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宝玉遊戯 五

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 一瞬、堪えられなくなったのか、アレクサンダーの腰がゆらいだのを見逃さず、すかさずピロテスは白い臀部をはたく。
「こりゃ、動くでない。尻を上げておくのじゃ。次は、アメジストを入れてやろう」
 目を爛々と光らせ、ピロテスは淫虐な遊びに夢中になる自分をかくそうともしない。
「あっ、ああっ!」
「次は、そうじゃな、ルビーはどうじゃ?」
 二つ目を入れられてすぐ訊かれ、アレクサンダーは叫んでいた。
「や、やめ! やめ! も、もうよせ!」
「ほほほほほ。なんじゃ、これぐらいで根を上げおって。まだまだあるぞ」
 パパラチア。
 珊瑚。
 サファイア。
 真珠。
 翡翠。
 ムーンストーン。
 ひとつずつ、ピロテスはアレクサンダーの蕾に押し込んでいく。
 こういった遊びがピロテスは大好きなのだ。美しいもので美しいものを犯すことの歓びに酔いしれている。なによりアレクサンダー自身が大きな生きた宝石だった。
「ううっ、あっ、ああっ……!」
「ふん、なんのかんのと言って、ずいぶん飲みこんだではないか。欲張りな奴じゃ」
 アレクサンダーの白い臀部はますます色をうしない、青白くなっている。四肢はぶるぶると震え、額にも背にも汗粒が増えて輝く。
「あっ、あっ、だ、駄目だ!」
 こらえ切れず零しそうになったらしい。
「これ、落とすでないぞ。落とせば、さらに増やすぞ」
「も、もぉ、無理だ」
 クッションに顔を押し付けてアレクサンダーがくぐもった悲鳴をあげる。
 さすがにピロテスは手を止め、それ以上は入れるのを止めた。
「うっ……うう」
 アレクサンダーの呻き声に、微妙に苦痛以外のものが含まれるようになってきた。
 ピロテスはほくそ笑んでしまう。
 香油には媚薬がまぜられてあったのだ。
 効果が出てきたらしい。
「おや、どうした? そんな尻を揺らしおって。脚も動いておるではないか。もっと欲しいのかぇ?」
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