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第十二章
腕(かいな)の中のリリアーナ 9 カイトはリリアーナの婚約者?
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翌朝の食堂で、食事をしているカイトの横にスティーブが来てトレーを置いた。
「スティーブ……その顔――」
「いやあ、激しい女で夕べ全然寝かせてくれなくて」
「昨日のことは皆知っているから誤魔化しはきかないし、肩や背中に爪痕なら分かるけど、顔って……」
「話を聞いてくれよ~~~!!」
「最初からそう言え」
昨日のスティーブの悲劇に(周りの皆もダンボの)耳を傾けつつ、カイトも今後のことを考えていた。
もう六ヶ月が過ぎようとしている。リリアーナはもう元に戻らないかもしれない……このまま成長するにしても、果たして婚約したままでいいのだろうか?
「……だから、十年後の話はリップサービスだって言ったのに!」
「下心は全くなかったのか?」
「……………なかったさ」
長すぎる間にカイトが苦笑をして、周りの先輩騎士達からは蹴りが入った。トレーを返して廊下に出たところでサイラスに呼び止められる。
「カイト!」
「サイラス副団長、おはようございます」
「おはよう、二週間後にリリアーナ様が招待されている誕生日会の警備の件だが」
「はいフェネル伯爵令嬢のご招待ですね」
仕事の話しに頭を切り替える。
「お前を含めて5名程度で、メンバーはこの者達を考えている――」
書類を渡されて目を通した。
「適切だと思います。あちらでは伯爵家の警護の者達もいるでしょうし、人数も丁度よいかと」
「そうか……」
書類を返しながら返事をすると、考え深げな目で見つめられた。
「まだ何か……?」
「悩み事があったらいつでも相談に乗るぞ」
肩を軽く叩かれて驚きで目を見開く。
(全く――この人には何で分かってしまうんだろう……)
去って行く背中を見つめながら、近く自分はサイラスに相談するだろうという予感がした。
フェネル伯爵令嬢の誕生日会当日――
カイトがリリアーナの私室の前で用意が整うのを待っていると、扉が開いてリリアーナがしずしずと出てきた。
今日の誕生会は趣向を凝らしてあり、それぞれが仮装をして出席する。何の仮装をするのかは個人に任されているが、お誕生会日会なので`主役の伯爵令嬢の仮装と重ならない事、グロテスクでないもの ‘ が前提である。
カイトの前で、ちょっと恥かしそうに言葉を待っているリリアーナは、天使の姿をしていた。
パフスリーブの短い袖からは、柔らかくてぷにぷにした腕が覗いている。スカートはシフォンが幾重にも重なり、背中には羽、カチューシャには頭の上に天使の輪が取り付けてあった。もちろん上から下までが極上の真珠のような白色の生地で足元にはトゥシューズだ。
カイトは少々大げさに感嘆の溜息をつく。
「リリアーナ様。本物の天使が出てきたかと思いました」
しかしリアーナは手を後ろに組んだまま、まだもじもじしている。
「にあう……? かわいい?」
自分はまだまだ女心が分かっていないと、すぐに言い添えた。
「大変お似合いです。こんなに可愛い天使は初めてですよ」
「ほんとに?」
「はい、本当です」
嬉しそうに腕を伸ばしてきたので抱き上げると、フランチェスカが慌ててバタバタと飛び出してきた。
「リリアーナ様、お忘れ物です」
はい、と渡されたのは先に星の飾りがついた魔法の杖。
「……魔法の杖って、妖精とか魔法使いが持つんじゃないのか?」
「お持ちになりたいんですって。いいのよ、これ位の年齢の子供達はそこら辺のこだわりがないから」
確かに笑顔で杖をクルクルと回してはあちらこちらに魔法をかけている。
腕の中で回している姿は大変可愛らしく、 カイトも思わず笑みを浮かべた。
「そうやっていると兄妹に見えるわね」
「ん……そうだな。確かに、お兄ちゃんだな――」
「何かその肯定の仕方……」
カイトはただ微笑んで、リリアーナをフェネル伯爵邸までお連れする為に、抱き上げたまま歩き始める。
(――今の笑みって……)
「どうしたフランチェスカ、置いていくぞ」
今日はフランチェスカも付き添い役として同行しなくてはいけないのに、カイトの頬笑みに意味があるような気がして、遅れを取ることとなった。
リリアーナの薄めのケープを片手に持つと、急いでカイトの後を追いかける。
フェネル伯爵家のお屋敷は街の中心から少し離れているために、屋敷も庭も広々としていて、避暑地を訪れたような気分にさせてくれる。今日は天気もいいのでガーデンパーティーが催された。
主役の伯爵令嬢の仮装はお姫様で、金や銀の刺繍が施されたピンクのドレスがよく似合っている。伯爵令嬢も姫君も、そう変わらないように思えるのだが、やはりいつの時代もプリンセスというのは憧れの的らしい。
他の子供達もそれぞれに可愛らしかったり勇ましかったり、見ていて大人も楽しめるパーティーだ。
広い芝生を囲むように木々が生い茂っていて、芝生には日除けの大型テントがいくつか張ってある。庭は子供の好奇心を刺激するような造りになっており、木々を抜けると花園があったり、生垣による迷路があったり、小川が流れていたりと、まるで冒険をしているような気分にさせてくれる。
もちろんリリアーナも夢中になった。最初はプリンセスという事で遠巻きにしていたが、やはりそこは子供。
慣れてくると誰彼構わず、入り乱れて遊ぶようになった。お付きの者達は目を離さないでいるのが大変だ。
リリアーナは今日の主役の伯爵令嬢アネモネと仲良くなった。アネモネは気が強くて姉御肌で、可憐で愛らしいリリアーナに寄ってくる男の子達を、バッサバッサと切り捨てる。
強気に出れないリリアーナから尊敬の目で見られるのがまた嬉しいらしい。
「凄いな。フランチェスカの再来だ」
「私はあそこまで酷くはなかったわ」
カイトとフランチェスカがクスクス笑っているのを見たアネモネが、リリアーナに話しかける。
「カイトってリリアーナの婚約者よね?」
「こんやくしゃって何?」
「そんなことも知らないの? いいわ、教えてあげる。婚約者っていうのは、結婚のやくそくをした人よ。あなた前は大人だったんでしょ? 覚えてないの?」
「うん、覚えてないの」
「呪いで子供になったって聞いたわよ」
「呪いじゃなくて、ただドラゴンに魔法をかけられたの」
「それって呪いの魔法なんじゃないの?」
「ちがうと思う。いま、もとに戻す方法も調べてくれてる」
「そうなんだ、でもまだ戻れないってことは……」
リリアーナは嬉しくなった。優しくてかっこよくて、大好きなカイト! そのカイトと大きくなったら結婚できるのだ。でも、周りはなんで教えてくれなかったんだろう?
「元に戻れなかったら解消するんでしょう?」
「かいしょうって何?」
「婚約解消、婚約をやめるってこと」
「え!?」
「だって、カイトは今18歳で、リリアーナは5歳。13歳も違うのよ? リリアーナが17歳の時は、カイトは30歳。おじさんなの」
リリアーナはショックを受ける。そんなに年が違うのか……確かにカイトは大人である。リリアーナが大きくなるにつれて、カイトも年を取るのである。
『30歳はおじさん』急に言われてもピンとこないが、確かに5歳のリリアーナからしたら、その年齢は遥か上に感じられた。
リリアーナの胸中を知らないアネモネは話し続ける。
「私だったら、おじ様もいいなあ……ねえ、知ってる? 今日、いつもの付き添い人の代わりに実のお姉様が付いてきている人が多いのよ。リリアーナとカイトは多分婚約解消するだろうからって、カイトを狙ってきている人がたくさんいるの。私のお姉様もその1人だけどね。ほら見て」
リリアーナが視線を向けると、綺麗に着飾ったご令嬢がカイトに話しかけている。カイトは屈んで出された右手にくちづけをし、その後は姿勢を正して穏やかに受け答えをしていた。
リリアーナはまたショックを受けた。
(リリィがもとに戻れなかったら、カイトは他の人と結婚するの――?)
「スティーブ……その顔――」
「いやあ、激しい女で夕べ全然寝かせてくれなくて」
「昨日のことは皆知っているから誤魔化しはきかないし、肩や背中に爪痕なら分かるけど、顔って……」
「話を聞いてくれよ~~~!!」
「最初からそう言え」
昨日のスティーブの悲劇に(周りの皆もダンボの)耳を傾けつつ、カイトも今後のことを考えていた。
もう六ヶ月が過ぎようとしている。リリアーナはもう元に戻らないかもしれない……このまま成長するにしても、果たして婚約したままでいいのだろうか?
「……だから、十年後の話はリップサービスだって言ったのに!」
「下心は全くなかったのか?」
「……………なかったさ」
長すぎる間にカイトが苦笑をして、周りの先輩騎士達からは蹴りが入った。トレーを返して廊下に出たところでサイラスに呼び止められる。
「カイト!」
「サイラス副団長、おはようございます」
「おはよう、二週間後にリリアーナ様が招待されている誕生日会の警備の件だが」
「はいフェネル伯爵令嬢のご招待ですね」
仕事の話しに頭を切り替える。
「お前を含めて5名程度で、メンバーはこの者達を考えている――」
書類を渡されて目を通した。
「適切だと思います。あちらでは伯爵家の警護の者達もいるでしょうし、人数も丁度よいかと」
「そうか……」
書類を返しながら返事をすると、考え深げな目で見つめられた。
「まだ何か……?」
「悩み事があったらいつでも相談に乗るぞ」
肩を軽く叩かれて驚きで目を見開く。
(全く――この人には何で分かってしまうんだろう……)
去って行く背中を見つめながら、近く自分はサイラスに相談するだろうという予感がした。
フェネル伯爵令嬢の誕生日会当日――
カイトがリリアーナの私室の前で用意が整うのを待っていると、扉が開いてリリアーナがしずしずと出てきた。
今日の誕生会は趣向を凝らしてあり、それぞれが仮装をして出席する。何の仮装をするのかは個人に任されているが、お誕生会日会なので`主役の伯爵令嬢の仮装と重ならない事、グロテスクでないもの ‘ が前提である。
カイトの前で、ちょっと恥かしそうに言葉を待っているリリアーナは、天使の姿をしていた。
パフスリーブの短い袖からは、柔らかくてぷにぷにした腕が覗いている。スカートはシフォンが幾重にも重なり、背中には羽、カチューシャには頭の上に天使の輪が取り付けてあった。もちろん上から下までが極上の真珠のような白色の生地で足元にはトゥシューズだ。
カイトは少々大げさに感嘆の溜息をつく。
「リリアーナ様。本物の天使が出てきたかと思いました」
しかしリアーナは手を後ろに組んだまま、まだもじもじしている。
「にあう……? かわいい?」
自分はまだまだ女心が分かっていないと、すぐに言い添えた。
「大変お似合いです。こんなに可愛い天使は初めてですよ」
「ほんとに?」
「はい、本当です」
嬉しそうに腕を伸ばしてきたので抱き上げると、フランチェスカが慌ててバタバタと飛び出してきた。
「リリアーナ様、お忘れ物です」
はい、と渡されたのは先に星の飾りがついた魔法の杖。
「……魔法の杖って、妖精とか魔法使いが持つんじゃないのか?」
「お持ちになりたいんですって。いいのよ、これ位の年齢の子供達はそこら辺のこだわりがないから」
確かに笑顔で杖をクルクルと回してはあちらこちらに魔法をかけている。
腕の中で回している姿は大変可愛らしく、 カイトも思わず笑みを浮かべた。
「そうやっていると兄妹に見えるわね」
「ん……そうだな。確かに、お兄ちゃんだな――」
「何かその肯定の仕方……」
カイトはただ微笑んで、リリアーナをフェネル伯爵邸までお連れする為に、抱き上げたまま歩き始める。
(――今の笑みって……)
「どうしたフランチェスカ、置いていくぞ」
今日はフランチェスカも付き添い役として同行しなくてはいけないのに、カイトの頬笑みに意味があるような気がして、遅れを取ることとなった。
リリアーナの薄めのケープを片手に持つと、急いでカイトの後を追いかける。
フェネル伯爵家のお屋敷は街の中心から少し離れているために、屋敷も庭も広々としていて、避暑地を訪れたような気分にさせてくれる。今日は天気もいいのでガーデンパーティーが催された。
主役の伯爵令嬢の仮装はお姫様で、金や銀の刺繍が施されたピンクのドレスがよく似合っている。伯爵令嬢も姫君も、そう変わらないように思えるのだが、やはりいつの時代もプリンセスというのは憧れの的らしい。
他の子供達もそれぞれに可愛らしかったり勇ましかったり、見ていて大人も楽しめるパーティーだ。
広い芝生を囲むように木々が生い茂っていて、芝生には日除けの大型テントがいくつか張ってある。庭は子供の好奇心を刺激するような造りになっており、木々を抜けると花園があったり、生垣による迷路があったり、小川が流れていたりと、まるで冒険をしているような気分にさせてくれる。
もちろんリリアーナも夢中になった。最初はプリンセスという事で遠巻きにしていたが、やはりそこは子供。
慣れてくると誰彼構わず、入り乱れて遊ぶようになった。お付きの者達は目を離さないでいるのが大変だ。
リリアーナは今日の主役の伯爵令嬢アネモネと仲良くなった。アネモネは気が強くて姉御肌で、可憐で愛らしいリリアーナに寄ってくる男の子達を、バッサバッサと切り捨てる。
強気に出れないリリアーナから尊敬の目で見られるのがまた嬉しいらしい。
「凄いな。フランチェスカの再来だ」
「私はあそこまで酷くはなかったわ」
カイトとフランチェスカがクスクス笑っているのを見たアネモネが、リリアーナに話しかける。
「カイトってリリアーナの婚約者よね?」
「こんやくしゃって何?」
「そんなことも知らないの? いいわ、教えてあげる。婚約者っていうのは、結婚のやくそくをした人よ。あなた前は大人だったんでしょ? 覚えてないの?」
「うん、覚えてないの」
「呪いで子供になったって聞いたわよ」
「呪いじゃなくて、ただドラゴンに魔法をかけられたの」
「それって呪いの魔法なんじゃないの?」
「ちがうと思う。いま、もとに戻す方法も調べてくれてる」
「そうなんだ、でもまだ戻れないってことは……」
リリアーナは嬉しくなった。優しくてかっこよくて、大好きなカイト! そのカイトと大きくなったら結婚できるのだ。でも、周りはなんで教えてくれなかったんだろう?
「元に戻れなかったら解消するんでしょう?」
「かいしょうって何?」
「婚約解消、婚約をやめるってこと」
「え!?」
「だって、カイトは今18歳で、リリアーナは5歳。13歳も違うのよ? リリアーナが17歳の時は、カイトは30歳。おじさんなの」
リリアーナはショックを受ける。そんなに年が違うのか……確かにカイトは大人である。リリアーナが大きくなるにつれて、カイトも年を取るのである。
『30歳はおじさん』急に言われてもピンとこないが、確かに5歳のリリアーナからしたら、その年齢は遥か上に感じられた。
リリアーナの胸中を知らないアネモネは話し続ける。
「私だったら、おじ様もいいなあ……ねえ、知ってる? 今日、いつもの付き添い人の代わりに実のお姉様が付いてきている人が多いのよ。リリアーナとカイトは多分婚約解消するだろうからって、カイトを狙ってきている人がたくさんいるの。私のお姉様もその1人だけどね。ほら見て」
リリアーナが視線を向けると、綺麗に着飾ったご令嬢がカイトに話しかけている。カイトは屈んで出された右手にくちづけをし、その後は姿勢を正して穏やかに受け答えをしていた。
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