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79、さあ、お仕置きだ。*

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 周囲の大注目を浴びながらの食事を終えると、テーブルに呼んだシェフに御礼を伝え、箱に詰められた残りのケーキと花束を持ってレストランを出た。

 部屋に戻るとすぐに見つめ合い、舌を絡めた熱いキスを交わす。
 チュッというリップ音と細い唾液の糸と共にゆっくり唇が離れると、腰を抱かれたままコツンと額を合わせた。

「もうっ……ビックリした。あんなケーキまで用意してたなんて……」

「ホテルの部屋を取った時にレストランにも予約を入れて、要望を伝えておいたんだ。初めて結ばれる夜と誕生日なんだぜ、そんなの頑張るに決まってるだろ」

「ふふっ……本当に乙女だ」
「楓花の前でだけは乙女にも変態にもなるんだよ……なんだよ、こんな俺じゃ嫌なわけ?」

「嫌……じゃない」

ーー嫌なわけがない……。

「良かった……今日もキャンセルしてたら全部無駄になるところだったよ」
「『キャンセルするか』って言ってたくせに」

「ハハッ、準備を無駄にしてもいいって思えるほど、お前とのセックスがイイって事なんだろうな」
「セッ……! イイ……って、もうっ、天にいのそういうとこ!」

「あっ、お前……」

 途端に天馬の目が意地悪く細められ、口角が上がる。

ーーえっ?……

「また『天にい』って言ったな」
「えっ、ちょっ……!」

「彼女の自覚が無いヤツにはお仕置きが必要だな」
「えっ?キャッ!」

 バッとワンピースの裾が捲り上げられたと思うと、内側に天馬の頭が潜り込んで行った。

「ちょ……あっ!……ん…っ!」

 レースのショーツをグイッと横にズラして、割れ目に舌が這わせられた。
 ツーッと何度か舐め上げた後で、「楓花、脚開いて」。スカートの中からくぐもった声が聞こえてきて、楓花はそれに従った。
 恥ずかしいけれど、気持ち良さの誘惑には勝てない。

 ジュッ……ジュルッ……

 愛液を啜る音と、そこから繰り出される快感。
目で見なくても、何をされているかがハッキリ分かる。見えないからこそ、余計に興奮して感度が上がる。

「凄いな……どんどん溢れてくるぞ、楓花。お前舌だけでどんだけ感じてるんだよ……」
「嫌……っ…」

「ふっ……嫌じゃないくせに。待ってろよ、もっとヨくしてやるからな」
「ああっ!」

 蕾を口に含んでレロレロと舐めまわしながら、2本の指を蜜口から忍ばせる。
 クチュッ……という音と共にゾクッと中から痺れが起こって、思わずキュッと太腿に力を入れた。

「凄い締め付け……さっきまでココに俺のを咥え込んでたんだな……興奮する」

 蕾を唇でハムッと挟み込んだり舐めたりして弄びながら、中の指がズッズッと抽送を開始する」

「あっ…あ……もう……っ!」

 腰が砕けそうになってその場にしゃがみ込むと、スカートから顔を出した天馬が満足げに表情を緩めながら、ワンピースの背中に手を伸ばし、ファスナーを下ろした。
 あっという間に楓花を全裸にすると、自分もジャケットを脱ぎ、スラックスのベルトを外して裸になる。

 楓花の脚の間で膝立ちになると、中心の漲りは天井に向かって勢い良くそそり立っていた。

「やっぱりゴムを2箱買っておいて良かったな」

 楓花の膝をグイッと開き、濡れそぼった蜜壺に鈴口を押し付ける。ソレは既にパンパンに膨れ上がって、カチカチになっていた。

「……楓花、俺の名前を叫び続けろ。さっきちゃんと言えなかったお仕置きだ」

 ズボッと先端が挿れられただけで、ソコが引き攣って苦しくなった。

「ああっ!……うあっ……凄い!」
「言えよ……早く」

「て……天馬……」
「もっと」

「天馬……っ…イイっ、もっと……っ!」
「よし……御褒美だ…っ!」

 パンッ!と腰が打ちつけられて、一番奥が快感で震えた。
 その後容赦なく太いモノで攻め立てられて、気持ちいいのか苦しいのか分からなくなった。

「イイっ!天馬……天馬っ!」
「くっ……楓花っ!」

 挿れたままで何度もイかされて、これではお仕置きなのか御褒美なのか分からない……
 そう思いながら、最後は喉が れて言葉にならなくなるまで、楓花は天馬の名を叫び続けた。
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