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第三部 カツランダルク戦記 『第三章・カツランダルクの姉妹』
109 神輿となる娘
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結局、生き残ったのはアナキン=スカルファッカーただ1人だった。
落石から自分をかばい、あちこちが潰れてひしゃげたピルリアの遺体の横で、3日3晩も寄り添っていた。そうして城の前にいたところを、軍を率いて通りかかった四大大公に拾い上げられた。
「……つまり、遺跡調査のさなかに恐ろしい魔物に襲われて調査団が全滅したと?」
コーノフェルト公自らが聞き込みをすると、アナキンは目を虚ろにしたままうなずいた。その魔物が何者だったのかは手にかけたルッソから聞いていたが答えなかった。
城を掘り返して調べるのは困難だった。アナキンはとどめ置かれ、2週間ほどしてナントブルグから来た本格的な救助隊に手を貸す事となった。イーガのパルパティアやルッソ=シュミットの遺品は見つかったが、彼等の遺体を引き出すのは困難と判断した為、しばらくして打ち切りとなった。
2週間後、アナキンはナントブルグへの帰還を果たした。聞きつけた兄からソーロ家の館に呼び出された。
「そうか。ピルリアのことは残念だったな。私からも彼女のご家族に弔問の使者を立てておこう」
「パルパティアせんせいも……」
「わかっている。俺も先生には世話になったよ。もっとも、魔道の才が無かったけどな」
葬儀や贈答の手配で忙しくなるだろう。それとスカルファッカー家では一大事でもある。次の当主となる若様の奥方が亡くなったのだ。特に、父のクワイガジンが気落ちするだろう。ピルリアをとても可愛がっていた。子供の頃の彼女とエッチもしていたそうだが。魅惑的な少女だったから仕方が無かった。
「それよりもルッソ=シュミットだ。あの人物が亡くなったとなれば、アスカウ公様とオルフレッド殿に、どう説明すれば……」
アナキンはようやく話そうと思い立った。
「そのことですが、兄上」
「なんだ?」
「信じられないでしょうが、そのう……」
調査隊を襲い、パルパティアを殺したのが、そのトーリ=カツランダルクらしい。
「まるで人の形をした光の様にしか見えなかったのですが、ルッソさんがそう呼びかけたのを聞いたのです。あれはたぶん、トーリ様かと」
「ううむ。信じられない話だが、南天騎士団の四大公からの報告によれば、トーリ様は先に出発していたと言っていたな。今は行方が分からない」
しかし、こんな噂を聞いたのだが。ケノービは弟に、パラッツォ教団の者から聞いた話という事で語り始めた。
「古代のサキュバスの女王の、直系の末裔たるトーリ様はパラッツォ教団の力を借り、先祖返りを果たしたらしいそうだ」
「……!」
「サキュバスは魔族だ。つまり思念体が存在する。そうなればトーリ様は何かの事故をきっかけにお身体を失われ、思念体となってあの城に現れたのではないだろうか。これはまあ、私の想像だが……」
「かもしれません」
やはりあの霊体はトーリだ。アナキンは確信して兄に理解を求めた。
「……信じるよ。お前はイーガのアドルフ様にすごい期待をかけられたからな。殿下は私や父上に、是非ともお前をイーガの貴族にしたいと手紙に書いていたからな。何度もだ」
アドルフのはお世辞ではないことは、その手紙や『密使』からの言伝でわかっている。弟殿は天才だ。アドルフ王子が望んでいたことはこうだろう。トーリが、あるいはカツランダルク本家が暴走した時の最強の刺客として、アナキンを手元に置きたかった。
「アナキン。1ついいか?」
「何でしょう、兄上?」
「俺とお前にとって大事なことだ。心して聞け」
これまで胸の内に秘めていた事を今から言う。兄は弟の目をしっかりと見た。
「俺達カツランダルク統の天下を目指さないか? ご本家のオルフレッドやマイヤのではない。俺達の家でだ」
残っているソーロー家とスカルファッカー家の。いや、ケノービはそもそもスカルファッカーの出自だ。つまり、スカルファッカーこそを天下一の家に仕立てたい。
「……兄さん?」
「これは絶好の機会だ。チャンス、とかいう転生人が持ち込んだ言葉もあるらしいがな。これまで黙っていたが、俺は小さい頃から夢を見ていた」
いつの日かホーデンエーネンの丞相となり、ホーデンエーネン王家を裏から操る。本当のこの国の帝王になりたかった。
「に、にいさん……そんな大それたことを……」
「アナキン。お前も『転生者』だったよな? 不遇な前世を悔やんで、この人生でやり直して大人物になる、という夢があるよな?」
確かにそうだ。イズヴァルトみたいな英雄になりたかった。マエカワ=シュケンという、沖縄出身のしがないサラリーマン、錦糸町で飲んだくれていたところでチンピラに絡まれて刺されて死んだ、などというみっともない前世を生きたのだから。この人生でなら。
「でも、俺は……」
努力の全てが裏目に出てしまった。パルパティアを殺された事で発狂し、ルッソを巻き添えにしてしまった。落石からかばってくれたピルリアも、自分が殺した様なものだ。
そんな男が天下を目指して良いものなのだろうか。アナキンは逡巡する。なかなか答えぬ弟に、兄はもう1つの秘密を打ち明けた。
「神輿もちゃんとある。アスカウ公とマイヤ姫ことヨーシデン公が嫡流とされていたが、実はもう1つあるのだよ」
「なんだって?」
「明日、そのお方に会わせてやろう。そうすればお前も決めるはずだ。国王陛下への報告は、お前から事情を聴取した大公らがやってくれる。そっちは気にするな」
そう言って兄は弟との密議を切り上げた。それからは兄弟で酒盛りが始まった。辛いことは酒で忘れよう。
□ □ □ □ □
ナントブルグから北西20キロ。周りが森ばかりの小高い山の上にケノービの別荘があった。使わなくなった砦を修繕したものだ。泊りがけの狩り遊びの時に彼は用いていた。
しかし狩りというのは彼の言い訳に過ぎなかった。実のところ彼はここにある人物をかくまい、養育していた。蒼にも見える黒髪は背中にかかる長さで艶やかだった。可愛らしくもあり、美しくもある少女である。ただ、眼の色は冷ややかな紫色だった。
今から9年近く前にホーデンエーネンにやって来た時、まだ産まれて間もなかった。9歳になる彼女は養い親の意向の元、乳母と共に次々と住居を変えた。この別荘に来たのは去年の暮れだ。
その幼い令嬢は窓を見つめ、鬱屈した曇り空と森とを見て、深い溜息をついた。
「前の住まいがよかった。ここは何にもなさすぎるわ」
前はアジール近郊に住んでいた。あちらはここより暖かかった。海があって養父が許してくれたら港町に遊びに行けた。
ぼんやりと眺めていると肩にかかる紐が外れたので手で直す。彼女は下着姿だった。太ももまでの丈の白いシルクのキャミソールと靴下止めを用いる形の白いタイツという格好だった。義父と会う時以外はいつもこの格好だ。1週間ほど着た切り雀だから、汗や脂のにおいが染み込んでいた。
「はあ、つまらない……」
「お嬢、つまらないんだったらこっちに戻ったらどうです?」
後ろから聞こえたのは男の声だ。振り向くと坊主頭の屈強な男がベッドに横たわっていた。こっちは何一つ身に着けていない。だらんと垂れた大きな陰嚢とその上にぬめった陰茎がぶら下がっていた。
「……すぐに出すんだもの」
「へへへ。むしろお嬢はそっちのほうがいいんじゃないんですかね?」
「まあ、そうね」
女の子はベッドの上に乗った。男が起き上がって抱きすくめる。2人は舌を絡めあわせる。男の左手が彼女の下着の中に潜り込み、その中にあった滑りがいい、丸っこい生尻をさすった。
「へへっ……」
男はたくましい指で、彼女の尻の真ん中にある窄まりを揉んだ。小さな口が喘ぎ声を放つ。男はその奥に挿れる。深々と差し込むとふわふわとした括約筋をほぐしだした。
「あぐ……いぐうっ……!」
女の子はアヌスがとても弱かった。ほじくられるだけで身体が熱くなり、呼吸が激しくなった。男は太ももをさすっていた右手で彼女の前に触れる。すっかり濡れて仕上がっていた。
「もう挿れていいですかね? お嬢はいいだろうけど俺は気持ちよくないんで」
「じょ、情緒が無いわね]
男のペニスはギンギンになっていた。娘はそれを小さな、柔らかい掌でゆっくりとさする。男根の輪郭をなぞるような愛撫だ。
「うへへえ……」
その先から少々白濁した先走り液がこぼれた。男からの指責めに悶えながら、彼女は続けた。ぬめっとした雫がますますあふれ出た。彼女はそれをすくって引き延ばす。
「なあ、そろそろいいでしょう?」
「焦らすのが嫌いなのね。いいわ」
男は右手を引っ込め、仰向けになった。娘が小さな体を男に預ける。指は肛門に入れられたままだ。
男は屹立を手でつかむと、またがっていた娘のヴァギナにあて、亀頭で襞をなぞった。娘はますます喘いだ。彼女のそこはとんでもなく感じやすかった。
「や、やめて……焦らさないでさっさと挿れて?」
「へへ、じゃあいただきますよ?」
男は娘の小さなそれに、太く凶暴なものを咥えさせた。小児の熱い体温がしっかりと感じられる奥だ。しかもみずみずしく弾力に満ちていた。狭いがそれ以上にたまらぬ挿入具合。
「ふひ……やっぱりお嬢のこれは中毒になりそうだ」
「腰……動かしていい?」
「やってくださいよ。ぐへええ……」
娘が男の上で腰をまわす。膣の奥というものは大抵、幼い娘でも鈍感なものだが、この娘のはまるで違う構造だった。丈夫だがクリトリスの様な感度のそこでペニスが出し入れされるたび、彼女は可愛らしいうめき声をあげ、絶頂の波を何度も受けた。達しても腰を動かし続けた。
「はうっ。あうっ。たまらない。止まらないわ……」
「ふひ。お、俺ももうダメですよ?」
「もっと持たせなさいよ?」
「へへへ。とろけきった顔で言いなさんな……やべえな。一旦休まねえとお嬢が壊れちゃいそうだ」
そう言って男は腰を突き上げた。娘は強い衝撃を腹の奥で受けとりのけ反った。男のペニスが彼女の膣内にザーメンを放ち込んだ。娘は満ち足りた顔をして深い溜息をついた。
「ハメたままにしてちょうだい?」
「そうしますとも……けれど、お義父様が来られるまでですからな?」
男が上半身を起こし、娘の首筋のにおいを嗅いだ。
「お嬢の身体、匂ってますよ。沐浴もしねえといけませんね? いつ風呂に入りました?」
「3日前よ」
「うへえ。どおりでくっせえと思ったよ」
特にまんこの味見をした時だ。強烈な悪臭だった。煮詰めた小便と腐敗した精液が混ざったようなにおい。一番しゃぶりたくなる形をしていたけつのあなは、もっと耐え難いにおいを放っていた。
「お嬢はひどい女だなあ。他の男のにおいを染みつかせて俺に抱かれているんだから」
うるさいわ。娘はまだ硬いままのペニスを楽しもうと再び腰を動かした。肛門に指を入れられているからさかってしまったのだ。
「ふうっ。おちんちん。きもちいい……」
快楽で顔がますます蕩けかかる。この娘こそがケノービ=ソーローの『神輿』だった。もう1つのカツランダルク嫡流にいる人物。名前をレーアという。
しかし別のカツランダルク嫡流というものでは無かった。彼女はトーリとの血が近かった。父親はイーガの亡き王子、アドルフ。そして母は『アスカウ公』の実妹。
彼女はアドルフがケノービに託した、マイヤの次女であった。
落石から自分をかばい、あちこちが潰れてひしゃげたピルリアの遺体の横で、3日3晩も寄り添っていた。そうして城の前にいたところを、軍を率いて通りかかった四大大公に拾い上げられた。
「……つまり、遺跡調査のさなかに恐ろしい魔物に襲われて調査団が全滅したと?」
コーノフェルト公自らが聞き込みをすると、アナキンは目を虚ろにしたままうなずいた。その魔物が何者だったのかは手にかけたルッソから聞いていたが答えなかった。
城を掘り返して調べるのは困難だった。アナキンはとどめ置かれ、2週間ほどしてナントブルグから来た本格的な救助隊に手を貸す事となった。イーガのパルパティアやルッソ=シュミットの遺品は見つかったが、彼等の遺体を引き出すのは困難と判断した為、しばらくして打ち切りとなった。
2週間後、アナキンはナントブルグへの帰還を果たした。聞きつけた兄からソーロ家の館に呼び出された。
「そうか。ピルリアのことは残念だったな。私からも彼女のご家族に弔問の使者を立てておこう」
「パルパティアせんせいも……」
「わかっている。俺も先生には世話になったよ。もっとも、魔道の才が無かったけどな」
葬儀や贈答の手配で忙しくなるだろう。それとスカルファッカー家では一大事でもある。次の当主となる若様の奥方が亡くなったのだ。特に、父のクワイガジンが気落ちするだろう。ピルリアをとても可愛がっていた。子供の頃の彼女とエッチもしていたそうだが。魅惑的な少女だったから仕方が無かった。
「それよりもルッソ=シュミットだ。あの人物が亡くなったとなれば、アスカウ公様とオルフレッド殿に、どう説明すれば……」
アナキンはようやく話そうと思い立った。
「そのことですが、兄上」
「なんだ?」
「信じられないでしょうが、そのう……」
調査隊を襲い、パルパティアを殺したのが、そのトーリ=カツランダルクらしい。
「まるで人の形をした光の様にしか見えなかったのですが、ルッソさんがそう呼びかけたのを聞いたのです。あれはたぶん、トーリ様かと」
「ううむ。信じられない話だが、南天騎士団の四大公からの報告によれば、トーリ様は先に出発していたと言っていたな。今は行方が分からない」
しかし、こんな噂を聞いたのだが。ケノービは弟に、パラッツォ教団の者から聞いた話という事で語り始めた。
「古代のサキュバスの女王の、直系の末裔たるトーリ様はパラッツォ教団の力を借り、先祖返りを果たしたらしいそうだ」
「……!」
「サキュバスは魔族だ。つまり思念体が存在する。そうなればトーリ様は何かの事故をきっかけにお身体を失われ、思念体となってあの城に現れたのではないだろうか。これはまあ、私の想像だが……」
「かもしれません」
やはりあの霊体はトーリだ。アナキンは確信して兄に理解を求めた。
「……信じるよ。お前はイーガのアドルフ様にすごい期待をかけられたからな。殿下は私や父上に、是非ともお前をイーガの貴族にしたいと手紙に書いていたからな。何度もだ」
アドルフのはお世辞ではないことは、その手紙や『密使』からの言伝でわかっている。弟殿は天才だ。アドルフ王子が望んでいたことはこうだろう。トーリが、あるいはカツランダルク本家が暴走した時の最強の刺客として、アナキンを手元に置きたかった。
「アナキン。1ついいか?」
「何でしょう、兄上?」
「俺とお前にとって大事なことだ。心して聞け」
これまで胸の内に秘めていた事を今から言う。兄は弟の目をしっかりと見た。
「俺達カツランダルク統の天下を目指さないか? ご本家のオルフレッドやマイヤのではない。俺達の家でだ」
残っているソーロー家とスカルファッカー家の。いや、ケノービはそもそもスカルファッカーの出自だ。つまり、スカルファッカーこそを天下一の家に仕立てたい。
「……兄さん?」
「これは絶好の機会だ。チャンス、とかいう転生人が持ち込んだ言葉もあるらしいがな。これまで黙っていたが、俺は小さい頃から夢を見ていた」
いつの日かホーデンエーネンの丞相となり、ホーデンエーネン王家を裏から操る。本当のこの国の帝王になりたかった。
「に、にいさん……そんな大それたことを……」
「アナキン。お前も『転生者』だったよな? 不遇な前世を悔やんで、この人生でやり直して大人物になる、という夢があるよな?」
確かにそうだ。イズヴァルトみたいな英雄になりたかった。マエカワ=シュケンという、沖縄出身のしがないサラリーマン、錦糸町で飲んだくれていたところでチンピラに絡まれて刺されて死んだ、などというみっともない前世を生きたのだから。この人生でなら。
「でも、俺は……」
努力の全てが裏目に出てしまった。パルパティアを殺された事で発狂し、ルッソを巻き添えにしてしまった。落石からかばってくれたピルリアも、自分が殺した様なものだ。
そんな男が天下を目指して良いものなのだろうか。アナキンは逡巡する。なかなか答えぬ弟に、兄はもう1つの秘密を打ち明けた。
「神輿もちゃんとある。アスカウ公とマイヤ姫ことヨーシデン公が嫡流とされていたが、実はもう1つあるのだよ」
「なんだって?」
「明日、そのお方に会わせてやろう。そうすればお前も決めるはずだ。国王陛下への報告は、お前から事情を聴取した大公らがやってくれる。そっちは気にするな」
そう言って兄は弟との密議を切り上げた。それからは兄弟で酒盛りが始まった。辛いことは酒で忘れよう。
□ □ □ □ □
ナントブルグから北西20キロ。周りが森ばかりの小高い山の上にケノービの別荘があった。使わなくなった砦を修繕したものだ。泊りがけの狩り遊びの時に彼は用いていた。
しかし狩りというのは彼の言い訳に過ぎなかった。実のところ彼はここにある人物をかくまい、養育していた。蒼にも見える黒髪は背中にかかる長さで艶やかだった。可愛らしくもあり、美しくもある少女である。ただ、眼の色は冷ややかな紫色だった。
今から9年近く前にホーデンエーネンにやって来た時、まだ産まれて間もなかった。9歳になる彼女は養い親の意向の元、乳母と共に次々と住居を変えた。この別荘に来たのは去年の暮れだ。
その幼い令嬢は窓を見つめ、鬱屈した曇り空と森とを見て、深い溜息をついた。
「前の住まいがよかった。ここは何にもなさすぎるわ」
前はアジール近郊に住んでいた。あちらはここより暖かかった。海があって養父が許してくれたら港町に遊びに行けた。
ぼんやりと眺めていると肩にかかる紐が外れたので手で直す。彼女は下着姿だった。太ももまでの丈の白いシルクのキャミソールと靴下止めを用いる形の白いタイツという格好だった。義父と会う時以外はいつもこの格好だ。1週間ほど着た切り雀だから、汗や脂のにおいが染み込んでいた。
「はあ、つまらない……」
「お嬢、つまらないんだったらこっちに戻ったらどうです?」
後ろから聞こえたのは男の声だ。振り向くと坊主頭の屈強な男がベッドに横たわっていた。こっちは何一つ身に着けていない。だらんと垂れた大きな陰嚢とその上にぬめった陰茎がぶら下がっていた。
「……すぐに出すんだもの」
「へへへ。むしろお嬢はそっちのほうがいいんじゃないんですかね?」
「まあ、そうね」
女の子はベッドの上に乗った。男が起き上がって抱きすくめる。2人は舌を絡めあわせる。男の左手が彼女の下着の中に潜り込み、その中にあった滑りがいい、丸っこい生尻をさすった。
「へへっ……」
男はたくましい指で、彼女の尻の真ん中にある窄まりを揉んだ。小さな口が喘ぎ声を放つ。男はその奥に挿れる。深々と差し込むとふわふわとした括約筋をほぐしだした。
「あぐ……いぐうっ……!」
女の子はアヌスがとても弱かった。ほじくられるだけで身体が熱くなり、呼吸が激しくなった。男は太ももをさすっていた右手で彼女の前に触れる。すっかり濡れて仕上がっていた。
「もう挿れていいですかね? お嬢はいいだろうけど俺は気持ちよくないんで」
「じょ、情緒が無いわね]
男のペニスはギンギンになっていた。娘はそれを小さな、柔らかい掌でゆっくりとさする。男根の輪郭をなぞるような愛撫だ。
「うへへえ……」
その先から少々白濁した先走り液がこぼれた。男からの指責めに悶えながら、彼女は続けた。ぬめっとした雫がますますあふれ出た。彼女はそれをすくって引き延ばす。
「なあ、そろそろいいでしょう?」
「焦らすのが嫌いなのね。いいわ」
男は右手を引っ込め、仰向けになった。娘が小さな体を男に預ける。指は肛門に入れられたままだ。
男は屹立を手でつかむと、またがっていた娘のヴァギナにあて、亀頭で襞をなぞった。娘はますます喘いだ。彼女のそこはとんでもなく感じやすかった。
「や、やめて……焦らさないでさっさと挿れて?」
「へへ、じゃあいただきますよ?」
男は娘の小さなそれに、太く凶暴なものを咥えさせた。小児の熱い体温がしっかりと感じられる奥だ。しかもみずみずしく弾力に満ちていた。狭いがそれ以上にたまらぬ挿入具合。
「ふひ……やっぱりお嬢のこれは中毒になりそうだ」
「腰……動かしていい?」
「やってくださいよ。ぐへええ……」
娘が男の上で腰をまわす。膣の奥というものは大抵、幼い娘でも鈍感なものだが、この娘のはまるで違う構造だった。丈夫だがクリトリスの様な感度のそこでペニスが出し入れされるたび、彼女は可愛らしいうめき声をあげ、絶頂の波を何度も受けた。達しても腰を動かし続けた。
「はうっ。あうっ。たまらない。止まらないわ……」
「ふひ。お、俺ももうダメですよ?」
「もっと持たせなさいよ?」
「へへへ。とろけきった顔で言いなさんな……やべえな。一旦休まねえとお嬢が壊れちゃいそうだ」
そう言って男は腰を突き上げた。娘は強い衝撃を腹の奥で受けとりのけ反った。男のペニスが彼女の膣内にザーメンを放ち込んだ。娘は満ち足りた顔をして深い溜息をついた。
「ハメたままにしてちょうだい?」
「そうしますとも……けれど、お義父様が来られるまでですからな?」
男が上半身を起こし、娘の首筋のにおいを嗅いだ。
「お嬢の身体、匂ってますよ。沐浴もしねえといけませんね? いつ風呂に入りました?」
「3日前よ」
「うへえ。どおりでくっせえと思ったよ」
特にまんこの味見をした時だ。強烈な悪臭だった。煮詰めた小便と腐敗した精液が混ざったようなにおい。一番しゃぶりたくなる形をしていたけつのあなは、もっと耐え難いにおいを放っていた。
「お嬢はひどい女だなあ。他の男のにおいを染みつかせて俺に抱かれているんだから」
うるさいわ。娘はまだ硬いままのペニスを楽しもうと再び腰を動かした。肛門に指を入れられているからさかってしまったのだ。
「ふうっ。おちんちん。きもちいい……」
快楽で顔がますます蕩けかかる。この娘こそがケノービ=ソーローの『神輿』だった。もう1つのカツランダルク嫡流にいる人物。名前をレーアという。
しかし別のカツランダルク嫡流というものでは無かった。彼女はトーリとの血が近かった。父親はイーガの亡き王子、アドルフ。そして母は『アスカウ公』の実妹。
彼女はアドルフがケノービに託した、マイヤの次女であった。
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