【R-18】キスからはじまるエトセトラ【完結】

田沢みん

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34、次のステップに進んでもいいだろう? (1) *

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 パサッ……とジャケットが落ちる音がした。

 「はっ……ん…ふっ……」

 夜景の見える部屋で舌を絡めあい吐息を漏らしながら、天馬は器用に自分のジャケットを脱ぎ捨て、次は楓花の背中のファスナーに手を伸ばしている。
 ジ……とファスナーが下ろされて、天馬に買って貰ったばかりのミディアム丈のシフォンドレスが、楓花の身体からファサッと滑り落ちていった。

ーーさっきお店で着替えたばかりなのに……。

 チラッとそんな事が頭をよぎったけれど、膝裏に手を差し入れられて身体が浮き上がった瞬間、そんなことは意識から消え失せてしまった。

「きゃっ!何?!」

 所謂お姫様抱っこの状態で楓花を抱えながら、天馬はスタスタと歩き出す。廊下に出てすぐ左側のスライドドアを片足で器用に開けると、そこは大きな洗面台とミラーのある洗面室で、そこから見える擦りガラスが湯気で曇っていることから、その向こう側に浴室があるのだというのが窺える。

「はい、こっちの腕を抜いて」
「えっ、あっ……」

 天馬は洗面室で楓花を下ろすと、当たり前のように楓花のブラジャーを外し、籐製の脱衣籠に放り込む。
 次いで楓花の足元にしゃがみ込むと、これまた当然というようにショーツに手を掛け引き下ろそうとした。

「ちょっ、ちょっと待って!何してるの?!」

 手を押さえて抵抗する楓花を見上げて、天馬は不本意とでもいうように眉根を寄せた。

「何って……見れば分かるだろう。脱がせてんだよ」
「いや、それは分かるけど、なんで?!」

「なんでって……お風呂に入るからだけど? まさか下着を身につけたまま入る趣味は無いだろ?」
「い……いいよ、自分で脱ぐから。私は天にいの後でいいし、先に入っちゃって下さい」

「はぁ? 下着は俺が脱がせるって約束だっただろ? それに風呂は2人で入らなきゃ意味ないだろう?!ルール違反だ」
「はぁ?!」

ーー脱がせる約束なんかしてないし、2人で入浴しなきゃ意味ないって、どんなローカルルール?!

 だけど天馬に懇願するように見上げられると、どうにも弱いのだ。だってこの先はきっと気持ちいいことが待っている。天馬の手によって快楽を覚え込まされた身体は、既に期待で疼いている。

 楓花が抵抗を諦めて、必死で押さえ込んでいた手を離すと、天馬が改めて目の前のショーツをまじまじと凝視する。

「はっ……すっげえエロいな」
「何よ、天にいが選んだくせに!もう、脱がせるなら早く脱がせちゃってよ!見られると余計に恥ずかしいんだけど!」

 天馬が選び、お店で買ってそのまま履いて来たショーツは、人生初チャレンジのセクシーランジェリーだ。
 隠す気があるのかと言いたくなるくらい布地が極端に少なく、小さな三角形が前をちんまり覆っているだけで、あとは紐のみ。
 しかも少ない布部分が総レースのシースルーなのだから、まさしく意味なし!状態だ。

「楓花、足を開いてみて」
「えっ、嫌だよ、恥ずかしい」

「だから恥ずかしがるところが見たいんだよ。なんだよ、もう濡らしてるくせに。レースまで滲みてきてるぞ」
「もうっ!どうしてそういうことを言うの? 天にいの馬鹿っ! もうっ!もう嫌だ!」

「ごめん、ごめん。ほら、ちゃんと気持ちよくしてやるから、お風呂の前にちょっとだけ……な?」

ーーもうっ!……もうっ!

 両手で顔を覆って、そっと脚を開く。

「楓花、もうちょっと」
「もう……」

 更にもう少し広げたところで、天馬が三角の部分をグイッと横にどけて、その下にあった柔肌をペロッと舐めた。
 
「あん……!」
「凄いな……放っておくと太腿まで垂れちゃうぞ。俺が全部舐め取ってやるからな」

 もう恥ずかしすぎて返事も出来ず、楓花は両手で顔を覆ったまま、ただただされるがままになっていた。

 花弁をグイッと開かれた感覚があり、直後に蜜壺に分厚い舌が入ってきたのが分かる。
 天馬は宣言通り、奥から泉のように溢れる愛液をペロペロと舐めているようだ。
 ペチャッ……ジュルッ…と湿度の高い音が洗面室に響き渡る。

「ああっ……んっ!……あ……」

 蜜壺に差し込まれていた舌が、今度はゆっくりと上に舐め上げ始めた。まるで筆でそっとなぞるように、舌先でスーッと中心線を舐め上げて、蕾に到達するとピンと弾いて元に戻る。
 ゆっくりなのが余計に鋭敏に感じて、腰から下がゾワゾワと粟立つような感覚があった。

「美味しいよ……楓花」

 くぐもった声で言われても言葉を返す余裕がなく、黙ってコクコク頷いた。

「……イきたいか? ココをしゃぶって欲しいか?」
 
 蕾を指先でピンと弾かれて、「きゃっ!」と声が出た。

「こんなに膨らませてピクピクさせて……我慢せずに素直に言ってみろ。気持ちよくしてやるから」

 顔を離して待機されて、これじゃ放置プレイ状態だ。意地が悪い。
 なのにこんな状況に感じてしまって、奥から愛液がトロッと溢れて太腿を伝っていく。
 天馬は太腿をペロッと舐めて、

「楓花、どうする? もうやめるか?」

 あくまでも楓花本人に言わせるつもりだ。

「………して」
「えっ?」
「気持ちよく……して欲しい」

「どうして欲しい? ちゃんと言えよ」

ーーもうっ!意地が悪過ぎる!

 だけど下半身が疼いて、このままじゃおさまりそうにない。

「……めて」
「えっ?」

「アソコを……舐めて下さい。……お願い!もうイかせてっ!」
「ふっ……了解」

 直後にショーツがバッと下ろされ片足だけを抜かれ、内腿をグイッと押し上げられた。

ーーえっ?!

 急に片足だけ上げられると、股を思いっきり開いた状態になる。身体の内側が空気に触れた感じがしてスースーする。

「そのまま脚を開いておけよ」

 そう言い残して、天馬は再び蜜口に唇を寄せる。開いたそこにチュッとキスをしてからレロッと舐め上げ、熟れた様に赤く膨らんだ実を甘噛みする。

「ふっ……んっ!」

 ギリギリ痛くない程度の絶妙な加減でガジガジといたぶると、次は舌で弾いて先端を突つく。
 子宮の方からさざなみが起こって、ジワジワと迫り上がって来た。

「あっ………あっ…来る! もう……もうイっちゃうっ!」
「いいよ、イって」

 最後は人差し指でグリグリと捏ねられて、目の前で火花が散った。

「ああっ!あ--っ!」

 腰がくだけてペタンと座り込むと、天馬が抱きしめて背中を撫でてくれた。

「おりこうだ。浴室に入ろう。中まで綺麗に洗ってあげるから」
「……えっ……中?」

 意味がわからず聞き返すと、天馬は耳元に口を寄せて囁いた。

「次のステップに進んでいいだろう?……指を入れるよ」
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