保護猫subは愛されたい

あうる

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30 Playtime night 1

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「ん…」
「起きたかい?晶」

ふかふかの寝床より、もっと安心できるマスターの腕の中で目覚めた晶は、気づけばそこがベッドの上で、自分が既に着替えさせられていることに驚いた。
とはいえ、パジャマ代わりのシャツのボタンは外されたままだ。

「君は本当に猫らしい。
一つのことに夢中になると周りのことが見えなくなってき舞うところも」
「マスターを忘れることはありませんよ?」
「それは当然」

深い口づけに、二人の間で溢れた涎がツーッと首筋に流れた。
そこで初めて気づく。

「ぁ……リボン」

お気に入りのリボンが、巻かれていない。
それが無性に寂しくて切ない気分にさせ、狼狽える晶。

「大丈夫、リボンならここにある」
「……今夜はもう、お休みですか?」

普段眠る時以外外されることのないリボンをピラリと掌に垂らしたマスターに、若干の物足りなさを覚え強請るように首を傾げる晶。

「眠いかい?」
「いえ」

寧ろ、目が冴えてきた。
勿論それは、期待にだ。

「今日は少し、いつもと違った遊びをしてみようと思ってね」
「遊び……?」
「そう。いつもと違う「Play」をね」

言い換えただけで、こんなにも淫靡のものになるのはなぜなのか。

「晶は欲がないからね。
普段欲しい物をほとんど何も言わないだろう?」
「本当に欲しいものはもうここにありますから」

他は何もいらないと、マスターに再びの口づけをねだる。

「goodboy」

いい子と頭を撫でられ、与えられた唇は甘く、蕩けるような幸福感で一杯になった。

「今日は晶にいくつかお願いをするつもりでね?晶がそれに対して無理だと思ったなら、そこで遊びはおしまいだ」
「はい、マスター」
「無理をする必要はない。いいね?」
「はい」
「私が限界だと思ったらそこでおしまいだ」
「……はい」

ルールを言い聞かせるマスターの表情に見入る晶は、たとえどんな命令であれ聞いてみせようと心に決める。
マスターは出来ないことをさせる人ではない。
常に限界を見定めーーだからこそ信頼できる人。
ならば、マスターがストップをかけるまでは、絶対にプレイを止めるわけにはいかない。

「さぁ、晶。遊びの時間だーー」
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