聖騎士イズヴァルトの伝説 外伝 『女王の末裔たち』

CHACOとJAGURA

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第二部 『呪いの序曲。イーガの魔王』 (少年編から青年編の間のエピソード。)

17 ホーデンエーネンからの留学生⑥

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「ちょっとお腹がポッコリしてきたのではござらぬか?」

 イズヴァルトの目にもわかるぐらいに目立ち始めてきた下腹の隆起。マイヤは何もまとわずに大きな鏡に映った自分の横の姿を見て確かめた。

(順調に育ってるね。)

 下腹をさすり、にっこりと微笑む。乳房もまた少し大きくなったようだ。ただでさえ大きいのにこの上もっと張るというのか。マイヤは腕で乳房を持ち上げた。細い体に似合わず90もある。

 しかし背骨が痛むことは無い。最近は妊娠のせいで気だるくて、少し怒りっぽくなっていたがイラつくのほんのわずかな間だけだ。むかむかするのは日に1度ぐらいである。

(先週の健康診断では、このお腹のことを先生は何も言わなかったけれど……)

 しかしあの後こっそりと産婦人科に診てもらった。3カ月と少し。計算すればウラスコーの温泉場でイズヴァルトと過ごした時に出来た様だ。

 家族が増えるでち。触手姫のブランカがささやいたのが本当になりつつある。学問所は休学しなければならないし、赤ん坊が産まれた後の事を考えなければ。

 鏡を見ながらもう一度見る。おなかをさすり、呼びかけてみた。

「あっ……」
 
 中で動いた様な気がした。その後に何故かわからないが絶頂に似た感覚が下腹で起こった。マイヤは膝を崩してへたり込んでしまった。

「うあ……これは……」

 快感は丁度赤ん坊の眠っている子宮で起きている。これは何なのだろう。前世で妊娠していた時、こんな快感が生じる事はついぞなかった。

 中でまたも動いた。マイヤはのけぞって「はああ……」悶えた。自然と陰裂が膨れ上がり、入口を開いてとろりとした蜜を垂らし始めた。

(なに、これは……?)

 快感の度合いが更にテンポよく訪れて来る。この身体は何かがおかしい。マイヤはそう思いながらも浸り続けた。

 10分ぐらいして波がおさまった。身体は汗まみれだ。股の付け根はすっかりぬるりとしている。これは何だろうと考え込んだ。

(そういえば、本に書いてあったけれどサキュバスさん達は子宮が、とってもすごい性感帯だと書いてあったな。)

 サキュバスは妊娠中、胎児が動くたびにエクスタシーを感じるという、そのせいで増々ちんぽと精液を欲するそうだ。

 マイヤもイズヴァルトの巨根とザーメンミルクが恋しくなった。もしかしたら自分にはサキュバスの血が流れているかもしれない。いや、きっとそうだ。

 思えばトーリは妊娠を苦にしていなかった。ほぼ毎年の様に子を産んでいたが、もっと産みたいと語る程に。

 赤ん坊がお腹の中でうごくたびに、それから分娩の時に強い快楽を覚えたという。前世の自分の苦しい妊娠を思い出せば、嘘っぱちもいいところだよ。

(そしたら私も……トーリみたいに感じる身体だったのかな……)

 臨月に近づくとどうなるのだろう。マイヤは不安と期待が入り混じった気持ちで下腹をさすった。また中で動いた。じんわりと甘い感覚がそこから全身に伝わった。

「マイヤ。帰ってきたでござるよ?」

 部屋の入口からイズヴァルトの声がした。ぼんやりと待ちわびているとイズヴァルトは、両手に紙袋を抱えていた。

「どうしてすっぽんぽんでござるか?」
「あはは。ひとりえっちの最中だったんだよ」
「おまんこいじいじもほどほどにするでござるよ。買ってきたでござる」
「何を?」

 マイヤが尋ねるとイズヴァルトは紙袋の中から、赤ん坊の服やおしめを取り出した。それから可愛いアップリケがついている赤ん坊用の毛布もだ。

「……わかってたの?」
「もしやと思いお医者さんに聞いてみたでござる。マイヤ。黙っているのは水臭いでござるよ?」

 イズヴァルトは荷物をテーブルの上に置き、座り込んでいるマイヤの前でひざまずいた。それから右耳を彼女の下腹に押し当てた。

「おかあさんにはやく顔を見せたい、って赤ちゃんが言っているでござるよ?」
「イズヴァルト……」
「拙者もマイヤが産む赤ちゃんと早くお話がしたい。かわいいかわいいと呼びかけてお世話をしたいでござる」

 そう言ってイズヴァルトはマイヤを抱きしめた。拙者の子かどうかはともかく、これはとてもめでたき次第でござるよ。マイヤは彼の耳たぶにかみついた。

「痛いでござる!」
「イズヴァルトの赤ちゃんに決まっているじゃない! こんなに元気に動くのは、貴方の子供の他ならないよ!」
「わ、わかったでござる! 拙者がお父さんでござるよ!」

 イズヴァルトは涙を流し、鼻水を垂らしながらマイヤをきつく抱きしめた。ちょっとお腹の赤ちゃんを気遣ってよ、とマイヤは詰ったが、頭の中では彼に感謝していた。

(ありがとう、イズヴァルト! 私に幸せを授けてくれて……トーリみたいに毎年頑張るからね! 嫌になっちゃうくらいに幸せにしてあげる!)


□ □ □ □ □


 その後に2人で妊娠を祝うのは、ベッドの上でだ。マイヤと同じく裸になったイズヴァルトは、マイヤの濡れ切ったヴァギナに熱い愛撫を施していた。

 7カ月後には自分の子を産みだそうする陰裂を丹念に舐め揚げ、マイヤをよがらせる。しっとりとなって限界にまで膨張した小陰唇にキスを施した後、怒張したペニスをそこにあてがった。

 粘膜の洞穴を分け入り、最深部にまで食い込む。動かし始めるとマイヤが喘いだ。それまで秘密にしようとしていた事を告白した開放感からか、彼女の膣洞は元気に舐め込んでいた。

「い、いつもよりもっと凄まじいでござるな!」

 イズヴァルトはしがみつくマイヤの奥で射精した。しかし2人とも満足しない。マイヤは彼を枯らすまで離したくは無かった。

「イズヴァルト……もっと私に、分け与えてほしいよ?」
「わけあたえる……なにをでござる?」
「おくしゅり。あなたのおちんちんからでるおくしゅり、あかちゃんがすくすくそだつためにちょうだい?」

 イズヴァルトはうなずいた。精液はすでに膣の入口から漏れ出ているが彼は再び動かした。いずれ産道としての用途を為すそこをゆっくりと撫であげる。

 行き止まりにぐい、とひっつける度に、子宮の中で何かが動く様な気がした。膣とその上にある器官から激しい快感の波が押し寄せて来る。

 自分は何て幸せなんだろう。イズヴァルトが次の射精を施すまで何度もそれを受け続けた。しかし彼女は物足りない。それが何故かにたどりついた。

 一番の感じどころの窄まりに、まだお邪魔しますをして貰っていない。マイヤのアナルは既に開いていた。肛肉の中をのぞかせて大好きな極太フランクを食べたがっていた。

「いじゅばると……おちりにちょうだい?」
「おくすりをでござるな? 承知したでござるよ」

 イズヴァルトは精液をたっぷりと飲み込んだヴァギナからペニスを引き抜くと、口を開けて待っているアナルに亀頭の先をつけた。めりこむ。

「うあああ……! おちりがあちゅい!」

 貫かれたマイヤはそれこそ神経が吹っ飛ぶ様な快楽に襲われた。イズヴァルトはマイヤのアナルがどれだけ吹い込みたがりなのかを存じていた。とにかく締めこんでくる。

 そのくせうんちになるとすぐにぶりぶりとひねりたがるものだから、まったくもってお姫様みたいにわがままな器官だ。

「マイヤ! ちょ、ちょっと具合が良すぎるでござるよ!」
「やだょ! ちゃんとがんばってもたせてちょうだい!」
「も、申し訳ないでござる! おおおっ!」

 注射器はすぐに粘っこい薬剤を放ってしまった。アナルが満足する前に果ててしまったのにマイヤは不満を覚えてしまったが、尻穴の奥にはたっぷりと注ぎ込まれていた。

 詫びなければ。自分だけ気持ちよくなってしまったイズヴァルトは尚も欲しがっているアナルの中で動かし続けた。しかしとても柔らかくてかつしごいて来るものだから、我慢は5分ももたなかった。

 イズヴァルトのペニスがくたびれ、今日の分の在庫が無くなるまでアナルセックスは続いた。全てを終えたマイヤは、ヴァギナとアナルから精液をこぼしてぐったりとなった。

 恋人を抱き寄せて大きな乳房の谷間に顔を埋めさせ、相手の指がラヴィアをこねるのを感じながらの甘ったるい無心の時が続いた。

「ねえ、イズヴァルト」
「なんでござる?」
「おっぱいがでるようになったら、イズヴァルトにもたっぷりのませてあげる!」

 さようでござるか。イズヴァルトは恋人の大きく柔らかい乳房の先端に口をつけて吸う真似をしてみせた。まだ母乳は出ないようだ。

 マイヤはきっと、自分の精液をたっぷりと吸って、赤ん坊に飲ませる乳を造るのだろうと変なことを考えた。おばあさんになるまで彼女は拙者から精液を吸い続けるでござろうか。ラヴィアを撫でた手がアナルに伸びた。

 ぷす、ぷす。おならが出ていた。本来の用途を為す時が近づいていたのだ。マイヤは便意を覚えていた。うんちがしたいのと言おうとしたその時だった。

「マイヤ。おくすりをたっぷり与えた拙者にご褒美してほしいでござる」
「どういうこと?」

 待っていてほしい。イズヴァルトは起き上がった後に湯を張ったたらいとひしゃくを持って来て、大鏡の前に置いた。

「さあ、ここでうんちをするでござるよ?」
「えっと……おべんじょじゃだめなの?」

 期待のまなざしを向けるイズヴァルトに、マイヤは戸惑った。いいや、そんなものは毎日見せちゃると思っていたが、わざと気持ちがわからぬふりをしてそれを見た時のイズヴァルトの喜びを増すと考えたからだ。

「この街に来てから全然、マイヤがうんちをぶりぶりひねるところを見ておらぬでござるよ。マイヤがくさっぱらでうんちをして、おケツを拭いたりしてあげないとしっくり来ないのでござる」

 イズヴァルトはいくさの時や長い旅で、マイヤがくさっぱらで放つときに毎度彼女の尻を清めていた。この習慣になっていた『おせわ』に、喜びを感じていたのだ。そもそもの出会いが彼女が野糞をひねろうとした時である。

(うん。ものすごく気持ち悪い趣味だけど……でも、なんだかしてほしくなっちゃうから私からお願いしてたんだけどね。)
 
「マイヤ。恋人や夫にお尻を拭いてもらうと、いい赤ちゃんが産めるという言い伝えが、シマナミスタンのウワジラプタ国にあるそうでござる……」
「あ、ああ。シマナミスタンのドワーフさんの迷信ね。それ、何度も聞いたから。わかったから、わかったから……」

 とぼけ続けると長ったらしいお説教や教訓話などを聞かされるので、マイヤは従う事にした。この時イズヴァルトが言った事は本当の言い伝えだ。

 マイヤは言われた通りに湯を張った桶にまたがり、しゃがんだ。まだぱっくりと開いているヴァギナとアナルから、イズヴァルトが放った大量の精液がこぼれ出て、水面を波打たせた。

「そうではござらぬ。鏡をお尻に向けてひねるでござるよ?」
「ああ、うん。そうしようね」

 マイヤは大鏡に向けて尻を向けた。彼女の丸みを帯び始めた尻とアナルが映し出された。イズヴァルトは勃起もせず、にこやかに両方を見る。

 マイヤのお尻がぷすぷすぷす、と音を立てながら、茶色い赤ん坊の頭をのぞかせる。

「マイヤ。うんちのあかちゃんが産まれるでござるよ?」
「私のはいつも無痛の分娩で安産だからするりと出ちゃうよ!」
「さようでござる。さあさあ、うんちのあかちゃん、拙者に元気に生まれるところを見せてほしいでござるよ?」

 マイヤの肛門が広がり、にゅるりと大きな一本糞を桶の中に出した。肛門からの出産の光景をイズヴァルトは顔を近づけて眺めていた。

 マイヤとて、うんちをするところを見られるのは恥ずかしい、という訳ではなかった。前世に見に着いた羞恥心はとっくの昔に忘れている。

 アスカウの村の原っぱやイズヴァルトとの旅の道中。はたまた、おしゃぶり相手の男の子の前でにゅるりとひねることに一種の快感を覚えていた。

 そのせいで排泄と同時に女裂がぱくりと口を開き、とろとろとした液体を一緒に垂らし出すのだ。女の子の身体の中で一番醜怪であり神秘的なそこで、排泄の快楽を顕す為に。

「ふしゅうう……今日も安産だったなあ」
「これから拙者の前で毎日、すっきりと赤ちゃんが産まれる為の儀式を行うでござるよ?」
「……その儀式が日に3回もあること、ご存じでしょイズヴァルトさん?」

 あははは、とイズヴァルトは笑った。マイヤは妊娠してから日に5度もうんちをするようになった。桶の中に太い一本糞を放ったばかりなのに、またもやぷすぷすとおならが出てきた。

「おっ。マイヤ。まだあかちゃんが出て来るでござるか?」
「そうみたい。今度のはちょっと小さいみたい……ふんぬぬぬ!」

 この時にマイヤが産んだのは3つ子だった。
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