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22日目
報復
しおりを挟む青い目の愛する人の元へと向かう。
こんなバケモノがこの世に生を受けた
神聖な瞬間に、立ち会ってもいいのか。
そんなことを思いながらその家へと入る。
祝福の空気が流れている、はずだった。
まわりの助産師は顔をこわばらせ
驚いた顔をしていた。母親となったその人は
こうなることは分かっていたと言わんばかりに、酷く落ち着いていて我が子をしっかりと
抱きしめていた。
赤ん坊の元へ近づいた時に
初めてわかった。男の子だ。
しかしそれ以外に重大なことが分かった。
目が青くて、髪の毛が茶色。
つまりアメリカの血が混ざっていた。
この国の仇となる相手の国との子供だなんて
前代未聞。9割の日本人ならそう思うだろう。あの国の人間味を知らない人には。
この家の周りは憎しみや恨みの渦が
とぐろを巻いていた。あぁ、そうやって
また報復をするんだ。争いは終わらない。
これは死神と呼ばれる日までの記録。
死を慈しむカミサマのお話。
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