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17日目
迫害
しおりを挟むこの国の仇(かたき)に助けてもらってから
まだそんなに経っていないのに
懐かしさと愛おしさが残る。
それほど初めての温度で、温もりだった。
彼に言われた街までまた骸を埋めながら
進む。しかしどういう訳か妙な噂が
風に乗って蔓延(はびこ)っているらしい。
青い目の友人が教えてくれた。
~最近この辺で死神が彷徨(うろ)いている~
そんな根も葉もない不気味な話だった。
変なやつもいるもんだ、何を考えているんだが。俺はスコップを担いで骸を埋め、進んでいく。そこで同じく彷徨う日本人が数人いた。そいつらは俺の事に気がつくと
[出た!悪魔だ!]
[死神!]
[出てけ!非国民!]
そう言って見ず知らずの同じ血から
木の枝や瓦礫、石ころなんかを
投げられる。あぁ、そうか。
俺がその【死神】と言われているのか。
納得して、ぶつかる様々な恨みのような
ものを背中で受け、その場を立ち去った。
次の町へと恨みを背負って向かっていく。
これは死神と呼ばれる日までの記録。
死を慈しむカミサマのお話。
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