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36、次のステップに進んでもいいだろう? (3)
しおりを挟む「楓花、大丈夫か?!」
頭の中が真っ白になる程の刺激に耐え切れず、フッと一瞬意識が飛んだ。
楓花が膝から崩れ落ちると天馬が慌てて支え、そっと床に膝をついて横抱きにしてくれた。
「ん……ちょっと驚いたけど…大丈夫」
「ごめん、刺激が強過ぎたかな」
「内側を触られてビクッ!てなった。あれ何?凄かった」
「ああ、それはGスポットって言って、男でいう前立腺と同じようなもんだな。恥骨の裏側にザラつく部分があって、ここを刺激したときに出る液が甘くて美味い」
「あまっ……美味い?!」
さすが医師だけあって飄々と話してるけど、説明が詳細過ぎてなんだか赤面してしまう。
「それで痛みの方は?」
「えっと……思ったよりも痛くなかったし、むしろ気持ち良くてビックリしちゃったって言うか……」
「おっ、おい楓花……」
「天にい、私、これなら最後までシても大丈夫な気がする。ステップアップ出来て良かった~!」
「おい楓花……お前舐めてんのか」
「へっ?」
急にトーンの低くなった天馬の声音に「えっ?」と見上げれば、スッと目の据わった、呆れたような怒ったような顔。
「……天にい?」
「……4本だ」
「へっ?」
天馬は楓花の背中を支えてゆっくり起こすと、「コレをちゃんと見てみろ」と自分の股の間を指さしてみせる。
そこには何度も見たことのある天馬の立派なモノ。
「お前が失神しかけたのに驚いて今は半勃ちになってるけど、絶好調の時はもっと膨らむんだぞ。指1本が入ったくらいで安心してんなよ」
「ええっ?!」
指1本でも全身がガクガク震えるほどの刺激だったのに、まだまだ道半ばだという言葉に愕然とする。
「怖がらせる気は無いけどさ、お前って昔から注射とか痛いのが苦手だったろ? だからこうやって手間と時間をかけてゆっくり解してんのに、簡単に『大丈夫』とか言うなよ」
「……ごめんなさい」
「言っただろ? 煽るような事を言うなって。俺だって挿れたいのはやまやまだけど、気合で耐えてるんだ。分かれよ」
「……はい……気を付けます。そして頑張ります」
天馬はシュンとなった楓花の頭をクシャッと撫でてニカッと笑いかける。
「そうだな……目標は指4本」
「よっ……4本?!」
楓花が右手の指を4本立ててジッと見つめると、上から天馬の「違う」と言う声が降って来た。
「違う。お前の指じゃなくて、俺の指4本分。それが入るようにならないと本物は無理だ」
目の前に太くて長い指を4本突き出されて「ひっ!」と喉から声が出た。
「むっ……無理無理っ!こんなの入ってもせいぜい2本までだよ!」
「いや、4本まで入れる。そうじゃなきゃ本番が辛くなる。ゆっくりでいいんだ。お前の身体が受け入れられるようになるまで待つからさ」
「でも……待つって言ったって……」
天馬の股間を見ると、そう言っている間にもムクムクと復活して来ているのが分かる。
楓花の視線に気付いて天馬が顔を赤らめ、
「いや、コレはもう男の性で仕方ないっていうか……でも、本当に俺は待てるから。それまではまたちょいちょいイタズラさせてもらうけど……」
慌てたように言葉を続ける天馬に、楓花がまたしても問題発言を投下した。
「私が気持ちよくしてあげようか?」
「……はぁ?!」
「だって、私はいつも天にいに気持ち良くしてもらってるでしょ? 私のために我慢してもらってるのに、なんだか申し訳ないな……って思って」
「お前……本当~にちょいちょい煽るな。天然か」
「私は真剣だよ。どうしたらいい? 教えて、天にい」
途端に天馬は顎に手を当てて考えだす。
「いや、どうしたらって……そりゃあ、あの小さな口で咥えてもらえたら気持ちい……いや、いきなりソレはドン引きだろう。俺の楓花に風俗嬢みたいな真似はさせられない。いや、彼女にシてもらえたら、そりゃあ嬉しいけれど、男のロマンだけど……いやいやいや……やっぱり駄目だ。いずれは覚えてもらいたいけど、みっちり仕込むけれど、今はまだその時じゃない。うん、ギリで手だな。うん、手だ。手コキだ」
長らく1人でブツブツ呟いていたが、バッと顔を上げて、覚悟を決めたように口を開いた。
「楓花……本当にいいのか? その……頼んでも」
「うん。どうしたらいい?」
「それじゃあ、俺のを手で触って欲しい」
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