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第3章 ~よう
確かめ⑥
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オレは情報を整理していた。
<まず、ほぼ確定で言えること。それは>
〔アピスは生きている〕
頭が冷えていく、もうただの人間とは思えない。侮ってはいけないと心に誓ったのだ。
<アピスはグルバンの記憶を覗き見てオレの異能の本質に気付いたはずだ。つまり、ある程度は対策されていると考えていいだろう。オレがリンに会いに来るのを想定していたと考えるなら、やはりおかしい>
こう情報を整理するのも、未だに嫌な予感が消えないからだ。なにかを見落としている。アピスは甘くないと……。そこで閃く。
<アピスならメハに情報を与えるだけだろうか?>
その答えは決まっている。
――色んなゲームをして気晴らしをした。変則ビリヤードや変則バドミントンなど、ここでしかできないゲームをいっぱいした。休憩時にリンが呟いた。
「サッカーならいい?」
私がリンが好きな射的やマジックサバイバルなどを遠ざけていることに気付いて、サッカー程度ならいいのかを聞いているのだ。顔には「無理ならいいよ」と落ち着いた顔つきなのだ……。
「……いいよ」
これが作り笑顔だということもバレバレなのだろうなと心の中で呟いた。
サッカースタジアムに足を運んだ。私たちのサッカーとは超次元サッカーである。ゴールで一点なのは変わらないが。竜巻が起きたり、ボールが分身したり、現実ではできないことや派手さが魅力である。
「優嵐」
リンが小さく唱えると、リンを中心に嵐が起こる。風でスタジアムの芝生から小さな砂を巻き上げ、つむじ風を可視化に助力している。繊細な風運びはリンを浮かび上がらせる。周囲には雨が降り注ぐが、リンは風で守られている。威嚇するような雷鳴までもが、意志を持った生き物に見えてくる。だから、リンは名前を付けたのだ。
「はぁはぁ…」
胸が苦しくなる。力が抜け膝立ちになる…。何度も見たリンと優嵐の姿はいつになく神々しく映った。
<私はリンの未来を潰しているのかな?私の選択は間違っていたのかな?>
リンが目の前にいた。優嵐から離れ、辺りの雨も雷も止めて、ただ目の前に座っていた。ぼーっと眺めてしまったが、即座に言葉をかける。
「ご、ごめん。すぐ人とボール用意すr」
「苦しまないで…いいよ」
リンの言葉は壊れ物の私の心にじんわりと、全体に染み渡った――
<まず、ほぼ確定で言えること。それは>
〔アピスは生きている〕
頭が冷えていく、もうただの人間とは思えない。侮ってはいけないと心に誓ったのだ。
<アピスはグルバンの記憶を覗き見てオレの異能の本質に気付いたはずだ。つまり、ある程度は対策されていると考えていいだろう。オレがリンに会いに来るのを想定していたと考えるなら、やはりおかしい>
こう情報を整理するのも、未だに嫌な予感が消えないからだ。なにかを見落としている。アピスは甘くないと……。そこで閃く。
<アピスならメハに情報を与えるだけだろうか?>
その答えは決まっている。
――色んなゲームをして気晴らしをした。変則ビリヤードや変則バドミントンなど、ここでしかできないゲームをいっぱいした。休憩時にリンが呟いた。
「サッカーならいい?」
私がリンが好きな射的やマジックサバイバルなどを遠ざけていることに気付いて、サッカー程度ならいいのかを聞いているのだ。顔には「無理ならいいよ」と落ち着いた顔つきなのだ……。
「……いいよ」
これが作り笑顔だということもバレバレなのだろうなと心の中で呟いた。
サッカースタジアムに足を運んだ。私たちのサッカーとは超次元サッカーである。ゴールで一点なのは変わらないが。竜巻が起きたり、ボールが分身したり、現実ではできないことや派手さが魅力である。
「優嵐」
リンが小さく唱えると、リンを中心に嵐が起こる。風でスタジアムの芝生から小さな砂を巻き上げ、つむじ風を可視化に助力している。繊細な風運びはリンを浮かび上がらせる。周囲には雨が降り注ぐが、リンは風で守られている。威嚇するような雷鳴までもが、意志を持った生き物に見えてくる。だから、リンは名前を付けたのだ。
「はぁはぁ…」
胸が苦しくなる。力が抜け膝立ちになる…。何度も見たリンと優嵐の姿はいつになく神々しく映った。
<私はリンの未来を潰しているのかな?私の選択は間違っていたのかな?>
リンが目の前にいた。優嵐から離れ、辺りの雨も雷も止めて、ただ目の前に座っていた。ぼーっと眺めてしまったが、即座に言葉をかける。
「ご、ごめん。すぐ人とボール用意すr」
「苦しまないで…いいよ」
リンの言葉は壊れ物の私の心にじんわりと、全体に染み渡った――
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