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恥辱の邂逅 三
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そこで初めてヴルブナは怯えてちぢこまっているシャルロットに目をむけた。
「可愛い子じゃないか。良かったか? おや、いい匂いがするな。こういうのも悪くないが、今夜はあんたにしておくよ」
その言葉はアレクサンダーをぞっとさせた。
「な、何をいっている!」
「案外にぶいな。俺は今夜はあんたの客だ。サービスしろよ。ほら、行くぞ」
「よ、よせ!」
「今夜は俺が客だ、いいな」
その言葉はアレクサンダーにではなく、苦い顔をしているピロテスに発されたものだった。
ピロテスは不本意そうに眉をゆがめたが抗議はしなかった。ここではヴルブナの言葉は強いようだ。
二人の私兵がアレクサンダーの縛めをとく。だが、それが決して自由につながらないことを知っているアレクサンダーはかえってあわてた。
「よ、よせ! はなせ!」
「ほら、行くぞ。安心しろよ。なんといっても初夜だから、ちゃんとベッドの上でやろうといっているのだ」
アレクサンダーは絶叫にちかい怒声をあげた。
「いやだ! はなせ!」
神に見捨てられた島の、背徳の宮殿の地下に、その声はむなしく響いた。
「ピロテス様からの伝言です。挿入はゆるさぬが、それ以外のことなら何をしても良いと」
先ほどまでの拷問室にくらべると別世界のような豪奢な室につれこまれたアレクサンダーは、兵士たちの手によってベッドに放り投げられた。
それでも必死に抵抗していると、異様に静かな声が割り込んできて室の喧騒を鎮めたのだ。
「けっ、どこまでも邪魔しやがる」
下層階級の男らしくヴルブナは柄悪く舌打ちする。
「ああ、いいさ。その代わり今夜は徹底的に少佐の秘密を見せてもらうとするか。たっぷりと可愛がってやるぜ」
「よ、よせ! 同性との行為は軍規に反するぞ!」
痛快そうにヴルブナは笑った。
「可愛い子じゃないか。良かったか? おや、いい匂いがするな。こういうのも悪くないが、今夜はあんたにしておくよ」
その言葉はアレクサンダーをぞっとさせた。
「な、何をいっている!」
「案外にぶいな。俺は今夜はあんたの客だ。サービスしろよ。ほら、行くぞ」
「よ、よせ!」
「今夜は俺が客だ、いいな」
その言葉はアレクサンダーにではなく、苦い顔をしているピロテスに発されたものだった。
ピロテスは不本意そうに眉をゆがめたが抗議はしなかった。ここではヴルブナの言葉は強いようだ。
二人の私兵がアレクサンダーの縛めをとく。だが、それが決して自由につながらないことを知っているアレクサンダーはかえってあわてた。
「よ、よせ! はなせ!」
「ほら、行くぞ。安心しろよ。なんといっても初夜だから、ちゃんとベッドの上でやろうといっているのだ」
アレクサンダーは絶叫にちかい怒声をあげた。
「いやだ! はなせ!」
神に見捨てられた島の、背徳の宮殿の地下に、その声はむなしく響いた。
「ピロテス様からの伝言です。挿入はゆるさぬが、それ以外のことなら何をしても良いと」
先ほどまでの拷問室にくらべると別世界のような豪奢な室につれこまれたアレクサンダーは、兵士たちの手によってベッドに放り投げられた。
それでも必死に抵抗していると、異様に静かな声が割り込んできて室の喧騒を鎮めたのだ。
「けっ、どこまでも邪魔しやがる」
下層階級の男らしくヴルブナは柄悪く舌打ちする。
「ああ、いいさ。その代わり今夜は徹底的に少佐の秘密を見せてもらうとするか。たっぷりと可愛がってやるぜ」
「よ、よせ! 同性との行為は軍規に反するぞ!」
痛快そうにヴルブナは笑った。
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