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第3章 ~よう
クモを掴む⑤
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☆sideシン
鮮血が視界に広がり激しく主張する。脳からの信号を失った胴体は力なく崩れ、命の重みを訴えかける。
〔人で遊ぶんじゃねーぞ!!〕
なりふり構わず、アピスに突っ込む。
「やっぱり、いたんすんね」
さらりとどうでもよさそうに、だが、ヤツの瞳の奥には悪意と欲に淀んでいた。オレは『風』で胸倉を掴んで怒鳴りつけた。
〔ずっと、ずっと!!!害と死を振りまいて、何が楽しい!!〕
「楽しくないっすよ。別に」
眼が、全て物語っていた。空虚なのだ。悪意や欲がさっきまで混じっていたのが嘘かのように、何もない。死すら恐れていない、そんな印象を覚える。
力が抜ける
得体のしれない化け物。そう思わせられる。アピスはその隙に『風』を強引に解き、地面に足をつける。
「それよりダメじゃないっすか。過保護に守るから、大事な子供が成長できなくなる。頭がいくら良くても、力が強くても、権力があっても、心が弱ければ存在しないと同等ってことくらい誰だって分かるこの世の真理ですよ」
「大丈夫。大丈夫だから……」
明らかに弱って小さくなったリンの背中が、結末を答えてるように思えた。オレは祈ることしかできなかった。
分かり切った結末が訪れた。全ては時間の問題だった。
<このゲームでは、だれも死なないなんてことはない>
「……」
リンは打開しようのない盤面の前に長考している。負けのムードが漂う。血は室内に痕を残す。生きていた証と言えるのはそれだけではなかった。ぐちゃぐちゃになった臓物は元の身体の排泄物と嫌なコラボレーションで部屋に悪臭を齎していた。それら全てが最悪な雰囲気だった。現状を嘲笑ってか、アピスは吠える。
「全く、ばかだね~~~。頭がいいのに、負けちゃうだ。なんでか分かる?」
「………」
「君が、下らない約束を守ってるからだよ。君のデッキは、勝つためのものじゃない。思い出に浸り楽しみたいだけだ。その次いで、で勝つなんて温い考え、通用するわけないだろ」
「………」
沈黙を貫くリンにアピスは詰め寄る。
「勝つことはできたろ?それだけの策や応用性はお前にある。シンプルに頭の回転が俺以上だ。だが、負ける。大事な時なのに、負けられないところで、殺すべき相手を前に、だ。何が間違ってるって言いたいか分かってるだろ?」
「……ッ!」
リンは静かに睨むように顔を上げる。僅かではあるが、顔が赤い。アピスは責めるような強い口調で続ける。
「お前の信じるメハはバカだって言ってるんだよ!!!」
「ーーーぅルさい!!」
バン!ガバッ!!
リンが手を台に叩いて立ち上がる。
「ただのAI如きが、親とか!姉とか!成れるわけないだろ!!」
「あんたに何が!」
「ガキはガキで、メカはメカだ」
オレの背筋まで凍るような声色に少し気圧されるが、再度怒りが湧き上がる。
〔外野が!赤の他人が!首をつっこむんじゃねぇ!!!〕
「事実だから否定しないのか?そもそも外野はお前だろ?自称神(笑)」
鼻で笑うように付け足された反論が、オレをヒートアップさせる。
〔肯定した覚えはない!!そして、お前なんかよりは!ぜっったいに親身だし!仲間だって胸を張って言えるわクソが!!〕
リンの前ということも忘れ怒りのままに汚い言葉を吐き捨てる。
「ははははは!!!下らねぇーーー!自称神、お前やっぱバカだ。お前の大好きな人間だって結局は血縁なんだろ?戸籍だろ?どれだけ嫌っていても家族だからとか、愛してるからとかで家族が至上だ。違うか?どれだけ好意を抱いても、紳士的振る舞っているつもりでも、恋人も、仕事仲間も、ただの他人だ」
コイツの言いたいことなんて…分かってる。
「それ以上でもそれ以下でもない。家族でなければ優先されない」
オレが避けていたワード。
「家族でなければ一番ではない」
家族を引き裂くなといった言葉は、こいつには刺さらない。家族を大切にすればするほど、こいつの立場がうざったい。
「お前は好きだ好きだと付き纏うエゴイストと何ら変わら」
「お前はカーセ家じゃないだろ」と口に出す前に、リンが遮る。
「もういい」
「あ?」
「聞きたくない」
「はっ!そうかよ」
「シン、ここまでありがと」
リンは諦めていた。顔には一切の希望も、怒りも、熱もなかった。
〔ま、待ってくれ〕
「……」
リンは最早反応しない。
〔【風】【火】【風】!!〕
「...もう。いいよ」
アピスが子供をあやすように、落ち着いて優しい声を出すものだから、間近な死を確信させる。使わなかった『砂』をリンからくすねて異能を発動する。
〔【風】っ!【砂】ぁああ!!〕
「はーー、しつこ」
アピスは倦怠感を丸出しにして呟く。
<これ以上…手がないだろ…!>
〔【血】!〕
良くか悪くか大量にある血液でアピスの首、両肩、腹部を切り落とす。
「はーーあ」
アピスの身体が地面に落ちることはなかった。アピスはため息を吐きながら、異能を使っている。
「もういいっすか?」
<武器にできるものは、時間稼ぎの策は、逃走手段は…………>
必死に頭を回した。周囲を見渡して、これでもかって考えた。思い浮かばない自分が恨めしかった。全て出し切れない不完全燃焼感といい、大きな口を叩いて散々な結果な自分が情けなかった。そんなオレを見てリンは微笑む。
「気持ち、伝わったよ」
それを言わせてしまうった。どうしようもないと思わせてしまった。救いがないと、希望がないとオレでも感じてしまう。
ザ ク ッ ! !
「さっさと終わらせていいよな」
リンの首から上がなくなる。
「あっけないなぁー。残念だけど、新しい神子なんて意味ないぜ。俺がトップになる、万全だ。お前に勝ち目はない。俺は弱ることもない。俺に飼われてもいいんだぜ?」
アイツの言葉なんて耳に入らない。オレはまた、何もできなかった。その事実に首を絞められているような感覚に陥る。
鮮血が視界に広がり激しく主張する。脳からの信号を失った胴体は力なく崩れ、命の重みを訴えかける。
〔人で遊ぶんじゃねーぞ!!〕
なりふり構わず、アピスに突っ込む。
「やっぱり、いたんすんね」
さらりとどうでもよさそうに、だが、ヤツの瞳の奥には悪意と欲に淀んでいた。オレは『風』で胸倉を掴んで怒鳴りつけた。
〔ずっと、ずっと!!!害と死を振りまいて、何が楽しい!!〕
「楽しくないっすよ。別に」
眼が、全て物語っていた。空虚なのだ。悪意や欲がさっきまで混じっていたのが嘘かのように、何もない。死すら恐れていない、そんな印象を覚える。
力が抜ける
得体のしれない化け物。そう思わせられる。アピスはその隙に『風』を強引に解き、地面に足をつける。
「それよりダメじゃないっすか。過保護に守るから、大事な子供が成長できなくなる。頭がいくら良くても、力が強くても、権力があっても、心が弱ければ存在しないと同等ってことくらい誰だって分かるこの世の真理ですよ」
「大丈夫。大丈夫だから……」
明らかに弱って小さくなったリンの背中が、結末を答えてるように思えた。オレは祈ることしかできなかった。
分かり切った結末が訪れた。全ては時間の問題だった。
<このゲームでは、だれも死なないなんてことはない>
「……」
リンは打開しようのない盤面の前に長考している。負けのムードが漂う。血は室内に痕を残す。生きていた証と言えるのはそれだけではなかった。ぐちゃぐちゃになった臓物は元の身体の排泄物と嫌なコラボレーションで部屋に悪臭を齎していた。それら全てが最悪な雰囲気だった。現状を嘲笑ってか、アピスは吠える。
「全く、ばかだね~~~。頭がいいのに、負けちゃうだ。なんでか分かる?」
「………」
「君が、下らない約束を守ってるからだよ。君のデッキは、勝つためのものじゃない。思い出に浸り楽しみたいだけだ。その次いで、で勝つなんて温い考え、通用するわけないだろ」
「………」
沈黙を貫くリンにアピスは詰め寄る。
「勝つことはできたろ?それだけの策や応用性はお前にある。シンプルに頭の回転が俺以上だ。だが、負ける。大事な時なのに、負けられないところで、殺すべき相手を前に、だ。何が間違ってるって言いたいか分かってるだろ?」
「……ッ!」
リンは静かに睨むように顔を上げる。僅かではあるが、顔が赤い。アピスは責めるような強い口調で続ける。
「お前の信じるメハはバカだって言ってるんだよ!!!」
「ーーーぅルさい!!」
バン!ガバッ!!
リンが手を台に叩いて立ち上がる。
「ただのAI如きが、親とか!姉とか!成れるわけないだろ!!」
「あんたに何が!」
「ガキはガキで、メカはメカだ」
オレの背筋まで凍るような声色に少し気圧されるが、再度怒りが湧き上がる。
〔外野が!赤の他人が!首をつっこむんじゃねぇ!!!〕
「事実だから否定しないのか?そもそも外野はお前だろ?自称神(笑)」
鼻で笑うように付け足された反論が、オレをヒートアップさせる。
〔肯定した覚えはない!!そして、お前なんかよりは!ぜっったいに親身だし!仲間だって胸を張って言えるわクソが!!〕
リンの前ということも忘れ怒りのままに汚い言葉を吐き捨てる。
「ははははは!!!下らねぇーーー!自称神、お前やっぱバカだ。お前の大好きな人間だって結局は血縁なんだろ?戸籍だろ?どれだけ嫌っていても家族だからとか、愛してるからとかで家族が至上だ。違うか?どれだけ好意を抱いても、紳士的振る舞っているつもりでも、恋人も、仕事仲間も、ただの他人だ」
コイツの言いたいことなんて…分かってる。
「それ以上でもそれ以下でもない。家族でなければ優先されない」
オレが避けていたワード。
「家族でなければ一番ではない」
家族を引き裂くなといった言葉は、こいつには刺さらない。家族を大切にすればするほど、こいつの立場がうざったい。
「お前は好きだ好きだと付き纏うエゴイストと何ら変わら」
「お前はカーセ家じゃないだろ」と口に出す前に、リンが遮る。
「もういい」
「あ?」
「聞きたくない」
「はっ!そうかよ」
「シン、ここまでありがと」
リンは諦めていた。顔には一切の希望も、怒りも、熱もなかった。
〔ま、待ってくれ〕
「……」
リンは最早反応しない。
〔【風】【火】【風】!!〕
「...もう。いいよ」
アピスが子供をあやすように、落ち着いて優しい声を出すものだから、間近な死を確信させる。使わなかった『砂』をリンからくすねて異能を発動する。
〔【風】っ!【砂】ぁああ!!〕
「はーー、しつこ」
アピスは倦怠感を丸出しにして呟く。
<これ以上…手がないだろ…!>
〔【血】!〕
良くか悪くか大量にある血液でアピスの首、両肩、腹部を切り落とす。
「はーーあ」
アピスの身体が地面に落ちることはなかった。アピスはため息を吐きながら、異能を使っている。
「もういいっすか?」
<武器にできるものは、時間稼ぎの策は、逃走手段は…………>
必死に頭を回した。周囲を見渡して、これでもかって考えた。思い浮かばない自分が恨めしかった。全て出し切れない不完全燃焼感といい、大きな口を叩いて散々な結果な自分が情けなかった。そんなオレを見てリンは微笑む。
「気持ち、伝わったよ」
それを言わせてしまうった。どうしようもないと思わせてしまった。救いがないと、希望がないとオレでも感じてしまう。
ザ ク ッ ! !
「さっさと終わらせていいよな」
リンの首から上がなくなる。
「あっけないなぁー。残念だけど、新しい神子なんて意味ないぜ。俺がトップになる、万全だ。お前に勝ち目はない。俺は弱ることもない。俺に飼われてもいいんだぜ?」
アイツの言葉なんて耳に入らない。オレはまた、何もできなかった。その事実に首を絞められているような感覚に陥る。
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~このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係なく、すべて空想です~ 敬語や言葉選びはよく考えてはいるつもりだが、拙い文は長い目で見てやって欲しい。更新は調整中だが、頑張って完結予定。 X始めました!!! →https://x.com/kahiketu 世界観は独特で人を選ぶかもだけど、結構ジャンルは荒ぶると思う。ただ、単純にホラーとミステリーは得意じゃないから触れないかも。好きなのは、ファンタジー、異能、神、科学、記憶、(デス)ゲームなど。幽霊や呪いも使いはする(ホラーにはならないはず)。 辻褄を合わせたがるので、凝り性。設定チュウ(毒) 得意でないのは、恋愛やミステリー(=謎解き)、あとハーレムとか、R18系は基本無理。
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