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47、指4本の壁 *
しおりを挟む「う~っ………」
「3本……痛い?」
「痛くはないけど…… ちょっと怖い」
「力が入ってるな……2本に減らして一回イっとくか」
月曜日の夜9時過ぎ。
天馬のマンションのベッドで、2人は天馬の指と格闘中……ではなくて、一応、愛の営み中。
先日の喧嘩と病院での仲直り以来、2人の絆は更に深まって、そうなると完全に結ばれたいという気持ちが益々大きくなるわけで……。
天馬からマンションのカードキーを貰った楓花は、平日も時々この部屋に通うようになっていた。
『かぜはな』の営業時間が終わった後に仕事上がりの天馬の車で一緒に部屋に行ったり、今日みたいにお店が定休日の日は先にマンションで待っていて天馬を出迎えたり……という日々を送っている。
要は、結構順調なお付き合いをしているというわけだ。
唯一、順調に乗り越えられない『4本の壁』問題を除いて……だけど。
「あっ……あんっ!ああーーっ!」
胸に吸い付かれ、身体の中心を2本の指で激しく掻き回されて、楓花は蜜口をキュウッと窄めながら絶頂を迎えた。
脱力して肩で荒い呼吸をしていると、膝裏を持ち上げられ、股関節から脚を折り畳まれて、腰が浮いた。
「あっ、今はまだ……っ!ああっ!」
まるで楓花に見せつけるかのように高い位置まで腰を持ち上げて、脚をグイッと開かれる。
天馬は楓花と目を合わせたまま、唇を開き、舌を出して、ゆっくり顔を寄せて行く。
そのまま蕾をレロレロと舌先で舐め、ジュッと唇で吸い上げた。
「ひゃっ!う……っ!」
再び舌を長く伸ばして蕾の先端をチロチロと刺激する。目は合わせたままだ。
口角を上げ、目を細めた表情はとても嬉しげで、楓花の反応を楽しんでいるのだと分かる。
漸く長い睫毛が伏せられると、すぐに生暖かい舌の感触が割れ目を滑った。
ジュルジュルッと愛液を啜る音。そして彼の顔が股の間で回るように動き出す。
美しい顔が歓喜の色を浮かべて自分の蜜を一心不乱に舐め回す様子は、とても官能的で妖艶だ。
腰がゾクッとして、中から更に蜜が溢れてくるのを感じた。
それを待っていたかのように天馬は2本の指で割れ目を撫で、愛液をたっぷり纏わせてから蜜口に差し入れて来た。
ついさっきまで2本受け入れていたソコは、今度も抵抗なくヌルリと奥まで呑み込んで行く。
天馬がグチュグチュと抽送を繰り返すと、内襞が喜んで絡みついて行った。
急にズンと圧迫感があって、指が増やされたのが分かった。途端にキュッと蜜壺が締まる。
「くっ……締め付けて来た。楓花、リラックスして」
「うん……でも……」
病院の部長室で3本の指でイかされ潮を吹いた。あの限りなくお漏らしに近い行為を思い出すと、背徳感と自制心が働いて、つい身構えてしまうのだ。
あの時に感じたとてつもない開放感が怖くて、脳と身体が先に進むことを拒んでいる。
「また……お漏らししちゃうから……」
「お漏らしじゃない。身体が喜びの液を出すだけだ。恥ずかしくないから……俺は嬉しいから……もっと溢れさせてよ」
天馬は更にグッと楓花の身体を折り曲げると、唇を重ね、舌を挿し入れる。
指の抽送に合わせて舌も出し入れし、両方の動きをシンクロさせながらスピードを上げていく。
「楓花……いいよ、滑らかになって来た。グチョグチョだ。ちゃんと3本で感じてるよ。ほら……」
くぐもった声でそう言うと、湿った音をさせながら指で掻き回し、浅いところで内壁の壁をザラリと擦り上げる。イいところに指の腹でトントンと振動を与えられると、子宮がギュッとなって、絶頂が近付いているのだと分かる。
「あっ、あっ……!それ駄目っ!イっちゃう!」
「いいんだ……思いっきりイっていいんだよ」
「いっ……イくっ!もうイクーーっ!」
直後に目の前でチカチカと光が瞬き、開放感とともに、先日と同じようにお漏らしをする感覚があった。頭が真っ白になり、そのまま意識を手放した。
……………フッ
天国から戻って来たみたいな感覚。
瞼を開けるとジッと見つめている猫のような瞳と目があって、慌てて目を見開く。
自分がベッドの上で、枕に肘をついた天馬に片手で抱き締められているのだと漸く把握した。
「天……にい?」
「大丈夫か? お前また潮を吹いてから意識が飛んでたんだ」
「えっ……どれくらい……」
「ほんの5分くらいだよ」
「そっか……私また、途中で……ごめん」
ーーやっぱり4本の壁は高かったな……。
「いや、頑張ったな、楓花。4本達成だ」
「えっ?!」
思わずガバッと飛び起きて、天馬の目を見つめる。
「4本……?」
「ああ、ちゃんと4本入った。それで気持ち良くなってイった」
「えっ……嘘。いつ?」
「3本で感じてグチョグチョになった時。お前に4本って教えるとまた身構えそうだったから、言わなかった」
「それじゃあ、今度こそ……」
「ああ、最後までシような」
「やった~~!」
ガバッと抱きついて、チュッとキスをする。
目が合うと、見つめる天馬の目は、三日月のように細められ、どこまでも甘かった。
「楓花……頑張ってくれてありがとうな。5月3日のお前の誕生日になったら……お前のヴァージンを……俺にくれ」
「えっ、今日じゃないの?!」
「はぁ? つい今しがた気を失ってたヤツにそんな鬼畜な真似するかっ!」
「また狭くなっちゃったらどうするの?!『善は急げ』って言うじゃない」
天馬は片手で髪を掻き上げて、「はぁ~っ」と溜息をつく。
「ほんっとお前はちょいちょい煽るなぁ。誕生日まであと1週間。もう少しちゃんと解して本番に備えるんだよ。それにやっぱり……こう言うのはスペシャルな日の素敵な思い出にしたいだろ?」
「ふふっ、天にいの発想って乙女だね」
「こらっ!コイツっ!」
ガバッと押し倒されてキスされた。
チュッチュと顔中に啄むようなキスをしながら、天馬が耳許で「本番は誕生日な」と呟くのを聞いて、楓花にも漸く実感が湧いて来た。
ーーそうか……今度こそ私は天にいと……。
胸が喜びと感動でブワッと満たされて、嬉しくてドキドキして、泣き出したいような気持ちになった。
決戦は誕生日。
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