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第三部 カツランダルク戦記 『第一章・本当の支配者』
12 竿比べ
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スピキオが激しくマイヤの上でもがく。柔らかくも精を搾り取ろうと締まっていたヴァギナは動くたびにもっと絡み取りにかかっていた。
精液と愛液でぬめる肉洞と皮下脂肪を程よくつけた柔らかい肢体に理性をやられ、スピキオは我を忘れていた。とにかく腰を動かしたい。放ちたい。
「あふっ。スピキオくん……」
乗りかかられているマイヤも同じだった。快感が減じていない。そもそも感じすぎる身体だからもあるが、この少年が気持ちよく腰を振ってくれている事に嬉しさを感じてもいた。
「も、もうだめ……」
スピキオがのけぞった。少年のまだ育ち切っていない亀頭から3度目の射精が為された。マイヤの口元にペニスを添えているアルトールと交代のはずだ。でも少年は四肢欠損した抱き心地のいい身体から、ぴったりと抱き着いて離れようとしなかった。
「マイヤさま。もう一回してもいい?」
スピキオがのしかかっていたマイヤに尋ねる。だめだよ、もう交代。唇の端でつついていたアルトールのペニスが先走り露をこぼしていたからちろと舐めてやった。弟のペニスの先端は兄よりも幅が広く、反りが強かった。
アルトールはいよいよ自分がマイヤに乗る番なのかと期待を込めていた。兄に比べて早漏であるが、抱いた娼婦は「おにいちゃんよりもよいおちんちん♥」と褒めてくれた。
「……いやだ」
スピキオが否定してまだ硬いものを動かし始めた。口や舌での愛撫よりもっと良いものを欲してアルトールが兄を詰り始めた。兄さんだけずるい。アルトールは兄を引きはがそうと背中から抱きついたが肘鉄を喰らって泣きわめいた。
「ひどい。ひどい!」
「うるさいなあ! 俺はお前の兄さんなんだから!」
「いつもは代わってくれるくせに!」
あんまりだと再び兄につかみかかる。それをマイヤの侍女が押しとどめた。マイヤは怒りながらもペニスを固くし腰を動かし続けていたスピキオから快楽を享受していたが、これには流石に憤慨するしかなかった。
「スピキオくん、だめだよ! お兄ちゃんなんだからアルトールくんに代わってあげなきゃ!」
わがままを言う子は大嫌いだよ。マイヤが身をよじって離れようとするとスピキオはがっしりと抱え込み、硬さを取り戻したペニスで膣肉を激しく擦った。乱暴な運動のせいでマイヤはお腹の奥に痛みを感じた。
「やめて! いたいよ! ……んぐっ!」
黙れ、と思ったスピキオに口をふさがれてしまい、声をだせなくなってしまった。彼女の唇と唾液は甘く、かわいいにおいがする。そう思ったスピキオの牡根がもっと硬くなった。
がっちりとつかみ自分用の自慰穴道具みたくマイヤの膣をかき乱す。マイヤは痛みが失せて膣の周囲とその奥にがつん、と来る様な強い気持ちよさを感じていた。性愛に貪欲な身体のせいで、スピキオへの抵抗を衰えさせてしまった。
「おにいちゃん、早く代わってよ!」
アルトールが叫ぶ。しかし彼は侍女に抱え込まれてしまった。サキュバスの魔力が香りとなって鼻孔を刺激し、兄に憤慨する少年を大人しくさせてしまった。
「アルトールさま。とりあえずはスピキオさまが疲れ果てるまではあのままに致しましょう」
「でも、館に戻る頃までにはマイヤさまと……」
「今日のところは兄上様にお預けいたしましょう。代わりに、わたくしめがアルトール様をお慰めいたしますからね」
アルトールはうなずいた。そのまま服を脱ぎ大きくて垂れがちな乳房と張りのある尻を晒した侍女に抱えられて風呂場へと連れて行かれた。
彼は湯の中でめくるめく吸精を受けて射精欲を満足させた。その日はマイヤを抱く事が出来なかった。
□ □ □ □ □
一週間後、メイス=オルガスムナは長男を連れ、ナントブルグの北にあるトーリの離れにやって来た。そもそもは代々の国王の遊び小屋と呼ばれる館だ。川べりにあり、そこでセイン王がよく釣りをしていた。
しかし今では、国王の親戚であり愛妾でありトーリのものでもある。彼女はこの川で水浴びをしたり、侍女や小間使いの娘らと一緒になっておケツを向けてうんちをぶりぶりとひねるのを楽しんでいた。時には泳ぎながら用を足して悦に浸っていたりもしたのである。
メイスと長男が乗った馬車が館の門で止まると、トーリが侍女らを伴って出迎えた。馬車の外に出たがらない長男を叱りつけると彼の手をとってメイスは出て来た。
「1週間ぶりです、トーリさま!」
正確に言えば6日ぶりだ。この男は翌日の朝までトーリと肉を絡み合わせていた。カツランダルクの男は大きな仕事に関する才覚が無い者ばかりになるが、セックスで異性を夢中にさせる才能と体力と人体構造には恵まれていた。淫乱女用のヒモ男向け人材を輩出する家系でもある。
トーリは随分と目を輝かせて艶っぽく見えた。メイスの長男が彼女の身体から漂う、美しい女の甘い香りと濃厚な性のにおいとを嗅ぎ取って「うううう!」と悶えていた。
メイスの長男、サミュエル=オルガスムナは知的障碍者だ。歳はトーリと同じだ。言語はあまり理解できない、発言できない。詳しい者からすれば身振り手振りならいくらかわかる。体で覚える事にはいくらかの理解力があり、物覚えが悪いのだが礼儀作法も一通りできていた。
しかし、容貌こそが人を遠ざける大きな欠点であった。身長190近くで体重は120キロほどの肥満体。異様に離れている両目としまりのない口元。鼻の穴の中がいくらかのぞけてしまうでかい鷲鼻。醜男である。
その男が「んふー、んふー!」と唸ってトーリを見ていた。彼女は念話魔法でこっそり呼びかけていた。今すぐ抱きたいという意思を受け取った。トーリから了承の気持ちを念話術で受け取ると、サミュエルはズボンの中の陰茎を硬くした。メイスは息子の発情を察してたしなめた。
「サミュエル、やめなさい。トーリ様の御前であるぞ?」
「んん、ふぅー!」
「うふふ。サミュエルさんはだいぶお困りの様子ですわね。あとで心のお手当をたっぷりとさせていただきますから、まずは館の中に入ってくださいね」
んふー、とだけ唸ってうなずくサミュエルだが、トーリにいつもより強いフェロモンを嗅ぎ取っていた。ついさっきまでセックスをした女が放つ誘惑のにおいだ。1本のペニスでは満足できない、貪欲な乱交主義者の女が漂わす類の。
「陛下はいらっしゃったのですか?」
「さようでございます。本日まで私は陛下とご一緒でしたの」
メイスが来るまでセインはこの館にいた。椅子に座り川に釣り糸を垂らしながら、スカートをめくってまたいでいたトーリと情交を楽しんでいた。最近、妹の悪癖が伝染しつつあったトーリは、セインの前で川の水面に尻をつけ、大便をにゅるりとひねってみせた。
それだけではない。『尻穴利き』というのをセインの前でやってみせた。侍女や小間使いの女を集めてあらかじめうんこをさせ、そのにおいで誰のうんこかを彼女達が並べた尻のにおいを嗅いで当てる遊びだ。
「そのお遊びで、全ての女の子のうんちを当てましたの」
「は、はあ。そうですか……」
戸惑いながらもメイスは感心する素振りを見せた。内心では驚いていた。流石はご本家様だな。彼もナントブルグの初代女王のエピソードを伝え聞いていた。女王は国内の全て民のうんちのにおいを嗅ぎたがり、道端に落ちている人糞が誰がひねったのものかを言い当てたという。その母親にあたる存在も、うんちを人前でひねりたがる奇癖があったそうだ。
「でも、どの子もマイヤのうんちにくらべると、あまりいいにおいがしなかったですわね……」
「は、はあ。はあああ」
メイスは答えに窮すばかりだ。トーリは妹の尻穴がどれだけ可愛いい窄まりをしていていいにおいのするうんちをひねるのかを語り始めた。
「私、マイヤが赤ちゃんの頃からおちりのあなをクンカクンカしてましたの。とても甘くていいにおいがしましたわ。汚れたしりあなちゃんをちゅぱちゅぱしたくなるぐらいに」
「は、はあ……」
「でもひと時病がちになった頃は、とても悪いにおいをしてましたの。しりあなちゃんはとってもかわいかったのに……」
「もちろん、マイヤさまのお尻の穴は数々の映像水晶で見たことがございますが……」
「けど、『ざあめんごっくん』を始めてからまた赤ちゃんの時の様にいいにおいに戻りましたわ。イズヴァルトさんとお付き合いしていた頃はそれこそ甘い温め菓子みたいなにおいがふわわんと。おならもしょっちゅうしてましたから、あら、お菓子のにおいがするわと思ったら、マイヤがすかしっぺをしてたというオチですわ。おほほほほ」
トーリはイズヴァルトの次にマイヤの尻穴が大好きだった。姉妹どうしであそこの舐めあいをする時はアナルにもしっかり舌を伸ばした。腹が壊れるとか病気になることはトーリに限っては無かった。下痢になりがちな妹にくらべ、姉のほうは胃腸がしっかりしていたのである。
「あと。私、アスカウの村にいた頃、道端に落ちている人のうんちのにおいを一目見て、マイヤやお隣さんの女の子がひねったものか当てたりもしたのですよ」
横にいるルッソに語ったという。マイヤはたいていびぢぐそ。お隣のロッテンマイヤーさんとこのお嬢さんのは、姉妹揃って固め系。オルフレッドの奥さんのハンナも、牧場のあたりでは臆面無く尻を出してしょっちゅうひねっていた。いいものを食うので豚の腸詰に似たにおいがしていたと。
「と、トーリさま。あまりうんちとしりあなの話は為されないほうが……」
「うふふ。くっちゃい話ばかりでごめんなさいね」
「ところで陛下はどこへお出かけですかな? ナントブルグはしばらく空けると聞き及んでおりますが……」
「ヨーシデンにですわ」
「ほう、ヨーシデンですか」
「南の領主がたらとの会合の為にヨーシデンへと向かわれましたの。およそ3か月は私はマイヤとお留守番ですの」
そう告げてトーリは微笑む。このご本家ともっとお近づきになれるとメイスは喜んだ。ご本家を疎んじ、陰謀談義にのめりこむスカルファッカー親子に差をつけよう。取り入って領地の加増や要職につけてもらうようにするのだ。
メイスは家来2人に引っ張られて歩いているサミュエルに目を向けて考えた。このバカ息子をトーリはいたく気に入っているようだ。何せちんぽときんたまに他の取柄を奪われたような牡だ。正妻には目もくれず、館の侍女や小間使いの娘を次々と孕ませるので頭を抱えていたが、ここでは利用価値があった。
「ところで、私とサミュエル。どちらが先にトーリ様にご奉仕を……」
そう尋ねるが、まずは息子を自由にさせてご本家を上機嫌にさせるべきだろうとメイスは思っていた。もちろん息子を取るだろう。あのイズヴァルトみたいに常人の倍以上も精虫がうようよいるらしい。この阿呆の精液には。
上の階にあがる階段にさしかかった。今日から明日の朝にかけて、自分はメイス卿とよしみを通じるつもりだとトーリは答えた。彼女はメイスに近づくと寄りかかり、こうささやいた。
「私が頼りに思うのは、あなたですわよ」
流し目を送るとオルガスムナ公は彼女を抱きしめた。彼女は国王の愛妾だが、他の男との浮気は許されている。そもそも彼女も王族だ。平民だが夫もいた。廷臣らが頼み込んで夫と無理やり別れさせた。彼女が出したいろいろな条件を吞む形でだ。
間近でトーリのにおいを嗅いだメイスは、徹夜で彼女とつきっきりだと意気込んだ。今は午後3時。夕食と沐浴の時間以外、ずっとトーリの部屋に籠るのだ。
連れて来たサミュエルはどうしよう。トーリをまた「おびょおおお♥」と叫ばせ、ご機嫌にさせるつもりで運んで来たのだが。彼女から発せられる強い性のにおいを敏く感じ取り、陰茎を怒らせて鼻息を荒くしていた息子を見てメイスは尋ねた。
「今日、サミュエルを連れて来いとおっしゃられた真意は?」
「うふふ。来ているのですよ、私のかわいい妹が」
今日はそっちがいいなあ。6日前、スピキオから聞いた『えちえちおしゃぶり達磨娘ちゃん』の感想を聞いたメイスはマイヤとの濃厚なセックスを楽しみにもしていた。イズヴァルトを袖にしたという事で悪評は高まっているが、『おしゃぶり姫』は今も愛嬌たっぷりでどすけべらしい。
「……できれば、私めがトーリ様とマイヤ様の御相手を」
「あら、死ぬつもりなの?」
急にトーリの声が冷え冷えとした響きとなった。皮膚から漂っていた欲情をきたす為の芳香が消え失せた。
トーリはささやく。今日は妹のためにサミュエルさんの『とっても濃いもの』、ありったけ与えてあげて?
「……もちろん、そうさせていただきますとも」
その後、サミュエルは再び芳香を放つようになったトーリを抱きしめる父と離れ、マイヤが待つ部屋に案内された。
寝台の上で侍女から紹介を受けたマイヤだが、初めて見るサミュエルに驚きを隠せなかった。うー、とか、あー、とかしかしゃべらない知恵遅れの大男。
(こ、このひと!)
ひと目見て下腹の奥が熱くなってしまった。『おちんぽ愛好家』であり『ザーメンソムリエ』であるマイヤの身体が反応してしまったのだ。
即、臨戦態勢になって陰裂のあたりが生ぬるくなったのを感じた。スカートの中はぬらりとしたつゆが湧き出て、生地を濡らしてしまっていたのだ。
サミュエルもまたマイヤに耐えがたい発情を覚えた。手足が無い奇怪な肢体だが、顔立ちと全身から漂う愛らしさが、異様な体型が覚えさせる違和感と恐怖感を無い物にさせた。
「あ、あのー」
マイヤはニンゲンに化けている、サキュバスの侍女に呼び掛けた。
「おはだかゆーい。むずむずするの。ぬがせてー!」
手足の無いマイヤの白い肢体がサミュエルの瞳に写った。サミュエルはベルトを外し、毛織のタイツを脱いだ。着ていてももっこりが目立って仕方が無かったのに、現れ出るとマイヤの目を余計に輝かせた。
20センチほどのそそり立つ赤銅色のペニスと、重そうにぶら下がるふぐりだ。強い牡臭を放つそれをうーうーとうめきながら、サミュエルはマイヤの口元に持っていった。
「すんすん……はううう♥」
とても汗臭くて男くさい。亀頭の先に唇をちょこんと当てた。とても固い。ソムリエとしての経験と才能はさすがだった。このおちんぽは、私を夢中にさせてくれるとマイヤは確信していた。
精液と愛液でぬめる肉洞と皮下脂肪を程よくつけた柔らかい肢体に理性をやられ、スピキオは我を忘れていた。とにかく腰を動かしたい。放ちたい。
「あふっ。スピキオくん……」
乗りかかられているマイヤも同じだった。快感が減じていない。そもそも感じすぎる身体だからもあるが、この少年が気持ちよく腰を振ってくれている事に嬉しさを感じてもいた。
「も、もうだめ……」
スピキオがのけぞった。少年のまだ育ち切っていない亀頭から3度目の射精が為された。マイヤの口元にペニスを添えているアルトールと交代のはずだ。でも少年は四肢欠損した抱き心地のいい身体から、ぴったりと抱き着いて離れようとしなかった。
「マイヤさま。もう一回してもいい?」
スピキオがのしかかっていたマイヤに尋ねる。だめだよ、もう交代。唇の端でつついていたアルトールのペニスが先走り露をこぼしていたからちろと舐めてやった。弟のペニスの先端は兄よりも幅が広く、反りが強かった。
アルトールはいよいよ自分がマイヤに乗る番なのかと期待を込めていた。兄に比べて早漏であるが、抱いた娼婦は「おにいちゃんよりもよいおちんちん♥」と褒めてくれた。
「……いやだ」
スピキオが否定してまだ硬いものを動かし始めた。口や舌での愛撫よりもっと良いものを欲してアルトールが兄を詰り始めた。兄さんだけずるい。アルトールは兄を引きはがそうと背中から抱きついたが肘鉄を喰らって泣きわめいた。
「ひどい。ひどい!」
「うるさいなあ! 俺はお前の兄さんなんだから!」
「いつもは代わってくれるくせに!」
あんまりだと再び兄につかみかかる。それをマイヤの侍女が押しとどめた。マイヤは怒りながらもペニスを固くし腰を動かし続けていたスピキオから快楽を享受していたが、これには流石に憤慨するしかなかった。
「スピキオくん、だめだよ! お兄ちゃんなんだからアルトールくんに代わってあげなきゃ!」
わがままを言う子は大嫌いだよ。マイヤが身をよじって離れようとするとスピキオはがっしりと抱え込み、硬さを取り戻したペニスで膣肉を激しく擦った。乱暴な運動のせいでマイヤはお腹の奥に痛みを感じた。
「やめて! いたいよ! ……んぐっ!」
黙れ、と思ったスピキオに口をふさがれてしまい、声をだせなくなってしまった。彼女の唇と唾液は甘く、かわいいにおいがする。そう思ったスピキオの牡根がもっと硬くなった。
がっちりとつかみ自分用の自慰穴道具みたくマイヤの膣をかき乱す。マイヤは痛みが失せて膣の周囲とその奥にがつん、と来る様な強い気持ちよさを感じていた。性愛に貪欲な身体のせいで、スピキオへの抵抗を衰えさせてしまった。
「おにいちゃん、早く代わってよ!」
アルトールが叫ぶ。しかし彼は侍女に抱え込まれてしまった。サキュバスの魔力が香りとなって鼻孔を刺激し、兄に憤慨する少年を大人しくさせてしまった。
「アルトールさま。とりあえずはスピキオさまが疲れ果てるまではあのままに致しましょう」
「でも、館に戻る頃までにはマイヤさまと……」
「今日のところは兄上様にお預けいたしましょう。代わりに、わたくしめがアルトール様をお慰めいたしますからね」
アルトールはうなずいた。そのまま服を脱ぎ大きくて垂れがちな乳房と張りのある尻を晒した侍女に抱えられて風呂場へと連れて行かれた。
彼は湯の中でめくるめく吸精を受けて射精欲を満足させた。その日はマイヤを抱く事が出来なかった。
□ □ □ □ □
一週間後、メイス=オルガスムナは長男を連れ、ナントブルグの北にあるトーリの離れにやって来た。そもそもは代々の国王の遊び小屋と呼ばれる館だ。川べりにあり、そこでセイン王がよく釣りをしていた。
しかし今では、国王の親戚であり愛妾でありトーリのものでもある。彼女はこの川で水浴びをしたり、侍女や小間使いの娘らと一緒になっておケツを向けてうんちをぶりぶりとひねるのを楽しんでいた。時には泳ぎながら用を足して悦に浸っていたりもしたのである。
メイスと長男が乗った馬車が館の門で止まると、トーリが侍女らを伴って出迎えた。馬車の外に出たがらない長男を叱りつけると彼の手をとってメイスは出て来た。
「1週間ぶりです、トーリさま!」
正確に言えば6日ぶりだ。この男は翌日の朝までトーリと肉を絡み合わせていた。カツランダルクの男は大きな仕事に関する才覚が無い者ばかりになるが、セックスで異性を夢中にさせる才能と体力と人体構造には恵まれていた。淫乱女用のヒモ男向け人材を輩出する家系でもある。
トーリは随分と目を輝かせて艶っぽく見えた。メイスの長男が彼女の身体から漂う、美しい女の甘い香りと濃厚な性のにおいとを嗅ぎ取って「うううう!」と悶えていた。
メイスの長男、サミュエル=オルガスムナは知的障碍者だ。歳はトーリと同じだ。言語はあまり理解できない、発言できない。詳しい者からすれば身振り手振りならいくらかわかる。体で覚える事にはいくらかの理解力があり、物覚えが悪いのだが礼儀作法も一通りできていた。
しかし、容貌こそが人を遠ざける大きな欠点であった。身長190近くで体重は120キロほどの肥満体。異様に離れている両目としまりのない口元。鼻の穴の中がいくらかのぞけてしまうでかい鷲鼻。醜男である。
その男が「んふー、んふー!」と唸ってトーリを見ていた。彼女は念話魔法でこっそり呼びかけていた。今すぐ抱きたいという意思を受け取った。トーリから了承の気持ちを念話術で受け取ると、サミュエルはズボンの中の陰茎を硬くした。メイスは息子の発情を察してたしなめた。
「サミュエル、やめなさい。トーリ様の御前であるぞ?」
「んん、ふぅー!」
「うふふ。サミュエルさんはだいぶお困りの様子ですわね。あとで心のお手当をたっぷりとさせていただきますから、まずは館の中に入ってくださいね」
んふー、とだけ唸ってうなずくサミュエルだが、トーリにいつもより強いフェロモンを嗅ぎ取っていた。ついさっきまでセックスをした女が放つ誘惑のにおいだ。1本のペニスでは満足できない、貪欲な乱交主義者の女が漂わす類の。
「陛下はいらっしゃったのですか?」
「さようでございます。本日まで私は陛下とご一緒でしたの」
メイスが来るまでセインはこの館にいた。椅子に座り川に釣り糸を垂らしながら、スカートをめくってまたいでいたトーリと情交を楽しんでいた。最近、妹の悪癖が伝染しつつあったトーリは、セインの前で川の水面に尻をつけ、大便をにゅるりとひねってみせた。
それだけではない。『尻穴利き』というのをセインの前でやってみせた。侍女や小間使いの女を集めてあらかじめうんこをさせ、そのにおいで誰のうんこかを彼女達が並べた尻のにおいを嗅いで当てる遊びだ。
「そのお遊びで、全ての女の子のうんちを当てましたの」
「は、はあ。そうですか……」
戸惑いながらもメイスは感心する素振りを見せた。内心では驚いていた。流石はご本家様だな。彼もナントブルグの初代女王のエピソードを伝え聞いていた。女王は国内の全て民のうんちのにおいを嗅ぎたがり、道端に落ちている人糞が誰がひねったのものかを言い当てたという。その母親にあたる存在も、うんちを人前でひねりたがる奇癖があったそうだ。
「でも、どの子もマイヤのうんちにくらべると、あまりいいにおいがしなかったですわね……」
「は、はあ。はあああ」
メイスは答えに窮すばかりだ。トーリは妹の尻穴がどれだけ可愛いい窄まりをしていていいにおいのするうんちをひねるのかを語り始めた。
「私、マイヤが赤ちゃんの頃からおちりのあなをクンカクンカしてましたの。とても甘くていいにおいがしましたわ。汚れたしりあなちゃんをちゅぱちゅぱしたくなるぐらいに」
「は、はあ……」
「でもひと時病がちになった頃は、とても悪いにおいをしてましたの。しりあなちゃんはとってもかわいかったのに……」
「もちろん、マイヤさまのお尻の穴は数々の映像水晶で見たことがございますが……」
「けど、『ざあめんごっくん』を始めてからまた赤ちゃんの時の様にいいにおいに戻りましたわ。イズヴァルトさんとお付き合いしていた頃はそれこそ甘い温め菓子みたいなにおいがふわわんと。おならもしょっちゅうしてましたから、あら、お菓子のにおいがするわと思ったら、マイヤがすかしっぺをしてたというオチですわ。おほほほほ」
トーリはイズヴァルトの次にマイヤの尻穴が大好きだった。姉妹どうしであそこの舐めあいをする時はアナルにもしっかり舌を伸ばした。腹が壊れるとか病気になることはトーリに限っては無かった。下痢になりがちな妹にくらべ、姉のほうは胃腸がしっかりしていたのである。
「あと。私、アスカウの村にいた頃、道端に落ちている人のうんちのにおいを一目見て、マイヤやお隣さんの女の子がひねったものか当てたりもしたのですよ」
横にいるルッソに語ったという。マイヤはたいていびぢぐそ。お隣のロッテンマイヤーさんとこのお嬢さんのは、姉妹揃って固め系。オルフレッドの奥さんのハンナも、牧場のあたりでは臆面無く尻を出してしょっちゅうひねっていた。いいものを食うので豚の腸詰に似たにおいがしていたと。
「と、トーリさま。あまりうんちとしりあなの話は為されないほうが……」
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「ところで陛下はどこへお出かけですかな? ナントブルグはしばらく空けると聞き及んでおりますが……」
「ヨーシデンにですわ」
「ほう、ヨーシデンですか」
「南の領主がたらとの会合の為にヨーシデンへと向かわれましたの。およそ3か月は私はマイヤとお留守番ですの」
そう告げてトーリは微笑む。このご本家ともっとお近づきになれるとメイスは喜んだ。ご本家を疎んじ、陰謀談義にのめりこむスカルファッカー親子に差をつけよう。取り入って領地の加増や要職につけてもらうようにするのだ。
メイスは家来2人に引っ張られて歩いているサミュエルに目を向けて考えた。このバカ息子をトーリはいたく気に入っているようだ。何せちんぽときんたまに他の取柄を奪われたような牡だ。正妻には目もくれず、館の侍女や小間使いの娘を次々と孕ませるので頭を抱えていたが、ここでは利用価値があった。
「ところで、私とサミュエル。どちらが先にトーリ様にご奉仕を……」
そう尋ねるが、まずは息子を自由にさせてご本家を上機嫌にさせるべきだろうとメイスは思っていた。もちろん息子を取るだろう。あのイズヴァルトみたいに常人の倍以上も精虫がうようよいるらしい。この阿呆の精液には。
上の階にあがる階段にさしかかった。今日から明日の朝にかけて、自分はメイス卿とよしみを通じるつもりだとトーリは答えた。彼女はメイスに近づくと寄りかかり、こうささやいた。
「私が頼りに思うのは、あなたですわよ」
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「今日、サミュエルを連れて来いとおっしゃられた真意は?」
「うふふ。来ているのですよ、私のかわいい妹が」
今日はそっちがいいなあ。6日前、スピキオから聞いた『えちえちおしゃぶり達磨娘ちゃん』の感想を聞いたメイスはマイヤとの濃厚なセックスを楽しみにもしていた。イズヴァルトを袖にしたという事で悪評は高まっているが、『おしゃぶり姫』は今も愛嬌たっぷりでどすけべらしい。
「……できれば、私めがトーリ様とマイヤ様の御相手を」
「あら、死ぬつもりなの?」
急にトーリの声が冷え冷えとした響きとなった。皮膚から漂っていた欲情をきたす為の芳香が消え失せた。
トーリはささやく。今日は妹のためにサミュエルさんの『とっても濃いもの』、ありったけ与えてあげて?
「……もちろん、そうさせていただきますとも」
その後、サミュエルは再び芳香を放つようになったトーリを抱きしめる父と離れ、マイヤが待つ部屋に案内された。
寝台の上で侍女から紹介を受けたマイヤだが、初めて見るサミュエルに驚きを隠せなかった。うー、とか、あー、とかしかしゃべらない知恵遅れの大男。
(こ、このひと!)
ひと目見て下腹の奥が熱くなってしまった。『おちんぽ愛好家』であり『ザーメンソムリエ』であるマイヤの身体が反応してしまったのだ。
即、臨戦態勢になって陰裂のあたりが生ぬるくなったのを感じた。スカートの中はぬらりとしたつゆが湧き出て、生地を濡らしてしまっていたのだ。
サミュエルもまたマイヤに耐えがたい発情を覚えた。手足が無い奇怪な肢体だが、顔立ちと全身から漂う愛らしさが、異様な体型が覚えさせる違和感と恐怖感を無い物にさせた。
「あ、あのー」
マイヤはニンゲンに化けている、サキュバスの侍女に呼び掛けた。
「おはだかゆーい。むずむずするの。ぬがせてー!」
手足の無いマイヤの白い肢体がサミュエルの瞳に写った。サミュエルはベルトを外し、毛織のタイツを脱いだ。着ていてももっこりが目立って仕方が無かったのに、現れ出るとマイヤの目を余計に輝かせた。
20センチほどのそそり立つ赤銅色のペニスと、重そうにぶら下がるふぐりだ。強い牡臭を放つそれをうーうーとうめきながら、サミュエルはマイヤの口元に持っていった。
「すんすん……はううう♥」
とても汗臭くて男くさい。亀頭の先に唇をちょこんと当てた。とても固い。ソムリエとしての経験と才能はさすがだった。このおちんぽは、私を夢中にさせてくれるとマイヤは確信していた。
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※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
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