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狂い咲き 八
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「邪魔だな」
浴衣をはたくようにして、竹弥の背中を完全にとらえた相手は、手に握っていた道具の先端を、竹弥の後ろの中心にあてがってくる。
「うう……」
唾液で濡らされていたせいか、身体がこばんだのは最初の一瞬だけで、次の瞬間には、先端を深く内部に感じた。
「ああ……」
肉の軋む音が脳内で響くようだ。
だが、肉体が拒絶を示したのはほんの数秒で、じきに蕾はほころびはじめた。
竹弥はふたたび、きつく目を閉じた。
杉屋以外の男に後ろの園をさわられたのははじめてだ。
(こんな……こんな、男に)
屈辱の想いで胸は切り裂かれるようで、頭が破裂しそうだ。
だが、どれほど心は厭うていても、連日の調教で竹弥の肉体はすっかり開花していた。
さらに、意外にも浦部の手つきは慎重で、丁寧だった。
「ん……」
けっして強く挿れようとはせず、ゆっくりと、ゆっくりと埋め込んでくる。
ある程度入ったと思うと、そこで道具を上下に揺らしたり左右に動かしたりする。その動きも微妙かつ絶妙で、竹弥は呻いた。
「はっ、ああっ……」
「どうだ? いいか?」
答えられるわけもなく、竹弥は首を横に振った。
じわじわと快楽にとろかされつつあるが、一方でやはり浦部に対する嫌悪は消えない。消えないどころか、昂ぶっていく。
歳に似合わぬ巧妙さと粘着質ぶりが、またいっそう竹弥の憎悪を煽る。
そしてまた、こんな男に……、という無念の苛立ちが胸につのる。そして、その悔しさが、奇妙な興奮を引き出す……。
相手への憎悪と軽蔑がつのればつのるほど、そんな男に弄ばれている今の状況に興奮してしまう、という怖ろしい性がおのれの内にああったことを、竹弥はいまだに認められなかった。
紐縄がしなって、竹弥の身体がまた揺れる。
「ああ……勃起している。おまえ、こんなところも綺麗なんだなぁ」
浴衣をはたくようにして、竹弥の背中を完全にとらえた相手は、手に握っていた道具の先端を、竹弥の後ろの中心にあてがってくる。
「うう……」
唾液で濡らされていたせいか、身体がこばんだのは最初の一瞬だけで、次の瞬間には、先端を深く内部に感じた。
「ああ……」
肉の軋む音が脳内で響くようだ。
だが、肉体が拒絶を示したのはほんの数秒で、じきに蕾はほころびはじめた。
竹弥はふたたび、きつく目を閉じた。
杉屋以外の男に後ろの園をさわられたのははじめてだ。
(こんな……こんな、男に)
屈辱の想いで胸は切り裂かれるようで、頭が破裂しそうだ。
だが、どれほど心は厭うていても、連日の調教で竹弥の肉体はすっかり開花していた。
さらに、意外にも浦部の手つきは慎重で、丁寧だった。
「ん……」
けっして強く挿れようとはせず、ゆっくりと、ゆっくりと埋め込んでくる。
ある程度入ったと思うと、そこで道具を上下に揺らしたり左右に動かしたりする。その動きも微妙かつ絶妙で、竹弥は呻いた。
「はっ、ああっ……」
「どうだ? いいか?」
答えられるわけもなく、竹弥は首を横に振った。
じわじわと快楽にとろかされつつあるが、一方でやはり浦部に対する嫌悪は消えない。消えないどころか、昂ぶっていく。
歳に似合わぬ巧妙さと粘着質ぶりが、またいっそう竹弥の憎悪を煽る。
そしてまた、こんな男に……、という無念の苛立ちが胸につのる。そして、その悔しさが、奇妙な興奮を引き出す……。
相手への憎悪と軽蔑がつのればつのるほど、そんな男に弄ばれている今の状況に興奮してしまう、という怖ろしい性がおのれの内にああったことを、竹弥はいまだに認められなかった。
紐縄がしなって、竹弥の身体がまた揺れる。
「ああ……勃起している。おまえ、こんなところも綺麗なんだなぁ」
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