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再びの皇都にて(6)
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「皇都では毎日噂を聞きますよ、ジャンヌ姉様」
「それはどうも……」
一條の言葉に、対面に座るスカルトフィ・クラウディー、スフィは柔やかな笑みを浮かべた。
彼女の家に招かれ、天候にも恵まれた今日は庭園内で軽いお茶会の真っ最中である。
家の構造はランス家と同じである筈だが、流石は名家と謳われているだけあり、人の多さが桁違いだ。
侍女の人数もそうだが、スフィも含め、専用のお付きが居たり、何より敷地内にも配下となる者達が幾人と住んでいる。
これがまず驚いたものの、それもあって人の密度が凄まじい。
ちらりと視線を動かせば、何人かと目が合い、皆一様に会釈を返してくる。
「それと、これはミラさんとディノワ殿にも言える事ですが、軍人貴族となったからには、帯剣は基本です」
バツの悪い表情をする高井坂を横目に、頭を掻く。
「それは善処します」
「ゼンショ?」
「……努力します」
一條達三人が、ヴァロワ十二皇家に次ぐ地位を得てから、既に五日が経っていた。
皇都グランツェでは、最早この話題を知らない者は居ない。
元々、人気はあった所に来てのこれは、
――おちおち街も歩けないんだよなぁ。
心中でため息。
最も、あの歓迎からこっち、一條が以前の様に一人で街を散策する日は来ていない。
「……所で、ミラさんは先程から気分でも悪いんですか?」
スフィの指摘にも、隣の紀宝は机に突っ伏しているだけで反応は薄いままである。
「気にしないで下さい。昨日、隊服の素材元を知っただけです」
「あぁ。なるほど。それで、ですか。ふふっ」
手で口元を隠す様にして小さく笑う。
――所作がお嬢様。
事実、国の最高峰に名を連ねる貴族のお嬢様である。
「あれは、誰しもが通る道ですからね。袖を通し、生きて帰って来た後、会わせるものとする。……私も夢に見ましたから」
「まぁ、流石にアレはなぁ。俺は物珍し過ぎて逆に興奮したわ」
「アタシも気にならなかったけど。嫌いじゃないし」
「あんたら頭おかしいんじゃないの……?」
怨嗟の声を絞り出す紀宝。
それを聞いても、一條を含めた三人はただ笑うのみだった。
所謂、隊服であるが、その素材を知るには、一度戦場に立ち、生きて帰る事が条件となる。
ヴァロワ皇国ではそうして直に見せる習わしがあるらしく、一條達も先日、その洗礼にあったのだ。
そしてその結果、紀宝は卒倒しかけた。
「意味分かんないでしょ。脚が八本あるあいつが小学生低学年クラスの大きさしてたら普通の人は泡吹いて死ぬわよっ!」
「ミラ、一般にはそいつ、蜘蛛って」
「聞ーきーたーくーなーいー」
若干涙声になってるのでそれ以上は止める。
蜘蛛、であった。
しかし、問題はその大きさである。一條の知ってるそれよりかなり、いや、寸法を計り間違えたと言わんばかりの巨大さなのだった。
目測で全長は一メートルを優に超える。
脚を開けば、恐らくは大人にも匹敵する大きさ。
そんな存在の糸から織られたと知れば、節足動物がほぼ唯一の弱点である紀宝が泡を吹くのも道理であろう。
――臆病な性格らしいし、俺なんか全然だけど。なんなら触れ合ったし。
一條はそんな感じなので、大きさに初見で圧倒された以外には特に何事もない。
高井坂は自身の言う通り、終始興奮しっぱなしであった。とはいえ、この点は一條も大差ない。
「ジャンヌ姉様は平気だったのですか、グァダコ。……流石ですねっ」
スフィの評価がまた一つ上がった気もする。
――若干不本意だけど。
「そういえば、ジャンヌ姉様。ヴァルグはその後どうですか?」
彼女の切り替えた話題に、一條は視線を中空に投げた。
宝剣・ヴァルグ。
それが、ヴァロワ城にて持ち上げた、十字架にも似た大剣の名である。
剣自体はかなり古く、ヴァロワ皇国の建国にまで遡れる程であるらしいが、それでも結局、あの重量から扱えた者は居らず、ただただ城の地下保管庫にて立てかけられていたままであったのだ。
一応、通常の剣と異なり、そのままでも刃毀れ等と言った事もなく、今に至る為、験を担ぐ的な役割として次代のヴァロワ皇が任じられる場に儀礼用として引っ張り出される位である。
国作りの神器的な扱いに相当するのかも知れないが、有り体に言えば、骨董品の類いだ。
「うーん。まだ大きさに慣れてない、って感じかなぁ。結局、持てたのもアタシだけだし……あ、いや、ミラは根性で持ち上げたっけ」
力無く挙げた右腕に、スフィが若干引いている。
当然の反応であろう。
世が世なら、重量挙げの世界記録を樹立している筈である。樹立していると言うか、ぶっちぎっているのが一條本人なのだが、不可思議な現象を数に入れて良いかは判断の分かれる所であろう。
「まぁ、あれ以降、無駄に光ったりはしてない。けど……」
――あれを作った人は、誰が使う事を想定してたんだろうか。
あの大剣は、ただの人間に扱える重量ではない。
厳密に言えば、一條自身も扱えていると言えたものではないが、兎に角、人間が振るう事を想定して作られた剣でない事は確かだ。
「けど?」
「……いや。使い熟すの大変だなぁ、って」
「使うのは前提なんですね……」
スフィが苦い表情をしている。
そんな宝剣・ヴァルグは現状、ランス家に置かれていた。
とはいえ、一條が持てるからと言って、別に剣の重量自体が消えた訳ではない為、玄関横に無造作放置なのだが、誰が盗れるのか、と言う理由からである。
「ですが、私としては、これ以上武器を壊されてはたまりませんので、ありがたい事ですね」
浮かべた彼女の笑みに、今度は一條は苦い表情で応える。
「悪名も有名には違いないもんなぁ」
呟いた親友を視線で黙らせた。
今でも三人はランス家預かりではある。
が、特に一條と紀宝に関しては、一部をクラウディー家が担当する事になった。
一部とは即ち、衣服類や装備類だ。
女性の軍人貴族を多く抱える当家であれば、何かと融通も利かせやすいと言うのは、尤もな意見であろう。
であれば、今後一條が武器を損壊させた場合、クラウディー家の持ちになる、と言う訳でもある。
一応、功績からある程度の報奨金は受け取ったものの、迷惑代で最早貧乏貴族だった。
「早い所、十二皇家として名を立てねばなりませんね」
「……遠慮しときます。それに、そうなったらアタシもただのジャンヌになってしまうので」
基本的に女性は家名を継がないのだ。速攻でお家断絶である。
「婿入りも、中々聞かないと言う話ですしね」
一代で最高峰の家が潰えるのは、はっきり言って悲しい存在でしかない。
「私は気にしませんが……。と、ラトビアが戻ってきましたね。準備が整った様です」
スフィの視線の先、侍女を伴って堂々と歩いてくるラトビアが見える。
「んあー、漸く本題かしらね……」
のそのそと動く紀宝。
顔は未だに暗さが残っている。
「尾引きすぎでしょ……」
「姉ちゃんよ。今度また店お邪魔しに行こうぜ。俺、あの蜘蛛……グァダコが糸出してるとこ見てぇんだけど。結構カラフルなんだろ?」
「みたいねー。蜘蛛の糸がカラフルとか聞いちゃうと気になるのも仕方ない」
グァダコの話題は暫く尽きない。
そもそも、大きさこそ違えど、蜘蛛を飼う人間はそれなりに実在している。
それを思えば、
「どちらかと言うと蚕みたいな存在だけど。ある意味愛玩動物との間の子……」
「んなわきゃねぇーでしょーがよー」
悶え苦しむ女友達であった。
「すまない、ジャンヌ。遅くなってしまった。……スカルトフィ様も。準備が整いました」
「えぇ、此方こそごめんなさい。ラトビア」
スフィが席を立つと同時、すかさず侍女達が後片付けをしていく。
恐ろしい手際の良さである。
「それではジャンヌ姉様。ミラとディノワ殿も。此方へ。私達、クラウディー家が誇る所蔵品の数々、今こそ見せる時です」
促され、先頭を行くスフィ、続くラトビアの後を付いて行く。
今日、一條達が招かれた目的である。
クラウディー家の歴史は、ヴァロワ皇のそれにも引けを取らないものだ。
そんな伝統ある家が、その時々から収拾、或いは贈られた品々を保管している蔵。
普通であれば立ち入る事すら不可能な場所であるが、今回それが許された。
元々その話はあったのだが、スフィとしても、正式に十二皇家相当の扱いを得た一條達を招く方向になった様である。
成程、平民を立ち入らせるよりかは、体面としても申し分ないと言えよう。
「さぁて、今回はどんな物が見れるかな、と」
高井坂は楽しげだ。
一條もそうだが、歴史博物館にでも入場するかの様な気持ちになる。
「楽しんで貰えると嬉しいのですけど」
スフィの微笑に、一條は頷いた。
「それはどうも……」
一條の言葉に、対面に座るスカルトフィ・クラウディー、スフィは柔やかな笑みを浮かべた。
彼女の家に招かれ、天候にも恵まれた今日は庭園内で軽いお茶会の真っ最中である。
家の構造はランス家と同じである筈だが、流石は名家と謳われているだけあり、人の多さが桁違いだ。
侍女の人数もそうだが、スフィも含め、専用のお付きが居たり、何より敷地内にも配下となる者達が幾人と住んでいる。
これがまず驚いたものの、それもあって人の密度が凄まじい。
ちらりと視線を動かせば、何人かと目が合い、皆一様に会釈を返してくる。
「それと、これはミラさんとディノワ殿にも言える事ですが、軍人貴族となったからには、帯剣は基本です」
バツの悪い表情をする高井坂を横目に、頭を掻く。
「それは善処します」
「ゼンショ?」
「……努力します」
一條達三人が、ヴァロワ十二皇家に次ぐ地位を得てから、既に五日が経っていた。
皇都グランツェでは、最早この話題を知らない者は居ない。
元々、人気はあった所に来てのこれは、
――おちおち街も歩けないんだよなぁ。
心中でため息。
最も、あの歓迎からこっち、一條が以前の様に一人で街を散策する日は来ていない。
「……所で、ミラさんは先程から気分でも悪いんですか?」
スフィの指摘にも、隣の紀宝は机に突っ伏しているだけで反応は薄いままである。
「気にしないで下さい。昨日、隊服の素材元を知っただけです」
「あぁ。なるほど。それで、ですか。ふふっ」
手で口元を隠す様にして小さく笑う。
――所作がお嬢様。
事実、国の最高峰に名を連ねる貴族のお嬢様である。
「あれは、誰しもが通る道ですからね。袖を通し、生きて帰って来た後、会わせるものとする。……私も夢に見ましたから」
「まぁ、流石にアレはなぁ。俺は物珍し過ぎて逆に興奮したわ」
「アタシも気にならなかったけど。嫌いじゃないし」
「あんたら頭おかしいんじゃないの……?」
怨嗟の声を絞り出す紀宝。
それを聞いても、一條を含めた三人はただ笑うのみだった。
所謂、隊服であるが、その素材を知るには、一度戦場に立ち、生きて帰る事が条件となる。
ヴァロワ皇国ではそうして直に見せる習わしがあるらしく、一條達も先日、その洗礼にあったのだ。
そしてその結果、紀宝は卒倒しかけた。
「意味分かんないでしょ。脚が八本あるあいつが小学生低学年クラスの大きさしてたら普通の人は泡吹いて死ぬわよっ!」
「ミラ、一般にはそいつ、蜘蛛って」
「聞ーきーたーくーなーいー」
若干涙声になってるのでそれ以上は止める。
蜘蛛、であった。
しかし、問題はその大きさである。一條の知ってるそれよりかなり、いや、寸法を計り間違えたと言わんばかりの巨大さなのだった。
目測で全長は一メートルを優に超える。
脚を開けば、恐らくは大人にも匹敵する大きさ。
そんな存在の糸から織られたと知れば、節足動物がほぼ唯一の弱点である紀宝が泡を吹くのも道理であろう。
――臆病な性格らしいし、俺なんか全然だけど。なんなら触れ合ったし。
一條はそんな感じなので、大きさに初見で圧倒された以外には特に何事もない。
高井坂は自身の言う通り、終始興奮しっぱなしであった。とはいえ、この点は一條も大差ない。
「ジャンヌ姉様は平気だったのですか、グァダコ。……流石ですねっ」
スフィの評価がまた一つ上がった気もする。
――若干不本意だけど。
「そういえば、ジャンヌ姉様。ヴァルグはその後どうですか?」
彼女の切り替えた話題に、一條は視線を中空に投げた。
宝剣・ヴァルグ。
それが、ヴァロワ城にて持ち上げた、十字架にも似た大剣の名である。
剣自体はかなり古く、ヴァロワ皇国の建国にまで遡れる程であるらしいが、それでも結局、あの重量から扱えた者は居らず、ただただ城の地下保管庫にて立てかけられていたままであったのだ。
一応、通常の剣と異なり、そのままでも刃毀れ等と言った事もなく、今に至る為、験を担ぐ的な役割として次代のヴァロワ皇が任じられる場に儀礼用として引っ張り出される位である。
国作りの神器的な扱いに相当するのかも知れないが、有り体に言えば、骨董品の類いだ。
「うーん。まだ大きさに慣れてない、って感じかなぁ。結局、持てたのもアタシだけだし……あ、いや、ミラは根性で持ち上げたっけ」
力無く挙げた右腕に、スフィが若干引いている。
当然の反応であろう。
世が世なら、重量挙げの世界記録を樹立している筈である。樹立していると言うか、ぶっちぎっているのが一條本人なのだが、不可思議な現象を数に入れて良いかは判断の分かれる所であろう。
「まぁ、あれ以降、無駄に光ったりはしてない。けど……」
――あれを作った人は、誰が使う事を想定してたんだろうか。
あの大剣は、ただの人間に扱える重量ではない。
厳密に言えば、一條自身も扱えていると言えたものではないが、兎に角、人間が振るう事を想定して作られた剣でない事は確かだ。
「けど?」
「……いや。使い熟すの大変だなぁ、って」
「使うのは前提なんですね……」
スフィが苦い表情をしている。
そんな宝剣・ヴァルグは現状、ランス家に置かれていた。
とはいえ、一條が持てるからと言って、別に剣の重量自体が消えた訳ではない為、玄関横に無造作放置なのだが、誰が盗れるのか、と言う理由からである。
「ですが、私としては、これ以上武器を壊されてはたまりませんので、ありがたい事ですね」
浮かべた彼女の笑みに、今度は一條は苦い表情で応える。
「悪名も有名には違いないもんなぁ」
呟いた親友を視線で黙らせた。
今でも三人はランス家預かりではある。
が、特に一條と紀宝に関しては、一部をクラウディー家が担当する事になった。
一部とは即ち、衣服類や装備類だ。
女性の軍人貴族を多く抱える当家であれば、何かと融通も利かせやすいと言うのは、尤もな意見であろう。
であれば、今後一條が武器を損壊させた場合、クラウディー家の持ちになる、と言う訳でもある。
一応、功績からある程度の報奨金は受け取ったものの、迷惑代で最早貧乏貴族だった。
「早い所、十二皇家として名を立てねばなりませんね」
「……遠慮しときます。それに、そうなったらアタシもただのジャンヌになってしまうので」
基本的に女性は家名を継がないのだ。速攻でお家断絶である。
「婿入りも、中々聞かないと言う話ですしね」
一代で最高峰の家が潰えるのは、はっきり言って悲しい存在でしかない。
「私は気にしませんが……。と、ラトビアが戻ってきましたね。準備が整った様です」
スフィの視線の先、侍女を伴って堂々と歩いてくるラトビアが見える。
「んあー、漸く本題かしらね……」
のそのそと動く紀宝。
顔は未だに暗さが残っている。
「尾引きすぎでしょ……」
「姉ちゃんよ。今度また店お邪魔しに行こうぜ。俺、あの蜘蛛……グァダコが糸出してるとこ見てぇんだけど。結構カラフルなんだろ?」
「みたいねー。蜘蛛の糸がカラフルとか聞いちゃうと気になるのも仕方ない」
グァダコの話題は暫く尽きない。
そもそも、大きさこそ違えど、蜘蛛を飼う人間はそれなりに実在している。
それを思えば、
「どちらかと言うと蚕みたいな存在だけど。ある意味愛玩動物との間の子……」
「んなわきゃねぇーでしょーがよー」
悶え苦しむ女友達であった。
「すまない、ジャンヌ。遅くなってしまった。……スカルトフィ様も。準備が整いました」
「えぇ、此方こそごめんなさい。ラトビア」
スフィが席を立つと同時、すかさず侍女達が後片付けをしていく。
恐ろしい手際の良さである。
「それではジャンヌ姉様。ミラとディノワ殿も。此方へ。私達、クラウディー家が誇る所蔵品の数々、今こそ見せる時です」
促され、先頭を行くスフィ、続くラトビアの後を付いて行く。
今日、一條達が招かれた目的である。
クラウディー家の歴史は、ヴァロワ皇のそれにも引けを取らないものだ。
そんな伝統ある家が、その時々から収拾、或いは贈られた品々を保管している蔵。
普通であれば立ち入る事すら不可能な場所であるが、今回それが許された。
元々その話はあったのだが、スフィとしても、正式に十二皇家相当の扱いを得た一條達を招く方向になった様である。
成程、平民を立ち入らせるよりかは、体面としても申し分ないと言えよう。
「さぁて、今回はどんな物が見れるかな、と」
高井坂は楽しげだ。
一條もそうだが、歴史博物館にでも入場するかの様な気持ちになる。
「楽しんで貰えると嬉しいのですけど」
スフィの微笑に、一條は頷いた。
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