104 / 141
104. 素敵な三人組
しおりを挟む
まさしくカンニング道具様々。オーデ様々だ。
王都組、さらには、南下に伴って増えていく、農民組が、かろうじて軍としての統一行動がとれたことは驚愕に値する。
子どもは置いてきたつもりだったのに、発育の良い12才が混ざっていて大騒ぎになったり、後方支援にまわすつもりで作った女性だけの隊に元祖王家の諜報員がいて勝手に特殊部隊化して斥候にでていたり、どたばたの大騒ぎになったが、最低限の統一行動は、カンニングペーパーがあれば間違わない。
オーデの言うことを聞いていれば、行進も作戦行動も100点満点なのだ。
ルカとミケが、指示さえ間違わなければ、だが。
「これ、は。タイキ逃がすべきではなかったかも」
「同感。いつもべったりなのに、なんだって今回別行動なのよ」
「いや、だって、タイキ、多分ソナのこと、好きだ。離れたくないだろうなって」
「え、ええええ?!ごめん、多分、ソナ気づいてないよ?」
「鈍すぎないか、ミケの副官!タイキなりに精一杯優しくしているぞ?!」
「ソナの肩もつわけじゃないけど、タイキ絶対好きとか言ってないと思う!普通は裏を疑うよ、あんな複雑そうな頭の人が優しくして来たら!」
「そんなだから、お前もパチドと拗れるんだよ!」
「ふ、ふぎゃ、優しくすらされなかったわよ!どうせ私が悪いのよ!みぎゃー!」
「泣くなー!いい加減俺が襲うぞ、阿保!」
「ピュア系狙いのくせにー!」
「お前らのせいで、ピュアの意味が果てしなくこじれまわったわ!」
ポンポンとしたハイテンポの応酬に、オーデとマー君はご機嫌だ。
ああ、200年前を思い出す。
あの頃は、フィールとフロラインとルードがいた。魔力と魔素が一杯の、素敵な三人組。
フィールとフロラインはいつもこんな感じだった。ルードはどうしているだろう。寂しがっていないだろうか。
今度こそ、彼らが幸せになれるといい。
王都組、さらには、南下に伴って増えていく、農民組が、かろうじて軍としての統一行動がとれたことは驚愕に値する。
子どもは置いてきたつもりだったのに、発育の良い12才が混ざっていて大騒ぎになったり、後方支援にまわすつもりで作った女性だけの隊に元祖王家の諜報員がいて勝手に特殊部隊化して斥候にでていたり、どたばたの大騒ぎになったが、最低限の統一行動は、カンニングペーパーがあれば間違わない。
オーデの言うことを聞いていれば、行進も作戦行動も100点満点なのだ。
ルカとミケが、指示さえ間違わなければ、だが。
「これ、は。タイキ逃がすべきではなかったかも」
「同感。いつもべったりなのに、なんだって今回別行動なのよ」
「いや、だって、タイキ、多分ソナのこと、好きだ。離れたくないだろうなって」
「え、ええええ?!ごめん、多分、ソナ気づいてないよ?」
「鈍すぎないか、ミケの副官!タイキなりに精一杯優しくしているぞ?!」
「ソナの肩もつわけじゃないけど、タイキ絶対好きとか言ってないと思う!普通は裏を疑うよ、あんな複雑そうな頭の人が優しくして来たら!」
「そんなだから、お前もパチドと拗れるんだよ!」
「ふ、ふぎゃ、優しくすらされなかったわよ!どうせ私が悪いのよ!みぎゃー!」
「泣くなー!いい加減俺が襲うぞ、阿保!」
「ピュア系狙いのくせにー!」
「お前らのせいで、ピュアの意味が果てしなくこじれまわったわ!」
ポンポンとしたハイテンポの応酬に、オーデとマー君はご機嫌だ。
ああ、200年前を思い出す。
あの頃は、フィールとフロラインとルードがいた。魔力と魔素が一杯の、素敵な三人組。
フィールとフロラインはいつもこんな感じだった。ルードはどうしているだろう。寂しがっていないだろうか。
今度こそ、彼らが幸せになれるといい。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
絶倫彼は私を離さない~あぁ、私は貴方の虜で快楽に堕ちる~
一ノ瀬 彩音
恋愛
私の彼氏は絶倫で、毎日愛されていく私は、すっかり彼の虜になってしまうのですが
そんな彼が大好きなのです。
今日も可愛がられている私は、意地悪な彼氏に愛され続けていき、
次第に染め上げられてしまうのですが……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
2番目の1番【完】
綾崎オトイ
恋愛
結婚して3年目。
騎士である彼は王女様の護衛騎士で、王女様のことを何よりも誰よりも大事にしていて支えていてお護りしている。
それこそが彼の誇りで彼の幸せで、だから、私は彼の1番にはなれない。
王女様には私は勝てない。
結婚3年目の夫に祝われない誕生日に起こった事件で限界がきてしまった彼女と、彼女の存在と献身が当たり前になってしまっていたバカ真面目で忠誠心の厚い騎士の不器用な想いの話。
※ざまぁ要素は皆無です。旦那様最低、と思われる方いるかもですがそのまま結ばれますので苦手な方はお戻りいただけると嬉しいです
自己満全開の作品で個人の趣味を詰め込んで殴り書きしているため、地雷多めです。苦手な方はそっとお戻りください。
批判・中傷等、作者の執筆意欲削られそうなものは遠慮なく削除させていただきます…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる