聖騎士イズヴァルトの伝説 外伝 『女王の末裔たち』

CHACOとJAGURA

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第二部 『呪いの序曲。イーガの魔王』 (少年編から青年編の間のエピソード。)

41 碩学姫の受難⑬

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「いやあああああっ! やだよう。やだよーっ!」

 マイヤは悲痛な叫び声をあげた。複数の男達による長い乱暴の後、膣拡張器を入れられ、身動きできないように拘束具をつけられ、腿をめいいっぱい広げさせられたまま、風呂桶にぶち込まれた。

 それから自分を犯した連中が、網状の蓋がついた箱を持って来て、風呂桶に放った。虫たちだ。羽根が無いごきぶり。

 ヒッポタルトら医療魔道士が薬の原料に使う為に養殖しているゴキブリで、人の皮膚もかじる凶暴な肉食種だ。イーガでは拷問にも使われる。しかし世の中にはわざとかじらせ、痛みを覚えて満足を覚える昆虫愛好家もいた。

 虫達はマイヤの白く柔らかい肌に群がった。彼女の顔や乳房、腕や脚の切断面にかじりつく。実に旨そうで目を輝かせていた。

「いだい、いだいいい! やめでぇ!」

 マイヤの悲鳴は、ごきぶり達が彼女の陰唇や陰核に群がりだしてから更に大きくなった。全身をかじられる痛覚に耐えられない。そのうち1匹が彼女の膣穴に潜り込んだ。

「あう、あううう……」

 マイヤはこの小さな拷問者達に群がられ、皮膚を傷つけられ、血まみれになった。その様子をヒッポタルトと一緒にアドルフは面白そうに見ていた。

(初めての奴は食い殺されるかもしれないと思うだろう。しかし、あの肉食ごきぶりはそこまでの殺傷力は無い。)

 自分も若い頃、魔力を高める為にマイヤ程ではないが試したことがあった。皮膚や生殖器に激痛が走るが、ごきぶり達は肉と血を少しかじっただけで満足して食餌をやめる。あいつらは割と小食だ。

 むしろ、自分の皮膚や肉を食べて満足してくれるかの生き物達に愛着さえ覚えてしまった。印を切って虫たちに呼び掛ける。まずい食事で満足できぬだろう。

「そんなことありましぇん」
「おいちいでしゅ!」

 幼児の様な声色で舌足らずな返事だった。虫達は脳みそが小さいから語彙ごいが少なく、返事も短かった。舌っ足らずでもある。

 大人しくなったらマイヤを取り出させ、箱の中に収まってもらう様に呼びかける事になる。今は愛妾おもちゃの泣き叫ぶ声を楽しもう。

「おねがい。ゆるして、ゆるして! 私がなにかわるいことをしたのですか! お願いだからもうこんなひどい事はしないでください!」

 マイヤは心理を操作されている。悪罵を放てぬ様にだ。本来ならアドルフやこの場にいる男達全員に「イズヴァルトに言いつけてぶっ殺してもらうから!」などと叫ぶだろうが、彼女にかけられた魔法は強力だった。

「痛い! もうしません! いだいっ! 殺さないで! いだ、いだいっ! 何でもしますから、糞小便だって飲み食いしてみせますから! いだっ、いだいいっ! いだいようッ!」

 気づけばマイヤの膣に多くの虫たちがたかっていた。彼女の愛蜜を舐め、膣の肉をかじりたくなったからだ。ごきぶりの拷問にかけられる女が一番嫌がる時がやって来た。

「いやあっ! いやあああっ!」

 少女の金切声。不快なとは思えぬ甘美な響き。男達は膣の奥まで血だらけ傷だらけのマイヤを存分に犯したいと勃起したが、アドルフはその声にうち震えた。

 叫び声に共鳴して、彼の身体は射精程度では到底味わえぬ、言いようのない歓喜を覚えていた。ふんわりと至高の時。女の絶頂みたいな感覚が彼の体を包んでいた。

 女のエクスタシーは十数秒も続くという。連続して起こることもだ。アドルフは今、マイヤの悲痛な声を浴びてその体験をしている。射精が男にとっての最高の快楽だと? そんなのは嘘だ。

(強大な力を振い、敵を打ち負かす事。権力や財力を得て物事全てを自分の思い通りに進めさせること。あるいは芸術家が己が描こうとしてた超大作を完成させる事……。)

 男は不完全な状態で生まれてきたと魔道士から聞いたことがある。実際病弱な彼は、もっと不完全な形で世に産まれたと言ってもよい。『完璧なもの』への憧れがあった。

(ふふ。それこそが女の絶頂を得られなかった男がそれを再現できる、唯一の方法だろうな。マイヤ、お前は男達を欲情させているのではない。嫉妬させていたのだよ。)

 精液が残存した膣肉を虫達にえぐられ続けるマイヤだが、激痛で失神することはかなわなかった。普通の女の数倍の快楽に耐えられる、しかも高貴なサキュバスの末裔の彼女には、辛い責め苦に耐えられる図太い神経があったからだ。

 だからその声で、その響きが男達に情欲をかきたてさせ続け、アドルフに女のエクスタシーにも似た仮想現実を与え続けた。

 淫らだが善良にして愛らしい少女が腹の子の父と死に分かれ、両腕両脚を断ち切られ、そのうえに愛する男との間に出来た胎児を無理やりに殺されて憎むべき男に子を仕込まれた。2度も。

 その過去とあいまって助けを求める哀願と悲痛な叫びは、この上なく素晴らしい美酒である。

 しかしアドルフはそろそろ手放されなければならなかった。彼に残っていた寿命はあとわずか。日常生活は支障無いし養生に努めれば。5年は寿命を引き延ばせるだろう。けれど、王になれぬ事で全てをあきらめきっていた彼は、つまらない余生をこれ以上伸ばすつもりも無かった。

(マイヤ。俺はお前の叫び声を聞いて勇気づけられているぞ! 死など恐れはしない! だが、その前に俺は俺の責務を全うするからな! ははははは!)

 いよいよだ。イーガ王太子アドルフ=キョウゴクマイヤーの最後の大仕事が始まる。あの忌まわしきナントブルグの女王の末裔をこのイーガに封じ込める為の儀式に取り掛かるのだ。


□ □ □ □ □


 その頃マルティンはアノーヅにある別荘に戻っていた。半月ぶりに戻ってきて構ってほしかったマレーネは、『おまんこいじいじ友達』でもある小姓のオットーとともに、兄の部屋の前に来ていた。

 しかし、最近はノックもせずに気安く部屋に入る事が出来ない。映像水晶の中が見られる水晶版を前に、ちんちんをしこしこしていたのに出くわした事もあった。それも週に何度か。マルティン兄さま、せーしが出るようになったのかしら?

 左足がなえている彼女は杖を手にして扉に耳をそばだてる。中で侍女と兄の喘ぎ声が聞こえていた。

「ねえねえ、オットー。マルティンあにさまはまだ、侍女の誰かとおまんこしているみたい」
「どれどれ……この声はセリーナですね」

 あのくそあま。心の中で毒づくオットーは、彼女に過去、何度か夜這いをかけられた事があった。いつもの様にでっかいぬいぐるみを抱いてすやすやと眠っているところに、数名の女達と一緒に無理やり上がり込んで来たのだ。

 彼女達はオットーを羽交い絞めにして秘所を撫でて濡れさせると、ハリガタがついたパンツで交互に犯していった。気持ちよすぎてオットーは抗えなかった。何しろ夜の彼女は凛々しい男装の麗人ではなく、エッチなことが大好きな女の子だからだ。

「あら、オットー。ずいぶんと可愛い声で啼くのね?」
「今夜は寝かさないから。おねえさんたちに存分に甘えてちょうだいよ?」
「かわいいオットーちゃん。あたしたちにだけ、本当のあなたの顔を見せるのよ。いい?」

 彼女達はしつこい。そのかしらであるセリーナは『彼』にとって天敵みたいなものだった。セリーナは出戻りである。男にあまり興味なく、淫蕩なほど『女好き』だから、離婚させられたのだ。
 
「んあっ。マルティン殿下。おちんちんが奥にまで当たってます……」

 セリーナの声がドア越しでも聞こえるようになっていた。彼女はマルティンに対しては別だ。何せ彼女の幼女時代の『まんずり』のネタであった、女騎士エレクトラにそっくりの男児だからである。

 マルティンも彼女との情交に首ったけだった。セリーナの膣は他の女中に比べていささか狭い。しかし濡れやすいので中の肉付きはあまりよろしくないが気持ちが良かった。

「せ、セリーナっ。僕はすぐに出しちゃうから気を付けて!」
「は、はあい……避妊魔法をかけているから存分に、何度も何度も出してくださいまし!」

 マルティンの射精時のうめきとセリーナの絶頂が同時にシンクロした。この2人は何度も交わり馴れている。だからお互いの絶頂にあわせて性交が出来たのだ。

「オットー。兄さまはまだ続けるのかな?」
「そうみたいですね。セリーナが出てしばらくしたら顔を見せに向かいましょう」

 マレーネはオットーに付き添われ、左足をひきずりながら自室に向かった。それから寝台に腰掛けるとスカートをめくり、脚を大きく開いた。

 真っ白い割れ目とその隙間に見えるばら色の肉芯をオットーに向けると、「なめて?」と命じた。

「ま、マレーネさま。昼間っからは、ちょっと……」
「マルティン兄さまもセリーナと昼間からやっているじゃない。他のあねさまがたもたぶんそう。オットー、いいから舐めなさい。あの声を聞いていらいらしているのよ、あそこが」
「わ、わかりました……」

 オットーがひざまづくとマレーネがにっ、と笑う。オットーはヴァギナをしゃぶるのがとてもうまい。しかもこういうことは自分ともやり慣れていたからオットーは勘所を存じていた。

「ううーん。オットー。こそばゆい。そこ、そこっ……」

 オットーは忠義は横に置いて、この姫君の愛撫に熱を入れた。ああかわいいマレーネさま。オットーは貴方様の愛らしいおまんこをなめなめすることが大好きです。どすけべな半端女と詰ってください。

「ん、あっ! いく、いくいく! オットー……♡」

 マレーネはまだ10歳だが性の快楽に貪欲だった。エクスタシーを感じて長い間震えると、陰裂をパクパクさせながら喜びに満ちた顔をオットーに見せた。

 彼女の陰裂はすっかりセックスに馴れ、びろんと伸びていたり赤黒く変色した部分があった。オットーのクリトリスを用いてのセックスや、ハリガタでの自分いじいじもめいいっぱい楽しんでいる。

「オットー。挿れて?」

 中がむずむずするの。それにはオットーも困った。マレーネとの性交でエクスタシーに狂うのは自分だ。亀頭部分はまんまクリトリスである。男のそれより快楽にちなんだ神経が集まっていて、入れただけで子宮が激しく収縮してしまう。

「ま、マレーネさま。それだけはご勘弁ください。昼間は特に……」
「だめよ! オットーが気持ちよくなっていないじゃない! これは主君からの命令よ、オットー!」
「は、はあ……」

 オットーは至極残念だった。どうせならマレーネの全身を舐める様な行為で許してほしかった。なんならうんちしたての尻穴を30分舐める行為でもかまわない。

 なのにだ。彼女の陰茎状のクリトリスは激しく勃起してしまっている。思い切って前をさらけ出し、にょっきりと生えているそれをマレーネの下腹に押し当てた。

「感じてください、ひめさま。オットーがどれだけひめさまを大切に思っているのか……」
「うそおっしゃい。姉上さまや妹たちに同じようなこと、昨日の晩や一昨日にも言ったでしょ?」
「昨日と一昨日は侍女や側室様方に虐められてましたよ。はああ……」

 そのことを思い出してオットーはしくしくと泣き始めた。あいつら本当にしつこい。人のクリトリスをおちんぽみたく虐め倒し、アクメ地獄に突き落としたのだ。

「あら、身なりのわりにはほんとちっちゃいのね、オットーぼうや!」
「ほーら、オットーちゃん。おばちゃんがこのこどもちんぽをなでなでしてあげるからねぇ!」

 マレーネは彼女の泣きながらの告白を、気の毒そうな顔をして聞き入っていた。しかし内心は違った。

(いいのよオットー。あなたはいじめられる星の下に産まれたのだから。マルティン兄さまが味方になってくれるから、それでよしとすればいいじゃないかしら?)

 それに、オットーなら兄の良き妻となってくれるだろう。ということはずっとこの『おちんぽクリトリス女』をいぢめて遊べるわけである。いひひひ。

「オットー。気分が収まったらマレーネの奥かわいがって?」
「ひ、ひどいです……」
「マレーネはあなたをおまんこで慰めてあげたいの。そのつもりでおまたを開いているのよ」

 存じております。オットーはマルティンの次に好きな王家の姫君に己のクリトリスを挿入した。途端に腰が抜けてお腹が熱くなった。動くだけでも苦しい。しかし主君への忠義を示さねば。

 腰を動かし始めた。マレーネは膣内の快楽を楽しむと同時に、うっとりしながらオットーの顔を見た。完全にクリトリスを責められているメスの顔だった。

「ま、まれーねさまっ!」

(いいのよ、オットー。)

 存分に果てちゃってかまわない。

(私はあなたのイキ顔を見るだけで楽しいんだもん!)

 膣のかゆいところをこねてもらいながら、彼女は将来のことを考える。未来の性生活についてだ。

 どうせオットーがマルティン兄上の嫁になるのだから、ついては自分と3人プレイを楽しむのはどうだろうか。オットーが自分のヴァギナやアナルを貫き、オットーは兄のペニスでイキ狂う。

 そうなるともっとみっともないイキ顔を、この女小姓は見せてくれるかもしれない。そう思うと胸が高鳴った。凛々しい美少女がアクメでみっともない女の子の顔をするのは、とてつもない愉悦であるからだ。

「お、オットー」
「ひ、ひめさま!」
「例え義理の姉妹になったとしても、マレーネはオットーとこうしていたいよ!」
「……へ?」

 オットーのクリトリスがへなへなになった。理性が働きすぎて性感が遮断されたからだ。な、何をおっしゃってますやらマレーネさま。オットーは途端に冷えた麗人の顔になってしまっていた。

「お、恐れ多くも。マルティン殿下のお嫁さんには、私は……」

 意外だった。まさかオットーにはそのつもりは無かったのか。あれだけ仲がいいのだからきっと婚儀に父上は持っていくつもりだと思ったのだが。イーガ国王は正式な妻を持たず、数十名の側室をはべらすことになるのだから、第一夫人か第二夫人に遇せられる程度だ。気負うことは無いはずだ。

「違うの? 兄上さまが大好きだからあんなに付き添っているんじゃなくって?」
「いえいえ。殿下は私の友人ですよ。そんな、将来夫人になってやろうみたいなことは、恐れ多くも……」
「では。マレーネはどうかしら?」
「……この下賤な私にとっての、素晴らしいあるじさまがた、でございますが、何か?」

 そうなの? マレーネはしゅんとなった。しかし回転の速い頭が即座に言葉を放たせた。

「でもわたし、オットーとは家来とかともだちよりも、もっとそれ以上の関係だと思ってたんだけど、残念だなあ……」

 しょげたふりをする愛らしげな姫の姿を見て、オットーは胸が高鳴ってしまった。マレーネ様を悲しませたくない。私は本心をさらけ出さねば。

 ああかわいいマレーネ様。他の意地悪な姫君やそのゆがんだ性格ばかりを伸ばした妾どもとは違い、可憐な野に咲く花の様なお人。しかし『彼』は忘れていた。マレーネこそが主君の薄暗い性格を一番濃く引き継いだ、魔王の愛し児であった事をだ。

「そ、その前にひめさまは、マレーネさまは私の『こいびと』ですよっ!」
「こいびと! うれしいわオットー! マレーネにとってもあなたはこいびと! オットー、だいすき!」

 マレーネが抱き着いた。オットーは途端に偽陰茎の力を取り戻した。快楽によがり狂うメス犬の顔をしながら、マレーネに奉仕し続けた。
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