73 / 85
ヘーゲルツ王立学園
閑話10
しおりを挟む
とある黒曜騎士団員side
俺は今年黒曜騎士団に配属された騎士だ。
長い騎士団候補生時代を経てようやくなれた念願の騎士。最近では先輩がいなくても対処できることが増えてきて順風満帆だ。
そんなある日、夜勤をしていると救助要請が入り呼ばれた。そこまではいつも通りだった。しかしそこからだ。
呼ばれたのはたったの数人でとてもじゃないが魔獣を倒しに行くとは思えない人数。それに急に、秘密を守ることを誓う誓約書?的なものを書くことになりよく分からないまま副団長にこれから起こることを口外しないことを誓わされた。
解決した事件や討伐した魔獣についてある程度の守秘義務があるのは普通のことだ。だけど今回わざわざ呼び出された数人にのみ誓約書を書かさせたってことは…俺、もしかして副団長に目をかけられてる…⁉
よっしゃあああああっ!
そう喜んでいるのもつかの間、突然副団長室に靄が現れてびびった。何人かは慣れた様子で入っていったが俺や同じく初めて呼び出されたのだろう騎士は戸惑うばかりだ。しかし俺はついに一緒に呼び出された先輩に首根っこをつかまれてその靄の中に放り込まれた。
靄の先にはすでに先に着いた騎士らがいた。それと数メートル先で徐々に弱まっていっている巨大旋風。
?ここ、どこだよ。
すると先に着いていた副団長が言う。
「第二王子殿下直々の特別任務です。ここはヘーゲルツ王立学園付近のシャンデン平原です。ここで教師一名と生徒一名が行方不明となっています。そこの君たちはあの旋風を消し、中の魔獣の死骸処理を!では解散!」
それからは大変だ。
なんとか旋風に近づいてみるも剣ごと吹き飛ばされたり、風に巻き込まれかけたり。
結局全員で魔術をぶつけまくったら何とか消せた。こんなの何があったら発生するんだよ。
だがヒドラは解体しやすかった。確かにデカかったがすでに大きな切れ目があったり、旋風の中にいたからか完全に首がきちんと切れていたりしていて結構楽だった。
そうして翌朝の事情聴取。
教頭の部屋に集まり、あの巨大ヒドラの相手をした教師を待っていた。
あの傷をつけた奴だ、どんな屈強な男が来るのだろうと思っていた。だけど全く強そうじゃなかった。
来たのは細身でどこか儚げな雰囲気を持つ生物教師を名乗る男だった。
いや、そこまではいい。予想と現実が違うのはよくあることだ。
その人の供述内容が衝撃すぎてついつい突っ込んでしまう。やばっ先輩の前なのに。そう思った時にはもう遅く机の下で強烈な蹴りをされる。しかしその後も何度も突っ込んでしまいそのたびに睨まれ蹴られだ。
先輩、痛いっす…。
いや分かってるよ、事情聴取してんのに茶々いれる俺が悪いって。
だけどいくらなんでも強すぎじゃないっすかね、この人。
普通は熟練の騎士20人は必要のヒドラ(しかもキメラから変異したり火を吐いたりするやばそうなやつ)を殿下を守りながら相手をするっておかしいだろ。
つーかあの巨大旋風はなんだよ、おい。
人が出すもんじゃないだろ。
なんとか聴取が終わった後当然のごとく先輩にどやされた。そーいや、この人もめっちゃ強いんだよなぁ…。
あー強い人周りにいすぎて心折れそ。
レナードside
全く…。
目の前の光景にいつもうるさいカーチェスでさえ黙っている。
休日に第二王子殿下から連絡が入り、カーチェスとともにシヅル君の救出のために急ぎシャンデン平原へ向かった。
そこにあったのは激しい戦闘跡と巨大な旋風。それとおそらくヒドラだったと思われる死骸が旋風の隙間から見える。シヅル君だ。
我々の都合とアレフガートとの関係の拗れが重なり、半分強制的に教師になったシヅル君。
彼はそれこそ規格外の強さの持ち主だ。体力こそ騎士に比べ少ないが、剣術と魔術に関しては一流。
しかも戦闘に不向きといわれる風魔法であの精度と威力。
最初見たときは衝撃的だった。
まぁエリと出会った時ほどではありませんが。
それからカーチェスと軽く話し合い、ヒドラの処理とシヅル君の捜索を同時に短時間で終わらせることは不可能だと判断した。より、王太子の決定に合わせ情報が解禁される転移する魔術をほかの騎士にも誓約書を書かせ動員することにした。当たり前の事だが前々から目をつけていた実力派の騎士たちで、十分信用できる者たちを呼んだ。
ここでアレフガートにこの事態がばれてしまうと本末転倒だ。だから黒曜騎士団への外からの連絡をアレフガートには取らせないようにした。
救助は思ったよりも早く済んだ。学園からの教師の増援や平原で隠れられるところが限られていたことも関連しシヅル君はすぐに見つかった。ほかに生徒が一名行方不明だと聞いていたが発見して納得した。
第二王子殿下の弟君の第四王子殿下だったのだ。記憶の中にある殿下よりもさらに成長していて気を失っているシヅル君を守るように最初私たちを睨みつけたのだ。
それから急ぎ教師に殿下を受け渡し、シヅル君も怪我をしていたところを私が手当をし騎士をつけて教師とともに学園へ行かせた。
死骸の後処理も済み事情聴取は喚くカーチェスと他の騎士たちに譲ったため私は数人の騎士とともに帰還した。
さて、早く殿下に報告してエリと楽しい休日を過ごしますか…。、と思っていた。
しかし今私は困っている、えぇ非常に。
なぜなら鬼の顔をした竜が恐ろしい殺気とともに私の首の皮すれすれに剣を突き付けているからだ。
助けを呼ぼうにも今は真夜中ですぐにここに駆け付けられる騎士は少ないし第一来たとしても彼を止めることなど到底できやしない。
ただでさえ休日の真夜中出勤だったのにこの仕打ち。あまりの惨さに私の精神は限界を迎えそうになり思わず現実逃避を始める。あぁエリ、愛しの妻よ、君に会いたい…。
しかし目の前の男は私の逃避を許さない。
「言え。何故、お前からシヅルの血の匂いがする?」
「……アレフガート、剣をおさめてください。」
私がそういうと苛立ったように私を威嚇する。
「はぁ…。アレフガート、約束だけは守ってくださいね?それなら言います。」
「………。」
果たして事実を言って良いのか。しかしこれをそのまま伝えたら間違いなくこの男は狂う。番が害されたのだから当然だ。シヅル君の身が危ないだけじゃなく私たちやなんの関係のない周囲の人々の命も危ない。
しかしそれで隠し通したとしてもこの男は間違いなくシヅル君に会いに行くだろう。シヅル君に簡単には会いに行けないように色々と手は打ったが果たしてそれが効くのかどうか。
「シヅル君は無事です。お願いですから落ち着いてください。」
私がそう言うと瞬時に私の背後の窓から飛び出した。
あぁそうだった。この男は竜人の血を強く受け継いだ鬼竜の一家の竜。
最愛の番に関して私の言葉で事態を納得して怒りが収まるわけがないのだ。
――
73話(お知らせ等含め)にして閑話が10個…。
閑話の使い方を間違った気がしてなりませんがこのまま進めていきます。
更新が遅れ、申し訳ありませんでした。
俺は今年黒曜騎士団に配属された騎士だ。
長い騎士団候補生時代を経てようやくなれた念願の騎士。最近では先輩がいなくても対処できることが増えてきて順風満帆だ。
そんなある日、夜勤をしていると救助要請が入り呼ばれた。そこまではいつも通りだった。しかしそこからだ。
呼ばれたのはたったの数人でとてもじゃないが魔獣を倒しに行くとは思えない人数。それに急に、秘密を守ることを誓う誓約書?的なものを書くことになりよく分からないまま副団長にこれから起こることを口外しないことを誓わされた。
解決した事件や討伐した魔獣についてある程度の守秘義務があるのは普通のことだ。だけど今回わざわざ呼び出された数人にのみ誓約書を書かさせたってことは…俺、もしかして副団長に目をかけられてる…⁉
よっしゃあああああっ!
そう喜んでいるのもつかの間、突然副団長室に靄が現れてびびった。何人かは慣れた様子で入っていったが俺や同じく初めて呼び出されたのだろう騎士は戸惑うばかりだ。しかし俺はついに一緒に呼び出された先輩に首根っこをつかまれてその靄の中に放り込まれた。
靄の先にはすでに先に着いた騎士らがいた。それと数メートル先で徐々に弱まっていっている巨大旋風。
?ここ、どこだよ。
すると先に着いていた副団長が言う。
「第二王子殿下直々の特別任務です。ここはヘーゲルツ王立学園付近のシャンデン平原です。ここで教師一名と生徒一名が行方不明となっています。そこの君たちはあの旋風を消し、中の魔獣の死骸処理を!では解散!」
それからは大変だ。
なんとか旋風に近づいてみるも剣ごと吹き飛ばされたり、風に巻き込まれかけたり。
結局全員で魔術をぶつけまくったら何とか消せた。こんなの何があったら発生するんだよ。
だがヒドラは解体しやすかった。確かにデカかったがすでに大きな切れ目があったり、旋風の中にいたからか完全に首がきちんと切れていたりしていて結構楽だった。
そうして翌朝の事情聴取。
教頭の部屋に集まり、あの巨大ヒドラの相手をした教師を待っていた。
あの傷をつけた奴だ、どんな屈強な男が来るのだろうと思っていた。だけど全く強そうじゃなかった。
来たのは細身でどこか儚げな雰囲気を持つ生物教師を名乗る男だった。
いや、そこまではいい。予想と現実が違うのはよくあることだ。
その人の供述内容が衝撃すぎてついつい突っ込んでしまう。やばっ先輩の前なのに。そう思った時にはもう遅く机の下で強烈な蹴りをされる。しかしその後も何度も突っ込んでしまいそのたびに睨まれ蹴られだ。
先輩、痛いっす…。
いや分かってるよ、事情聴取してんのに茶々いれる俺が悪いって。
だけどいくらなんでも強すぎじゃないっすかね、この人。
普通は熟練の騎士20人は必要のヒドラ(しかもキメラから変異したり火を吐いたりするやばそうなやつ)を殿下を守りながら相手をするっておかしいだろ。
つーかあの巨大旋風はなんだよ、おい。
人が出すもんじゃないだろ。
なんとか聴取が終わった後当然のごとく先輩にどやされた。そーいや、この人もめっちゃ強いんだよなぁ…。
あー強い人周りにいすぎて心折れそ。
レナードside
全く…。
目の前の光景にいつもうるさいカーチェスでさえ黙っている。
休日に第二王子殿下から連絡が入り、カーチェスとともにシヅル君の救出のために急ぎシャンデン平原へ向かった。
そこにあったのは激しい戦闘跡と巨大な旋風。それとおそらくヒドラだったと思われる死骸が旋風の隙間から見える。シヅル君だ。
我々の都合とアレフガートとの関係の拗れが重なり、半分強制的に教師になったシヅル君。
彼はそれこそ規格外の強さの持ち主だ。体力こそ騎士に比べ少ないが、剣術と魔術に関しては一流。
しかも戦闘に不向きといわれる風魔法であの精度と威力。
最初見たときは衝撃的だった。
まぁエリと出会った時ほどではありませんが。
それからカーチェスと軽く話し合い、ヒドラの処理とシヅル君の捜索を同時に短時間で終わらせることは不可能だと判断した。より、王太子の決定に合わせ情報が解禁される転移する魔術をほかの騎士にも誓約書を書かせ動員することにした。当たり前の事だが前々から目をつけていた実力派の騎士たちで、十分信用できる者たちを呼んだ。
ここでアレフガートにこの事態がばれてしまうと本末転倒だ。だから黒曜騎士団への外からの連絡をアレフガートには取らせないようにした。
救助は思ったよりも早く済んだ。学園からの教師の増援や平原で隠れられるところが限られていたことも関連しシヅル君はすぐに見つかった。ほかに生徒が一名行方不明だと聞いていたが発見して納得した。
第二王子殿下の弟君の第四王子殿下だったのだ。記憶の中にある殿下よりもさらに成長していて気を失っているシヅル君を守るように最初私たちを睨みつけたのだ。
それから急ぎ教師に殿下を受け渡し、シヅル君も怪我をしていたところを私が手当をし騎士をつけて教師とともに学園へ行かせた。
死骸の後処理も済み事情聴取は喚くカーチェスと他の騎士たちに譲ったため私は数人の騎士とともに帰還した。
さて、早く殿下に報告してエリと楽しい休日を過ごしますか…。、と思っていた。
しかし今私は困っている、えぇ非常に。
なぜなら鬼の顔をした竜が恐ろしい殺気とともに私の首の皮すれすれに剣を突き付けているからだ。
助けを呼ぼうにも今は真夜中ですぐにここに駆け付けられる騎士は少ないし第一来たとしても彼を止めることなど到底できやしない。
ただでさえ休日の真夜中出勤だったのにこの仕打ち。あまりの惨さに私の精神は限界を迎えそうになり思わず現実逃避を始める。あぁエリ、愛しの妻よ、君に会いたい…。
しかし目の前の男は私の逃避を許さない。
「言え。何故、お前からシヅルの血の匂いがする?」
「……アレフガート、剣をおさめてください。」
私がそういうと苛立ったように私を威嚇する。
「はぁ…。アレフガート、約束だけは守ってくださいね?それなら言います。」
「………。」
果たして事実を言って良いのか。しかしこれをそのまま伝えたら間違いなくこの男は狂う。番が害されたのだから当然だ。シヅル君の身が危ないだけじゃなく私たちやなんの関係のない周囲の人々の命も危ない。
しかしそれで隠し通したとしてもこの男は間違いなくシヅル君に会いに行くだろう。シヅル君に簡単には会いに行けないように色々と手は打ったが果たしてそれが効くのかどうか。
「シヅル君は無事です。お願いですから落ち着いてください。」
私がそう言うと瞬時に私の背後の窓から飛び出した。
あぁそうだった。この男は竜人の血を強く受け継いだ鬼竜の一家の竜。
最愛の番に関して私の言葉で事態を納得して怒りが収まるわけがないのだ。
――
73話(お知らせ等含め)にして閑話が10個…。
閑話の使い方を間違った気がしてなりませんがこのまま進めていきます。
更新が遅れ、申し訳ありませんでした。
22
お気に入りに追加
150
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
公爵家の次男は北の辺境に帰りたい
あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。
8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。
序盤はBL要素薄め。
龍の寵愛を受けし者達
樹木緑
BL
サンクホルム国の王子のジェイドは、
父王の護衛騎士であるダリルに憧れていたけど、
ある日偶然に自分の護衛にと推す父王に反する声を聞いてしまう。
それ以来ずっと嫌われていると思っていた王子だったが少しずつ打ち解けて
いつかはそれが愛に変わっていることに気付いた。
それと同時に何故父王が最強の自身の護衛を自分につけたのか理解す時が来る。
王家はある者に裏切りにより、
無惨にもその策に敗れてしまう。
剣が苦手でずっと魔法の研究をしていた王子は、
責めて騎士だけは助けようと、
刃にかかる寸前の所でとうの昔に失ったとされる
時戻しの術をかけるが…

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる