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第3章 ~よう
起動し③
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――sideメハ
動機と言われて思い出す。知ってしまった情報を……。それはハッピーエンドの一切ない。ただただ辛いだけの人生だった。近づけば近づくほど情が湧く、その上で、彼らの夢を叶えようとすると全て踏みにじられる。
神の力をもってしてもそれを上回る人間?あれが人間と言っていいのかわからない。
それほどに異次元で、非情、得体のしれない存在と闘っていた。
アピスは…異常だ。
それを心のない私が震えてしまうほどに感情移入しやすい文字情報だった。流れがわかりやすい小説のような形式とは別に、カーセ家のネットワークで調べると過去の神子の情報を見つけた。
「勝てるわけないじゃん…こっちの情報が全部漏れてて、生死の概念にも囚われない。科学力、徹底さ、非情さすべて人外の域だよ。そんなのと闘わせたくないの!」
〔リンを戦うせる気はな〕
「知ってるから!リンが特別で、唯一、アピスに届くかもしれないことだって」
こうやって駄々こねるくらいしか止めることができない。
〔リンにこだわるつもりはないってば〕
「時間が経てば、アピスはもっと強くなる。早く摘むべきだって、私があんたの立場ならそう考える」
〔それはねぇよ。オレは戦う気がない子を無理矢理、戦わせるつもりはねぇ〕
それは本当だろうか?リンがアピスに襲われたら、異能を貸さざるを得なくなる。
「あんたが、そう言ってくるのは分かってるの…これは、心の話なの」
情報過多で上手く言葉にできない。いや、泣いてるんだ。感情がごちゃ混ぜになりながら自嘲する。
<心なんてないのにさ。絶対にリンが安全だと言えないと心が耐え切れないなんて私の方が傲慢だよ>
〔オレがリンに危害を加えない確証が欲しいんだな?〕
「そーよ……待って!!一番大事なのは、リンを死なせないで」
〔あぁ…〕
「だから…アピスに目を付けられちゃダメなの…」
〔そうだよな…〕
「…もし、アピスと対面するなら、最小限の被害で離脱するか、他のツテからでも倒せないの?」
ヤケ気味に呟く。
〔アイツの戦力を把握しきれていない…。だが、リンには、なるべく闘わせたくない〕
「…なんで…?」
〔他にできそうな人がいないから、渋々やるのは…違うんだ〕
「自分からやるっていったらイイってこと?」
〔…そん時、考える〕
「それじゃ戦うに決まってるじゃん!!」
〔オレだって戦ってほしくはないさ!でもっ、戦わなきゃいけない時もあるんだ!〕
「……私は…」
リンをどこまで縛りたくて、どこまで縛るように言うべきだろう。
「あんたから…リンを危険に冒したら、ただじゃおかないから…」
〔分かってる〕
<…違う…。『コレはダメ』を共有できても…それだけじゃ>
足りない
約束事を決めないといけない。取引だ。交渉だ。私の得意分野では、ない。
<リンに何かした瞬間、リンを電脳世界に閉じ込めるとか?>
脅迫に使える内容が全然思いつかない。
「それは…完全な切断だろ?後戻りできない最後の手段を君はリンにしたくないはずだ」
<それは、そう。体自体は現実世界に在るわけだし、作戦に欠陥があり過ぎる>
そこで気づき、あいつを再度睨む。
「さりげなく、他人の思考に交じりやがったわね」
〔その方が円滑にいくと思ったからだよ〕
「あんたも考えなさいよ」
〔じゃあ『約束』しない?〕
「どうゆうこと?」
〔オレの異能は流れてるものを操作できる。あとはフィーリングだよ〕
「あんさー。機械がフィーリングとかできると思ってる?」
〔騙されたと思って…〕
私はそんなバカバカしい話を受け入れたのだった――
☆sideシン
オレはメハを見送りながら情報を整理しようとしていた。
〔半ば冗談で言ったが、本当にできちゃったな…【約束】〕
メハはリンの下に行かせた。確認のために。
〔さて、オレもするか確認〕
メハから貰った情報は主観的だったオレの視点とはべつの客観的事実に見えた。アピスと闘ういつかに備えて、この謎を放置してはいけないと直感が言っていた。
動機と言われて思い出す。知ってしまった情報を……。それはハッピーエンドの一切ない。ただただ辛いだけの人生だった。近づけば近づくほど情が湧く、その上で、彼らの夢を叶えようとすると全て踏みにじられる。
神の力をもってしてもそれを上回る人間?あれが人間と言っていいのかわからない。
それほどに異次元で、非情、得体のしれない存在と闘っていた。
アピスは…異常だ。
それを心のない私が震えてしまうほどに感情移入しやすい文字情報だった。流れがわかりやすい小説のような形式とは別に、カーセ家のネットワークで調べると過去の神子の情報を見つけた。
「勝てるわけないじゃん…こっちの情報が全部漏れてて、生死の概念にも囚われない。科学力、徹底さ、非情さすべて人外の域だよ。そんなのと闘わせたくないの!」
〔リンを戦うせる気はな〕
「知ってるから!リンが特別で、唯一、アピスに届くかもしれないことだって」
こうやって駄々こねるくらいしか止めることができない。
〔リンにこだわるつもりはないってば〕
「時間が経てば、アピスはもっと強くなる。早く摘むべきだって、私があんたの立場ならそう考える」
〔それはねぇよ。オレは戦う気がない子を無理矢理、戦わせるつもりはねぇ〕
それは本当だろうか?リンがアピスに襲われたら、異能を貸さざるを得なくなる。
「あんたが、そう言ってくるのは分かってるの…これは、心の話なの」
情報過多で上手く言葉にできない。いや、泣いてるんだ。感情がごちゃ混ぜになりながら自嘲する。
<心なんてないのにさ。絶対にリンが安全だと言えないと心が耐え切れないなんて私の方が傲慢だよ>
〔オレがリンに危害を加えない確証が欲しいんだな?〕
「そーよ……待って!!一番大事なのは、リンを死なせないで」
〔あぁ…〕
「だから…アピスに目を付けられちゃダメなの…」
〔そうだよな…〕
「…もし、アピスと対面するなら、最小限の被害で離脱するか、他のツテからでも倒せないの?」
ヤケ気味に呟く。
〔アイツの戦力を把握しきれていない…。だが、リンには、なるべく闘わせたくない〕
「…なんで…?」
〔他にできそうな人がいないから、渋々やるのは…違うんだ〕
「自分からやるっていったらイイってこと?」
〔…そん時、考える〕
「それじゃ戦うに決まってるじゃん!!」
〔オレだって戦ってほしくはないさ!でもっ、戦わなきゃいけない時もあるんだ!〕
「……私は…」
リンをどこまで縛りたくて、どこまで縛るように言うべきだろう。
「あんたから…リンを危険に冒したら、ただじゃおかないから…」
〔分かってる〕
<…違う…。『コレはダメ』を共有できても…それだけじゃ>
足りない
約束事を決めないといけない。取引だ。交渉だ。私の得意分野では、ない。
<リンに何かした瞬間、リンを電脳世界に閉じ込めるとか?>
脅迫に使える内容が全然思いつかない。
「それは…完全な切断だろ?後戻りできない最後の手段を君はリンにしたくないはずだ」
<それは、そう。体自体は現実世界に在るわけだし、作戦に欠陥があり過ぎる>
そこで気づき、あいつを再度睨む。
「さりげなく、他人の思考に交じりやがったわね」
〔その方が円滑にいくと思ったからだよ〕
「あんたも考えなさいよ」
〔じゃあ『約束』しない?〕
「どうゆうこと?」
〔オレの異能は流れてるものを操作できる。あとはフィーリングだよ〕
「あんさー。機械がフィーリングとかできると思ってる?」
〔騙されたと思って…〕
私はそんなバカバカしい話を受け入れたのだった――
☆sideシン
オレはメハを見送りながら情報を整理しようとしていた。
〔半ば冗談で言ったが、本当にできちゃったな…【約束】〕
メハはリンの下に行かせた。確認のために。
〔さて、オレもするか確認〕
メハから貰った情報は主観的だったオレの視点とはべつの客観的事実に見えた。アピスと闘ういつかに備えて、この謎を放置してはいけないと直感が言っていた。
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~このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係なく、すべて空想です~ 敬語や言葉選びはよく考えてはいるつもりだが、拙い文は長い目で見てやって欲しい。更新は調整中だが、頑張って完結予定。 X始めました!!! →https://x.com/kahiketu 世界観は独特で人を選ぶかもだけど、結構ジャンルは荒ぶると思う。ただ、単純にホラーとミステリーは得意じゃないから触れないかも。好きなのは、ファンタジー、異能、神、科学、記憶、(デス)ゲームなど。幽霊や呪いも使いはする(ホラーにはならないはず)。 辻褄を合わせたがるので、凝り性。設定チュウ(毒) 得意でないのは、恋愛やミステリー(=謎解き)、あとハーレムとか、R18系は基本無理。
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