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第二部 少年編

第二十四回

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 間隔をあけて幾本も連なる柱とそれらがかける綱のようなもの。それが一体何なのか?

 マイヤはマツエスコーの街で知ることが出来た。御者に教えてもらった通り、現城市の門の詰所にて、それを見かける事が出来たのだ。

「……6街区8の3。ナセルマーシー配膳店につないでください……ああもしもし、こちら東門の検問所です。お弁当の配達をお願いいたします。今日のおすすめは川エビ天ぷら弁当ですか。ああそうそうそれで構いません。ええとそれを5つ」
「おいアーサー。俺のはうなぎのグラタン弁当にしてくれ。天ぷら食うといっつも腹を壊すんだよ」
「すみません。川エビ弁当4つとうなぎグラタン弁当1つに変えてください。えっ? うなぎ売り切れなんですか。アナゴならある。ああそうですか」
「アナゴでいいよ。なに、マカロニが売り切れ? うどんしかねえだと! 無しだ無し! うどんなんか食った日にゃ、腹が重たくて仕方ねえや! 他は何があるんだ……ちっ。焼鳥まぜまぜひき肉弁当かよ。しゃあねえな」

 詰所の兵士は壁にかけた木製の箱に話しかけ、よこから太い紐の先についたコップの様なものを耳に当てていた。それを見ていたマイヤは、前世の世界に似たようなものがあったとイズヴァルトに言った。

「あれ、『でんわ』じゃないかな? うんうん。きっと『でんわ』だよ! うん。絶対そうよ!」

 イズヴァルトにはマイヤの言っていることがわからない。前世にそういう道具があったというからどんな時に使うのだと聞いた。遠くに離れている人と会話をするためにだ。

「魔法の力を使わずに電気と機械の力で? ほう。しゃべったことを電気信号に変えて、向こう側の人に伝わるのでござるか……ううむ。ううむ?」

 つまりは念話魔法みたいなものでござるな。だいたいあっているとマイヤは答えた。ただしあれは頭の中で考えた言葉を伝える魔法術式である。声に出さなくても良いものだ。

「『でんわ』かあ。しかしイーズモーではそんな名称では呼んでおらんけえ」

 何て呼ばれているのか馬そりの御者は告げた。『てれぽん』という機械だと。あの箱の中に雷の魔法と魔蓄とがある。『でんわ』と同じく送電線でもって遠くの相手と会話が出来るのだが、途中で交換局を経由する。

 そこには『てれぽん交換手』と呼ばれる通信魔道士がおり、かけた相手が繋げたい場所に通す。魔力はどうするのかとマイヤは御者に尋ねた。

「イーズモー人は魔法が使える者こそ数が限られているけえ。むっつかしい魔法術式が頭に入る奴はそうそうおらんし」

 しかし魔法道具に魔力を注ぐ事ならできる。簡単な印を切って魔道具や魔蓄を握ったり、手をかざしたりすれば体内の魔力が注がれる。

 大なり小なり魔力というものを、人の身体が蓄えているのを知っているのだな、とマイヤは思った。そういえばここは大陸を制した暗黒卿の本国。魔法戦士としても名高かった彼が王なら、国民に魔法に関する啓蒙がされたのも当然かもしれない思った。


□ □ □ □ □


 暗黒卿の時代に産みだされた『てれぽん』だが、最盛期は彼の版図の隅々にまで張り巡らされていた。主に軍事や政治に用いられていたが、遠くの者と会話できるこの魔法技術は絶大な効果を得ていたという。

 しかし暗黒卿が死に、それから各国に王として君臨していた彼の子孫らが大陸各地で起きた反乱で追い出されたり殺されたりした後、その技術はすたれてしまった。『てれぽん』には維持にとかく金がかかった。新たに権力を得た者らはその可能性を理解できなかった。

 その技術とインフラも、イズヴァルトの時代ではイーズモーのマツエスコーとその周辺でのみにあった。

「ただその『てれぽん』を発明したのは暗黒卿ではなくて彼の婿……同い年で友人のニンゲンで転生人だったらしいね」

 ホーデンエーネンで買った暗黒卿にまつわる書をめくりながらマイヤは言う。その人物は発明家で40の歳になるまで独身だった。

 暗黒卿は娘のうち2人を彼に嫁がせた。暗黒卿は早いうちに結婚をしたり妾を得て、娘がたくさんいた。

 そもそもイーズモー王の倅である。母親がエルフということを理由に継承権を得ていなかったが。あと、大変な美男子だったから夜這いに来る女もひっきりなしだった。

「目の前に展示されている『きねま』や『はんでえかむ』という道具もその者の作でござるか?」
「そうみたいだね」

 2人がいたのはマツエスコーの博物館。その人物が発明したいにしえの魔法道具が展示されているコーナーに立っていた。

 『きねま』は2時間以上も録画できる大きめの映像水晶を納め、大きなスクリーンに投射できる装置。台に乗せて使う大きなもの。

 『はんでえかむ』は魔法術式に疎い者が映像水晶に容易に記録することができる機械だ。片手で持てる。記憶力に乏しく印も切れない者でも使えるようにしたという。

「暗黒卿の時代には映画館があちこちにあったらしいね。『新婚たわわ貴婦人の乳腺発育記録』や『田園の幼き蝶』とか『肉竿大物女釣り日誌』とか名作が出来た……ってこれ、ぜんぶ『ぽるの』じゃない!」

 『新婚たわわ貴婦人の乳腺発育記録』は書物としてマイヤは読んだことがあった。美乳の新妻が開発熱心な夫の過剰な育乳により、奇乳となってしまう色情小説だった。暗黒卿の時代に書かれたと聞く。

 他はドワーフ女が100人抜きする実録ものや、ドワーフ男達が大陸中を旅してどれだけ多くの女を啼かすかという好色道中もの。暗黒卿の時代の映画に文芸作品は皆無だった。

 そういった作品は視聴コーナーで観る事ができた。試しに『肉竿大物女釣り日誌』を借りて観た。白黒の無声映像で会話のシーンで台詞が出てくるものだ。

「まるで『とーきーえいが』みたいな造りだなな」

 一緒に座って観ているイズヴァルトが、「眠くなってしまうでござるよ」とぼやいて大あくびを。出だしはたいそうつまらなかった。主人公の竿師が便所の壁をくりぬくだけの場面だったからだ。

 その主人公は大きな逸物を持つ男優が演じていた。彼がくりぬいた穴からちんぽを出す。おおよそ40センチぐらいといったところ。ふにゃふにゃにならずしっかり硬さを保って上向かせていると、隣のトイレに尻と胸の見事な妙齢の女が入ってきた。

「まあ、なんてごりっぱなおちんちんなんでしょ! 誰のでもいいけど、試してみようかしら……あっ。ふーん……」

 映像の中で穴からにょっきりでたペニスに発情した女の愛撫が始まった。最初は唇と舌でくすぐり、欲情が高ぶると乳房をさらけ出してしごきまくる。精液がびゅっと放たれたらいよいよ交合のシーンであった。

 女が立派な臀部をさらけ出し、己の膣口にあてがう。「んまあ。おっきいわ!」などと台詞が出てくると激しく腰を振り動かす。ホーデンエーネンの『ぽるの映像水晶』でもよくあるパターンだなあとマイヤは思った。

「ストーリーがまったくないなあ。イズヴァルト。他のも借りましょうよ……あれ?」

 イズヴァルトはいびきをかいて眠ってしまっていた。映像は残り40分も残っていたがマイヤはそれを受付に返した。イズヴァルトを揺り動かすと先に行こうと呼びかける。

 ともあれ暗黒卿時代の文物はマイヤにとって驚嘆させるものばかりであった。『てれぽん』や『えいしゃき』以外にも髪を無意味にくるくるとさせる道具や、赤ん坊のおむつを取り替えてくれる機械。温泉卵を家庭で作れる調理器具など。

 200年以上前のサイゴークは今より文化と生活水準が良かったと思われた。とはいえ覇王の時代のみの事で、こういった文物は急速に廃れていったという。

 文明開化前に逆戻り、といった風情のマツエスコーの街の雪を踏みながら、イズヴァルトは寂しそうな目で人々を見るマイヤの肩を抱いた。

「理由はよくわからぬでござるが……頭が追いついていけなかったのでござろうな?」
「なぜかはわからないけどそういう事なんだろうね、きっと」

 街巡りを終えて宿に戻った。マツエスコーの街では3日逗留する計画だ。宿の者にあらかじめ、ウナーンの船着き場の情報を貰ったが到着するのは翌々日になると聞いた。

 味についてはまずまずの夕食を食べて部屋に戻ると、マイヤはデザートが欲しくなってイズヴァルトに甘え出した。マイヤは寝台に腰掛けさせるとイズヴァルトのズボンのベルトを外しだした。

「お風呂に入ってからに致すでござるよ?」
「イズヴァルトが私のくさいにおいが大好きなのと同じぐらい、私もイズヴァルトのくちゃいところが大好きだよ?」

 そうして引きずりだしたペニスをやさしくつまむと微笑んでしゃぶりこむ。彼女の温かい口がイズヴァルトの勃起を喜ばせた。彼女の口の中ではおしっこと肉竿のにおいが広がっていた。
 
「さ、さようでござるか……」

、彼女の舌先が自分の亀頭を弄び始めたのを感じた時、それに浸るのみだった。舐め方は進歩し続けている。細かな指づかいのようにそこかしこをなぞってつつき、蛇の様にからめて離さない。

 初めて会った頃の舌は、かわいい小鳥に懐かれているような可愛らしさだった。第二次成長期を迎えた今の舌は、ひっつく面積が増えて彼を一層深く舐り続ける。淫猥な蛇にからめとられるようだった。
 
「ああっ……マイヤどの……」

 性感がたかぶると、イズヴァルトはついつい敬称を付けて愛する少女の名を呼ぶ。他人行儀になるからやめて、と常々言っていたマイヤだが、こういう所に愛おしさを覚え、口と舌を激しくしてしまうのだ。

(イズヴァルトのおちんちん、とってもおいしい!)

 大きくて、張りがあって、固くて柔らかい。彼女は存分に彼の悦楽肉軸を愛で続け、しごき続けて導水管から真珠色の御馳走をいただこうと励む。
 
「い、いうはうと、ひょろひょろいふ……?」

 彼女の技巧は上がったが、イズヴァルトも快楽への耐性がついていた。えっへん、と胸を張りながら、まだまだでござる、と言った彼に、マイヤはフェラチオで温まった唇を離した。

 自分の上着を全て脱いで上半身裸になった。ちいちゃな乳首が上向きについた、白くて大きなおっぱい。つい最近、バストは85を超えたよとマイヤが自己申告していたが、アンダーとトップの差がとんでもないことになっていた。

「すっかり育ったでござるな?」
「もっと大きくなるはずだよ! またお乳がきつくなったもの!」

 下から救いあげてたぷたぷたぷ、と大きくて愛おしいおっぱいに触れるイズヴァルト。マイヤは乳首の先で彼の雁首をなぞり始めた。亀頭によって乳がめり込み、かすかに揺れた。

「くすぐったいでござるよ?」
「イズヴァルト、吸う?」
「吸うよりも、こうしたいでござるよ?」

 イズヴァルトはマイヤを抱き上げて顔を乳房に押し付けた。甘い香りとかすかな汗のにおいが鼻をくすぐった。赤ん坊だけでなく大人の男がなぜおっぱいを好むのか、こうしてみるとよくわかる気がした。

「マイヤに赤ちゃんが産まれるまで、しばらくは拙者がすりすりとさせていただくでござるよ?」
「でも、あんまりきつく吸わないでね? でないと乳首がみっともない形になっちゃうから……」
「ご安心めされよ。拙者は乳首が大きくなって垂れ乳になったマイヤのおっぱいも、こうしてすりすりするでござるよ?」

 ばか、とマイヤは笑いながらイズヴァルトが甘えるのを心地よく受け入れていたが、イズヴァルトは既に攻める時を伺っていた。

 おっぱいに顔を埋められながらマイヤは寝台に身体を倒され、スカートをめくられてしまった。細い足を包んでいた長靴下のその先の、むわんとにおいを放った陰裂とアナルとが現れてしまったのだ。

 イズヴァルトは乳房に押し付けた顔をマイヤの股に埋めてしまった。舌と鼻とでにおいと肉裂を堪能し始める。何度もこういうことをやっていたが、マイヤは恥ずかしがった。

「イズヴァルト! ここは洗ってからにしようよ!」
「うーん。マイヤのくっちゃいにおいと玄人好みの味でござる!」
「だ、だから! おまんこなめなめはお風呂に入ってからにしてー!」

 そうはいかない。イズヴァルトの口はすでに彼女のクリトリスを攻め始めていた。まるで赤ん坊が母親の乳首を吸うかのごとく、イズヴァルトは小刻みに口を動かしながらつまみ飲みして喘がせた。

「いじゅばると! うえーん。うへええーん!」

 快楽のせいでマイヤの精神年齢が5歳ぐらいにまで下がってしまった。下半身からの激しい快感に身を悶えさせ、おっぱいを激しき揺らす。

 陰裂はぱっくりと口を開き、愛撫だけでなく挿入も求めるようになっていた。生命を育み産みだす場所から放たれたのは、とても濃い少女の香り。精液を常日頃飲み込んでいたそこは、日々甘ったるいにおいを濃くさせ続けていた。

「ああマイヤ。貴殿のおまんこはたまらなく愛おしいでござる。こうしてお股のおまめをちゅぴちゅぴとし続ければ、その匂いはもっと濃く高まっておるでござるよ?」
「あひいい! そこだけにして! いつもいじゅばるとはしりあなにまで口をつけるんだから!」

 さようでござる。イズヴァルトは旅の前より少しだけ大きくなったお尻のほうに顔を近づけた。指でクリトリスを優しく可愛がりながら、うんちのにおいがかすかに残る窄まりに舌をつけた。

「はうううう!」

 マイヤの全身にクリトリスを攻められた以上の電撃が走った。イズヴァルトは恋人の臭気と愛おしい苦みをもっと味わいたいと望んだ。

 彼女のふくらはぎと背中を抱えて無理やりお尻を突き上げさせると、指でどっぷりと溢れた粘っこい蜜いっぱいのヴァギナをいじくりながら、彼女のすぼみの奥深くに自分の舌を突き入れた。

「ああんッ! い、いじゅばると……そんな汚いことしちゃイヤだよッ!」
「何が汚い事でござるか! さようなことをぬかすとおしりぺんぺんでござる!」
「……う、うん。ぺんぺんして?」

 お尻をひっぱたかれるのも試してみたい。マイヤがそう願うとイズヴァルトは彼女を四つん這いにして、やさしくぺちぺちと少しだけ叩いた。

「こ、これだけ?」
「さようでござる。叱りつけたゆえに思い切り委ねよ、マイヤどの!」

 再び顔を尻にくっつける。窄まりが舌と唇でまんべんなく刺激され、マイヤはイキ狂った。理性はすでにどこかへと飛び、快楽のあまりおならをぷすぷすと放ってイズヴァルトの嗅覚を楽しませた。

 イズヴァルトは舌を離し、彼にとって心が高まる臭気にうっとりとしつつ、かわいい人にこう諭した。

「マイヤどのの、こんなにもかわいいお尻の穴のどこが汚いのでござるか? 拙者にとって、マイヤどののうんちのにおいも可愛いお尻の穴も、どうしようもなく愛おしいものに思えるのでござるよ」

 それに、糞便の毒を消すための薬も持ってきておる故、ご安心なされよ、と笑って再び彼女のアナルを舌でかき分け始めた。

 そんなんじゃないよ、とマイヤがシクシクと泣き始めたのだが、身体の力が抜けて為すがまま、なのは彼の愛撫を受けたいという気持ちからだろう。

 彼の男根を毎日受け入れ続けていささか緩んでいた雛菊だが、突き入れてきた舌の柔らかく愛おしい感触を包み込もうとする弾力に富んでいた。

 イズヴァルトはマイヤの膣内をかきわける要領で菊門の奥深くに唾液を流し込み、自分の舌で清めの奉仕を続ける。

 その間に彼の指は彼女の膣孔や陰核のまわりを盛んにいじるので、マイヤは尻の穴と女陰の両方から電気を受けて、ダラダラと口からよだれを垂らしながら絶頂の嵐に吹き付けられていた。

「あああっ、いじゅばるとぉ……ずっと、ずーっとこのままなめつづけてえぇ……わたしいぃ……あなたにおしりのあなやおまんこをかわいがられるのぉ、とーっても、だいしゅきい!」

 一番の性感帯であるお尻の穴を舌が行き来するという快感があまりにも強すぎて、彼女はもう呆けてしまっていた。

 イズヴァルトは唾液で口の中に入った彼女の糞便を薄め、尻の穴に口づけして唾液を直腸に送り込んだ。刺激を受けた内臓から、増々おならが放たれた。

 ぷひゅっ、ぷひゅうっ、と鳴るガス。その匂い。全てが素晴らしいと少年騎士はため息をついた。

「ああ、マイヤどののおならはとてもよい香りがするでござるよ」

 彼女の可愛いお尻にむさぼり続ける。その一方で指によるヴァギナとクリトリスの刺激を続けていたのだから、11歳の少女はもはや神経が引きちぎれんばかりの気持ちだった。

 赤ん坊の様な笑い声をあげて、「ひゃああっ、いじゅばるとぉ、もっとおならをだしゃせてぇ!」と可愛い声で呼びかけた。

 それは望むこと、といい香りのするガスの匂いを堪能しながら、イズヴァルトの舌による愛撫が続き、彼女は何度もびくん、びくん、と大きく身を震わせ続た。「ああ~っ!!」と、気の抜けたエクスタシーの声をあげ続ける。

 ちょうど9度目かのエクスタシーで蜜壺の奥から気を放った直後に、彼女は我に返って「ちょ、ちょっとイズヴァルト! 身体を離してッ、その舌とめて! おねがいだからっ!」と大声をあげた。

 どうしたでござるか、と問うと彼女はお腹を押さえて、「お通じが来ちゃった!」と慌てふためく。この宿はトイレは共同だった。

 マイヤは今すぐ止めて便所に行きたいとイズヴァルトに告げるが、彼はあたりを見回しておまる用の桶を見つけ出した。

「ここですればよいでござるよ?」
「私のうんちを抱えて廊下に出るの?」
「ふふ。構わないでござるよ?」

 マイヤはエクスタシーの連続で理性を失い切っていたから、「うん、そうしましょう!」と笑って返し床に置かれたおまるにまたがった。

 彼女のアヌスからは既に便が出かかっていた。しかし肛門のあたりが影で隠れていたから、イズヴァル桶を持つとトは彼女に尻を持ち上げさせた。

「さあさあ。拙者にブリブリ放つところを見せるでござるよ?」
「う、うん。マイヤのくっちゃい姿をいじゅばるとにみせてあげるっ! う、う、うんぬぬぬぬ!」

 マイヤは少しだけ力んだ。実を出していた愛らしい肛門が一気にくわっと広がり、ぶにゅり、と臭気を放つものをひねり出した。

 ぶっとくてとても長い糞便だ。今回のは下痢便ではない。いつもより歩いたからか腸が多く水気を吸ったのだろうとイズヴァルトは思った。

 少女のアナルがあらかた便を出し終え、徐々に窄まっていくのをうっとりと眺めながら、イズヴァルトは鼻で息を大きく吸い込んだ。

「まったくもってたまらぬにおいでござる……」
「へんたいしゃんなんだからっ!」
「ヘンタイではござらぬよ。うんちをよくひねるかわいい生き物を愛でているのでござるよ?」
「いきものじゃないもん! ニンゲンだもの!」

 さようでござるな、と笑いながらイズヴァルトは水を持ってきてマイヤの尻を清めた。しかし窓を閉めていたから大便の臭気が籠ったままだ。そのせいで淫欲が高ぶってしまっていた。

 陰嚢の付け根が切ないほどじんじんとしている。マイヤの窄まりは少しだけ口をあけていた。そのままにしてほしいと告げると桶を床に置いて手を洗面台で洗う。

 マイヤは四つん這いになり、お尻を振って「きてきて?」と呼びかけていた。尻穴はひくひくと動いてそれを望んでいた。挿入と精液の直腸摂取である。

「いじゅばるとー! マイヤのしりあなちゃんにちんちんをいれてー!」

 もちろんとうなずいたイズヴァルトは、痛いぐらいに勃起していたそれをマイヤの窄まりにあてがった。肛門性交に馴れていたそこは出来るだけ深く飲み込み、腸に残った糞便をくっつけさせながらイズヴァルトを喜ばせた。

「おおっ! いつもより受け入れ方が良いでござる!」
「えへへ! うんちをしたすぐあとだからだよ! えへへえ、うへへえ!」

 肛肉と直腸は驚くほどに貪欲になっていた。快楽が再びマイヤを包む。膣と子宮も刺激を受けて分泌液を肉谷からとろんと垂らした。

「おお、マイヤどの……凄い吸いつきでござる!」
「わ、わたしもだよ! いじゅばるとの、あちゅい!」

 放っておかれたままのうんちのにおいに促され、2人は尻穴につながったままの交歓を共にする。4度も直腸の中で暴発を為し終えた後、イズヴァルトは肛門から自分の精液をしたたらせるマイヤを延々と眺めていた。

「しりあなが喜んでいるでござるよ?」
「うひ。しょうかな?」
「もちろんでござる」

 イズヴァルトはペニスを清めてマイヤの尻も拭ってやると、便所と風呂場に向かい桶と身体を清めた。その晩はうんちのにおいが残る部屋で、マイヤと交合に励み、彼女を散々に喜ばせた。

 翌日もマツエスコー観光。そこにあるマハラ神殿に立ち寄ったイズヴァルトは、マイヤに形ばかりの結婚の儀をあげたいと申し出られた。

「そろそろ子供を為しそうになるかもしれないからね」
「生理の予兆が来たのでござるか?」
「まだまだだよ。でも……」

 マイヤはお腹に手を当てた。昨晩4度も彼の精液を子宮の中に納めたから、月経の兆候が無くても胎児が芽生えるかもしれない。いいや、もしかしたら既に出来ているのかもしれないとつぶやいた。

「ウラスコーにて致したかったでござるが……まあかまわないでござるよ?」

 気の無い返事をしてしまったが、イズヴァルトは本気だった。いいや、とうの昔に夫婦になる心の準備は出来ていた。マイヤと出会ったアスカウの村を出発してから、ずっと願っていた事だからだ。

「籍はホーデンエーネンに戻ってからになると思うけれど」
「その間にマイヤは、ヴィクトリアどのの生まれ変わりを孕むでござるよ?」

 かくしてこの街の神殿で婚姻の儀を執り行った。一番簡素なもので、儀式の最後に神殿の奥の祭壇の上で、数名の巫女が見ている前で『初夜』を行うだけのものだ。

 儀式台は松明が燃やされ、盛装した巫女達がそこに立つ姿はある種幻想的でもあった。沐浴して身を清めたイズヴァルトとマイヤは、しきたり通りに台の上に横たわる。

「マイヤどの……」
「イズヴァルト、絶対に離さないでね?」
「それは拙者が言う事でござるよ?」
「私はぜーったいに離さないからね!」

 イズヴァルトはマイヤに抱き着かれ、またたく間に膣の中に精を放った。『初夜』を終えた2人を見ると、巫女達はちょっと恥ずかしそうにしながら祝福の歌を唱え始める。

「マハーヴァラさまとヴァシリアナさまのように~」
「いつまでもいつまでも絶えることなく~」
「夫婦仲良く子供もたくさん産み育てて~」
「いつまでもいつまでも~!」

 どうにも音痴に思えるへたくそな合唱だったが、イズヴァルトとマイヤは涙を流しながら感じ入っていた。

 かくして少年騎士と愛らしき侍女は夫婦となったが、あくまでサイゴークで認められただけのこと。その後の道のりは長く険しいものであった。だがまずはヒッジランドへ向かうのだ。

 さて、この2人が向かう地には一体何が待ち受けるのか?

 その続きについてはまた、次回にて。
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