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妖精国
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「フィー大丈夫か?」
「えぇ、船を降りたら良くなりました」
「そうか……良かった」
デュランテ家の客室でお茶をしていたエルネストとフィオリア。
船酔いをする体質なのか、フィオリアは船に乗って半日程経つと吐き気と眩暈に襲われて立っている事が出来なくなった。
船で一気に王都に帰ろうとしていたが、一旦デュランテ家で休んでから馬車で王都に帰る事になった。
「心配かけてごめんなさい……あの、エルネスト様」
ーーあの事をちゃんと話しておかなきゃ……でも
、もし……エルネスト様がショックを受けたらどうしよう……。
気持ちが通じ合い、今まで悩んでいた事が解消されたが、フィオリアが世継ぎを産めないかもしれない事はエルネストは知らない。
このまま秘密にしておく事は出来ないが、どうしても勇気が出なかった。
ーー逃げていてはだめ……ちゃんと伝えなくちゃ。
「あの……大事な、とても大事なお話があるんです」
「どうしたんだ?何かあったのか……」
「実は私……」
「あーいたーやっと見つけたわ、本当に人間て失礼だわ、私が直直に探してあげたのに全然見つからないんだもの。本当、失礼しちゃうわ!」
プンプンと怒りながら突然現れたのは、森で助けた妖精のティニーだった。
「貴女は、ティニー?」
「ちょっと、ティニー様!様をつけなさいよね
本当、人間て礼儀もなってないのかしら?
さぁ、さっさと行くわよ」
「行くって、どこに?」
「はぁ?フェアリンガムよ、あんたは連れて行っても大丈夫だから行くわよ」
「よ……妖精か?どうしてここに」
エルネストの存在に全く気づいて居なかったティニーは急に除き込まれてパニックになった。
「ぎゃー!何、に、人間……きゃーお母様ぁー
助けてーー」
「フィーいつの間に妖精の知り合いが出来たんだ?」
「ティニー様、落ち着いて!エルネスト様、こちらは妖精のティニー様です、偶然森で会ったんです!」
パニックになって部屋中を飛び回るティニーを
必死にフィオリアは宥めた。
妖精国は閉鎖的で人間嫌いな者が多くなかなか人間族と交流は無く、エルネストも妖精に会うのは初めてだった。
「やだやだ、怖い!もうこんな所やだー!」
泣きじゃくりながら、転移魔法を使い光に包まれた次の瞬間、三人は森の中に居た。
「こ……ここは?」
「あぁー怖かった、ってぎゃー、しまった人間の男まで連れてきちゃった!」
「落ち着いてくれ、ティニー……様?
俺は君に危害は加えないから……それにしても
初めて妖精に会ったが、何とも美しい生き物だな」
好奇心いっぱいで見つめられ褒められたティニーはまんざらでも無い顔をして落ち着きを取り戻した。
「ふ、ふん、当たり前でしょう。私を誰だと思っているのかしら?」
「いやぁ、凄い。透き通った羽は宝石の様だな」
「あ、あら……そう?ま、まぁ、人間も悪くないわね。し、仕方がないからお前も連れて行ってやるわ」
褒められて機嫌を直したティニーはフィオリアとエルネストと周りを飛び回ると着いてこいと先頭を切って飛び出した。
「ティニー様、何処に向かわれてるんですか?」
「はぁ?あんたが言ってたエフィリア族の所よ」
「エフィリア族が……本当に?」
「フィー、エフィリア族って……どう言う事だ?」
フィオリアはティニーにエフィリア族の事が分かれば教えて欲しいと頼んでいた事をティニーに着いて行きながら話した。
見た事の無い植物や生き物が漂う原始の森を暫く歩いていると小さな村が見えて来た。
「あの村よ」
ティニーが指差したのは、大きな木の子形をした家が立ち並ぶ村だった。
「あの1番大きな青色のカプラキノコの家が村長の家だから挨拶しなさい」
「まるで、おとぎ話の世界ですね……」
「あぁ、カプラキノコというのか……凄いな」
妖精国では木の中に住む者や、木の子の中に住む者と色々な種族がいるとティニーが得意げに話す。
村長の家に着いてティニーが声をかけると木の子が突然、口を開け食べられた。
「きゃー!」
「うっ!フィー、大丈夫……か?」
食べられたかと思ったら三人は、人間達が暮らす部屋と変わらない机や食器、ソファーなどがある部屋の中に居て、ソファーにはフィオリアと同じ白い髪に青と緑のオッドアイの50代くらいの男が座っていた。
「やぁ、良く来たね」
「え?あの……お邪魔します」
「突然の訪問失礼した……村長殿ですか?俺の名前はエルネスト人間族だ。貴方は……エフィリア族ですか」
「そうよ、だから連れてきたのよ!
ランディ、喉が乾いたから蜂蜜ジュースとスミレの砂糖漬けちょうだい。あ、ランディあの本読んでてもいい?」
「どうぞ、すぐに準備しますティニー様。
皆さんもお疲れでしょう、ソファーに座って少し待っていて下さい」
「私はフィオリアと申します。あの、お手伝いします」
「大丈夫ですよ、久しぶりのお客様に特別なお茶をお出ししたいのでそちらのリビングで少し待っていて下さい」
フィオリアは手伝いを申し出たが、ランディと呼ばれた男は優しく笑い、キッチンの方へ歩いて行った。
少しするとランディは爽やかな香りのハーブティーをフィオリア達に振る舞った。
「さて……エフィリア族か、やぁ……久しぶりに
ティニー様からその名前を聞いて驚いたよ」
「ここには他にもエフィリア族が住んでいるのですか?私……どうしても聞きたい事があって」
「そうだね、ここは元エフィリア族が暮らしている村だ」
「元、とはどういう事でしょうかランディ村長」
「うん……君達になら話してもいいだろう」
ランディは目を細めて、ゆっくりと語り出した。
「エフィリア族はどうして産まれたか知っているかい?」
「いえ……私は幼い頃に隠れ住んでいた村が焼かれて沢山の大人達が亡くなって……色々と調べたんですが資料が無くて」
「そうか……辛かったね……。
君達はチェンジリングという言葉は知っているかい?」
「チェンジリング?おとぎ話で読んだ事はありますが……どういう事でしょう」
チェンジリングとは、取替え子と言われ悪戯好きな妖精が人間の子供を拐って代わりに妖精の子供を置いていくという話しである。
大概は、言う事を聞かない子供に親が悪い子は妖精に連れて行かれると怖がらせる為によく言われていた。
「エフィリア族はね、妖精と人間族のハーフなんだ。人間でも妖精でも無いエフィリア族は半端者として妖精国で暮らす事も人間族として生きる事も難しくて常に追われている流浪の民だったんだ」
「人間と妖精のハーフ……ですか?」
「あぁ、まぁ今人間族の国に住んでいるのはだいぶ血が薄れた者達だとは思うけれどたまにフィオリアさんと言ったかな……君みたいに先祖帰りみたいな子が産まれるんだ、オッドアイの子は妖精の血が強く出ている証拠なんだ」
「ランディ村長……私、あの……」
生理の無い自分の身体の事を聞きたいが、男性に話していいのか中々言い出せないでいるとエルネスト達が居るリビングに優しげな顔立ちの白い髪に青と紫色のオッドアイの若い女性が入って来た。
「ランディ?あら、お客様がいらしてたのね。
こんにちは」
「お邪魔してます。ランディ村長こちらの方は?」
「私の妻のエリーヒャです。こちらはエルネストさんとフィオリアさんだ、フィオリアさん良ければエリーヒャとティニー様の様子を少し見てきてくれませんか?ティニー様は誰も見てないとお菓子を食べ過ぎてお母上に怒られてしまうので」
「え?はい……」
「あらあら、ごめんなさいね。
行きましょうかフィオリアさん」
ティニーが居るというランディの書斎に行くとティニーは満腹で眠くなったのか本の上で眠っていた。
「あらまぁ、クスクス……眠ってらっしゃるわ」
慣れた様子でエリーヒャは小さなベッドを棚から持って来て眠っているティニーを寝かせると書斎のテーブルセットのソファーに二人は座った。
「ティニー様はまだ赤ちゃんだから眠くて仕方ないのよね」
「え!ティニー様赤ちゃんなんですか?」
「えぇ、ティニー様はまだ産まれたばかりの妖精女王のご息女なのよ。
……私達は今の妖精女王に助けて頂いたの」
「どういう事ですか?」
フィオリアの様に奴隷商人達に追われて行き場を失ったエフィリア族は、最後の望みをかけて妖精国に行き助けを求めた。
以前の妖精女王はエフィリア族を毛嫌いしていたが、今の妖精女王は迫害されているエフィリア族を哀れに思い受け入れてくれたのだと言う。
「妖精国はね、普通の人間は生きてはいけないのよだからね……人間でいるか完全な妖精になるか選ばなけれはならないの。
ここにいるのは、皆んな人間である事を捨てて妖精になる事を選んだの。もし……フィオリアさんが人間族の国で暮らすのが辛ければこちらで暮らす事も出来るわ、ただ……人間の部分はなくなってしまうけれど」
「私は……愛する人がいるんです、だからその人の側に居たい……だけど私、生理が無くて……その人の子供を産めないかもしれない事を言えなくて……」
「子供が産めない……そんなはずは、あぁ、わかったわ!フィオリアさんエフィリア族はね放浪してきた歴史から妖精の血が強い者は自分の身体をコントロールしていたの。
子供を産むのは危険が伴うでしょう?だから安心な場所で子供を産み育てる環境にならないと生理がこないのよ」
「そうなんですか……私、わたし……よかった……」
ずっと悩んでいた胸の支えがとれてフィオリアはボロボロと涙が流れて止まらなかった。
「えぇ、船を降りたら良くなりました」
「そうか……良かった」
デュランテ家の客室でお茶をしていたエルネストとフィオリア。
船酔いをする体質なのか、フィオリアは船に乗って半日程経つと吐き気と眩暈に襲われて立っている事が出来なくなった。
船で一気に王都に帰ろうとしていたが、一旦デュランテ家で休んでから馬車で王都に帰る事になった。
「心配かけてごめんなさい……あの、エルネスト様」
ーーあの事をちゃんと話しておかなきゃ……でも
、もし……エルネスト様がショックを受けたらどうしよう……。
気持ちが通じ合い、今まで悩んでいた事が解消されたが、フィオリアが世継ぎを産めないかもしれない事はエルネストは知らない。
このまま秘密にしておく事は出来ないが、どうしても勇気が出なかった。
ーー逃げていてはだめ……ちゃんと伝えなくちゃ。
「あの……大事な、とても大事なお話があるんです」
「どうしたんだ?何かあったのか……」
「実は私……」
「あーいたーやっと見つけたわ、本当に人間て失礼だわ、私が直直に探してあげたのに全然見つからないんだもの。本当、失礼しちゃうわ!」
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「貴女は、ティニー?」
「ちょっと、ティニー様!様をつけなさいよね
本当、人間て礼儀もなってないのかしら?
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「行くって、どこに?」
「はぁ?フェアリンガムよ、あんたは連れて行っても大丈夫だから行くわよ」
「よ……妖精か?どうしてここに」
エルネストの存在に全く気づいて居なかったティニーは急に除き込まれてパニックになった。
「ぎゃー!何、に、人間……きゃーお母様ぁー
助けてーー」
「フィーいつの間に妖精の知り合いが出来たんだ?」
「ティニー様、落ち着いて!エルネスト様、こちらは妖精のティニー様です、偶然森で会ったんです!」
パニックになって部屋中を飛び回るティニーを
必死にフィオリアは宥めた。
妖精国は閉鎖的で人間嫌いな者が多くなかなか人間族と交流は無く、エルネストも妖精に会うのは初めてだった。
「やだやだ、怖い!もうこんな所やだー!」
泣きじゃくりながら、転移魔法を使い光に包まれた次の瞬間、三人は森の中に居た。
「こ……ここは?」
「あぁー怖かった、ってぎゃー、しまった人間の男まで連れてきちゃった!」
「落ち着いてくれ、ティニー……様?
俺は君に危害は加えないから……それにしても
初めて妖精に会ったが、何とも美しい生き物だな」
好奇心いっぱいで見つめられ褒められたティニーはまんざらでも無い顔をして落ち着きを取り戻した。
「ふ、ふん、当たり前でしょう。私を誰だと思っているのかしら?」
「いやぁ、凄い。透き通った羽は宝石の様だな」
「あ、あら……そう?ま、まぁ、人間も悪くないわね。し、仕方がないからお前も連れて行ってやるわ」
褒められて機嫌を直したティニーはフィオリアとエルネストと周りを飛び回ると着いてこいと先頭を切って飛び出した。
「ティニー様、何処に向かわれてるんですか?」
「はぁ?あんたが言ってたエフィリア族の所よ」
「エフィリア族が……本当に?」
「フィー、エフィリア族って……どう言う事だ?」
フィオリアはティニーにエフィリア族の事が分かれば教えて欲しいと頼んでいた事をティニーに着いて行きながら話した。
見た事の無い植物や生き物が漂う原始の森を暫く歩いていると小さな村が見えて来た。
「あの村よ」
ティニーが指差したのは、大きな木の子形をした家が立ち並ぶ村だった。
「あの1番大きな青色のカプラキノコの家が村長の家だから挨拶しなさい」
「まるで、おとぎ話の世界ですね……」
「あぁ、カプラキノコというのか……凄いな」
妖精国では木の中に住む者や、木の子の中に住む者と色々な種族がいるとティニーが得意げに話す。
村長の家に着いてティニーが声をかけると木の子が突然、口を開け食べられた。
「きゃー!」
「うっ!フィー、大丈夫……か?」
食べられたかと思ったら三人は、人間達が暮らす部屋と変わらない机や食器、ソファーなどがある部屋の中に居て、ソファーにはフィオリアと同じ白い髪に青と緑のオッドアイの50代くらいの男が座っていた。
「やぁ、良く来たね」
「え?あの……お邪魔します」
「突然の訪問失礼した……村長殿ですか?俺の名前はエルネスト人間族だ。貴方は……エフィリア族ですか」
「そうよ、だから連れてきたのよ!
ランディ、喉が乾いたから蜂蜜ジュースとスミレの砂糖漬けちょうだい。あ、ランディあの本読んでてもいい?」
「どうぞ、すぐに準備しますティニー様。
皆さんもお疲れでしょう、ソファーに座って少し待っていて下さい」
「私はフィオリアと申します。あの、お手伝いします」
「大丈夫ですよ、久しぶりのお客様に特別なお茶をお出ししたいのでそちらのリビングで少し待っていて下さい」
フィオリアは手伝いを申し出たが、ランディと呼ばれた男は優しく笑い、キッチンの方へ歩いて行った。
少しするとランディは爽やかな香りのハーブティーをフィオリア達に振る舞った。
「さて……エフィリア族か、やぁ……久しぶりに
ティニー様からその名前を聞いて驚いたよ」
「ここには他にもエフィリア族が住んでいるのですか?私……どうしても聞きたい事があって」
「そうだね、ここは元エフィリア族が暮らしている村だ」
「元、とはどういう事でしょうかランディ村長」
「うん……君達になら話してもいいだろう」
ランディは目を細めて、ゆっくりと語り出した。
「エフィリア族はどうして産まれたか知っているかい?」
「いえ……私は幼い頃に隠れ住んでいた村が焼かれて沢山の大人達が亡くなって……色々と調べたんですが資料が無くて」
「そうか……辛かったね……。
君達はチェンジリングという言葉は知っているかい?」
「チェンジリング?おとぎ話で読んだ事はありますが……どういう事でしょう」
チェンジリングとは、取替え子と言われ悪戯好きな妖精が人間の子供を拐って代わりに妖精の子供を置いていくという話しである。
大概は、言う事を聞かない子供に親が悪い子は妖精に連れて行かれると怖がらせる為によく言われていた。
「エフィリア族はね、妖精と人間族のハーフなんだ。人間でも妖精でも無いエフィリア族は半端者として妖精国で暮らす事も人間族として生きる事も難しくて常に追われている流浪の民だったんだ」
「人間と妖精のハーフ……ですか?」
「あぁ、まぁ今人間族の国に住んでいるのはだいぶ血が薄れた者達だとは思うけれどたまにフィオリアさんと言ったかな……君みたいに先祖帰りみたいな子が産まれるんだ、オッドアイの子は妖精の血が強く出ている証拠なんだ」
「ランディ村長……私、あの……」
生理の無い自分の身体の事を聞きたいが、男性に話していいのか中々言い出せないでいるとエルネスト達が居るリビングに優しげな顔立ちの白い髪に青と紫色のオッドアイの若い女性が入って来た。
「ランディ?あら、お客様がいらしてたのね。
こんにちは」
「お邪魔してます。ランディ村長こちらの方は?」
「私の妻のエリーヒャです。こちらはエルネストさんとフィオリアさんだ、フィオリアさん良ければエリーヒャとティニー様の様子を少し見てきてくれませんか?ティニー様は誰も見てないとお菓子を食べ過ぎてお母上に怒られてしまうので」
「え?はい……」
「あらあら、ごめんなさいね。
行きましょうかフィオリアさん」
ティニーが居るというランディの書斎に行くとティニーは満腹で眠くなったのか本の上で眠っていた。
「あらまぁ、クスクス……眠ってらっしゃるわ」
慣れた様子でエリーヒャは小さなベッドを棚から持って来て眠っているティニーを寝かせると書斎のテーブルセットのソファーに二人は座った。
「ティニー様はまだ赤ちゃんだから眠くて仕方ないのよね」
「え!ティニー様赤ちゃんなんですか?」
「えぇ、ティニー様はまだ産まれたばかりの妖精女王のご息女なのよ。
……私達は今の妖精女王に助けて頂いたの」
「どういう事ですか?」
フィオリアの様に奴隷商人達に追われて行き場を失ったエフィリア族は、最後の望みをかけて妖精国に行き助けを求めた。
以前の妖精女王はエフィリア族を毛嫌いしていたが、今の妖精女王は迫害されているエフィリア族を哀れに思い受け入れてくれたのだと言う。
「妖精国はね、普通の人間は生きてはいけないのよだからね……人間でいるか完全な妖精になるか選ばなけれはならないの。
ここにいるのは、皆んな人間である事を捨てて妖精になる事を選んだの。もし……フィオリアさんが人間族の国で暮らすのが辛ければこちらで暮らす事も出来るわ、ただ……人間の部分はなくなってしまうけれど」
「私は……愛する人がいるんです、だからその人の側に居たい……だけど私、生理が無くて……その人の子供を産めないかもしれない事を言えなくて……」
「子供が産めない……そんなはずは、あぁ、わかったわ!フィオリアさんエフィリア族はね放浪してきた歴史から妖精の血が強い者は自分の身体をコントロールしていたの。
子供を産むのは危険が伴うでしょう?だから安心な場所で子供を産み育てる環境にならないと生理がこないのよ」
「そうなんですか……私、わたし……よかった……」
ずっと悩んでいた胸の支えがとれてフィオリアはボロボロと涙が流れて止まらなかった。
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