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19日目
哀
しおりを挟む唇から赤い雫が流れた。青い目の仲間も
同じものを流したのだろう。
あれだけこの国の人を殺してきた米国の
兵士達も、仲間の死を哀しみ、俺への感謝を
伝わらない言葉で伝える。恐らく感謝なのだろう、米兵達が泣いていることで分かった。
同じ人間なんだ。恐らくこの人たちも
人を殺したくない、でもやらないとやられてしまう。そんな恐怖と戦っていたと思うと
敵軍だとしても、尊敬をする。感謝をする。
俺は骸を埋める化け物だ。でも人間だ。
心も動く、悔しがるし、怒る。
でも人間だ。同じ血が流れてる人間だ。
早く彼の愛した人の元へ行こう。
彼の死を伝えるために。
彼の骸を埋めれないことが何よりの
心残りだが前へ進もう。
俺だけが出来ること、俺がすべき事。
これは死神と呼ばれる日までの記録。
死を慈しむカミサマのお話。
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