仮初めの花嫁 義理で娶られた妻は夫に溺愛されてます!?

田沢みん

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2、本当の初夜の話 (1) side冬馬

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 入籍した夜は、家でドレスアップしてからデザイナーズホテルのレストランへと向かった。
 ルイ・ロデレール クリスタルがシャンパングラスに注がれると、フワリと甘い果実の香りが漂う。

「乾杯」

 黄金に泡立つ液体を口に含むと、透明感のあるドライな酸味とほんのりした果実の甘み。
 上品で甘い……桜子のようだ……と思った。

「桜子、今日はここに部屋をとってあるんだ……泊まっていこう」
「えっ、本当に? いいんですか」

「いいと言うか……今日は新婚初夜じゃないか。本当ならこのまま新婚旅行にでも行きたいところだけど、あいにく月曜日から普通に仕事だ。せめて今夜だけは新婚気分を味わわないか?」

 テーブルの上で彼女の手を握ったら、シャンパンでほんのり火照っていた頬が、更に赤く染まった。


 エグゼクティブ用フロントでカードーキーを受け取ると、専用エレベーターで44階まで上がる。
 赤い絨毯の廊下を突き当たりまで行くと、そこがインペリアルスイートだ。

 厚みのあるペルシャ絨毯が敷き詰められた部屋にはアンティーク調の応接セットとシャンデリア。続きの部屋にはキングサイズのベッドが2台と応接セット、そして大きなスクリーンのテレビが置かれていた。
 窓の外には眩く輝く宝石箱のような夜景が広がっている。

「凄い……こんなに素敵な部屋を用意して下さってありがとうございます」
「気に入った?」

天井まであるガラス窓から外を眺めている桜子を後ろから抱き締め囁くと、

「勿論。とても嬉しいです。でも……ちょっと贅沢すぎる気もしますけど」

 顔だけ振り向いた彼女の頬に口づける。

「だって新婚初夜なんだよ? 特別な夜にしたいだろ?」
「私たちの場合もやっぱり初夜って言っていいんでしょうか」

 クスッと笑いながら言う彼女をクルリと振り返らせて、真っ直ぐに向き合う。

「……今日が俺たちの初夜だよ、桜子。もう隠し事も後ろめたいことも何もない。お互い真っさらな状態で、本当の夫婦として愛し合う初めての夜だ」

「………はい」

「改めて……これからよろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします」

 チュッと短く口づけて、腕の中に抱き寄せた。
 
「……何だか不思議ですね。最近まで自分は冬馬さんの奥さんだって信じ込んでいたし、実際に夫婦生活も送っていたのに……実際に届けを出したと思うと凄く新鮮で、ドキドキするんです」

「うん……俺もそう。凄く新鮮で、今まで以上に興奮してるよ。もう何一つ遠慮することなく、全力で桜子を愛していいんだよな?」

「えっ?!」

 俺の言葉に桜子が呆気に取られた表情かおをする。

「冬馬さん、今までは遠慮してたんですか?」
「遠慮というか……やっぱり多少のブレーキはかかってたよ。後ろめたさが頭の片隅にあったからね」

「嘘っ!……アレで?!」
「アレで……だ」

 もう桜子には真実を曝け出した。
 墓前で桜子の御両親に彼女への愛を誓った。
 そして大志……。
 アイツにも、俺の気持ちを全部伝えた。伝えられた……と思う。
 だから……。

「もう手加減はしないよ。夜は長い。何度も深く愛し合おう」
「……はい。よろしくお願いします」

 ポッと顔を赤らめた彼女の顎をクイッと上げると、上唇と下唇を交互に啄んで、最後に深く口づける。
舌で唇を割って中に挿し込み、口内をグルリと一舐めした。
 お互いの舌先が触れると自然にそれが絡み合い、甘い吐息を漏らしながら、何度も角度を変えて貪りあった。

 背中のファスナーを下ろすと黒いドレスがパサリと落ちる。ホックを外してブラジャーも取り去ると、黒いレースのショーツ1枚だけになった。
 瞬く夜景をバックに浮かび上がる肢体は妖艶で艶かしく、思わずゴクリと唾を飲み込む。

「桜子……綺麗だ」
「……なんだか外から丸見えみたいで恥ずかしいです。シャワーを浴びてベッドに入ってもいいですか?」

「いや……そのままでいい」
「えっ?」

「桜子、外を向いて、窓に手をついて」
「あっ、嘘っ!」

 狼狽うろたえる桜子の肩を掴んで外を向かせ、天井までの高さの大きなガラス窓に両手をつかせる。
 後ろから前に手を回して、左手で胸を鷲掴みにし、右手をショーツの中に忍ばせた。

「あっ……ん……ふ……」

 白く柔らかい胸の膨らみを持ち上げ揺らす。先端を2本の指で摘んだら、あっという間に しこってピンと勃ってきた。そこをクリクリと弄ってやると、「んんっ!」と鼻にかかった声が聞こえてくる。更に摘み上げ、指で挟んで揺らしてやる。

 ショーツの中の右手は繁みをかき分け花弁に触れる。さわさわと撫でてから指で割れ目を開き中心に触れると、そこはもうトロトロの蜜で溢れかえっていた。蜜壺に中指を入れるとツプンと簡単に沈んでいき、内側の肉が絡みつき奥へと呑み込んでいく。中で指をグルリと回してザラリと上の壁を擦ると、桜子の腰が跳ね、隘路がキュッと締まった。

「ああっ!」

「よくテレビなんかでさ……」
「……え…っ…?」

「こういうシーンがあるだろう? 高層ビルでガラス窓に手をついて後ろから攻めるやつ」
「……はい……ああっ……あん…」

「ああいうのを見て悪趣味だと思ってたけど……実際にやってみて、その気持ちが分かったよ。めちゃくちゃ興奮する」

 お尻の割れ目に滾ったモノをゴリゴリ押し付けると、桜子が腰を引いて「あん!」と甘い声を出す。
 その声に反応して俺のモノもグンと大きくなり、スラックスを押し上げてくる。
 俺はカチャカチャとベルトを外し、スラックスと下着を一気に脱ぐと、桜子のショーツを引き下ろし、股の間に漲りを挟み込んだ。

 桜子の割れ目に沿って肉棒を滑らせると、クチュッという音と共に桜子の嬌声があがる。
 全身の血液を集めて硬く膨れ上がった鈴口が、彼女の蕾を揺らし、引っ掻き弾いて行く。その度に桜子が仰け反り愛液を溢れさせた。

 指を伸ばして摘んだら、そこはもうプックリと膨らんでいて、指の腹でツルリと撫でたら、怯えるようにピクンと跳ねる。

「桜子……バックで入れたい……いい?」

 耳元で囁くと、桜子はガラスに手をついたままカクカクと無言で頷いた。

「生で入れるよ。そのままの桜子を感じたい」

 一瞬の間が空いて……

「私も……そのままの冬馬さんが欲しいです。着けずに……下さい」

 それを聞いた途端、頭に血が昇りカッとなった。
 俺は自分の漲りを掴むと桜子の股に数回擦り付け、それから蜜壺目掛けて一気に射し込んだ。
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