249 / 287
第十二章
腕(かいな)の中のリリアーナ 95
しおりを挟む
サファイアは霞がかった頭で、首を傾げる。少しずつ理性が戻り、頭は覚醒しつつあった。胸元のクラヴァットを緩めるルイスを見て、慌てて起き上がろうとする。
「わたし……」
ルイスがその上に覆い被さり、動きを阻んだ。
「いやっ、ルイス」
「お願いだ。探しに来た兵士に、少し目撃させるだけだから」
「でも、…」
サファイアの言葉はルイスの唇によって封じられた。サファイアがまたぼうっとするまでキスを施し、首元の感じやすい部分に下を這わせて軽く噛む。
「ぁ、やぁ……」
首から背筋にかけて、ぞくぞくしたものが下りていく。サファイアは慣れない感覚に、涙を滲ませた。
「可愛い、サファイア。声を殺さないで、そのほうが目撃されやすい」
「いや、見られたら恥かしい」
「私の身体で隠すから、心配ない」
「何が”心配ない”だっ!!」
いきなりルイスの頭に鉄拳が落ちた――。
「いってぇえ……」
「一体何をしている!!!」
アレクセイが仁王立ちで拳を握り締めたまま、わなわなと怒りで震えていた。
「くっ、よりによってアレクセイか――」
ちなみにラザファムもいる。
「”よりによって”じゃない!! サファイアを醜聞まみれにする気か!?」
「ちゃんと責任は取るから問題ない。すぐ国にも連れて帰る!」
「それが目的だろう!! 問題大ありだ! 婚約もまだなんだぞ!!」
「サファイアがまた危ない奴に襲われたらどうする!? 俺が連れ帰るのが一番安全だ!」
「お前がぶっちぎりで危険なんだよ!!」
「にい……さま……?」
今では座っているルイスの陰で、サファイアが身を起こす。ドレスは乱れ、瞳には涙を浮かべていた。
「サファイア! 可哀想に!!」
すぐに駆け寄り跪くと、どんっとルイスを押し退けて、サファイアを腕の中に抱き寄せた。
「俺が来たからにはもう大丈夫だ。怖かったろう? さあ、部屋に帰ろう」
「ちょっと待て! 俺は怖がらせてなんかはいないぞ! 部屋までは俺が送る!」
「なに言ってんだ! クラヴァットは緩んでるし、シャツまではだけて、やる気満々じゃないか!」
「これは演出だ!」
「演出でサファイアの肩もはだけるのか!?」
「アレクセイ様、サファイア様の醜聞になります! 言い争いはお止めください……!」
ラザファムに言われてハッと我に返るアレクセイ。周囲を見渡すと、二人の言い争う声を聞いて、騎士や兵士が集まってくるところだった。
アレクセイは上着を脱いでサファイアの肩に掛け、立ち上がりながら横に抱き上げる。ルイスもすぐに服装を整え、上着を羽織って横に立った。
「みんなご苦労だった! サファイアは無事に見つかった。解散してくれ! 騒がせた詫びに食堂でエールを振舞おう!」
喜びの声が沸き上がり、”見つかって良かった”、”早く食堂へ行こうぜ”などと一人一人の声が聞こえてくる。アレクセイがサファイアを抱いて歩き始めた。
「俺に寄こせ。俺が抱いて連れて行く」
「黙れ変態! 誰が渡すか」
「あの~、声を落としてください……」
アレクセイにルイスが纏わりつき、ラザファムが心配そうについてくる。城へと続く回廊に入ったところで、ルイスがアレクセイの腕の中にいるサファイアへ手を広げた。
「サファイア、俺のところへ」
「………」
一瞬ルイスを見つめた後にプイッと横を向いて、アレクセイの胸に顔を伏せるサファイア。ガーンとルイスはショックを受ける。
「変態はイヤだとさ」
「サファイア、違うぞ! 俺は人に見せたり、外でするような趣味はない。ただ君を連れ帰りたくて…」
「三日後に帰るなんて聞いてなかった……」
「え、……」
サファイアの囁き声に、三人で足を止める。アレクセイがルイスに目を向けた。
「一週間後じゃなかったのか? というか、朝一で話せって言ったろう。まだ話してなかったのか?」
「その”朝一”にいきなり高官達が押しかけてきて、一週間後とは言わずにすぐ帰れって騒ぎ立てたんだ。父上一人だと仕事が回らないらしい。ヴィルヘルム国王陛下に、帰国の日にちが早まった事も伝えないといけなかったし、話しに行く時間が取れなかったんだ」
サファイアはまだ疑いの目で見ている。
「……屋敷も手放すって聞いたわ」
「ああ、でも先の話しだ。君が気に入っている街道沿いの丘があるだろう? エルナウ川と街が見渡せて、大きな木が一本生えている」
「ええ」
「あの丘を丸ごと買い取ったんだ」
「……え?」
「あそこに、新たに屋敷を建てようと思って。君がプロポーズを受けてくれたら、プレゼントするつもりだったんだ。あそこなら、結婚しても気兼ねせずに帰ってこれるだろう? 内緒にしておきたかったのに……デトレフかローマイヤが洩らしたな。くそっ、」
「わたし……」
サファイアが自信なげに言う。
「ステファニー王女みたいに若くないし、可憐じゃないし、可愛くない……」
「げっ、」
ルイスとアレクセイが同時に声を上げた。
「なに?」
きょとんとするサファイアにアレクセイが目を眇めてみせる。
「女豹だぞ。ステファニー王女は」
「女豹?」
「アレクセイの言う通りだ。陰で爪を研ぎ、虎視眈々と大国の王妃の座を狙っている」
「でも、あんな愛らしくて……リリアーナのように天使みたいで」
「愛らしさは演技で……後は容姿に恵まれたんだな。それにお前も可愛さなら負けていないぞ」
アレクセイの言葉に、ルイスが深く頷く。ルイスがまたサファイアに向かって両手を広げた。
「君だって言っていたじゃないか。”ルイスは私に首ったけ”って」
「ルイス――」
サファイアはアレクセイの腕の中から、ルイスの胸に飛び込んだ。ルイスはサファイアを抱きとめて、その場でくるくると回り、最後にぎゅっと抱き締めると、顔じゅうにキスの雨を降らせる。
サファイアがくすくすと笑った。
「ルイス、くすぐったいわ」
腕の中のサファイアを、じっと見つめてルイスが言う。
「……ごめん。君が嫌がるようなことをして」
上から覗き込んでくるルイスに、サファイアは躊躇いがちに視線を合わせた。
「……それを言うなら私も、二回も殴ってごめんなさい。あと……ありがとう」
「?……何に対してのありがとうだい」
「ファーストキスの嘘に対して」
「やっぱりばれてたか……」
「やっぱりって……?」
「蝶と唇では、触れる感触が全然違うから見え透いているかな、と思ってはいたんだ」
「それもあるけど。一番は……貴方の目がとても優しかったから……」
「……え?」
「真剣で、とても優しかったの……」
頬を染めて、嬉しそうに……天使のような笑顔を見せるサファイアに、ルイスはぼーっと見惚れた。
「サファイア……」
ルイスが顔を近づけ、サファイアは柔らかく目を閉じる。
「あー……俺達はもう行くから……」
「聞いていませんね」
アレクセイとラザファムは、回廊を歩き出した。
「ラザファム、人払いは俺がしておくから、お前は少し離れて警護につけ」
「げっ、……いや、すいません。城の敷地内は安全です。ルイス王子もついていますし、警護は必要ないのではないでしょうか。お邪魔虫でもありますし……」
「正確には”監視”だ。ルイスが突っ走りそうになったら、命がけで止めろ」
「うへぇ……」
思わずサファイアの口癖が出てしまった彼女いない歴二十○年のラザファムは、サファイアを自分の部屋に連れ帰ろうとするルイスを、このあと必死に止めることとなる。
「わたし……」
ルイスがその上に覆い被さり、動きを阻んだ。
「いやっ、ルイス」
「お願いだ。探しに来た兵士に、少し目撃させるだけだから」
「でも、…」
サファイアの言葉はルイスの唇によって封じられた。サファイアがまたぼうっとするまでキスを施し、首元の感じやすい部分に下を這わせて軽く噛む。
「ぁ、やぁ……」
首から背筋にかけて、ぞくぞくしたものが下りていく。サファイアは慣れない感覚に、涙を滲ませた。
「可愛い、サファイア。声を殺さないで、そのほうが目撃されやすい」
「いや、見られたら恥かしい」
「私の身体で隠すから、心配ない」
「何が”心配ない”だっ!!」
いきなりルイスの頭に鉄拳が落ちた――。
「いってぇえ……」
「一体何をしている!!!」
アレクセイが仁王立ちで拳を握り締めたまま、わなわなと怒りで震えていた。
「くっ、よりによってアレクセイか――」
ちなみにラザファムもいる。
「”よりによって”じゃない!! サファイアを醜聞まみれにする気か!?」
「ちゃんと責任は取るから問題ない。すぐ国にも連れて帰る!」
「それが目的だろう!! 問題大ありだ! 婚約もまだなんだぞ!!」
「サファイアがまた危ない奴に襲われたらどうする!? 俺が連れ帰るのが一番安全だ!」
「お前がぶっちぎりで危険なんだよ!!」
「にい……さま……?」
今では座っているルイスの陰で、サファイアが身を起こす。ドレスは乱れ、瞳には涙を浮かべていた。
「サファイア! 可哀想に!!」
すぐに駆け寄り跪くと、どんっとルイスを押し退けて、サファイアを腕の中に抱き寄せた。
「俺が来たからにはもう大丈夫だ。怖かったろう? さあ、部屋に帰ろう」
「ちょっと待て! 俺は怖がらせてなんかはいないぞ! 部屋までは俺が送る!」
「なに言ってんだ! クラヴァットは緩んでるし、シャツまではだけて、やる気満々じゃないか!」
「これは演出だ!」
「演出でサファイアの肩もはだけるのか!?」
「アレクセイ様、サファイア様の醜聞になります! 言い争いはお止めください……!」
ラザファムに言われてハッと我に返るアレクセイ。周囲を見渡すと、二人の言い争う声を聞いて、騎士や兵士が集まってくるところだった。
アレクセイは上着を脱いでサファイアの肩に掛け、立ち上がりながら横に抱き上げる。ルイスもすぐに服装を整え、上着を羽織って横に立った。
「みんなご苦労だった! サファイアは無事に見つかった。解散してくれ! 騒がせた詫びに食堂でエールを振舞おう!」
喜びの声が沸き上がり、”見つかって良かった”、”早く食堂へ行こうぜ”などと一人一人の声が聞こえてくる。アレクセイがサファイアを抱いて歩き始めた。
「俺に寄こせ。俺が抱いて連れて行く」
「黙れ変態! 誰が渡すか」
「あの~、声を落としてください……」
アレクセイにルイスが纏わりつき、ラザファムが心配そうについてくる。城へと続く回廊に入ったところで、ルイスがアレクセイの腕の中にいるサファイアへ手を広げた。
「サファイア、俺のところへ」
「………」
一瞬ルイスを見つめた後にプイッと横を向いて、アレクセイの胸に顔を伏せるサファイア。ガーンとルイスはショックを受ける。
「変態はイヤだとさ」
「サファイア、違うぞ! 俺は人に見せたり、外でするような趣味はない。ただ君を連れ帰りたくて…」
「三日後に帰るなんて聞いてなかった……」
「え、……」
サファイアの囁き声に、三人で足を止める。アレクセイがルイスに目を向けた。
「一週間後じゃなかったのか? というか、朝一で話せって言ったろう。まだ話してなかったのか?」
「その”朝一”にいきなり高官達が押しかけてきて、一週間後とは言わずにすぐ帰れって騒ぎ立てたんだ。父上一人だと仕事が回らないらしい。ヴィルヘルム国王陛下に、帰国の日にちが早まった事も伝えないといけなかったし、話しに行く時間が取れなかったんだ」
サファイアはまだ疑いの目で見ている。
「……屋敷も手放すって聞いたわ」
「ああ、でも先の話しだ。君が気に入っている街道沿いの丘があるだろう? エルナウ川と街が見渡せて、大きな木が一本生えている」
「ええ」
「あの丘を丸ごと買い取ったんだ」
「……え?」
「あそこに、新たに屋敷を建てようと思って。君がプロポーズを受けてくれたら、プレゼントするつもりだったんだ。あそこなら、結婚しても気兼ねせずに帰ってこれるだろう? 内緒にしておきたかったのに……デトレフかローマイヤが洩らしたな。くそっ、」
「わたし……」
サファイアが自信なげに言う。
「ステファニー王女みたいに若くないし、可憐じゃないし、可愛くない……」
「げっ、」
ルイスとアレクセイが同時に声を上げた。
「なに?」
きょとんとするサファイアにアレクセイが目を眇めてみせる。
「女豹だぞ。ステファニー王女は」
「女豹?」
「アレクセイの言う通りだ。陰で爪を研ぎ、虎視眈々と大国の王妃の座を狙っている」
「でも、あんな愛らしくて……リリアーナのように天使みたいで」
「愛らしさは演技で……後は容姿に恵まれたんだな。それにお前も可愛さなら負けていないぞ」
アレクセイの言葉に、ルイスが深く頷く。ルイスがまたサファイアに向かって両手を広げた。
「君だって言っていたじゃないか。”ルイスは私に首ったけ”って」
「ルイス――」
サファイアはアレクセイの腕の中から、ルイスの胸に飛び込んだ。ルイスはサファイアを抱きとめて、その場でくるくると回り、最後にぎゅっと抱き締めると、顔じゅうにキスの雨を降らせる。
サファイアがくすくすと笑った。
「ルイス、くすぐったいわ」
腕の中のサファイアを、じっと見つめてルイスが言う。
「……ごめん。君が嫌がるようなことをして」
上から覗き込んでくるルイスに、サファイアは躊躇いがちに視線を合わせた。
「……それを言うなら私も、二回も殴ってごめんなさい。あと……ありがとう」
「?……何に対してのありがとうだい」
「ファーストキスの嘘に対して」
「やっぱりばれてたか……」
「やっぱりって……?」
「蝶と唇では、触れる感触が全然違うから見え透いているかな、と思ってはいたんだ」
「それもあるけど。一番は……貴方の目がとても優しかったから……」
「……え?」
「真剣で、とても優しかったの……」
頬を染めて、嬉しそうに……天使のような笑顔を見せるサファイアに、ルイスはぼーっと見惚れた。
「サファイア……」
ルイスが顔を近づけ、サファイアは柔らかく目を閉じる。
「あー……俺達はもう行くから……」
「聞いていませんね」
アレクセイとラザファムは、回廊を歩き出した。
「ラザファム、人払いは俺がしておくから、お前は少し離れて警護につけ」
「げっ、……いや、すいません。城の敷地内は安全です。ルイス王子もついていますし、警護は必要ないのではないでしょうか。お邪魔虫でもありますし……」
「正確には”監視”だ。ルイスが突っ走りそうになったら、命がけで止めろ」
「うへぇ……」
思わずサファイアの口癖が出てしまった彼女いない歴二十○年のラザファムは、サファイアを自分の部屋に連れ帰ろうとするルイスを、このあと必死に止めることとなる。
0
お気に入りに追加
1,638
あなたにおすすめの小説
忌むべき番
藍田ひびき
恋愛
「メルヴィ・ハハリ。お前との婚姻は無効とし、国外追放に処す。その忌まわしい姿を、二度と俺に見せるな」
メルヴィはザブァヒワ皇国の皇太子ヴァルラムの番だと告げられ、強引に彼の後宮へ入れられた。しかしヴァルラムは他の妃のもとへ通うばかり。さらに、真の番が見つかったからとメルヴィへ追放を言い渡す。
彼は知らなかった。それこそがメルヴィの望みだということを――。
※ 8/4 誤字修正しました。
※ なろうにも投稿しています。
七年間の婚約は今日で終わりを迎えます
hana
恋愛
公爵令嬢エミリアが十歳の時、第三王子であるロイとの婚約が決まった。しかし婚約者としての生活に、エミリアは不満を覚える毎日を過ごしていた。そんな折、エミリアは夜会にて王子から婚約破棄を宣言される。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
どうやら断罪対象はわたくしのようです 〜わたくしを下級貴族と勘違いされているようですが、お覚悟はよろしくて?〜
水都 ミナト
恋愛
「ヴァネッサ・ユータカリア! お前をこの学園から追放する! そして数々の罪を償うため、牢に入ってもらう!」
わたくしが通うヒンスリー王国の王立学園の創立パーティにて、第一王子のオーマン様が高らかに宣言されました。
ヴァネッサとは、どうやらわたくしのことのようです。
なんということでしょう。
このおバカな王子様はわたくしが誰なのかご存知ないのですね。
せっかくなので何の証拠も確証もない彼のお話を聞いてみようと思います。
◇8000字程度の短編です
◇小説家になろうでも公開予定です
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる