夏目荘の人々

ぽっちゃり女子×犬系男子16

ああああああ、俺は何をしてしまったんだ！


俺はキッチンの中で頭を抱えた。


今日はだめだ。


花ちゃんにやけどをさせてしまうし…


それに…


さっきの場面を思い出して思わず赤面してしまう。


花ちゃんの柔らかそうな白い肌にアイスが付いていて、自分で取ってもらえばいいのに触れたい衝動が抑えられなくて…


初めて触れた花ちゃんの頬はすごくやわらかくて、赤くなった花ちゃんがすごくかわいくて…


手を放したくなかった。


俺にはマリがいるのに…


こんなのは不誠実だ。


自分の感情にはもう気が付いた。


だから、やるべきことは分かっている。


でも、いつも側で笑っているマリの笑顔を思い出すと、胸の奥がズンッと重くなった。