花嫁は猫又⁉︎

みやぢ

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龍神さまと海のお社<2>

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「みずきさんが僕のひいおばあちゃん…しかも龍神さま⁉︎」

僕はにわかには理解できなかった、みずきさんはきれいな銀髪だがどう見てもそんな年齢には思えない。

「つまりたけると母上さま、そして叔父さまも龍神さまの力を受け継いでいる…というわけか」

にあが納得いった表情で言った。

「そういうことね、でもわたくしには今までどおり接してくださいね、おばあちゃん呼ばわりはしてほしくないの」

みずきさんはそう言って笑った。

「もののけ、と言っては龍神さまに失礼か…だが人と結ばれて子を成すことが可能なのだな…」
「そういうことね、だからあなたもたけるくんと…」

そう言われてにあは顔を真っ赤にした。
「そんなこと!考えて…」
「あら、考えていたんじゃないの?」
「心を読むなんてズルい‼︎」
表情かおに出てたわよ」
「…」

そのやりとりを聞いていた僕も少し照れくさかった。

にあと僕の子供か…どんな子が生まれるんだろう?

横で見ていたおじいちゃんが僕の方を向いて言った。

「たける、お前もそろそろ先のことを考えて行かなければいけない年頃だ、自身の出自と向き合ってよく考えなさい」

そうだ、この先にあと一緒にいるためにも考えて行かなければいけないことがたくさんある。

「かずまがあの調子だからな、わたしとしてはこのお社をお前に託したいのだが…」

「それは…」

そこまで言いかけて僕は言葉を止めた。

「かずま叔父さんとちぐささんは?」

「あの二人のことはしばらくそっとしておいてあげなさい、ちぐさもずっとかずまのことを待ち続けていたのだから…」

「それだけちぐささんはかずま叔父さんのことが好きだったんだね」

「そうだな、あの二人は幼馴染と言っていいぐらい小さい頃から一緒にいたからね」

「ちぐささんって…」

「そう、ちぐさも古くからこのお社に住み着いていた狐の変化した姿だ」

そこまで言っておじいちゃんは息を吐いた。

「わたしの妻、つまりお前のおばあちゃん、ゆきはかずまが小さい頃、病いに倒れて亡くなってしまった、そのあと残された二人の子供、ひとみとかずまの面倒をみずきさんとちぐさが見てくれていたのだよ」

「そうなんだ…」

「だがかずまは、自分の母が亡くなったのを自身の血筋が呼び寄せたあやかしのせいだと思い込んで、拝み屋などというものを始めたのだ」

「そんなことが…」

「だがそんなことは決してない!」

そう言っておじいちゃんは僕の手を握って言った。

「たける、頼む、かずまの誤解を解いてやってくれ…」

「僕に何ができるかわからないけど、かずま叔父さんと一度話してみるよ」

そしておじいちゃんはかずま叔父さんとちぐささんのことを話し始めた。






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