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22、ここも最高に美味いんだろうな *
しおりを挟むバサッ……と何かが床に落ちる音がして、薄っすらと目を開けた。
楓花の足元で膝立ちになった天馬が、こちらを見下ろしながらシャツのボタンを外している。だとすると、今の音はスーツのジャケットが床に投げ捨てられた音なんだろう。
シャツも素早く脱ぎ捨てられると、その下から現れたのは見事に引き締まった肉体。
程よく盛り上がった肩の筋肉と厚い胸板。そこから腰へと続く完成されたラインは、楓花の目を釘付けにして放さない。
「なんだよ、人の身体を舐めるような目で見て。いやらしいな」
目が合うと、ニヤリと口角を上げながら言われた。
「なっ……いやらしい…って!」
反論しようにも、実際見惚れていたのだから説得力に欠ける。仕方なく耳まで真っ赤にして黙り込む。
「まあ、俺も楓花をエロい目で見てるけどな」
「えっ、エロいって!」
天馬は楓花に視線を固定したまま、器用にベルトのバックルを外していく。カチャッと金属音がして、スラックスからベルトが抜かれた。ファスナーが下ろされて下着のロゴが見えた辺りで、楓花も流石に恥ずかしくなって両手で顔を覆った。
「なんだ、見ててもいいのに」
笑いを含んだ声音でからかわれたけれど、ここまで来ると言い返す余裕も失われている。
指の間からチラリと覗くと、天馬は既に下着一枚の姿になっていた。前が大きく張り出しているのは相変わらずだ。
ーーきっと次は私が……裸になるんだよね?
カサリと衣擦れの音、そして軋むベッド。
天馬が動いた気配がしたかと思うと、「楓花……」と耳許で名前を呼ばれた。
思いのほか近くで聞こえたその声に思わず顔から手をどけると、すぐ目の前で天馬の瞳が覗き込んでいた。
近い!……と思った時には唇が重なり、大きな手がノースリーブの肩をスルリと撫でている。
たったそれだけなのに子宮がギュッとなる感覚があって、思わず太腿に力が入ってしまう。
片手で軽く背中を持ち上げられて、素早くワンピースのファスナーが下げられた。
「楓花、バンザイして」
慣れた手つきでワンピースを剥ぎ取られると、両手で自分の身体を抱きしめて、ブラジャーとショーツだけの姿を隠そうと最後の悪あがきをしてみる。
「なんで隠すの?」
「……だって……下着がオシャレじゃない。身体も貧弱だし」
まさか今日こんな事になるとは思っていなかったから、下着はシンプルな無地のベビーピンクで子供っぽいし、身体のお手入れだって出来ていない。
まあ、お手入れしたからって急にウエストがくびれるわけでも胸が大きくなるわけでも無いけれど……。
「何言ってんだよ、綺麗じゃん」
手首を掴んで腕を開かれ、まじまじと見つめられる。視線は鎖骨から胸、そして腰の辺りまで来て、顔に戻って行った。
「ほら、やっぱり綺麗だ。真っ白で張りがあって……」
言いながら覆い被さられると、サラリと触れる硬い髪の感触と共に、首筋にチクッとした痛み。
「あ………っ…」
次いで鎖骨にも同じ痛みを感じて、キスマークをつけられているのだと分かった。
急に胸に開放感を感じ、呼吸が楽になる。
いつの間にかブラのホックが外されていて、あまりの手早さに女慣れしているのだと嫌でも気付かされた。胸の奥がモヤッとして、早速嫉妬かと苦笑してしまう。
「天にい……シャワーを浴びたい」
「ん……?俺は病院で浴びて来たけどな。楓花はまだだった?」
「私も着替える前に浴びたけど、時間が経って汗もかいてるし……」
「このままでいいよ。しっかり味わいたいし」
ーーあ……味わうって、何を?!
言うが早いかブラジャーも取り払われ、舌で胸の谷間をレロッと舐め上げられると、「あん……」と鼻にかかった声が出た。
「うん、美味しい……こっちも……」
片手で右側の白い膨らみを包み込み、指を沈ませながらやわやわと揉みほぐす。片方の膨らみには舌を這わせ、先端の突起をペロリと舐めた。
「あっ!……いやん」
身体を仰け反らせ、シーツをギュッと握りしめる。
「ああ……ここも美味いな。それに……全然貧弱じゃないだろ。お前、いつの間にこんなにエロい身体つきになったんだよ……」
2本の指を使って右側の先端をクリクリと弄りながら、くぐもった声で独り言のように呟くと、反対側の先端をカリッと甘噛みし、チューッと吸い上げた。
「ああぁっ!」
途端に甘い痺れが身体を貫き、子宮がキュッと収縮する感覚があった。ビクンと腰を浮かし、足の指を丸める。
「楓花……もうイったの?」
「……えっ?」
頭が痺れたまま少し頭を浮かして見れば、目を細めて嬉しそうに口角を引き上げている顔。
「胸だけで軽くイったんだろ。感じやすいんだな」
ーーイった……って!
気持ちよさと恥ずかしさで居た堪れない。
「嫌だ……恥ずかしい」
だけど身体は正直で、さっきから身体の奥がヒクヒクと波打ち、その先を期待してトロリと愛液を溢れさせている。
天馬は楓花が太腿を擦り合わせているのを目ざとく見つけると、身体を起こして楓花の脚の間に移動した。
「キャッ!何?!」
楓花の膝裏を掴むと、そのままグイッと押し上げ、股を開かせる。お尻が浮いて、楓花からも自分の繁みとその先の割れ目が目に入る。
「えっ!嫌だ、駄目!」
恥ずかしさに腰をくねらせ抵抗するけれど、そのたびにクチュッと水っぽい音がして、余計に恥ずかしさを増長させるだけだった。
天馬は暴れる楓花をものともせず両脚をガッチリと掴み、白い股の間にある蜜口を見つめている。
まるで宝物を見つけたかのように目を輝かせ、口許を綻ばせて満足げだ。
「凄いな……ここもヒクヒクして可愛い」
「やだっ!もう嫌っ!そんなとこ見ないで!」
哀願する声さえも、今の天馬にはこの上ない誘惑だ。
「もうトロトロだ….ここも最高に美味いんだろうな」
「えっ、あっ、駄目!……ああっ!あーーっ!」
天馬が股の間にゆっくりと顔を沈め、ジュルッという音がした途端、薄暗い部屋に、楓花の細くて高い啼き声が響き渡った。
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