120 / 150
初夜散華 四
しおりを挟む
それだけで全てが伝わったように、エゴイはふたたびアベルに近寄ると、アベルの両腕を後ろ手にして、身体をとらえた。
「な、なにをする!」
彼は逆上するアベルをものともせず、まとめた腕を引き、王のまえに胸部を見せつける形に身体を反らせてしまった。
エゴイの動きには迷いもためらいもなく、敵国の王者の意向をくんで、親友のアベルを堕とすのに協力しているのだ。
アベルは友が信じられなくなり、苦しい体勢で恨みがましい目を向けていた。
「な、なぜ……」
「しっ! 今は耐えろ……」
「もう……無理だ」
閉じた瞼からまた涙があふれそうだ。
「おまえは騎士だろう、アベル」
首を振ることもできず、かといって頷くこともできず、アベルはそのまま胸を王に突き出すかたちで褥に座りこまされた。
「おお、綺麗に赤く色づいて。まるで、誘っているようじゃな。はしたない奴め」
「あっ……!」
右胸の突起を、王の親指と人さし指で摘まれ、アベルはちいさな悲鳴をあげた。
左胸にもおなじようにされて、首を振った。
指だけならまだ良かった。目を閉じた瞬間、温かく濡れたものを感じて、背がこわばる。
「あっ……、ひぃっ」
王はおのれの延臣たちの前で悪びれもせず、平然と男の乳首を舐めているのだ。
舌で舐め、唇でついばみ、ときに歯を軽く当てたりする。その間も手で、アベルのあるはずもない乳房をつまみ、揉みつづけている。
「や、やめろ、よせ、もう、よせ!」
嫌がってのけぞっても、背後では旧友がしっかりと肩と手をおさえこみ、逃がしてはくれない。
「いやだ、こんなのは嫌だ!」
拒絶の叫びは誰の耳にも聞かれることはなく、むなしく広間の天井に消えていくだけだ。
執拗な責めに、アベルの胸は唾液で濡れ、白い肌はほんのり色づいていく。
どれぐらい時間がたったか。アベルは意識が朦朧としてきて、歯止めがきかなくなったように泣きじゃくっていた。
「うっ、えっぐ……、い、いやだ、もう、やめろぉ……。えっぐ」
恥も外聞も誇りも、意識から飛び去ってしまっていた。
「おお、可愛いな。やっと素直になってきたようじゃな」
「い、いや、も、もう、いやだ」
アベルは幼児のように首を振りつづけた。
「くっ、くっ、くっ、嫌なわけがあるか。ここは、素直に感じておるではないか」
「はぁ!」
若茎の先端をはじかれ、身体がふるえる。
「良い子じゃ。可愛い……。どうじゃ、公爵、余の新妻は可愛いであろう?」
「全くです、陛下」
「な、なにをする!」
彼は逆上するアベルをものともせず、まとめた腕を引き、王のまえに胸部を見せつける形に身体を反らせてしまった。
エゴイの動きには迷いもためらいもなく、敵国の王者の意向をくんで、親友のアベルを堕とすのに協力しているのだ。
アベルは友が信じられなくなり、苦しい体勢で恨みがましい目を向けていた。
「な、なぜ……」
「しっ! 今は耐えろ……」
「もう……無理だ」
閉じた瞼からまた涙があふれそうだ。
「おまえは騎士だろう、アベル」
首を振ることもできず、かといって頷くこともできず、アベルはそのまま胸を王に突き出すかたちで褥に座りこまされた。
「おお、綺麗に赤く色づいて。まるで、誘っているようじゃな。はしたない奴め」
「あっ……!」
右胸の突起を、王の親指と人さし指で摘まれ、アベルはちいさな悲鳴をあげた。
左胸にもおなじようにされて、首を振った。
指だけならまだ良かった。目を閉じた瞬間、温かく濡れたものを感じて、背がこわばる。
「あっ……、ひぃっ」
王はおのれの延臣たちの前で悪びれもせず、平然と男の乳首を舐めているのだ。
舌で舐め、唇でついばみ、ときに歯を軽く当てたりする。その間も手で、アベルのあるはずもない乳房をつまみ、揉みつづけている。
「や、やめろ、よせ、もう、よせ!」
嫌がってのけぞっても、背後では旧友がしっかりと肩と手をおさえこみ、逃がしてはくれない。
「いやだ、こんなのは嫌だ!」
拒絶の叫びは誰の耳にも聞かれることはなく、むなしく広間の天井に消えていくだけだ。
執拗な責めに、アベルの胸は唾液で濡れ、白い肌はほんのり色づいていく。
どれぐらい時間がたったか。アベルは意識が朦朧としてきて、歯止めがきかなくなったように泣きじゃくっていた。
「うっ、えっぐ……、い、いやだ、もう、やめろぉ……。えっぐ」
恥も外聞も誇りも、意識から飛び去ってしまっていた。
「おお、可愛いな。やっと素直になってきたようじゃな」
「い、いや、も、もう、いやだ」
アベルは幼児のように首を振りつづけた。
「くっ、くっ、くっ、嫌なわけがあるか。ここは、素直に感じておるではないか」
「はぁ!」
若茎の先端をはじかれ、身体がふるえる。
「良い子じゃ。可愛い……。どうじゃ、公爵、余の新妻は可愛いであろう?」
「全くです、陛下」
1
お気に入りに追加
408
あなたにおすすめの小説




イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる