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時分の花 七
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手をのばし、香寺のうすい胸をまさぐる。目当ての突起を見つけて、興奮した。
「子どもがそんなことを言うんじゃない!」
辛そうな声を香寺はほとばしらせた。だがその低い叫び声のような言葉は、望のなかの欲と苛立ちをあおる。
香寺を抱きしめながら、眉を寄せている望の気持ちを察した勇が楽しげに告げた。
「道具で先生を喜ばせてやったらどうだ?」
望のまだ細い腕のなかで、香寺の身体がまた跳ねる。
「だ、駄目だ! そこは、駄目だ!」
一瞬、望が身体をはなすと香寺は性懲りもなく逃げようと動くが、勇によって肩をおさえつけら、畳のうえに押し付けられる。
ぴくぴくと白魚のように震える臀部のはざまにある紅鬱金色の道具が、とてつもなく猥褻だ。望は一瞬、少年の羞恥と廉恥をとりもどし、頬を熱くした。
だが、やはりどこまでも身の内の欲望が強かった。股間から熱いものが沸きあがってきて背骨を通って頭まで灼熱の溶岩で埋まってしまうようだ。もはや自制などできない。
勇に上半身をおさえつけられているため、香寺は頭より尻が高くなるという、とんでもない姿勢になっている。
ほのかな憧れを抱きつづけてきた家庭教師の、信じられない浅ましい姿に望の興奮はたかまる。
「先生、凄まじい恰好ですね。いやらしいな……。そんなにお尻を揺らさないでください。道具も揺れていますよ」
自分でも驚くほど下品で意地悪な言葉が自然に口から出た。
興味がわいてきて、柄の先を指でつついてみる。
「あっ……、ああ……」
美しい人を無残に追いつめ、いたぶる喜びに望はふるえた。勇を批判できない。やはり自分にもそういった嗜癖があるのかもしれない。
敬意と好意を抱いてきた師の、あまりにも淫らな姿を目の当たりにして、かすかな軽蔑も、なくはない。
(きれいごと言いながら、こんな格好をして……)
少年の残酷さで、金で買われて力ずくで金満家の酒の席で嬲り者にされているという、香寺の悲惨な状況を思いやることは忘れていた。やはり勇とおなじく望にも残酷で傲慢なところがあるようだ。
「子どもがそんなことを言うんじゃない!」
辛そうな声を香寺はほとばしらせた。だがその低い叫び声のような言葉は、望のなかの欲と苛立ちをあおる。
香寺を抱きしめながら、眉を寄せている望の気持ちを察した勇が楽しげに告げた。
「道具で先生を喜ばせてやったらどうだ?」
望のまだ細い腕のなかで、香寺の身体がまた跳ねる。
「だ、駄目だ! そこは、駄目だ!」
一瞬、望が身体をはなすと香寺は性懲りもなく逃げようと動くが、勇によって肩をおさえつけら、畳のうえに押し付けられる。
ぴくぴくと白魚のように震える臀部のはざまにある紅鬱金色の道具が、とてつもなく猥褻だ。望は一瞬、少年の羞恥と廉恥をとりもどし、頬を熱くした。
だが、やはりどこまでも身の内の欲望が強かった。股間から熱いものが沸きあがってきて背骨を通って頭まで灼熱の溶岩で埋まってしまうようだ。もはや自制などできない。
勇に上半身をおさえつけられているため、香寺は頭より尻が高くなるという、とんでもない姿勢になっている。
ほのかな憧れを抱きつづけてきた家庭教師の、信じられない浅ましい姿に望の興奮はたかまる。
「先生、凄まじい恰好ですね。いやらしいな……。そんなにお尻を揺らさないでください。道具も揺れていますよ」
自分でも驚くほど下品で意地悪な言葉が自然に口から出た。
興味がわいてきて、柄の先を指でつついてみる。
「あっ……、ああ……」
美しい人を無残に追いつめ、いたぶる喜びに望はふるえた。勇を批判できない。やはり自分にもそういった嗜癖があるのかもしれない。
敬意と好意を抱いてきた師の、あまりにも淫らな姿を目の当たりにして、かすかな軽蔑も、なくはない。
(きれいごと言いながら、こんな格好をして……)
少年の残酷さで、金で買われて力ずくで金満家の酒の席で嬲り者にされているという、香寺の悲惨な状況を思いやることは忘れていた。やはり勇とおなじく望にも残酷で傲慢なところがあるようだ。
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