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第三部 カツランダルク戦記 『第二章・浸食し始める闇』
37 イーガ国王の愛妾
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王国暦352年3月。ルッソ=シュミットは王国の命令により外交官としてイーガに入っていた。もちろんカバン持ち程度の雑な役目しかやらされなかったが、イーガの者達からは貴族としての尊敬を受けていた。
この使節の来訪の目的は『えくすぷれす』の拡張計画についての会談である。マイヤが手紙でこうしたい、と書いたのをマルティンが読んで朝議にはかったのだ。
民の間でいろいろと思うところはあるが、イーガ王家はこれに乗る気だった。イーガ王国は西のサカーイまでの大延長計画を向こうで立てていた。ホーデンエーネン側ではどこに路線を通すかという話をホーデンエーネンの使者らは詰める為にやって来た。
「マイヤ様とトーリ様のご要望では、ヨーシデン地方南部を必ず通過してほしいという事でございました。シガラーキ駅で乗換を行う事になるでしょうが、ホーデンエーネン側の用地は必ず確保いたします」
「大きく南をまわる道のりとなりますね。で、あればシガラーキではなくその手前あたりの駅から南側を迂回するほうがよろしいでしょう。もちろん、イーガ側もその用地は確保できますよ」
イーガ側の条件としてはコーヅケーニッヒからの直通ではなく、シガラーキの一駅手前で乗換するようにする。南に大きくそれるかたちとなるが、マイヤが計画しているヨーシデンの学術都市予定地にぐっと近くなるからむしろ良い。
話し合いは夜遅くまで続いた。使節団の補佐役のルッソも終わりまで席に座っていた。ただただ、話を聞いていただけであったが。
部屋に戻るとイーガ王国とホーデンエーネンの地図を開き、どのあたりに『えくすぷれす』が通るのか改めて見直した。だいぶ南に寄っている。ルッソが領地にしたショーゴイン湾近辺に近い。その北には開拓されていない平野があった。
湾からその平野まで、馬で1時間の距離だった。駅はその中間に設ける計画だ。いいや、さらに壮大な計画がある。街を分断する形で北に延びる路線をつくり、アスカウを通過してナントブルグに至る路線だ。しかしそっちは計画が難航していた。トーリを嫌うヨーシハルトスらが用地確保を断ったからだ。
(トーリはしつこいな。何が何でもマイヤの望みを叶えたいらしい。)
マイヤが手掛けたナーガハーマは、パラッツォ教徒や諸侯の領地から移住した者達により、キンキ大陸北部の中心都市になろうとしていた。高等学問所も計画されている。総合大学ではないが、商業と農業の深い学問を学べるそうだ。
しかしそれでは満足しないらしい。国王とともにナーガハーマに滞在するトーリは、去年の秋にヨーシデンの都市建設計画書と『えくすぷれす』の延長案を朝廷に提出した。彼女の魔法で心を操られていた廷臣らはろくに話し合いもせずに可決。
このヨーシデンの開発が許された事でカツランダルク家は国内外に威勢を誇示することになった。ショーゴイン湾を除くヨーシデン地方の南部がマイヤの領地として与えられた。しかも後継者にザーチャとディークを指名して。2人は彼女の養子となったのだ。
(でもそれはきっと、トーリが勝手に決めたことだろう。マイヤが後継者として指名するんだったら、きっとイズヴァルトさんの子供だったろう。)
ただ、彼女がフェアディナント以外に子がいたのならその子になるかもしれない。ルッソは知らないが確かにマイヤには子供がもう2人いた。しかし離れ離れ、なおかつ、健康な身体だった彼女を惨い目に遭わせた男との間の子だ。イーガ国王が養女としたロゼともう1人の娘。彼女は絶対に己の富を継がせたりはしない、忌まわしき子供達だった。
□ □ □ □ □
ここ半年、サキュバスのカミラはイーガのヴィルヘルム王の元にいるという。その話をイーガの出発前に聞いていたルッソは顔を見てみようと思った。
会議の翌朝、朝食をとった後に彼はイーガの廷臣や武将らからカミラのことを尋ねた。王城に大きな部屋をあてがわれているらしい。国王の妃や愛妾がもらうような部屋だそうだ。なんということだろう?
「この時間ですと……」
カミラのお世話係である侍女が言うには、国王はカミラの部屋で食事をとっているそうだ。食事ならばまたの機会にしようと言ったが案内された。歩きながらルッソは前を歩く侍女に尋ねた。
「でも、お食事中なのに大丈夫なのですか?」
「だいじょうぶですべえよ」
カントニアなまりがきつくなった。あらいけねえだ、と女が笑う。よく見れば耳は少しとんがっていた。ウマヤーノ出身のハーフエルフだという。侍女を兼ねた護衛魔道士だそうだ。
「おうさまはちんぽを見られても、気にしねえお方ですよう。カミラさんとべっちょやりながらもお客さんを通したりするんですべえ」
だから気にするな、と言われて従う事にした。部屋の前に来ると、なまめかしいにおいと熱気が扉の隙間から漏れ出ていた。空色に塗られた扉に耳をそばたてる。
「お、おうさま……♡」
すっかりのめり込んでいる声だった。カミラがこんな声を出すなんて。いつもの彼女を想像すると信じられない。その侍女の魔法で部屋の会話がはっきりと聞こえるようになった。
「か、かたい♡ おうさまのわたくしを思ってくださる気持ちが、すっごい♡」
「おお、カミラ。そなたの美しさのせいだ。儂の男は増々猛り狂っておる。どうじゃ、こうすれば感じるだろう?」
「ふあああ……♡」
「慈しめば慈しむほどそなたのここはせがんでくるし潤うのだな。尽きる事のない井戸の様だ」
「そ、それはおうさまが出したもののせいです……♡」
カミラと国王は朝っぱらから励んでいたのだ。国王はカミラをテーブルの上に座らせ、はだけた大きな乳房を鷲づかみで揉みながら、たくましいものでかき分けていた。
カミラが息を弾ませているのは下の口にしっかりとした味わいを与える国王のゆっくりとした腰遣いもさることながら、奥に何度も精をいただいたからだ。会陰から泡立った精液がどろどろとこぼれ、絨毯に零れ落ちていた。
「どうだ。儂の情熱の塊は?」
「あつい♡ あつい♡ あついですっ♡」
「カミラ、お前のも熱い。すごく熱い。そしてぬるぬるくちゅくちゅして絡みこんで来る。しつこいという限りだ……」
「あたまが……くるくるぱーになっちゃいそうですぅ♡」
「んんっ、またそろそろ、もっと熱いものをくれてやるぞ」
「ああっ……ああああ……っ♡」
老人のものにしてはいささか元気がありすぎるそれがどくどくと脈を打った後、扉の向こうから客人を知らせる声が聞こえて来た。国王はカミラの股をハンカチで拭って自分の衣服を整えた。
ルッソは通されて深々と会釈をしたが、カミラの姿を見て驚いてしまった。彼女の腹が大きく膨らんでいたのだ。妊娠7カ月。カミラは恥じらっていた。
「儂の子じゃ。たぶん」
「それはそれは、おめでとうございます」
「たぶんと言っだ。早とちりをするでない。それに跡継ぎは既に決まっておるゆえ、産まれて来る子が男児であれば申し訳ないという気持ちでいっぱいだ」
イーガ王家は姫が産まれる事が多かった。息子のアドルフもそうだがこの国王もだ。去年、2人の妾が産んだ実の子は皆が姫。エルフの血がそうせるのだろうと侍女は言った。
「そういうことだ。奥方に伝えておいてくれ。儂は死ぬまでこやつを離さぬ。残念だが、身請けするとな」
「陛下……♡」
国王に引き寄せられたカミラは、すっかり牝の顔だった。夫婦というよりも下品な恋人同士に見えた。トーリの野望を果たすのはどうしたとルッソは思った。いくら身体の相性がよくても、これはたるみすぎじゃないのか?
「陛下はカミラ殿にぞっこんなのですね。カミラも、そんな顔をしているのを初めて見ました……」
およしになって。念話魔法でカミラが返す。彼女が国王に執着する理由を知っていた。イーガ王家の初代様と呼ばれるエルフは恋人だったという。
熱い肌を交わしあい、カミラはその男と2人の子を為した。子供達は魔竜に預けられて魔界に帰ったが、彼女は思い出を今も引きずっているという。だからイーガ王とこの様な仲になってしまったもの仕方が無かった。
「陛下。カミラに用事があってここに来ました。しばらく彼女と話をさせてください」
断る理由はない。国王は別の部屋を2人に用意した。しかしルッソは自分からカミラを抱くつもりは無い。腹の中の赤ん坊に感度の良い子宮の中をいじくられ、常に発情して目を潤ませているカミラはいつもより色っぽかったが、ルッソはそっけなかった。
「お話とは、なんでございましょう?」
「マイヤの子供のことについて聞きたい。調べているんだろ?」
「フェアディナント様のことでしょうか」
「違うよ。別の子たちだよ」
カミラが答えなくなった。なぜそれをルッソは。
「ロゼっていうちいさなお姫様らしいね。ヴィルヘルム様のご養女となっているそうじゃないか。君はもう会ったのかい?」
「……存じておりませんわ」
しかしカミラはそのロゼの存在を国王から聞かされていた。トーリも知っている。でも、6歳になるその娘は表沙汰にしたくはなかった。ホーデンエーネンとは無関係のままにさせたかった。マイヤにとってその娘は、深いトラウマに関わっていたからだ。
「君もまだ会っていないのか。なるほどね。お願いがあるんだけど、君の力添えで会わせて欲しい。今の君なら……」
「できません。そのようなことを」
強い拒絶の意があることをルッソは感じ取った。カミラを介するのはよそう。その彼女は不安を抱いていた。なぜルッソは、ロゼの存在を嗅ぎつけたのだろうか?
この使節の来訪の目的は『えくすぷれす』の拡張計画についての会談である。マイヤが手紙でこうしたい、と書いたのをマルティンが読んで朝議にはかったのだ。
民の間でいろいろと思うところはあるが、イーガ王家はこれに乗る気だった。イーガ王国は西のサカーイまでの大延長計画を向こうで立てていた。ホーデンエーネン側ではどこに路線を通すかという話をホーデンエーネンの使者らは詰める為にやって来た。
「マイヤ様とトーリ様のご要望では、ヨーシデン地方南部を必ず通過してほしいという事でございました。シガラーキ駅で乗換を行う事になるでしょうが、ホーデンエーネン側の用地は必ず確保いたします」
「大きく南をまわる道のりとなりますね。で、あればシガラーキではなくその手前あたりの駅から南側を迂回するほうがよろしいでしょう。もちろん、イーガ側もその用地は確保できますよ」
イーガ側の条件としてはコーヅケーニッヒからの直通ではなく、シガラーキの一駅手前で乗換するようにする。南に大きくそれるかたちとなるが、マイヤが計画しているヨーシデンの学術都市予定地にぐっと近くなるからむしろ良い。
話し合いは夜遅くまで続いた。使節団の補佐役のルッソも終わりまで席に座っていた。ただただ、話を聞いていただけであったが。
部屋に戻るとイーガ王国とホーデンエーネンの地図を開き、どのあたりに『えくすぷれす』が通るのか改めて見直した。だいぶ南に寄っている。ルッソが領地にしたショーゴイン湾近辺に近い。その北には開拓されていない平野があった。
湾からその平野まで、馬で1時間の距離だった。駅はその中間に設ける計画だ。いいや、さらに壮大な計画がある。街を分断する形で北に延びる路線をつくり、アスカウを通過してナントブルグに至る路線だ。しかしそっちは計画が難航していた。トーリを嫌うヨーシハルトスらが用地確保を断ったからだ。
(トーリはしつこいな。何が何でもマイヤの望みを叶えたいらしい。)
マイヤが手掛けたナーガハーマは、パラッツォ教徒や諸侯の領地から移住した者達により、キンキ大陸北部の中心都市になろうとしていた。高等学問所も計画されている。総合大学ではないが、商業と農業の深い学問を学べるそうだ。
しかしそれでは満足しないらしい。国王とともにナーガハーマに滞在するトーリは、去年の秋にヨーシデンの都市建設計画書と『えくすぷれす』の延長案を朝廷に提出した。彼女の魔法で心を操られていた廷臣らはろくに話し合いもせずに可決。
このヨーシデンの開発が許された事でカツランダルク家は国内外に威勢を誇示することになった。ショーゴイン湾を除くヨーシデン地方の南部がマイヤの領地として与えられた。しかも後継者にザーチャとディークを指名して。2人は彼女の養子となったのだ。
(でもそれはきっと、トーリが勝手に決めたことだろう。マイヤが後継者として指名するんだったら、きっとイズヴァルトさんの子供だったろう。)
ただ、彼女がフェアディナント以外に子がいたのならその子になるかもしれない。ルッソは知らないが確かにマイヤには子供がもう2人いた。しかし離れ離れ、なおかつ、健康な身体だった彼女を惨い目に遭わせた男との間の子だ。イーガ国王が養女としたロゼともう1人の娘。彼女は絶対に己の富を継がせたりはしない、忌まわしき子供達だった。
□ □ □ □ □
ここ半年、サキュバスのカミラはイーガのヴィルヘルム王の元にいるという。その話をイーガの出発前に聞いていたルッソは顔を見てみようと思った。
会議の翌朝、朝食をとった後に彼はイーガの廷臣や武将らからカミラのことを尋ねた。王城に大きな部屋をあてがわれているらしい。国王の妃や愛妾がもらうような部屋だそうだ。なんということだろう?
「この時間ですと……」
カミラのお世話係である侍女が言うには、国王はカミラの部屋で食事をとっているそうだ。食事ならばまたの機会にしようと言ったが案内された。歩きながらルッソは前を歩く侍女に尋ねた。
「でも、お食事中なのに大丈夫なのですか?」
「だいじょうぶですべえよ」
カントニアなまりがきつくなった。あらいけねえだ、と女が笑う。よく見れば耳は少しとんがっていた。ウマヤーノ出身のハーフエルフだという。侍女を兼ねた護衛魔道士だそうだ。
「おうさまはちんぽを見られても、気にしねえお方ですよう。カミラさんとべっちょやりながらもお客さんを通したりするんですべえ」
だから気にするな、と言われて従う事にした。部屋の前に来ると、なまめかしいにおいと熱気が扉の隙間から漏れ出ていた。空色に塗られた扉に耳をそばたてる。
「お、おうさま……♡」
すっかりのめり込んでいる声だった。カミラがこんな声を出すなんて。いつもの彼女を想像すると信じられない。その侍女の魔法で部屋の会話がはっきりと聞こえるようになった。
「か、かたい♡ おうさまのわたくしを思ってくださる気持ちが、すっごい♡」
「おお、カミラ。そなたの美しさのせいだ。儂の男は増々猛り狂っておる。どうじゃ、こうすれば感じるだろう?」
「ふあああ……♡」
「慈しめば慈しむほどそなたのここはせがんでくるし潤うのだな。尽きる事のない井戸の様だ」
「そ、それはおうさまが出したもののせいです……♡」
カミラと国王は朝っぱらから励んでいたのだ。国王はカミラをテーブルの上に座らせ、はだけた大きな乳房を鷲づかみで揉みながら、たくましいものでかき分けていた。
カミラが息を弾ませているのは下の口にしっかりとした味わいを与える国王のゆっくりとした腰遣いもさることながら、奥に何度も精をいただいたからだ。会陰から泡立った精液がどろどろとこぼれ、絨毯に零れ落ちていた。
「どうだ。儂の情熱の塊は?」
「あつい♡ あつい♡ あついですっ♡」
「カミラ、お前のも熱い。すごく熱い。そしてぬるぬるくちゅくちゅして絡みこんで来る。しつこいという限りだ……」
「あたまが……くるくるぱーになっちゃいそうですぅ♡」
「んんっ、またそろそろ、もっと熱いものをくれてやるぞ」
「ああっ……ああああ……っ♡」
老人のものにしてはいささか元気がありすぎるそれがどくどくと脈を打った後、扉の向こうから客人を知らせる声が聞こえて来た。国王はカミラの股をハンカチで拭って自分の衣服を整えた。
ルッソは通されて深々と会釈をしたが、カミラの姿を見て驚いてしまった。彼女の腹が大きく膨らんでいたのだ。妊娠7カ月。カミラは恥じらっていた。
「儂の子じゃ。たぶん」
「それはそれは、おめでとうございます」
「たぶんと言っだ。早とちりをするでない。それに跡継ぎは既に決まっておるゆえ、産まれて来る子が男児であれば申し訳ないという気持ちでいっぱいだ」
イーガ王家は姫が産まれる事が多かった。息子のアドルフもそうだがこの国王もだ。去年、2人の妾が産んだ実の子は皆が姫。エルフの血がそうせるのだろうと侍女は言った。
「そういうことだ。奥方に伝えておいてくれ。儂は死ぬまでこやつを離さぬ。残念だが、身請けするとな」
「陛下……♡」
国王に引き寄せられたカミラは、すっかり牝の顔だった。夫婦というよりも下品な恋人同士に見えた。トーリの野望を果たすのはどうしたとルッソは思った。いくら身体の相性がよくても、これはたるみすぎじゃないのか?
「陛下はカミラ殿にぞっこんなのですね。カミラも、そんな顔をしているのを初めて見ました……」
およしになって。念話魔法でカミラが返す。彼女が国王に執着する理由を知っていた。イーガ王家の初代様と呼ばれるエルフは恋人だったという。
熱い肌を交わしあい、カミラはその男と2人の子を為した。子供達は魔竜に預けられて魔界に帰ったが、彼女は思い出を今も引きずっているという。だからイーガ王とこの様な仲になってしまったもの仕方が無かった。
「陛下。カミラに用事があってここに来ました。しばらく彼女と話をさせてください」
断る理由はない。国王は別の部屋を2人に用意した。しかしルッソは自分からカミラを抱くつもりは無い。腹の中の赤ん坊に感度の良い子宮の中をいじくられ、常に発情して目を潤ませているカミラはいつもより色っぽかったが、ルッソはそっけなかった。
「お話とは、なんでございましょう?」
「マイヤの子供のことについて聞きたい。調べているんだろ?」
「フェアディナント様のことでしょうか」
「違うよ。別の子たちだよ」
カミラが答えなくなった。なぜそれをルッソは。
「ロゼっていうちいさなお姫様らしいね。ヴィルヘルム様のご養女となっているそうじゃないか。君はもう会ったのかい?」
「……存じておりませんわ」
しかしカミラはそのロゼの存在を国王から聞かされていた。トーリも知っている。でも、6歳になるその娘は表沙汰にしたくはなかった。ホーデンエーネンとは無関係のままにさせたかった。マイヤにとってその娘は、深いトラウマに関わっていたからだ。
「君もまだ会っていないのか。なるほどね。お願いがあるんだけど、君の力添えで会わせて欲しい。今の君なら……」
「できません。そのようなことを」
強い拒絶の意があることをルッソは感じ取った。カミラを介するのはよそう。その彼女は不安を抱いていた。なぜルッソは、ロゼの存在を嗅ぎつけたのだろうか?
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