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八
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身のおきどころのない恥辱のはげしさに、ラオシンは恨みきわまる男の胸に顔を伏せてしまう。
「聞き分けのない奴隷には、仕置きじゃ」
パシン! と、さらに平手打ち。
「うう!」
ラオシンはアイジャルの胸に顔をうずめて嗚咽した。
これほどの手酷い辱しめを受けつづけても、心は慣れることもなく、やはり新たな侮辱にラオシンは歯軋りせずにいられない。
残忍な手は、今度は形を変えてラオシンを責めてきた。
頬を熱く焦がし、ラオシンはその手の侵略に震えるしかない。
「はぁ……」
「おお、ほどよく準備は整っておるらしいな。アラムやジャハギルに手伝ってもらった甲斐があったというものじゃ。さ……よいな、ラオ?」
何故、王者が奴隷に今更そんなことを訊くのか。
アイジャルの言動はいっそうラオシンを傷つけるだけだった。
だが、次の瞬間、そんな煩悶をする余裕すら、ラオシンはなくした。
「あ、ああ!」
すでに下衣の紐をゆるめていたらしいアイジャルは、傍観者たちの視線をはばかることもなく、帝王の尊大さで、平然と目的を遂行しようとする。
「あ、あ、ああ……!」
中心へと侵入してきた、肉の短刀に、ラオシンは慌て、不本意ながらも抱きしめていた相手の身体を突きはなそうとしたが、それよりも先に、強い力でいっそう深く抱きしめられ、憎い男の腕に包み込まれる形になってしまった。
「はっ……、ああ!」
いわゆる対面座位の形で二人はつながっていた。
周囲に立ちならぶ人々の前で、ラオシンは〝女〟にされていく。
「ああっ、も、もう……!」
ラオシンは真っ赤に燃やした首筋に玻璃玉のような汗を照らせて、いや、いや、と拒絶を訴えたが、相手は応えてくれるわけもなく、さらに激しい力で貫かれるだけだ。
羞恥に全身が燃える。
「聞き分けのない奴隷には、仕置きじゃ」
パシン! と、さらに平手打ち。
「うう!」
ラオシンはアイジャルの胸に顔をうずめて嗚咽した。
これほどの手酷い辱しめを受けつづけても、心は慣れることもなく、やはり新たな侮辱にラオシンは歯軋りせずにいられない。
残忍な手は、今度は形を変えてラオシンを責めてきた。
頬を熱く焦がし、ラオシンはその手の侵略に震えるしかない。
「はぁ……」
「おお、ほどよく準備は整っておるらしいな。アラムやジャハギルに手伝ってもらった甲斐があったというものじゃ。さ……よいな、ラオ?」
何故、王者が奴隷に今更そんなことを訊くのか。
アイジャルの言動はいっそうラオシンを傷つけるだけだった。
だが、次の瞬間、そんな煩悶をする余裕すら、ラオシンはなくした。
「あ、ああ!」
すでに下衣の紐をゆるめていたらしいアイジャルは、傍観者たちの視線をはばかることもなく、帝王の尊大さで、平然と目的を遂行しようとする。
「あ、あ、ああ……!」
中心へと侵入してきた、肉の短刀に、ラオシンは慌て、不本意ながらも抱きしめていた相手の身体を突きはなそうとしたが、それよりも先に、強い力でいっそう深く抱きしめられ、憎い男の腕に包み込まれる形になってしまった。
「はっ……、ああ!」
いわゆる対面座位の形で二人はつながっていた。
周囲に立ちならぶ人々の前で、ラオシンは〝女〟にされていく。
「ああっ、も、もう……!」
ラオシンは真っ赤に燃やした首筋に玻璃玉のような汗を照らせて、いや、いや、と拒絶を訴えたが、相手は応えてくれるわけもなく、さらに激しい力で貫かれるだけだ。
羞恥に全身が燃える。
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