手負いですが恋愛してみせます ~ 痛がり2 ~

白い靴下の猫

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あなたの魔法にはかからない

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怖い。
きっと今日も。
禁断症状なのか不安の発作なのか、夜になると定期的に襲って来る錯乱と恐慌の時間を、私はマッシュ先生と一緒に過ごす。

何もわからなくなるまで鞭で打って、気絶させてくれればいいのに。
マッシュ先生は、私を抱きしめて、頭を撫でて、ゆっくり呼吸しろという。

きっと母は、こうやってマッシュ先生の魔法にかかったのだと思う。
母は、死ぬ数週間も前から、現実から離れ、自分の想像の中に住むようになっていた。
なんの救いもない痛みの中で、ボロボロになった自分の体を見ながら、最後にマッシュ先生の名前を呼んで、微笑んで死んだ。

母が死んだ後、レノは、ラノン様の別荘で甚振る女たちの中に私を入れるようになった。

はじめのうちは、たくさんぶたれると、体がものすごく震えて、泣きながらおしっこを漏らしていたと思う。7才くらいだったから、恥ずかしいとか汚いとか考える暇もなく、周りの男たちがなぜ笑うのかもわからず、かけられる侮辱の言葉の意味すら分からず。
しばらくすると、漏らしてもやめてもらえないことが増え、おしっこがなくなっても、いつまでも足の間から水が出るようになった。
理由は分からないが、レノは、それをとても喜び、私を壊す方の玩具ではなく、長持ちさせる方の玩具に入れた。

食べ物がちゃんともらえるようになり、字や計算や、男たちが好む『話題』をならうようになったが、その分、ラノン様の別荘以外でもレノ以外の男たちに甚振られることがふえた。

よく思い出せないが、一時期、うまくしゃべったり動いたりすることもできなくなったことがある。視力や聴力が落ちて足の間も濡れなくなった。

その時に初めて薬を注射された。
今の薬とは多分違うものだと思うが、体はあっという間に元通りになった。足の間は、鞭で打たれても、水に沈められても、飢えと渇きで苦しんですら濡れるようになった。

毎日のように男の相手をする。
男たちは、私に苦痛をねだらせたがる。
そのくせ『悦びやがって』『あさましい』とわめき、次の瞬間には『気持ちがいいと言え』と強要する。
たまに、薬を打たれた後だったりすると本当に気持ちがいいときもあった気がする。
でも、そうすると、足の間が濡れなくなるので、男たちは『馬鹿にするな』と怒って私をめちゃくちゃに打った。

口の中がカサカサして、まっすぐに立てない日がふえて、いつの間にか、壊される方の玩具に入ったのかなと思い始めたころ、レノが付き合う男たちの傾向が変わった。
薬の質も変わった。
頭の中をローラーで圧し潰してくるような。相手の言うことを聞かないと死んでしまいそうな錯覚に陥るが、言う事さえ聞けば逃げられる変な薬。

1~2回注射されると、大抵の子は、心が戻ってこなくなるのに、私が何度も元に戻ったから。どうやら今度は、実験動物としての価値が出たみたい。
抵抗力が高いと言ってレノは喜んだ。

べつに薬の作用に抵抗したかったわけではない。単純に、現実の中身が悪いのに幸せな気持ちになるのが怖かっただけだ。
現実から離れて死んでいった母の微笑みを思い出すから。
死ぬのは怖いはずと思い込み、死なない事だけを考えていたから。

解熱剤をもらえるようになり、まっすぐ立てるようになって、もう一度長持ちする方の玩具に入れられたことを知った。
結局のところ、水が出るのも心が戻ってきやすいのも偶然だった。
私の意志も努力も関係ないし、そんなことが嬉しいはずもないが、生き延びられたのは、その偶然のおかげだから文句はない。

積極的に自分から苦痛を求めるようになったのは、この頃からだ。
ひどい痛みは、あの微笑から私を遠ざけて、現実に引き留めてくれる。

マッシュ先生、私は、あなたの魔法にかかりたくはない。
私は、母のようには、死なない。



ゼルダの会社を歩くと、たまに、レノの家に居た時に私を甚振ったことがある男に会う。夜が怖くて、そいつについて行きそうになったところで、マッシュ先生に止められた。

私に汚い言葉をたくさん投げるそいつに、マッシュ先生は、よくわからない医学用語を返して、そいつにすごく嫌な顔をさせた。マッシュ先生と少ししか話していないのに、そいつのパンパンだったズボンの股間はみるみる縮んでいった。
やっぱり魔法使いだと思う。

前は、こんな風になると耐え切れずにレノのところに薬をねだりに行っていた。
でも、レノはもういない。
2年前、マッシュ先生がやってきて、別の薬に切り替えて、少しずつ体を治していこうと言われた時のことを思い出す。

私は無理だと言ったのに。
あの時も、マッシュ先生はいっぱい虐めてあげると言って油断させて、私を魔法にかけようとした。
怖かった。ものすごく怖かった。自分が母みたいなりそうで。
泣き叫んで、マッシュ先生のことが大嫌いだと言った。

最近おさまっていたのに、夜会であの水に、やわらかい布団とあたたかい食べ物の感覚をはぎ取られて。私は、また怖がりになった。
なぜかわからないけれど、なにもかもが怖い気がする。

どうしよう、夜が来る。あの正気を保てない時間が。

体の中が内側に折りたたまれるような気持の悪さで震えが止まらなくなって、ぞわっと体中に鳥肌が立つ。

マッシュ先生は、私にシロップみたいな薬を少し飲ませて、それから、2年前のように私の額と瞼にキスをした。

「今から、気を紛らわしやすい事、しましょう。恋人同士以外は、あんまりおすすめできないのだけれど、私はクルラが好きです。だから、とりあえず頑張ってみて、それでも嫌な気分になったら言ってほしいのですけれど、できますか?」

こくこくとうなづくと、マッシュ先生は、凄く優しく笑ってくれた。

その後、私の呼吸がすこし楽になるまで待って、マッシュ先生は私に長いキスをして、胸とか耳とか背中とかをいっぱい触り始めた。
足の間も触られたけれど、全然痛くなくて、驚く。

体の中が熱くなっていく。
腰が自然にガタガタと突きあがってしまって止められない。
口がキスでふさがれていてよかったと思う。
そうでなければ、マッシュ先生に蔑まれるようなことをたくさん口走っていたはずだ。

頭の中がぐるぐる回る。
これは多分、気持ちいい、だ。

気持ちいいと濡れないから男たちは怒る。
でも、マッシュ先生は私につっこみたいわけじゃない気がする。
そうしたら、濡れなくても、気持ちよくても、どうでもいいのかな。

魔法にかかるから嫌だと涙を流しておきながら、マッシュ先生に縋る。
叩いて、突っ込んで、何もわからなくして。
マッシュ先生は、足の間をいっぱい触って、気持ち良くしてくれた。

「恐慌状態とは、少し、違いますかね」
そういわれると、いつもの恐慌状態とはどこか違う気がしてくる。

何度か達すると、普段からは考えられないほど簡単に、苦しい、は収まっていった。

おちついてくると、足の間がすごくベタベタして驚いた。今度はベタベタの時に言われる蔑みの言葉を思い出して身を縮める。マッシュ先生にそれを言われたらきっと苦しいと予想できたので。

でも、いくら待ってもひどい言葉は来なくて。

「えーと、このベタベタは、基本的には汗の仲間だと思って気にしなくていいです。人によって、大慌てした時に汗をかく場所ってちがうでしょう?頭のてっぺんとか、手のひらとか。クルラの場合は、体が驚くと体の中が汗をかくと思ってみて。そのうち、これは運動の汗とか、痛くて冷や汗とか、好きな人に触れてふわふわな汗とか、少しずつ違いが分かってきますから、ね?」

そういって、あたたかいタオルで足の間を拭いてくれた。
ひや、あせ、なの?

茫然としている間に、ボタンと下着とスカートを戻されて。
「眠れそうですか?側についていますから、また苦しくなったら、色々試してみましょうね」
そういって、ベッド横にならされた。

あの男について行っていた時の脳内シミュレーションの結末と、あまりに違っていて。
混乱が止まらない。



マッシュ先生は、クルラが泣きそうになっても、怖がっても、自分のことが嫌でたまらなくなっても。
どうやって察知するのか、ものすごく優しいさわり方になる。

あと、恐慌状態じゃない時も、キス、してもらえるようになった。

多分もう、魔法にはかかっている。

あんなに死ぬのが怖かったのに。今は、このまま死んでしまってもいいかな、と思う。
マッシュ先生が死になさいと言ったら、きっと「はい」と言う。

きっと私は、母のように死ぬ。
マッシュ先生の名前を呼んで、微笑んで、現実以外を見ながら死ぬ。

しばらくぼーっとしていたのだと思う。
気が付くと肩を抱かれるようにして、マッシュ先生によっかかっていた。

「マッシュ先生?」
「はい?眠れるなら、眠ってしまっていいですよ?」

「眠くはない、です。あの・・・ひょっとして、母を、覚えていますか?」
「ええ。あなたのお母さんも、あなたも、とてもよく覚えていますよ」
「そう、ですか。母に、優しくして下さって、ありがとうございました」
「下心付き、でしたけどね。とても、かわいらしい方だったので。あなたとお母さんを、探し出せなくて、申し訳ありませんでした」

「探して、くれたんですか?」
「私も、カウルも、探していましたよ。でもゴミのような力の、覚悟もない塵芥でした。クルラがシューバさんのところに来てくれて、とても感謝しています」

「かん、しゃ?」
「クルラに、とても会いたかったし、頑張り屋さんに育ってくれたのもありがとうと言いたいということです」
「頑張り屋さん・・・ほめ言葉、ですよね。私、褒められたのはじめて、かな?」
「そうですか?昔はカウルによく褒められていたし、今はクリスタの面々やシューバさんに毎日褒められていますから、余裕が出来たら意識してみるといいですね」
「マッシュ先生、にも?」
「もちろんです。5日も薬を我慢出来ているクルラはとても偉いです。救急箱の薬に手を出さなかったのも、食堂で男を追い返したのも立派です。クルラは賢いから仕事を覚えるのも早いし、触られて気持ちよくなるのも上手でかわいいです」

「も、もういいです」
なんか、ほめられすぎで頭の中がくすぐったい上に、内容がものすごく色々混ざっている気がする。

ふと、思う。
これが現実なら、私は、現実を見ても、笑顔で死ぬのでは? 

ますみさんが、お兄さんだよと言う。
さとるさんが、マッシュ先生ばかり見てなくていいから遊ぼうと言う。
あかりさんが、シューバ様の仕事のお手伝いを積極的に頼んでくれる。
マッシュ先生が、ほめてくれる。

こんな日々の中で、現実以外を見ながら微笑んで死ぬとしたら、きっと体のおくまで笑顔がぎっしりで、目をつぶっても湧き出してくるぐらいぎゅうぎゅうなのだ。

・・・あれぇ?
そんな魔法、ぜんぜん怖く無くない?

「マッシュ先生・・・」

聞いてください。
私は、魔法が前ほど怖くないみたいです。

そうしたら、母を思い出すことも、目をつぶることも、死ぬことも、怖くなくなってきて、びっくりです。

「なんでしょう?」

こないだ、あかりさんの腕にものすごく痛そうな跡がついていた時、誤解で、シューバさまにとても申し訳ないことをした。シューバさまは怒らなかった。多分、シューバさまもあの傷から、私と同じような連想をして、それ以外思いつかなかったのだと思う。

でも、酷い跡の直接の原因は、あかりさんが、内出血が止まらなくなっていることに気づかなくて、ミギとペギと遊んだせいだって!
薬と病気と体が合わなかったせいで起こった事故で、気づいた後の処置は、それはもう大変だったけれど、傷自体は、痛く無く、怖くなく、笑っている間についたのだと教えてくれた。

私は、死ぬのがものすごく怖かったけれど、怖かった理由は、今までひどい目にあったのに死んでないから。
死ぬときは、今までよりもっとひどい目に合うのだと。

でも、痛くも怖くもなくつく跡があるみたいに、そうではない死に方もあるのかもしれない。

「私、死ねそうな気がします」

すっとばして話したからか、マッシュ先生が目をぱちぱちさせて私を見る。でも、私がちゃんと説明できなくても、マッシュ先生が怒ることはない。今も、一瞬心配そうに私を見たけれど、私が笑っていたら頭を撫でるのだ。

「んん?んー。お菓子、食べますか?」

それから、ピンク色の小さなチョコレートの包装を上手につるんと剥いて、口に運んでくれた。

・・・これが伝説の、幸せというものですか?

シューバさま、シューバさま。
外って明るいですねぇ。

(おしまい)
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