突き殺された、とか命を掛けた戦いの悲劇の答え。
ありがちで慣れたくなくても慣れてしまう。
そんな日常の彩り、酒場の看板娘リエルに告白する冒険者も居た。明るく元気な彼女は冒険者たちの活力剤。
すさんだ心を癒してくれる。憧れだったり想いだったり何人もの冒険者の告白をリエルは受け取った。
情熱的な冒険者と一夜をともにしたことだってある。
けれど、その冒険者たちは誰一人として彼女の元へ戻ってこなかった。リエルは恋をしても愛に至れない。
それは、彼女がこの酒場の看板娘で居続ける理由にもなっていた。
……そんなリエルが乱れている。
今度の男、ノルンが旅立ってからしばらくは耐えていたが、このところはずっとこんな感じで、おぼろげに薄れゆく記憶にすがるように彼の名を呼びながら自分を慰めるリエルが見られて親父は満足げだ。
「今日は一段と艶やかでせつなげでいいな」
彼女の喘ぎ声とくちゅくちゅとした水の音。昂ぶっていることはあきらかだ。
覗き穴の向こうでは、ベッドの上で身体を火照らせ悶えるリエル。
今すぐ飛び込んで彼女に覆いかぶさって犯せばいい、と思うかもしれないが、親父としての矜持もあるし、何よりそんなのを望んでいるのではないのだ。
繋いだ手が離れて、少しずつ消耗し疲弊し心がひび割れじわじわと壊れていく危うい状態。そんな中、快楽でその隙間を誤魔化そうとしながら誤魔化しきれなくて曇り、損耗していく様が良いのだ。
若さゆえに、心の整理も付かぬまま、せつなさに乱れ、さみしさに乱れ、満たされない思いにまた快楽に走り溺れていく。
かといって、男を求め片っ端から冒険者たちを誘うわけでもなく、耐えて堪えて、けれど溢れて激しく自分を慰めて絶頂する。
ガラスのように繊細で、壊れそうでいて壊れない、けれど危うくてはらはらする、そういうのをすぐ傍で見られれば満足なのだ。
ぽろっと馴染みのベテラン中年冒険者にこの話をしたら、
『絶対にリエルちゃんに知られるなよ、あとその歪んだ趣味も言わなくて良い。俺だって知りたくなかったよ!』
と言われた。リエルに途中、わざと帰ってこなさそうな頼りない冒険者を告白するように仕向けたとも言ったら耳を塞いで『あーあー聞きたくない』とベテラン中年冒険者は席を立ったりしたな。
「胸元を開いて、そんなにきつく抓るなんて」
開いた胸元から見える白い乳房、その先の突起を捻るリエル。乱暴なその指先に悲鳴も聞こえる。
普段は明るく、清潔感があり、酒場の看板娘として誰にでも優しい笑顔を浮かべるリエル。
そんな彼女が見せる、雌の乱れきった姿。
まるで淫魔に心の隙を突かれたかの如く、気丈に振る舞っている彼女の本当を剥き出しにしていく。
幾度の別れに心が壊れそうになりながら、それでも健気に耐え、今にも決壊しそうな精神を自慰で誤魔化し繋ぎとめる。
「……美しい。我が娘ながら本当に美しい」
出来ることなら、もっと近くで彼女の乱れる息遣い。ぐしゃぐしゃに歪む表情を観察したい。
けれど彼は弁えているし、知っているのだ。
そんなことをすればこの芸術はたちまち壊れてしまう。
薄氷の上に成り立った奇跡に彼の一物も涎を垂らしていた。
「……」
まだこれから盛り上がりを見せそうなリエルだが、随分階下が騒がしくなってきた。
昼の客はだいたい掃けたし、夕方の客はまだ来るような時間じゃない。
リエルも気になるが、後ろ髪を引かれながらも酒場の親父は覗きを止めて階下へと降りていった。
いきりたった股間に歩きにくそうにしつつ何とかしたの酒場に戻った親父の目に飛び込んできたのは、冒険者の集団だった。
全員が揃っているわけではないが、遠征に旅立っていった冒険者達がこの町に帰ってきたのだ。
見慣れた顔の冒険者と目があう。何人かが手を上げて再会の言葉を口にする。何人かは無事期間の祝い酒だ、酒を持って来いと騒ぎ出している。
これは忙しくなりそうだ、股間の一物は商売人に切り替えた時には萎えている。
「……親父さん! リエルは、リエルは何処です」
その冒険者集団の中で背の高い優男が息も荒く詰め寄ってくる。
「お前も無事に帰ってこられたんだな」
興奮している優男は気付かなかったが、少し失望の混じった声で目の前の男に言葉を変える酒場の親父。
たとえ気付いたとしても、大事な一人娘をいよいよ嫁に出す日が来てしまったことを嘆いているだけと事情を知らなければ思うであろう。
「ノルン」
「はい、それでリエルはっ」
一刻も早く自分の無事を伝えたい、自分の思いをぶつけたい。そんな熱い思いを抱いた青年に酒場の親父はリエルの場所を告げる。
「ありがとうございます」
勢いよく階上に掛けていくノルン。複雑な表情で見送る酒場の親父。
リエルが今どんな状態なのかとか告げないし止めないのは、親父としての最後の抵抗だろう。
「……残念だったな」
遠征から帰還したベテラン冒険者が酒場の親父に話し掛ける。事情を話した件の冒険者である。
「そうだな……」
視線を酒場に向ける親父
「激しいのくるかね?」
酒を所望して、一口口をつけるベテラン冒険者。
「多分な……。せいぜいからかってやってくれ。俺から楽しみを奪うんだ。それくらいの祝福を受け入れてもらわないと」
「ひでえ親父だ」
口の端を上げて笑うベテラン冒険者。
「知ってるだろう」
「……知りたかなかったがな」
ふっと笑う、酒場の親父。
「それよりも、よく帰ってこれたな。……また会えて嬉しいぞ」
「俺は嬉しくはないな。だが嫌いじゃない」
ベテラン冒険者はくいっと酒を煽り、開いた杯にこの一杯はおごりだと酒を注ぎ足す酒場の親父。
大変な遠征から帰ってきた冒険者たちは無事を祝って宴会を始めていた。
***
告げられた部屋の前で優男は一度深く呼吸をした。
心臓の鼓動がバクバクと激しく大きく脈打つ。緊張している、ようやく帰ってこれた。長く激しい遠征を生き抜いて、一皮向けたような印象のノルン。
彼は部屋のドアをノックする。が返事はない。
彼女の声は聞こえるのだが……誰か居るのだろうか。いや、そんな感じではないのだが……ともう一度部屋のドアをノックしようとした時、彼の耳に助けを求めるような彼女の声が届いた。
『いやっ……いやっ……ノルン……。駄目…………』
その声に彼の心臓の鼓動が一段跳ね上がる、緊張で乾いた喉を潤すように唾をのみ込むが上手くいかない。
部屋のノブを捻ると鍵は掛けられていないようだ。慎重に中の様子を窺いつつ対応すべきだと思うものの逸る気持ち。
誰か居るのか、何が起こっているか、解らない。けれど自分の名前を呼んでいる、それだけで彼の背中を押すには十分だった。
切羽詰まった声でもう一度呼ばれてたまらなく部屋の中に飛び込んだ。
「リエルっ……大丈夫か! ……こ……これは……」
部屋の中は牝の臭いがぷんぷん漂っていた。むわっとした熱気と湿気、そして……服を乱したリエルが一人ベッドの上で横たわって腰を高く突き上げて絶頂していた。
はだけたシャツ、露になった胸元、脱ぎ捨てられたスカート。涎か他のもので湿気ているパンティを口に咥え下半身を露に指を動かして快楽を貪っている。
「……」
帰ってきていきなり見せつけられた彼女の淫らな姿にノルンは下半身の一部に血液が集中するのを感じながら、後ろでに部屋のドアを閉め、鍵をかけた。心臓の鼓動の激しさの理由が交代する。
「リエル……」
帰ってきたら彼女に……そう思っていた言葉や感情の何もかもが、目の前の光景に押し流されてノルンから言葉を奪う。
ごくりと生唾を飲み込み、陰茎を硬くする。
涙で顔がくしゃくしゃになっているリエルのその彼女の瞳が、ノルンを捉える。
「あっ……はぁ……」
夢か、現か、たゆたう中、リエルが身体を起こす。リエルはとろんとした目でノルンの顔を捉え、それから視線を下げて膨らんだ股間に目を輝かせた。
「……これは……その」
彼女の視線に開き直りも出来ずばつが悪そうにするノルン。
ベッドの横まで来たものの用意していた言葉は刺激的な目の前の光景に爆破されたし、かといって襲い掛かることも出来ず立ち尽くす。
自分の名前を呼んでイキ潮を撒き散らしていたのに、手を出さないなんてとんだふにゃチン野郎だと先輩冒険者に言われそうだが、ふにゃふにゃはしていない。きちんとギンギンだというのが喜劇でしかない。
「ふふふっ……ノルンのおちんちんだぁ……こんにちはー」
かちゃかちゃと慣れた手つきで彼の腰のベルトを外しノルンの冒険者の装備を脱がすリエル。
あっという間に下着まで脱がされ、ぶるんっと勢い良く挨拶をするノルンのモノ。外気に晒され、彼女の視線を浴びて、言葉を上手く口に出来ずただ唾を飲み込むノルン。
酒場では決して見られないとろんと蕩けた顔で舌なめずりをするリエル。ちろちろと挑発的に出した舌を動かす。
「リエル」
されるがままのノルン。濃密で淫靡な部屋の空気にすっかり呑まれている。もっとも彼も覚悟と期待を込めて部屋の扉を閉めて鍵を掛けたのではあるのだが……。
記憶の彼女は泣きそうな顔でけれど懸命に笑顔で努めて明るく送り出してくれた。同じ彼女なのにまったく違う。
「んふっ……」
たじろぐノルンの腰に腕をやり、リエルはぐいっと自分の方へと彼を引き寄せた。
そしてリエルはノルンにキスをした。ノルンにとって初めての彼女からのキスは……少し皮を被ったままの陰茎に対してだった。
「ふふっ」
痴態を見て興奮したのか、先走り液が染み出している先端を舐めて吸う。汗の匂いと雄の臭いが混じった、彼女にとっては媚薬のような濃密な香りも同時に堪能する。
全身から悦びが沸き立つ。……ああ、彼だ、彼だ、彼なのだ。
まだ、夢見心地から戻れていないが、そこに居る幻でもなく、ほかの誰でもない彼の存在を全身で歓迎している。
先走りを舐めて涎で濡らしたノエルの陰茎をほおばる。
張り型ではない、ドクドクと熱く脈打つ精と生の塊。ちろちろと舌なめずりで見せたようないやらしく刺激的な舌使いをノルンは直接急所に教え込まれる。
「ああああっ……」
告白をして恥ずかしがる彼女を抱き締めて、服を脱がしながら初々しく行為に及ぶ。ちょっとだけそんな期待と妄想をしながら急ぎ遠征から帰ってきたノルン。そんな彼の妄想を現実はいとも簡単に打ち砕く。いきなり陰茎にキスをされて、そのままお口でご奉仕である。
淫らな彼女も嫌いじゃない。そういうことを考えてしごいたことだってある。
けれど今、何もかもが驚きで、頭が付いていかない。されるがまま腰が快感に震える。足裏がじんじんとする。
彼女の舌が被っていた皮の内側へと滑り込み恥ずかしがり屋の亀頭に出てくるよう促す。身形を整えてきたはずだがすこしだけ恥垢が残っていたようでそれを舐め取り皮を剥き露にする。
濃密な雄の象徴を前にリエルのお腹の下が疼き出した。想像の中の彼では叶わない本能に刺さる情欲の沸きあがり。
竿にも口付けをして舌でたっぷりと唾液を塗りたくる。
「んちゅっ……」
陰茎を口いっぱいにほおばるリエル。
「あうっ」
ノルンが呻き声を上げる。彼女の口の中は熱くぬめり柔らかくて気持ちが良く、そしてさらに舌が巻きついてきてノルンにとって未知の刺激を与えてくる。
妄想も想像もしていなかったことだけに余計に溺れる。何もかも投げ捨ててチンポにむしゃぶりつかれているのだ、ただただ享受すればいい、彼女の奉仕を。腰が砕けそうな快楽の中、何とか踏みとどまる。
「んぷっ……んちゅっ……」
淫らな音を立てながら舐め吸い付かれる。陰茎を咥えたまま頭を前後に動かしてノルンの吐精への促し。
時折視線を上げて、目の前の存在が彼であると、彼がそこに居るということを、リエルは確認する。
幻相手ではありえない吸引音を響かせながら行為に没頭する。
ノルンのモノをしゃぶっているだけでリエルは軽く絶頂していた。鼻先の雄の臭いと口の中の熱い塊。見上げると目を閉じて必死に射精感と戦っている青年の愛しい姿。
彼の陰茎を頬張りながら同時に彼の陰茎に口の中を蹂躙され犯されている感覚。牝の本能か、子宮がきゅんきゅんと疼く。
「ぷはっ……んぐっ」
一度口を離す。物欲しげな彼の視線を確かめてから、期待に応えるように口を大きく開けて舌出して見せつけてれろれろと淫らに動かしてみせる。
唾液塗れの赤い舌が別の生き物のようにぐにぐにと蠢く。これが今からアナタの陰茎を舐りつくしますと宣言しているようだとノルンは感じた。
とても淫靡で蠱惑的な、今までまったく知らなかった彼女の一面。
「ふふっ」
再び口腔で陰茎を飲み込み、奉仕を再開するリエル。
じゅぼっ、じゅぽっと卑猥な水音を繰り返し響かせながら彼女の頭が前後する。がっしりとノルンの腰を両手で掴み吸い付く。
んふっ、んふっと鼻息荒く咥えながらノルンの顔へと視線を上げるリエル。涙と唾液と先走り汁で淫らな化粧をした彼女の姿に興奮するノルン。
「ああっ」
思ったとおりの反応を引き出せた悦びなのか、にっこり笑ってリエルは陰茎を深く飲み込んだ。そしてゆっくりと引き抜い亀頭のひっかかりまでくるとまた咥え込む。
急に攻めが緩やかになってきて戸惑うノルン。気持ちいいことは変わりないし、時折当たる歯の刺激だってたまらない。
「…………」
躊躇いで手が彷徨うノルン。じわじわと蓄積していく快感に間違いはないのだが、もどかしい。けれど、彼女の奉仕に水を差すのではないかと自分の欲望をぶつけられず悶々とする。
んぐっ、んぐっと時折苦しそうな声を上げながらも決して口を離そうとしないリエル。口の中で脈打つ陰茎をいとおしみながらひたすらにしゃぶりつづける。
「ごめんっリエル」
もっととノルンの手がリエルの頭を掴む。
その手をリエルの手ががっしりと掴む。一瞬、ここまで来て拒絶されるのかとどきりとするが、無論彼女がそんなことをするはずもない。
「……いいよ」
陰茎から口を離して、にっこりと微笑む。彼女の口の端から涎か先走り汁か、泡だって垂れ落ちる。
彼の求めに頷き応じるリエル。今までと違う激しさがノルンの陰茎を襲った。
手で激しくしごきながら亀頭を飲み込み舌で蹂躙する。先走り汁をもっと出せとばかり尿道口を舌が刺激して舌先は中に入り込もうとさえしている。立て続けの刺激の嵐にノルンが呻くと深く陰茎を飲み込み前後に揺さぶる。
じゅぼっ、ぐぽっ、ずろろっ……と激しい音が部屋中に響く。
吸引に夢中でむせそうになりながらもノルンのためにとリエルは一所懸命に奉仕を続ける。
彼女の股間からはぽたりぽたりと新たな愛液が溢れ滴っていた。
「リエル……もう、出る、出ちゃうよ」
献身的なリエルの奉仕にノルンの限界が迫る。もう我慢が出来ないと声を上げる。
がっしりとリエルの頭を股間に密着させるように手で引き寄せる。
「んぐっんんっ……」
途端に喉奥に勢い良く吐き出される白濁液。多く濃くリエルを溺れさせ窒息させようと口に吐き出される欲望の塊。
そんなノルンの精液を一滴も逃すまいと飲み干そうとする。
ごくごくと喉を鳴らして必死に嚥下するがそんな彼女をあざ笑うかのように次々と大量に白濁液が流し込まれる。
「げほっ……」
咽るリエル。
ノルンもあわてて手を離して彼女を解放するが、射精は止まらない。びゅくびゅくと息苦しく咳き込む彼女の上に精液の雨を降らせる。
「……けほっ……けほっ」
口からは飲み込みきれなかった白濁液が涎と混じった状態で垂れ落ちる。
ノルンは無茶をしすぎたと動揺して膝を折り彼女の肩を掴む。
「…………」
リエルの顔は赤かった。そして何やら固まっていた。
その赤みは決して息苦しさからだけではない別のものが混じった赤みだった。
「リエル?」
「あの……その……」
夢か、幻か、かくやという再会の嬉しさではしゃいで、絶頂の余波に溺れながら奉仕していたリエルだったが、射精の苦しさと生臭さに自分がどれだけ淫らではしたない振る舞いをしていたのかと正面から向き合い恥ずかしさに悶えていた。
ぽたり、ぽたりと膣口から悦びの涎を垂らしながらそんなことを考えるのは滑稽だと思うかもしれないがそれでもあんまりだった。
恥ずかしさに顔を覆うものの、両手は淫液と涎まみれで、髪にもノルンの精液が掛かっている。
「……ごめんなさい。その私……」
「どうして謝るのリエル」
「その……イッた直後で混乱して、そのアナタのモノを曝け出して……」
顔を真っ赤にしてしどろもどろのリエルに、ノルンは安心する。間違いなく彼女だ。無論、淫らに乱れた先程までの彼女だってリエルであることに違いはないのだが、遠征前の記憶と印象が重なるのは今のあわあわと慌てている彼女なのだ。
「気持ちよかったし……いいよ。それよりも……」
「あっ……」
ノルンと正面から向き合い視線を絡ませる。続きを……するよね、と思っていたリエル。ノルンもそう思っているのは間違いではないのだが、それよりも彼は先に口にしておきたい言葉があった。
「リエル、帰ってきたよ。この通り、ちゃんと無事で」
「……えっ、あ……」
一瞬きょとんとしたリエルだが、すぐにその言葉の意味を理解して飲み込み咀嚼する。
そしておかえりと彼に笑って見せた。
ノルンは彼女の頬に手を当て優しく撫でる。
「何かもう無茶苦茶だけど……ねえ、ノルン……続き」
イキ潮で濡れたベッドは少し不快だったが、求め合う二人の障害にはならない。互いに服を脱ぎ捨てベッドの上で抱き合う。
すっかり準備が出来上がっているにも関わらず、二人は慌てずにぎゅっと腕を回し膝と膝を付き合わせ身体を密着させた。
互いの体温を感じる。
リエルの胸に手を這わせると彼女はくすぐったそうにした。彼女の柔らかさと暖かさと心臓の鼓動が、彼女が確かにそこに居ることを実感させる。
「甘えん坊さん……」
「リエル……愛してる。結婚しよう」
「ふふっ、お断りよ、そんなの……」
リエルの断りに一瞬ノルンの目が丸くなる。が、それが本気であるはずもない。遠征前の言葉を守ってノルンの告白を一度断った、それだけで本心じゃない。
「リエル」
「嘘よ、私も愛してる……だから来て」
互いに唇を求め、唇を重ねる。ちゅっちゅっと優しく触れるだけから始まり、だんだんと深く求めていくようになっていく。
重ねる唇を食むようにして彼があるいは彼女が吸い付く。
リエルは彼の背中に手を回して抱き締め、より彼を求めた。
ノルンはそれに応え舌をリエルの口内に侵入させる。口の中を舌が思う存分暴れる。舌を歯を歯茎を蹂躙して廻り、彼女と舌を絡ませる。
「はぁっはあっ……」
つぅと思わずノルンの口から唾液が垂れる。リエルはそれを求め口を開けて受け入れ飲み干す。
その行為が甘いのか、唾液が甘いのか、まるで媚薬のようにリエルの身体が火照る。
ノルンは嬉しそうなリエルの表情に陰茎をより滾らせる。
彼女の反応一つ一つがノルンには発見で嬉しさで扇情的だった。
先程まで見えていたものの乱れたシャツに邪魔されて半ば隠れていた乳房と乳首を改めてまじまじと見つめる。
「ん……」
恥ずかしいがそれでも隠すことなくノルンの行為を受け入れる。熱い視線を注がれて身悶えるリエル。
やがて彼の手が彼女の乳房へ差し伸べられた。彼の無骨な手では掴みきれずはみ出るようなボリュームに夢中になる。
指の一つ一つでその柔らかさを十分に堪能しながらも。こりこりとした乳首を刺激するのも忘れない。
「ほんとうに……甘えん坊なんだから……」
リエルは彼が自分の胸を揉む姿を愛おしそうに眺める。頭を撫でてしまうのはやりすぎかと思ったが、乳首を口に含み吸い上げだしたノルンにいい子いい子をするのは間違いでないと感じる。
大きな甘えん坊の赤ちゃんだ。
その吸い付きにあっと小さな声を上げる。想像の中のノルンは意地悪だったが、今のノルンは本当に甘えん坊だった。
ちゅぱちゅばと音を立てての吸い付きに彼女が喘ぐ。ぷっくりと勃った乳首を舌先で転がされ、ちゅうっと音を立てて吸われる。
赤ん坊と違って、こりこりと歯で乳首を甘噛みしてきたり、刺激に満ちている。
「いいよぉ……」
甘く蕩けた呟き。ノルンは次へ進むべく片手を下へと向かわせた。すでに濡れている彼女の秘所を探る指先。
お腹から先へ先へと下り、くすぐったくも彼女を刺激しながら到達する。
しとどに濡れた膣肉を指で弄るとくちゅりと水音がして指に愛液が絡みついた。
「んふっ……んんっ」
ノルンの耳元に熱い吐息を吹きかける。耳を吐息でくすぐられ身体をよじらせるノルン。
お返しとばかりに膣口に指を差し込む。つぷりと音を立てて抵抗もなく中へ飲み込まれる。愛液で濡れた膣内はそれ以上のモノを待ち焦がれているようできゅうきゅうに締め上げてきた。
「んんっ……」
ぶるっと身体を震わせるリエル。
「指一本だと物足りないよね」
陰茎をねじ込みたいと思いながらも、彼女の反応を引き出したいと差し込む指の数を増やす。
締め付けてくる膣肉を掻き分け、指で中を掻き回す。くちゅりくちゅりと愛液が泡立ち音を発する。
ぴくんぴくんと跳ねる彼女。
膣内の指は彼女の弱い部分を時々刺激しているのか身体全体で反応を示す。
「ここかいリエル」
弄くり探り囁く。こくりと恥ずかしげに頷く彼女にご褒美とばかりに指摘した場所を指で刺激する。
びくんとリエルの身体が跳ねて甘い声が零れる。
膣肉がきゅうっと締まり、愛液が溢れ出す。
「んんっ」
弱いところを刺激されてのけぞるリエル。
膣内で指を動かすとぬちゃり、ぬちゃりと粘っこい水音が響く。
「んはぁっ」
耳と膣内と胸と、さまざまなところから与えられる快感にぷるぷると身体を痙攣させながらノルンにしなだれる。
それを受けてノルンはリエルをベッドの上に押し倒した。
「……」
「……」
視線と視線が絡まる。
ノルンは受け入れ態勢で開脚しているリエルの身体を眺めて股間を熱くさせる。
リエルはぎらついたノルンの目に膣口を濡らし、今にも自分を貫いてくれそうな彼の陰茎に熱視線を送る。
優男と表現していたが、冒険者の服の下に隠されていた彼の腹筋はみるだけでリエルが濡れそうなほどしっかりと頼もしい男であった。
「行くよ……リエル」
しっかりと陰茎を握り狙いを定め亀頭をしとどぬれた膣口に擦り付ける。そしておもむろに腰を前に突き出して彼女の膣内へと潜り込ませた。
リエルはノルンの首に腕を回して彼を優しく熱く受け入れる。
「はあんっ……」
指をきゅうきゅうと締め付けていた膣肉は柔軟に広がりながら彼の陰茎を受け入れる。その後、形を確かめるようにぐにぐにと蠢き陰茎を締め上げた。お腹の中に彼という存在があるという幸せ。
離さない、離したくない……頭も身体も彼を求めてやまない。
「くぅ……」
ぐっと奥まで陰茎を押し込むと気持ち良さに放出しそうになるノルン。
「情けない……すぐに出してしまいそうだ」
じっと彼女の膣内で温もりを感じていていても、胸が一杯になり限界を迎えそうになるよ、と苦笑いする。
情けなさそうに、申し訳なさそうにそう告げるノルンをぐっと首に回した腕を引き寄せて彼の耳元で囁く。
「いいよ、すぐに出たって……。これから何度もするんでしょう? 何度も何度も愛して……いっぱい、いっぱい出して、私を満たして」
ぐにぐにと蠢く肉襞の刺激。待望の挿入を迎え入れて受け入れようと締め付ける。リエルの言葉通りに、いいよと彼女の身体も示しているようだった。
リエルの包容にノルンの胸が熱くなる。そんな彼女を悦ばせたいと、ゆっくりと腰を引いて、打ちつけた。
ぱちゅんっと湿った音が響き、リエルが短く息を吐く。
「じゃあ、いっぱいいっぱいするよ、リエル」
そう言ってノルンは身体を起こしてリエルの腰を掴んだ。
ゆっさゆっさと腰を前後に動かすノルン。
彼の形を覚えた膣襞がその動きに合わせて絡みつき、陰茎を扱く。
「んんっ」
リエルはぎゅっと両手に力が入り握り締める。ノルンが身体を起こして抽挿を開始したので両手はただ握り締めるだけだ。
下半身から立ち上る快楽に浸りたいと身体を揺すられるままにする。
ぎしぎしとリズミカルなベッドの軋み音。同じリズムでぷるんぷるんと彼女の胸も形を変えて揺れていた。
「ああっ……」
ノルンの揺する動きは、肌と肌、肉と肉がぶつかるような音はあまりしないものの、しっかりと咥え込まれた陰茎は溢れる潤滑液でしっかりと膣肉と密着しており、引き抜こうとしても吸着されて離してくれない。その吸着力に亀頭を刺激され声を漏らす。
「あん……はぁんっ……」
下半身から沸き上る快楽にリエルは甘い吐息と声を漏らす。身体をくねらせてより快感を享受しようとする。
膣内で愛液が掻き混ぜられ、空気と混じり泡立ちぐちゅぐちゅと淫猥な水音が響かせる。
傍から見える派手さはないものの二人は着実に快感を積み重ねて盛り上がっていた。
「はあっ……はあっ」
じわじわと高まる射精感に、ペースを上げるべきか悩むノルン。
リエルは彼を受け入れる心積もりなので、よほどのことがない限り口を出さないようだ。
でも、出来ればもっと密着して彼の体温を感じて、彼を受け入れたいと思っていた。
「んっんっ……」
ノルンのモノがリエルの膣に抽挿されるたびに漏れる喘ぎ声。
奥深くまで突き入れ、子宮口を押し潰すようにすると喘ぎはぐーっと引き伸ばされたように高く長く響く。
「リエルっ」
リエルの膣内は熱く、柔らかく、ノルンのモノをぎゅっと包み込み締め付ける。
ノルンはその刺激に歯を食いしばりながら腰を動かし続けた。
リエルに覆いかぶさり、彼女と唇を重ねながら腰をぐにぐにと押し付け動かす。
リエルも彼のモノを受け入れようと足を開き腰を浮かせてより密着する体勢を取る。
「んはっんんっ」
リエルはノルンをぎゅっと抱き締め、彼を受け止め受け入れる。
彼が確かにそこに居て自分に対して必死に腰を動かし、自分を悦ばしてくれる。
舌を伸ばせば彼も舌を伸ばし絡ませてくるのだ。
「ああっ……」
リエルは幸せだった。気持ちよさと満たされることと求めることがごちゃまぜながらも、ノルンに抱かれ快感に溺れることは確かに心に火が灯る行為だった。
何処か恐れていた。繰り返したことが怯えになった。失いたくない為に得ようとしなくなった。
そんなリエルの灯火。無論、先はどうなるか解らない。魔物の侵攻が活発化している状況下、何が起こるかなんて、もう大丈夫なんて何処にもない。ただ一時溺れるのでなく、ただノルンを求め受け入れたい。リエルの身体もそう思ったようで、お腹の下の疼きが大きくなっていた。
亀頭を求めるように子宮口もキスをして欲望を吐き出せとせかすようになっている。
「……リエルッ……もうっ……」
ノルンのモノが膨れ上がったのか、それとも膣襞が彼のモノを締め付けたのか、あるいは両方か解らないが、リエルの膣内でノルンのモノの存在が大きくなってくる。
「いいよノルン。全部、受け止めるから……受け入れるから」
限界が近いのだろうと彼の様子から感じ取った。抽挿の律動はだんだんと短く、そして深く激しく変化している。
その熱を受けながら自分の膣奥……子宮も受け入れの覚悟で、射精を懇願している。
「悦びを……私の中に頂戴……」
彼が果てる時、自分も一緒に達したい……そんな思いを込めて一際強く彼を抱き締めた。
「んっ……んんっ」
ノルンは彼女の膣内に精を吐き出すべく気持ちを押し出す。
ぱんっぱんっと肌を打つ音が激しくなる。
彼女の喘ぎを口で塞ぎ、くぐもった野獣の唸り声だけが響くような交わりになることしばし。
やがて限界を迎え、弾けた。
「んっイクっ」
「んんんんっ」
ノルンがより深く陰茎をリエルに差し込み、なおも執拗に押し付ける。ぐっとモノが膨れ、精液を尿道口からリエルの最奥に吐き出した。
リエルはノルンのモノが一際大きく膨れ上がったのを膣肉で感じて、がっしりと両足で彼の腰を密着させるように挟み込んだ。
びゅくびゅくと吐き出されるノルンの精液。その熱さと感触にリエルは悦び達する。
子宮口が亀頭を吸い上げ、膣襞が彼のモノをぎゅっぎゅっと搾ってきて、もっともっととせがんでいる。
そのリエルの身体の求めに応えるようにどくん、どくんと脈動しその度に子種を吐き出してみせるノルンの陰茎。
「中が熱い……ノルン……ノルンで一杯……」
リエルを幸せで満たしてみせるとばかりに、執拗にノルンのモノは震えながら子種を吐き出していたが。やがて全てを吐き出してぐったりと弛緩していった。
「はあっはあっはあっ」
荒い息を吐いてぐったりとリエルに覆い被さるノルン。
その重さを受け止めながら、リエルはそっと彼の頭を撫でた。
「いっぱい、いっぱい。出してくれたのね」
繋がったまま、溶け合ったままの時間にうっとりと目を細めるリエル。
限界まで搾り出したことで息が荒いノルン。
激しさから静けさへ言葉もなく荒くなった息を二人整える。
やがてノルンはゆっくりと身体を起こした。ずるりと弛緩した陰茎を彼女の膣内から引き抜く。
陰茎という栓が抜けたリエルの膣口からこぽっと音を立てて白濁液が零れた。
ぱくぱくと口を開閉する膣口。赤く充血した秘部と零れる白い粘液。
リエルの表情は穏やかで慈愛に満ちている。ちゃんと出来たちゃんとしたとノルンは思うのだが……。
「……リエルっ」
もっとだ、もっと彼女を求めたい。自分が遠征前にした覚悟はこれだけで治まるものだったのか。
「ノルン? どうしたの」
「まだ君をいかせていない……だからもう一度、今度こそ」
優しい印象の青年が生真面目にそういうことを口にする。
リエルは十分気持ちよかったし、快感を追求するなら今でなくても、と思ったのだがノルンはやる気のようだ。
リエルはくすりと笑い、ノルンの首に腕を回した。
そして耳元で囁く。
「じゃあ、今度はもっともっと私を悦ばせてね」
それはとても甘美な誘いだった。互いに引き寄せられように唇が近づき重なる。
気持ちを確かめ合ったあとに言葉は要らない。
喘ぎ声を激しく上げながら二人は求め貪りあった。
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